ISOとは |
カラーのノート・パソコンを買いました。
カラーて断らんでも、今時、白黒のノートを買う人なんかあらへんけど。
ディスク・トップ(133MHz)と白黒のノート(20MHz、HDD250Mb)は持ってます。
ノートは使いやすいけど、白黒やし、能力的にWindowsはダメ。
それで、以前から、カラーのノートが欲しかった。そんなトキ、息子から電話があって、
「お父さん。(大学の)生協でなあ。NECのノートが19万円で売ってるで。
確か、NECの方がエエとか云うてたなあ。
モデムも付いてるで、ペンティアムのMMXで、200MHzやで、どおする。
その代わり、DOS/Vや。MS−DOSみたいなもん、NECは、やってへんしなあ。」
急にそんなこと云うわれてもなあ。そやけど、19万円はおかしいで。
「それ、HDD、幾らや。」
「1.6Gbや。液晶はDSTNで、メモリーは32Mbや。アカンかなあ。」
「もっと、ウエ、あらへんのか。」
「あるで。HDDが2.1Gbやったら、22.6万円。これやったら、TFTの液晶やし、メモリーも64Mbやで。
お父さん。それでも、上新(電機)に比べたら、安いのと違うか。」
まるっきり、息子は、生協の代理人みたいな口調です。
上新から、案内状が来てたけど、26.6万円やし、4万円も安い。
「それ、いつまで、やってるのや。」
「夏休み前までや。」(夏休みは7月25日かららしい)
「カタログ、あるんやったら、貰てくれ。」
もともと、買いたいし、予算だけは、準備してた。
ある程度の機能を持ったノートやったら、30万円台。せめて、20万円台にならんかなあと、迷てました。
安い買い物でもナイ。無かっても、実害はナイ。そんな贅沢したらあかん。自重してただけ。
そこに、M社から、ISO(International Organization for Standardization)を取りたいけど、どうやろ。
そんな打診があった。M社は、私が前の会社に居たとき、ナニかとお世話になった会社。
私が勤めてた会社とは、資本関係はナイけど、家のソバ。(車で10分程度)
ISOは、私が会社を辞めた直後に、関係会社(資本関係のある会社)が取りました。
最初は、本社(京都)も取るつもりで、6年以上も前から、取得準備で、研修のためホテルに缶詰になって、教育を受けました。
岡山の関係会社にも、しょっちゅう行って、指導したり、こっち(本社)のISO推進計画書を作ったり、関係者のお尻も叩いて、私の部署は、完成に近い状態にした。
ところが、イロイロあって、所属が変わって、退職。
ISOを、簡単に説明したら、顧客の立場での品質保証システム。
品質管理をやってます。そんなこと、製造業やったら、当たり前。
それも、口で云うてもあきません。やってることを、文書にする。それを、ドキュメント(文書)管理と云う。
文書にしても、改正したら、書きなおさんとアカンし、当然、パソコンのワープロソフトで作成するのが常識。そうせんと、改訂が大変です。
ということで、M社と、コンサルタント契約(そんな大層なもんとは違うけど)して、お手伝いすることになりました。エエ機会やし、この際、買おてしまえと、決心です。
息子に、手配を頼んだけど、すぐには手に入らんと、一週間後の昨日(17日)に息子が持って帰ってくれました。祇園祭りの日です。
息子も金欠病で、ヒイヒイ云うてるし、手間賃で、1万円。
私の欲しかった、NECのLaVie NX LW20/3です。
思たより、サイズが大きかったけど、そんなことは宜しい。ここからが、大問題。
せっかくやし、インターネットをどこからでも出来るようにもしたかった。
そんなもん、以前からやってるし、スグにも出来る筈の設定やったけど、アキマセン。
とりあえず、プロバイダの京都inetには、難ナク接続出来たし、エエ調子やと思たけど、アカンのです。肝心のHPが出て来ません。
「Webとの接続が出来ません。」そんなコメントが出てくる。
ノートとディスクトップでは、キーボードの配置とか、コマゴマと相違はあるけど、京都inetの設定方法の説明書も確認したけど、間違いはナイ。
とうとう、半徹で、夜の3時で、まだダメ。
モデムは内蔵。ナニかの設定が違うのやろけど、分かりません。
ところが、突然、出来てしもた。
そやけど、ナンで出来たのか、やり過ぎて、理由が分かりません。
兎に角、HPは表示してくれた。
そして、プラウザーの「お気に入り」から、適当にクリックして、よそを覗いたら、エラー。
何や、コレ。
京都inetにアップロードされてるHPは全てOKで、それ以外がアカンのです。
しょうがないし、アレコレしてたら、マタ、突然、表示した。
理由がねえ、分からんことにはアトアト困るけど、その設定を記録しといたらヨイでしょう。
京都inetは難しい。猿では出来ません。
(98/07/18)
M社の件より以前のことです。
前の会社のキキョウさん(先輩です)から、ISOの話がありました。それは、この2月末。
突然、電話で、
「柴田くん、ISOて、知ってるか。」
そんなことから、スタートしました。
「知ってます。6年くらい前から、やってました。内部監査員の教育も受けました。」
「実は、今、それが、中小企業で流行ってるんや。役所でもやり出してるんやで。
それで、イエモトさん(私の元上司で、15年程前に退職。キキョウさんの更に先輩)にもやってもろてるんやけど、パンクしてしもてる。それで、柴田くんもやってくれへんかなあ。
そういうことなんやけど。」
「もう、大夫、離れてますよ。」
「大丈夫や。柴田くんやったら。充分、通用するわ。」
このキキョウさんが、会社に在籍中、最初、開発関係の仕事をしたはって、途中から工程管理に移らはった。
仕事上での関係は、無かった。
会社の従業員会(労働組合の前身)の関係で、時々、会おて、議論したことがある。私らの反対派に近かった。私は、それが、組合になる前から、幹部をやってたのです。
もう、20年以上前のことやけど。共産党系のオルグと対立してた。
私らは、ゼンセン同盟に入る予定(会社との協調体制派)。
それを、オルグが邪魔してた。その連中を説得して欲しいと頼んだわけです。私らでは、議論が噛み合いません。
向こうは、そんな教育を受けたプロ。とまではいかへんけど、口が達者。
こっちは、情熱だけでやってるようなもんやった。
その当時は会社も人情溢れて、エエ関係やったのです。
私らも、労使交渉で、会社代表に、好きなこと云うててました。会社も誠意を持って、私らみたいな青二才に、応対してくれてました。
むしろ、そういう場を通じて、従業員の考えてることを知りたかったようです。
その、キキョウさんも、10年程前に退職されて、経営コンサルタントをやってます。
7年程前に京都駅の嵯峨野線の列車に座ってたら、バッタリ会おた。
2年前には、喫茶店で会おて、近況報告を兼ねて、世間話をしたりしました。
キキョウさんから、そんな電話があって、その半月後にハナダさん(面識はありません)からの電話があった。
「キキョウ先生から、柴田さんのことを聞きました。
そんな件案が入ったら、是非、お願いします。」
ヘエー、キキョウさんは「先生」て呼ばれたはるのやなあ。
「私こそ、お役にたてるかどうか、分かりませんけど、宜しくお願いします。」
それだけで終わってしもた。具体的にはナニもナイ。
とりあえず、電話があったし、キキョウさんに連絡。
「こんな電話が、さっき、ありましたけど、どういう人です。
それだけで、電話を切らはったんで、何も分からへんのですわ。」
「ハナダって、それは、そういう配慮のない奴や。すまんなあ。
一回、柴田クンに会いたいとか云うてたけど、アイツのことやから、何時になるか分からへんけど、話があったら、宜しく、協力してやって。」
その後、ハナダさんからも、連絡あらへんし、どうなってるのかなあ、キキョウさんに問い合わせでもしよかいなあ。
そう思てたら、M社の専務から、メイルが届いた。その内容は、
ISOのことを知ってるか。知ってたら、支援して欲しい。そんな内容。
私がHPの開設をして、少しづつ、その宣伝をしたけど、その自己紹介に、
「まだ無職やし、品質管理関係の仕事があれば、飛んで行きます。宜しく。」
そんな掲載をしてます。これを見やはったのやなあ。
この自己紹介のコメントは、キキョウさんから、そのハナシがあったし、掲載したのです。
ところで、M社には、どの程度の支援をしたらエエのか。
それに、私がISOを知ってるかて云うことやけど、内部監査員の養成で缶詰教育されて、私の所属部署で、推進責任者をしてました。
標準類も、私が所属した部署の製造品質に絡む原案は、殆ど私が手がけた云うても、過言と違うのです。
勿論、更に先輩諸氏が手がけられて、それを私がアレンジしただけのもあるけど。
そんな背景があって、M社から、ワザワザ声を掛けてくれやはったことは光栄なことで、M社の力になれるのやったら、頑張りたいと思いました。
3年振りに、M社に訪問して、社長と専務に面会して、実際は、殆ど世間話ばっかりやったけど、支援を了解しました。6月4日のことです。
キキョウさんとM社には、ナンの関係もありません。
突然のISOの電話から、以外な方向に行ったのです。
世の中、不思議なもんです。
(98/07/20)
ISO関連のコンサルタントは沢山あります。
M社と接触のコンサルタントは社長の知り合いで、初回は、6月9日に来られたらしい。
M社の標準類に関する資料を確認して、それで、とても無理なレベルか、もう一歩の段階か、今後どうすべきか、報告しに来られるらしいし、私にも同席してくれとのこと。
それで、6月12日、M社に2回目の訪問です。
私も遅れたら、先方に失礼やし、10時の予定やったけど、30分前に行きました。
そして、前回、先方が来られたとき、社長が私のことも、コンサルタントに云うたみたいで、先方も、是非、会いたい。とか、仰ってたようです。
私は、そのコンサルタントが審査までするものと思てたけど、それはベツらしい。
支援だけとか。
その支援も、アドバイスだけで、実務は、M社がせんとアカンらしい。当たり前や云うたら、当たり前です。そんなん、余所の人が出来るもんではナイ。
ここから、「ISOの説明」と重複することもあるけど、簡単に説明します。
ISOとは、
ISOそのものは、JIS(日本工業規格)と似てます。
違う点は、ISOは国際規格。JISは日本だけのモノ。
ISOのなかに、ISO9000番シリーズがあって、それをM社が取得しようとしてるのです。
今、最も話題になってるのは、14000番。これは、環境問題です。
ここでは、9000番。
その9000番には種類があって、9001.9002.9003の3種類。
ISOを取得するとは、どういうことか。第三者機関(もともと、このISOは、顧客の立場で立案したもの)が審査して認証する。
例えば、M社がISOを取る云うて、取引先が、審査みたいなもんやりません。
やってもエエけど、取引先によって、基準が違う。
逆に、アッチコッチの取引先がやることになったら、M社が大変。
それで、第三者がその代理で、決められた基準で審査するのです。
そしたら、同じ基準でやってもらえる。
その第三者機関を「審査登録機関」と云うのです。その審査に合格したら、ISOを取得したと、世間に公言出来る。
この、ISOは、4年程前までやったら、日本経済新聞にも、「○○社、ISO9001取得」とか、記事が掲載されたけど、もう珍しいもんでも何でもナイ。記事にもならん。
景気のエエときやったら、どこでも、物を造ってくれたら良かったけど、こんな不景気なご時勢になったら、せめて、ISOくらい、取ってなかったら、相手にもされんようになる。
要するに、取引を止める基準は、ISOを持ってない相手から。
最低限、持ってたら、その中から選択。そんな状態です。
とは云うても、ISO9000シリーズが要求する、品質保証システム体制があることはエエに決まってます。
さて、私がコンサルタントの人に会うのは、勿論、初めて。
前の会社では、そんなことは他の部署がまとめてやってました。
社長から、知り合いとか、是非合いたいとか、そんなハナシを聞き終わったくらいで、来られたのです。
社長から、コンサルタントへの紹介をして頂き、名刺交換ですけど、名刺なんか持ってません。口頭だけで、自己紹介しました。
先方の名刺では、株式会社RMI(リスク.マネジメント国際標準)の井上取締役研究所長と辻副研究所長の2人。
株式会社やのに、「研究所長」はおかしいけど、名刺にはそうなってます。
けっこう、ご年輩で、お二人共、定年退職された程度です。
どこかの会社で、品質管理の仕事でもされてたのやろなあなあ。
先生は、まず最初に、前回の一日診断の結果報告をされた。
要するに、
「ISOの取得は可能やけど、一からのスタートやから、パワーが必要です。
それで、どうされます。」
井上先生からの質問です。
「エエ、もう決めました。
まだ、何も詳細は決めてないんですが、柴田さんにも応援を了解してもらってますし。」
「それで、取締役会とかで、決める必要はナイのですか。」
「私がヤルといえば、それで、決まります。」
そら、社長が「もう決めた。」て云うてたら、決まりなんやで。
あとは、M社の決算上の問題で、取得までの日程とか、そんなハナシです。
私の方は、コンサルタントの先生が、どの程度の支援をしてくれやはるのか、私自身は実務をするのやし、雛形があったらなあと考えてました。
それを、参考にM社風にアレンジしたら、簡単ですから。
私がいくら、標準類が得意や云うても、ナニもナシでは無理です。
ISOは、全てを網羅してますし、掴みきれてない部分もあります。
例えば、「品質方針」とは、どんな例があるのか、それと、「品質マニュアル」は、どんな形式で作ったらエエのか、その例が欲しいと考えてました。
社長との経理上の問題が終わった段階で、先生方に聞いてみたのです。
「そういう、何か良い例があれば、参考にしたいので、ご提示して頂ければ、非常にありがたいのですが。許せる範囲で結構ですよ。」
「それは、各社マチマチですし、その関連のものを作ってる間に決まってきます。
マズ、思ったように作ってみて下さい。」
各社マチマチなことくらい、分かってます。同じはずがナイ。
コンサルタントとして、あっちこっち面倒見たはったら、このM社の業態に近い会社もあるやろうし、ほんの一部でも、基本的パターンが知りたい。
「イヤ、せめて、こんな書式でとか、スタイルを知りたいのです。」
私も、どんなもんか、イメージが掴めへん。先生方の方針もあるやろうし。
そしたら、辻先生が、
「イヤ、内容は、やっていくうちに、ジョジョに見えてきますよ。」
井上先生は、
「柴田さんは、そういうのを、見たことないのですか。」
「工場で内部監査の真似事みたいなことはしましたが、まだ、草案段階のもので、これでやるという、正式なものは見てません。」
実際そうなんです。
岡山のW社で、内部品質監査の真似事みたいなことはしたけど、マダマダこれからの段階やったし、私が品質管理の業務を外されて、暫くしてから、本社でも、ほぼ形態の整ったヤツが出来たけど、内容まで、見せても、もらえなかったのです。
「品質方針なら、色んな例がありますから、適当なものを、次回にでも持ってきましよう。」
要するに、「品質マニュアル」の例は提示しませんと云うことです。
基本的な、フォームか、RMIの指向する事項。
こういう感じで作って欲しい。そんなようなモノを提示して欲しかった。
あとから、ああせえ、コオセエはイヤやからねえ。
「その品質マニュアルは、どの程度の枚数になりますか。」
「各社、マチマチですが、ほぼ40枚程度です。」
次に、基本的なことを聞いてみた。
「原本とコピーの区別はどうするべきなんですか。」
これは、私の勤めてた会社で、原本の用紙はブルー地にしてた。そしたら、コピーと区別出来る。辻先生は、
「そんな区別は必要ありません。」と、仰った。
「例えば、規格の数字を、鉛筆とかで、訂正したものもOKですか。」
これは、皮肉でもなんでもナイ。そういうことをハッキリさしとかんと、エライことになる。
「それは、それで、最初に決めとけば問題ありませんよ。」
それでエエのやろか。間違いが起こり易いように思うけど。
それは、M社で検討しましょう。
そやけど、困ったもんやなあ。品質マニュアルは憲法みたいなもんやし、それを一番に作らんとアカンのやけど、イメージが掴めへん。
その打ち合わせが終わって、帰ろてしてたら、社長がチョット待ってくれと云う。
待ってたら、昼になってしもて、専務が昼食にでもと、焼き肉(暑いのになあ)で、食事しながら、ハナシがあった。
要するに、今なら、M社にも、余力があるし、ISOを取得したい。
その支援を私に頼みたい。そんなことです。
それと、私をどんな待遇にするか、例えば嘱託とか、さらには、報酬の問題。
そやけど、待遇とか、報酬のことは、まるで考えてなかった。
ただただ、そういう声を掛けてもろて、光栄というだけ。
「全てお任せします。」
それで、終わった。
(98/07/24)
M社社長のキックオフは10日後の6月22日に決まり、品質管理責任者は専務になった。
ISOは、トップダウンでやる。
そのため、経営責任者が全社員に「ヤルゾ。」と宣言する。
それを、キックオフ。サッカーみたいです。
ISOを推進する責任者を決めて、その人を中心にやって行く。
ISO推進責任者はダレでもかまいません。品質管理責任者とは直接には無関係。
品質管理責任者は、ISOの全般を把握しとかんとアカンし、準備段階から、メンバーに加わって、出来れば推進責任者になっとくホウが好ましい。
それにしても、M社には宮垣クンという、前の会社で、ISOをやったヒトが居る。
理由は知らんけど、ISOを取得してから、退職したらしい。専務と一緒にイロイロ聞いたけど、確かに詳しい。
その宮垣クンがISOをやった会社では5人がそれに専属の形でやって、1年掛かったとか。
マア、妥当な線やけど。
ただし、会社の規模と、元になる標準類がどれくらいあったのかが問題。陣容からは、比較的大きな規模やったのやろ。
とにかく、あったら、あったで、見直しが必要やし、なかったら、ないで、作らんとアカン。
私自身は、ある程度、M社の状況は分かってるけど、どんな標準類があるのか、全容は知りません。一部、作業標準があるのは知ってるけど。
これは、私が前の会社のとき、M社に製造を委託してた製品で、品質改善等したトキ、確認、改正を、QCの竹上クンを通じてしてたからです。
まずは、「品質マニュアル」を作るのやけど、それは、規定類のダイジェストみたいなもの。
M社に規定類があるのやったら、それと、矛盾したらアカン。
かと云うて、まだ、コンサルタントと調整段階。私は、まだ、ナニもやることがナイ。
そう思てたら、専務が、私の居場所を案内してくれやはった。
何回かM社には来てたけど、紹介してもろた場所は初めてです。
倉庫の上で、広い部屋で、20畳くらい。エアコン付きで、出来たばっかりみたいで、こんな広い場所は、勿体ナイ気がする。
そやけど、気が、早いと云うか、スタートもしてへんのになあ。
それにしても、勝手に来て、好きに使て、戸締まりだけ、キッチリやって、帰ったらエエということやけど、その方が、気楽には間違いナイけど、そんな訳にもいかへんわなあ。
私に、何か、あっても分からへん。
それは、それで、有り難いことやけど、ISOの問題、何をどうするのか、まずは、構想を練っとかんとアカン。
そこから、スタートです。
(98/07/29)
それはそうと、私はどんな立場で、やるのかなあ。
嘱託とか、そんなことも、云うたはったけど、まだ、分かりません。
そして、前回、コンサルタントの先生が、
「次回、6月18日は昼からでもどうですか。14時くらいが良いですかねえ。
ちゃんとした時間はそれまでに連絡しましょう。」
そんなことやったのに、一向に、連絡がナイ。それで、M社に確認したんです。
そしたら、先方から、まだ連絡がナイ。14時くらいと云うことやったし、その30分前にでも来てもろたら、エエのと違いますか。そんな回答。
先生もエエ加減なもんやなあ。連絡するて云うたんやし、連絡せんとアカンで。
簡単な口約束でも、守らんとアカン。その人の姿勢の問題です。いわば、小さなを守って、大きなことも信用出来る。信頼関係です。そうせんと、間違いが起こり易い。
こっちにしたら、遅刻するのは、失礼になる。
とりあえず、30分前にM社を訪問して、専務と雑談してたら、先生方が来られた。
丁度、14時。大したもんです。事前連絡さえあったらねえ。
そして、M社の幹部(社長.専務)、プラス私が出席した。
内容そのものは、大したことはナイ。前回の話の延長線です。
スケジュールと、「品質管理責任者」(専務)の確認。
次に、ISOのターゲットどうするか。
M社は開発ナシの製造業やのに、RMIは、サービス業を唱って、9002と仰ってる。
おかしいですねえ。サービス業は、9003です。どうも、製造に対するサービス業と考えられたらしい。
前回、依頼の「品質方針」も、簡単なものを提示して頂いた。
こんな簡単なものでエエのかなあ。そんな程度ですけど、こんな感じで考えたらエエらしい。
打ち合わせで、重要なことは、次の2点。
1.M社のISO取得のスケジュールを作成すること。
1.準備期間 3ケ月
2.品質マニュアル作成 3ケ月
3.システム確認 3ケ月
4.システム運用.内部監査.点検等 3ケ月
2.M社の「品質方針」を考えること。
以上です。
次回は7月3日14時に決まりです。
こんな具合にはっきり決まったら、アリガタイ。
先生方が、お帰りになって、内部の打ち合わせです。
初仕事として、その品質方針の原々案でも、考えましょう。それと、マスタープランも、原案があるんやし、やりましょう。
「M社の経営理念は、何ですか。こんな言葉を入れて欲しいとか、そういう意味ですけど。」
「”誠意と情熱”ですわ。」
なるほど、この言葉はエエなあ。
それと、何年か前、顧客の工場監査があって、私も立ち会おたけど、社長が、会社案内の小冊子を示して、説明したことがあった。そのときに、感心した文言がある。
”小さい巨人”と云う表現。それが、そうやったかどうか、専務が会社案内を持ったはったし、それを確認した。やっぱり、載ってました。記憶は正しかった。
これも、含めたいなあ。その段階で、頭の中で、ほぼ、骨格は決めた。
案が出来たら、メイルで、専務宛に提示することにしました。
社長のキック.オフも。22日に決まった。
そして、私の部屋のことがあって、パソコンをそこに設置するとか、ハナシがあったけど、それは、大変やし、勿体ない。それに、故障でもさしたら、困ります。
もともと、ノートを欲しいて思てたし、エエ機会でもあるし、パソコンの設置は不要です。
そんなつもりで、専務に、云いました。
「ノートを買おうかと、思ってるんですわ。その方が簡単に、持ち運びも出来ますしねえ。」
「ノートねえ。それやったら、ありますよ。ALやったかいなあ。」
その事務所に置いてあった、ノートを見せてくれはった。
「これ、誰も使てへんし、これやったら、使て貰っても、構いませんわ。」
「そうですか。考えときます。」
そのときは、そこまでの話にしといた。
ALて、それが、どんな程度の性能か、知りません。
予備知識もナイ。
ALを、あとから、調べたら、VAの聞き間違いやった。
(98/08/03)
ISOでは、まず、経営者の、「品質方針」が最重要です。
社長の品質に対する基本姿勢を明確に示すものです。
これに基づいて、社員一丸となって、ISOを実行するのです。
いわば、「御旗」であり、シンボルです。
とりあえず、原々案。兎に角、何か、叩き台を作らんと、進みません。
ホンマは、社長が、考えるべきやけど、こういうのは、苦手のようです。
社長は、こんなことより、工程が好きで、入ったら、出て来ません。
ISOをヤル。社長は、決心したはるのやし、主旨さえ理解してもろたらOKです。
私としても、M社の社員と違うし、M社らしい表現と云うのに自信はナイ。
案だけは、幾つか作ってはみたけど、どれがエエのか、迷うだけ。
それを、一本化して、専務にメイルしました。
私としたら、それを、どうにでもアレンジしてくれやはったらエエのです。
ついでに、準備日程の計画書も、メイルしました。
そう云うたら、6月22日に、キックオフするとか、ハナシがあった。もうやらはったかなあ。
それと、「品質方針」も、どうなったかなあ。そんなんで、専務に確認の電話をしました。
社長は、「品質方針」は、ちょっと長い文章やなあと、そんなことを云うてたらしい。
色んな選択肢がある。最短のにしたら、長いとは思わへんけど、それやったらそれで、短かくしましょか。
そして、ノート・パソコンのこともあるし、私の意向を伝えました。
要するに、貸してもらうのは、壊しでもしたら、弁償せんとあかんし、自分のを持ちたい。
厚かましいことを云うたら、貰てしまうか、あっさり、ダメか。
ハッキリ云うたら、せっかくやけど、私の気にいった機種を購入する方が宜しい。
専務のハナシでは、HDDも1.2G程度で、少ない。それなら、貸してイラン、と断った。
更に、6月28日に来てくれと云うことで、M社に訪問した。
当日、専務から、準備金として、私の銀行口座に幾らか振り込むから、それで、好きになようにしてくれとのこと。
その他、何か必要やったら、領収書で、決済する。そんなもん、あるんかなあ。
勿論、私は、了解です。社長も居たはって、その名目は、「コンサルタント料」。
私はコンサルタントになったわけです。
社長から、私の居場所を、倉庫ではナク、事務所の隣にするとか、説明してくれやはった。
私もその方がやり易いけど、果たして、いつから、そこを利用することになるのか。
まだ、そんな段階と違うけど、社長まで、気を使てくれはって、有り難いことです。
とりあえず、これで、私の立場は、決まりました。
そこで、私としたら、M社に、ISO推進体制を作って欲しい。
私が、標準書の原案を作っても、誰に検討してもらうのか。専務でも社長でも、そら、構わへんけど、実際は社員が使うのです。
前の会社では、「標準化委員会」があって、そこで、標準類を検討した。
そんな体制、組織が、M社にも欲しい。その場で、標準類の原案を説明して、お互いの理解を深めることが出来る。
そう考えて、「標準化委員会規定」の原案を作ることにしました。
(98/08/05)
「標準化委員会規定」の原案を、急遽、作成。
それを、7月3日に持って行きました。
その日は、RMIの先生方が来られる日なんです。
前回、14:00丁度とのことで、その30分前に行って、相談する予定。
ところが、もう、来てはるやないですか。約束が違う。丁度のハズやのに。
そやから、いきなり、「計画書」の確認。
先生の要望は、その「計画書」にISOのどの項目が該当するか、記載して欲しいとのこと。
最初に、要望事項を説明しといて欲しかったなあ。
ただ、「作れ」では、分からんやないか。
先生方、ことごとく、こんな調子です。アトからアトから追加要求が飛び出すのです。
こんな点に配慮して、作成するとか、そんな具合に指導して欲しい。それが、どうも、思いつきのように伺われるのです。追々分かりますけど。
次に私のホウから、「標準化委員会」のことを確認しました。そしたら、
「M社はそんな、大きな組織と違いまっしゃろ。要りませんで。
そこの、責任者が、そこらの関係者を、パッパと集めて、決めたら、それで、よろしいやないですか。」
フーン、そうかなあ。少人数では大層かなあ。そうではナイと思うけど。
M社の正確な陣容は分からんけど、社長を含めて、男性12名くらい。
その他に、パートさんとかが、居やはって、総勢、約100名。それ以外にも、外注業者さんとか、内職の人も居やはる。
そんなんでは、ナントカ委員会て、不要かなあ。
「そんな、委員会作っても、責任の所在が曖昧になるだけでっせ。」
こんな、追い打ちがあったけど、これには異議がある。
責任の所在は委員長です。色んな意見、知恵を貰たら宜しい。
それと、工程で使う、標準類は、それでも可能かも知れんけど、全体に関係する「規定」類は、検討する体制を構築しとかんと、困ることがある。
イヤ待て。先生は、工程で使う、「作業標準」と、全社に適用する、「規定類」を混同したはるのや。私は、まず、「規定類」のことを対象にしてる。
まあ、この場で議論しても、しょうがない。M社内部で、考えたらエエ話。
そして、日程の話に戻って、
「この、日程、しんどいこと、ありませんやろか。」
どういうことかて、ISOの予備審査が早い。そう仰ってる。その前の社内の内部審査が、早すぎるらしい。先生のこれこそ先生の原案を参考にしたのやけど。
「社内の内部監査で、イロイロあっても、エエのと違うんですか。修正するだけやし。」
「アカンのですわ。この内部監査の時は、全部、揃てんとアカン。
ISOの審査は、もう、出来てからの審査なんですわ。
それと、内部審査の結果も含めて、そういう体制が整ってるかどうかを、審査するんです。
内部審査で、X(ペケ)ばっかりやったら、審査してくれませんのや。」
そうか。そんなんか。これは、一つ、勉強になった。
私は、内部監査で、どんどん、不都合なことを出して、修正したらエエみたいに思てた。
標準類とかも、ナイならナイで、Xにしたらエエ。エライ、誤解やった。
次回は、7月23日になった。これは、10:00。
そして、M社の社員教育をRMIが25日にやることに決まった。
RMIの先生方が帰られて、専務と打ち合わせ。
「それやったら、もう、品質マニュアルも作らんとあきませんわ。
例の宮垣君の資料でも、手に入りませんか。それも、参考にしたいですし。」
「頼んでます。フロッピーですわ。入手出来たら、メイルします。」
「出来たら、次回までに、品質マニュアルの素案を作ってしまいたいなあと、思てるんです。」
「そうやねえ、2枚程度にでも、作って、一遍、先生に、見せて、意見でも聞いたらエエんですわ。そしたら、何か云うてくれまっせ。
とりあえず、そんなもんでエエのと、違いますか。」
かなり、認識が違う。
2枚やて、大きく、20項目もあるのに、いくら何でも、2枚程度は、無理。
まあ、そんなこと、議論せんとこ。
「それと、M社の制服を貸してもらえませんか。」
今まで、ブレザーを着て、M社に訪問してたけど、ブレザーやったら、ネクタイもせんとアカン。
暑いし、制服の方が気楽です。
勿論、RMIの先生方が来られるときは、ネクタイせんとあかんやろうけど、それ以外やったら、ネクタイは邪魔臭い。これからも、度々、M社に来るのやし。
私は、服装の中で、一番神聖なんは、制服やて思てる。
前の会社でも、会社から、外出するとき、近くやったら、着替えたりはしませんでした。
人によっては、ネームプレートをは外したりしてたけど、そんなんアカンで。
自分の会社と、自分の名前に自信持ってほしいもんです。
私は、どれだけ、嫌がらせを受けてても、その姿勢だけは崩さんかった。
(98/08/07)
「品質マニュアル」なるものを作らんとアカン。
京都駅八条口のアバンテイで、参考書を買おた。
専務からも、宮垣君が前の会社の資料をメイルしてもろた。
そんなんで、見当もつかんかったのが、アウトラインが、ちょっとだけ、見えて来た。
表紙も、目次も付けてる。そのうえ、項目毎にNOを付けて、標準書形式にしてるけど、こんな、標準書形式に、やる云うたかて、まだ、M社のフォーム(様式.NO等)をどうするかも、決まってナイ。
どっちみち、そこら中、修正せんとアカンはずやし、素案段階には、まだ不要。
表紙と目次程度は付けるけど、形式は無視。そんな判断で、20項目をやり出した。
コンサルタントの先生も、
「まずは、M社のあるがままに、やったはるとおり、それをそのままに、形式も、まだよろしいし、難しいい考えんと、じっくり、作って下さいな。」
そんなことでした。
それも、全部を一気にやっても、確認が大変やし、2回に分けた。
7月23日にコンサルタントの先生が来られるまでにはやってしまいたい。
私の計画は、17日の日に、最終確認出来るようにして、21日には、その修正をメイルすることにした。正直云うて、2回程、徹夜してしもた。
どっちみち、M社の具体的な実務概要も把握出来てない。標準類も知りません。
専務とのすり合わせだけでは、アカン。何回も修正が必要やろし、最低、3回目くらいは手直しすることになるやろ。
初版は点数で、30点狙い。合格点の半分。ナニを文句云われてもしょうがない水準。
とりあえず、土台を作るだけ。ナンにもなかったら、お話にならへん。
その、土台で、先生の意見を聞いて、第2版で、40点。まだ、不合格水準。
更に、M社の実状とのすり合わせをやって、その段階の第3版で、60点(ギリギリ合格狙い)を目指す。ここでは、書式も、設定しましょう。
要するに、第3版で、ある程度、正式なものです。それも、修正せんとアカンけど。
そして、7月23日、コンサルタントの先生とお会いしました。
マタモヤ、日程の話で、変更して欲しい。無理があるのと、違いますか、やて。
そんなこと、前回もやってるし、そのとき、云うてくれ。
こっちは、多少、しんどいけど、それに合わせて、努力します。そう考えただけ。
どうも、この先生方、一貫性のナイ発言が多い。
まあ、文句云わんと、先生の仰る通りに、やりましょう。
こっちが、マダ、やるべきことも、出来てないのに、エラソウなこと、云うたらアカン。
そして、「品質マニュアル」のことになって、辻先生、開口一番、こうです。
「柴田さん。せっかく、頑張って、作ってくれやはったけど、罫線もナイし、あきませんなあ。」
よう云います。こんな短時間で、正式なもんを、作らはったような事例でもありますか。
失礼なことを云うなあ。気分を害したけど、ここも我慢、ガマン。
そのうえ、社長の「品質方針」のことで、
「簡単過ぎます。もっと、メリハリをつけて、M社の特徴をアピール出来んと、あきませんで。」
実は、社長の意見、RMIからの事例、参考書、それを総合判断して、「品質方針」は簡潔にしました。
そしたら、そんなこと云うのです。
「それと、社長の品質方針には、社長のサインと、押印の場所が必要です。
もともと、これは欧州からのものですし、サインを重要視してるんです。」
そうか、それなら、それは、そうする。
「それと、これは、ISOの項目番号と、合わせて下さい。」
どういう意味か。
ISOには、20項目の要求事項がある。
「品質マニュアル」も、その番号と合わせなさい。と云うことです。
これは、このRMIの方針やろなあ。
宮垣君の資料は、そうなってなかった。順番はバラバラ。
専務も、「品質マニュアル」の書き方のことで、
「こっちのやりやすい順番で記載したらエエみたいでっせ。」
そんなことを云うてた。これは、宮垣君のハナシを聞いた可能性があるけど。
もっとも、先生は最初、形式はどうでもエエ云うたのやけど。
私としては、先生の仰る通り、ISOの順番に合わせた方が作り易い。実は、順番だけはそうしてました。
ただ、大項目だけで、中小の項目は無視したのです。
先生は、全ての項目を合わせなさいと仰ってるのです。
それにしても、マア、イロイロ、意見があって、それに翻弄される感じです。
そやけど、形式に関しては、前回ではナク、今回のRMIの主張は正しい。
その方が、監査する人が監査し易いし、作成する方も、間違いが少ない。
ただ、その中味やけど、右へ左へと、その場、その場で、好き勝手にやられたら、前に進みません。まるっきり、邪魔されてるみたいなもんです。
そやからて、コンサルタントの先生に従わんと、しょうがない。
「こんなんも、ワープロがあるし、便利ですなあ。
これが、昔みたいに、手書きやったら、気が狂いまっせ。」
そんなこと、次元の違うハナシやないですか。
先生方のおハナシを、総合させて頂くと、今回の「品質マニュアル」は、丁寧には見て頂いてないのです。
修正も簡単みたいに仰ってるけど、殆ど、全面見直しに近い。
私は、兎に角、事を前に進めたい。まだまだ、全容も、把握出来てない。文句云う資格もナイ。ガマンです。
実は、その直後の、7月25日に、M社の社員全員を対象にした、ISOの講習会がる。
そのとき、「品質方針」の事例の適当なヤツを持ってきますと、仰った。
私は、当日の、その事例を楽しみにしてたけど、結果は簡潔そのもの。
文字数で、たった、20文字程度。こっちのホウが長い。50文字ある。ナニが簡単過ぎるやねん。
そして、他社の「品質マニュアル」を、参考に、講習会の参加者に回覧してくれやはった。
その時、先生、
「ネッ、柴田さん。これは、罫線をちゃんと付けてるでしょう。」
エライ、甘お見られてるのやなあ。
「標準化委員会規定」を提案した人間が、その程度のことも知らんハズがないやないか。
回覧されたモノには、フォーマットがあって、規定名称、管理番号等々のスペースもあるし、当然、罫線もあります。
それは、それくらいにしときましょう。
最期、社長から、全員、集まって、エエ機会とのことで、私を紹介して頂きました。
「柴田さんは、長いこと、QC(品質管理)をやっておられまして、
今回、ISO取得の、協力要請したら、心良く、受けて頂きました。」
そして、全員から、自己紹介してもろた。
正直云うて、12名のうち、1名は全く知らんかった。
1名は、顔だけ見た程度。
この紹介で、制服(外観)だけやったのが、気分も、M社の仲間になれました。
(98/08/09)
次回の先生との打ち合わせは8月21日。
前回、要望があって、規定のナカで、「職務分掌規定」「職務権限規定」「文書管理規定」は、最優先で、やって欲しいとのこと。
そのうち、「職務分掌規定(どの部署の人が、どの業務をするのか)」「職務権限規定(どの役職の人はどのような権限を持っているのか)」は、専務の担当です。
私の方は、「品質マニュアル」の第2次素案と、「文書管理規定」
「品質マニュアル」は、40〜50点ネライの段階に入るつもり。
出来たら、書式も正式版にしたいけど、作る作らないはベツにして、フォームを決めんと、どうしょうもない。
私が適当に作成してもエエけど、QCの竹上クンもナニかやってたはず。それを確認してからにしたい。つまり、M社にあるものを最重視したいのです。
第1次素案を作ったときも、そのこと、専務に聞いたけど、
「何もナイと思て下さい。
柴田さんの案で、出来る限りやっていきたいと、思てます。」
そんなことやったけど、エエような、悪いような。
とりあえず、「品質マニュアル」の修正をして、それからのこと。
考えようによったら、フォーム等を規定した、「標準類管理規定」なるものを作成してもエエし、そんな、「規定」をアレコレ作成するより、「文書管理規定」に含めてもエエ。
いずれにしても、「標準化委員会」なるものを、非公式にでも組織せんと、色んな「規定類」を作っても、どうするのやろ。
誰が、エエ、悪いの判断をするのか。
専務だけでも、エエけど、実際に、運用するのは、社員やしなあ。
このことも、折りにふれて、話題にはしてるけど、そうやそうや、同調はしたはるけど、それで、具体的には、ナニも進んでナイ。
ボチボチにでも、やらんと、しまいに、ヤリ難うなる。
確かに、RMIの先生は、こんな、少人数でと、あっさり否定しやはったけど、工程で使うもんはエエとしても、全体で使うもんは、そうはいかん。
そんなこと、考えながら、第2次素案版に取り組みだしました。
実は、3回目にコンサルタントの先生に合おたとき、井上先生が、
「ISOの原文を読まんと、あきませんなあ。」
とか云いながら、「対訳ISO9001ポケット版」を、チラチラ見せたはった。
これは、英語と日本語の対訳です。それは、すぐ、手に入れた。
それと、他のも参考にしての修正です。
そやけど、この段階では、まだ意味がナイ。
それより、「品質方針」が難しい。
全体を読んで、注文を付けたはるのやったら、他の文句も考えんとアカン。
エエ加減にしか、読まんとと、云うたはるのやったら、ちょっと、アレンジしたらエエだけ。
まあ、あんまり、深お考えんと、当面は、ISOの要求事項を忠実に守って、先生の指示どおり、やることにしましょう。
順番を換えたり、追記したり、削除したり、元に戻したり、悩みが多なって、進みが悪い。
そんな状態のとき、専務から電話があって、ISOのドキュメントをCDで入手した。
参考にしたらどうかとのことで、7月31日に訪問した。
これは、実用的なモノで、アレンジするだけで、エエもんが出来ます。との触れ込みです。
それを、フロッピーと、プリントで、頂きました。
「ISO株式会社」が作成した体(てい)になってます。これで、「品質マニュアル」の資料は2種類になった。
エエ機会やし、
私に準備して頂いてる場所に、資料を置いて欲しいこと。
標準化委員会でなくてもエエし、報告会みたいな組織が欲しいこと。
この二つを専務に依頼した。
その場所は、私の場所にせんでも、ISO資料室とか、本部とか、誰でも、そこに資料を見に来たらエエことにするようなイメージです。そしたら、私も入り易い。
それと、8月に、宮垣君主催のISO勉強会が提案されてることも聞いた。
これは、エエ機会やし、出来ることなら、「品質アニュアル」第2次素案も、そのトキに提示して、夏休み(8月9日〜16日)にでも、ザッとでも、眼をとおしてもろて、意見が貰えたら、非常にありがたい。これも、そう提案した。
「出来たら、そうしたいですし。」
「そんな、早うに出来ますか。」
そら、分からへんけど、私の計算やったら、その程度のペースでやらんと、8月21日に、先生方が来られても、意見も聞けません。
M社メンバーの意見によって、再検討もしたい。これまでは、専務との調整だけやけど、それだけではイカン。
このことは、要望と、予定を云うただけで、私は、当面の課題に取り組んだ。
資料を、読んでたら、どうも、宮垣君の資料も、ISO株式会社の資料も、何人かで作成してるようです。表現とか、書式がバラバラ。
宮垣君のは、途中から、ISOに忠実やし、ISO株式会社のは、その逆。
それと、面白いことに、ISOのとらえ方が、2ツの資料で、マッタク違うこともある。
面白いて云うてる場合と、違うけど。困ったもんです。
こういうときこそ、ISOの原文を確認です。
そして、専務から、ISOの勉強会が4日から3日間との連絡があった。
その4日に持って行けるように決心した。土日返上です。
何とか、勉強会には、間に合おた。
専務も、宿題の、「職務分掌規定」と「職務権限規定」を作ったみたいで、エライご機嫌さんです。それも、一緒に配布するらしい。
ちなみに、この素案段階で、「品質マニュアル」なるものは、A4の紙に22枚です。
先生方は35枚程度になるとか。
これでも、書式に当てはめて、格好ヨオしたら、そんなもんになってしまうで。
(98/08/12)
宮垣君のISO勉強会の内容は、ISOとは何かを、初心者向けに解説する程度。
正直云うて、私には、時間潰し。
ただ、M社のメンバーと顔を合わせるという意味では、意義があった。
今まで、顔だけは知ってたけど、ハナシをしたこともないメンバーが大半。
それにしても、先生がやられたのとオナジ内容。再確認が目的やろか。それとも、ナニが目的やろか。
彼も資料とか作って、説明するのも、大変な労力とは思う。自分が分かるのと、人に説明するのとでは、全然、違うしなあ。チョット、おかしな部分もあったけど、まあ、大したものです。
初日は男性全員が集まって、エライ熱心と、感心したけど、2日目から、何人か不参加。
まあ、仕方ない。それぞれに、用事もあることやし。
宮垣君も、度々、質問を要求してたけど、ナシ。
3日目の最終日、どうなるのかなあと、心配してたけど、さすがに質問があった。
殆ど、勉強会のハナシではなく、審査のときは、どうしたらエエのか、そんな切実な問題。
私も、当事者やったら、そのことが気になるなあ。
宮垣君は、前の会社で、その中心選手として、経験してるし、アドバイスも適切です。
私は、QCの経験は長いけど、受審が、どんなもんか、実際には、知りません。
その2日目は、準備した、「品質マニュアル」と、専務が作った、「職務分掌規定」「職務権限規定」を配布しました。
専務から、配布して、「品質マニュアル」のことについて、イロイロ説明しながら、まだ、見直しが必要やし、関連標準も作る必要があるとか云うて。
そして、休み中にでも、これに眼を通してもらいたい。特に、自分が関連する部分は真剣に読んで、誤字、脱字みたいなイチャモンでもエエし、是非、意見を出して欲しい。
それが終わって、専務から、今後のテーマの打ち合わせをしたいとのこと。
テーマは、私の場合、「文書管理規定」。
これは、M社の内情も知らんと、出来るテーマとは違うし、内部調査をしたいと伝えた。
そら、「品質マニュアル」もそうやけど、そんなこと云い出したら、みな、そうやけど、ナニか資料が欲しい。
「文書管理規定」も、素案は勝手に作っれるけど、M社の状況を、少しでも調査したい。
それで、8月6日、昼一番に、M社に来ることを告げた。
まず、半日もあったら、充分。それ以上、やったかて、整理が大変。
調査する内容は、頭の中にダイタイはある。
当日、QCの竹上君に、あれこれ、確認。概(おおむ)ね、記憶通りの内容やった。
それでも、資料が欲しい。その資料を、どうするかは別問題。
基本的に、資料は、集めるのが大変で、集めたあとは、いかにして、捨てるかが、もっと重要。捨てるのも決心が必要で、下手に、あれもこれも気にしたら、収拾が付かんようになる。
捨てる、いうても、ゴミ箱に捨てるのと違うしなあ。
別の規定に使うかも分からんし、要するに、どんなんがあるか、当面のテーマに、どれが必要か、必要でないもんは、捨てる。そういうことです。
逆に、ナイものは作らんとアカン。
その、ナイのが、どんなものか、この調査で分かった。
あるかもしれんと思いながら、やってるのと、ナイことが、分かるのも、大きな差です。
結局、調べた資料は、何も使わん可能性もあるけど、知ってて、使わんのと、知らんと使えへんのでは、雲泥の差です。
竹上君も、あるはずの資料がないし、困ってたけど、あっちこっち探して、ようやく、見つけて、
「こういう資料をどうするかですわ。」
「イヤ。事務所の横に、エエ場所があるし、そこに、資料を置こか。
専務に頼んでたんや。そうしょ。」
その場所に、棚を運び込んで、資料も棚に置いて、とりあえず、一歩前進です。
後は、机とか、椅子が欲しいけど、ボチボチやらんとしょうがない。
専務の持ってた、資料も、貸して、貸して、云うて、沢山、借りてる。
そんな資料も、ここに置いて、誰にでも使えるようにせんとアカンなあ。
(98/08/17)
少しやっては悩み、又、少しやっては悩み、なかなか、進まへん。
宮垣君の勉強会からは、「文書管理規定」の原案作成をやってるけど、これは、規定。
多方面に渡った、長い文章ではナイ。そやけど、書式は設定したい。
最初は、適当に設定して、書き出したけど、気に入らん。
参考資料を真似しよかなあと、思たけど、真似するのは、もっと気に入らん。
変なとこで、意地張ってしもて、我ながら、困ったもんです。
そのうち、マエの会社の書式になってました。一番、慣れてます。
そやから、マタ、書式を考えたり、承認をどうするのかなあ、どの範囲までを、この規定に入れたらエエなあ。とか、悩みます。
参考資料では、至って簡単にしてる。
「標準化委員会」のあることが前提になったりしてます。M社でも、それらしい構想はあるみたいやけど、実際には、まだ、進んでません。
非公式な組織を作るハナシがあったけど、非公式、公式、ナンでもエエ。早よやって欲しい。
そやから、最初に「社内標準化委員会規定」なるものを、作ったのに、アッサリ、否定されて、パーやからなあ。
これは、暫く、標準書の作成から離れてたし、頭のトレーニングみたいなツモリで作成したのやけど、そういう意味では、エエ線、行ってた。
自信の回復は出来たけど、私の中では、まだ、組織に、こだわりがある。
1ページ書いたら、これでエエのかなあ。2ページ進んだら、1ページ目が気に入らん。
ダラダラと、5ページくらい進んだら、突然、構想の先が見えた。
そうや、まず、書式の原案を作りましょう。ナイもんはナイんやし、あったらなあて、思わんと、委員会もナイことにしましょう。
そう、覚悟したら、頭のナカがすっきりした。
「品質マニュアル」はイッタン、手を離れてる。土台は出来たのやから、何とでもなる。
当面は、「文書管理規定」に集中。
それまでは、M社のメンバーから、「品質マニュアル」の素案に、どんな意見が出るのかなあとか、考えたけど、そんなこと、どうでもエエようになってしまた。
何かあったら、専務から連絡あるやろ。ナイと云うことは、まだ意見が出てないことになる。
結局、「文書管理規定」は、そう、割り切ってしもたら、アッという間に出来てしもた。
勿論、原案ですから、荒っぽいモノですけど。
くどいけど、コンサルタントの先生が、標準書みたいなもん、そこの責任者が決めたらエエ云うたけど、QC(品質管理部署)が、その内容も知らんかったら、顧客から、何か問い合わせがあっても、返事も出来ませんで。
そこら中が、勝手にやったら、何のためのISOなんや。会社のあっちこっちで、バラバラになるやないか。
それに、そこの部署だけのことやったら、まだマシやけど、あっちこっちに関係する、管理規定みたいなもんは、そうはイカン。
「品質マニュアル」の最初の素案では、そのことも記述して、イロイロ云われた。
その見直しで、バッサリ、削除したことも、復活さしたろか。とか。
これ又、コンサルタントの先生が、
「”何とかの管理規定による”、そんな記述が多いですなあ。」
とかも、仰ったけど、「管理規定」がナイのに、そんな詳細なことまで記述出来ませんで。
確かに、それを参考に「品質マニュアル」を作るのが理想やけど、ナイことくらい、知ってるやないか。
ところで、この「文書管理規定」なるものを、不親切に説明したら、
「文書」を「管理」する方法を説明した「文書(規定)」です。国家では、法律に該当する。
これを使うのは、会社ですから、「規定」と称する。
イヤ、この、表現はおかしい。
本当は、「規定」以外にも、沢山あって、「技術標準」「作業標準」「作業指図書」等々、全部、まとめて、「文書」と云うけど、「規定」は、「標準」の上位に位置する。
ナンで、上位か。それは、使用する部署が広いからです。
「標準」は、各工程とか、限られた部署で使う。一概には云えませんが。
例えば、私のこんなHPの文書は、何の拘束力もナイ。そやけど、頭の中には、「取り決め」がある。
例えば、「目次へ戻る」
これを、「もくじにもどる」「メニューへ行く」「目次にもどる」等々、どうでもエエのやけど、「目次へ戻る」に統一してる。これを、統一してへんかったら、バラバラになる。
読んでくれやはる人が、こいつ、無茶苦茶やなあ。
日付けの書き方も、それなりに統一してる。結構、「取り決め」をしてるのです。
これは、HPの作者が勝手に決めて、勝手にやってるけど、1つのHPを何人かで運営するんやったら、決め事を意志統一しとかんと、あきません。
会社も1人でやるのやったら、そんな必要はナイけど、会社やから、たいてい、複数。
統一せんと、アカンのです。そういう決め事を「文書」にしたのが、「規定」。
それを、更に、どういう時に、「目次へ戻る」とするか。
それは、どうやって、するのかを具体的に文書化したものが、「作業標準」。
ISOは、そういう文書化を求めてるのです。
但し、「規定」を作ったからて、それをどうするかです。
どんな具合に書いて、どうしたらエエのか。どうしたら、他の連中が、それを、「規定」と、認めて、守ってくれるかです。
更に、不都合なことがあったら、修正せんとアカンけど、そんな場合、どうしたらエエのか。
そんな疑問に答えるのが、この「文書管理規定」。
これがなかったら、他の「規定」も、どうすることも出来ません。
まあ、疑問に答えると云うより、こうしなさいと、命令してるようなもんですけど。
その命令をしても、守れへんかったら、しょうがないなあ。
実際には、ちょっと、やってみて、不都合があったら、この「規定」も直すことになる。
そのためにも、まず、原案を、「制定」せんことには、「改訂」も出来ません。
それで、コンサルタントの先生も、これを一番に作れと、指示された。
ヨウヨウ分かってます。
その先生も、8月21日にM社に来社予定。
もう、期限一杯で、原案完了。
とりあえずのノルマは達成です。
(98/08/20)
コンサルタントの先生がM社に来られます。
「品質マニュアル」「職務分掌規定」「職務権限規定」「文書管理規定」
指示どおり、準備しました。
どんなアドバイスをしてくれやはるのかなあ。
結果は、「品質マニュアル」のことばっかり。
個別規定は、会社独自のシステムを明示したもので、中味を云々出来んかもしれません。
そのダイジェストが、「品質マニュアル」で、会社の思想まで、反映させたもんやから、「品質マニュアル」がメインにはなる。
それやったらそれで、せっかく、やってるのやし、個別規定の、進行状況だけでも、チェックしてくれたら、こっちもやり甲斐がある。ナンやな。
最初に井上先生には、
「品質マニュアル」の素案を、提示するとき、前の繰り返しにならんように、こう伝えたのです。
「まだ、先生の指示された、罫線枠とか、正式な書式にはしていません。
素案のつもりです。次回は、正式なものに編集しますので。」
井上先生も、ウンウンと、頷いてた。
そやのに、井上先生も辻先生も、まだ、形式にこだわるのです。
更に、辻先生は、
各章ごとに、ページを換えること。
これ、前にも聞いて知ってるけど、まだそんな段階と違う。
ISOの章で、要求されてない事項については、章番号を振らずに、ベツの番号を付けること。
これはねえ、先生が、ISOの章番号に該当せんように、章番号を細かくするとか、振るとかせんと、紛らわしい。そう仰ったのですよ。
その他、諸々あって、次に、井上先生、又、「品質方針」です。
「一連の文章を、3項目くらいに、細分化したらどうです。」
その場で、メモ書きで、第二次素案を大幅に変えやはった。
ちなみに、私の素案は、一連の文章にはしてません。4項目に分割してます。好きにしてくれやはったらエエのですけど。
そして、井上先生自身のメモを見ながら、
「どうも、まだ、しっくりしませんなあ。皆さんのテーマですよ。考えて下さいよ。」
私らなりに考えて、修正した案を提示してますがな。それを、勝手に手直しして、考えろて、それはない。
それやったら、この案も先生には連絡してるのやから、修正案を作成して、これも合わせて、内部で検討して下さい。これが筋です。進め方の効率が悪いねえ。
「M社の特徴は、精密さとういか、精度の高さやと思うのです。
そういう文言(もんごん)を入れたいのですがなあ。
それと、サービスというのは、もうちょっと、考えんといけません。」
その、「精度」と、「サービス」というのは、井上先生のメモ書きにある。
実は、「品質方針」の案を考えるとき、「サービス」という文言は、意識的に、避けた。
M社は、いわゆる、サービス業とは違う。電子部品の加工業です。
「サービスはISO 9003になるからですか。」
「イヤ、そういう訳ではないのですが。抵抗があります。」
どういう抵抗なんやろ。やっぱり、9003はサービス業やし、それが紛らわしいから、抵抗があるのと違うか。M社は9002でISOを取るつもりです。
「製品及びサービス。これがどうでしょうかなあ。
まあ、皆さんのテーマです。じっくり、考えて下さい。」
又、ここで、ストップです。先に進みません。
そして、別問題発生。
「文章の先頭を一文字分、下げられていますが、英語では、揃えてますねえ。
日本語の場合は、一文字下げる習わしみたいですがねえ。
ISOの日本語訳では、揃えてます。JISは、どうなんですかねえ。」
井上先生が、そう仰るので、辻先生が、ISOのJIS版を確認された。
一文字分下げてある。当たり前や。日本語文の習性です。それで、何やねん。どうせえて、云うのや。
形式は、先生が、こうしなさい。そう仰ったら、やります。逆らう理由はナイ。
そやけど、右でも左でも、どうでもエエようなこと。それも、先生方に方針がないんやったら、そんなこと、どうでもエエのやから、こっちが好きなようにやる。
そんな紛らわしいこと、言い出さんといて欲しい。
私の意見を述べるんやったら、ここは、日本やし、日本語で、「品質マニュアル」を書いてるのやから、日本の習性に従う。
そやけど、どっちでもエエようなことをこんな場で論議されたら、こっちが困るだけ。
RMIの方針を示してもろたらそれで宜しい。
RMIの方針である。だから、M社も、そうしなさい。それで結構。
で、又、これも、おしまい。
そして、宿題です。
「品質保証体系図」を作りなさい。
これは、「品質マニュアル」の添付資料として、必要です。素案では入れてません。
M社がどんな作業をどんな具合にやって、その各工程で、どんなチェック(品質保証)をしてるか、それを、図で、簡潔に表現したもので、M社の業務の流れを示すものです。
ただし、これを、まともにやったら、大変なことです。
代表的なパターンでやらんと、その会社の製品のフローの種類分あることになる。そんなもん、監査する方もやってられません。
「受注から、出荷までの流れで、指図書とかがあったら、それも明示して下さいよ。
ここからこう行って、こう戻ってと、そういうヤツですよ。
作業の流れと、その各段階での保証はどうしているかです。」
先生の仰ってる意味は、よう分かります。
私の頭の中では、どんなパターンが適当か、竹上クンと調べた資料内容が駆け巡った。
そう云うたら、エライ複雑なやつがあった。あれでは、第三者には理解出来ません。
先生方がお帰りになって、専務と関連資料を調べたら、適当な例題がアッタ。
それを、どう、M社風にアレンジするかです。
いずれにしても、コンサルタントの先生は、指導方針を明確にして欲しい。
堂々巡りばっかり。
とかなんとか、愚痴を云いながらも、何とのお、分かってきたけど。
(98/08/23)
コンサルタントの先生がお帰りになって、M社の内部体制の打ち合わせです。
規定も、3つ、原案が出来てます。
それを、どう処置するのか。体制も検討せんと、運営すら出来ません。
制定も運営もせんかったら、ただの書類。そのうち、どっかに、忘れられてしまう。
出来る限り、原案段階で、よりエエもんに出来たらエエけど、それは無理。
方法論なら、非公式でエエから、何人かの組織を作ること。
これを、公式に称するなら、「ISO推進本部」となる。
特に、急ぐのは、「文書管理規定」。これを早いことモノにせんといけません。
実は、それが、ISO推進体制です。
単にヤルゾー。そんなこと宣言したかて、
「フーン。それで、どうするのん。」
そんなんもんです。誰も動きようがありません。
私とか、専務の動きなんか、M社のメンバーには見えてない。ナニをやってるんかいなあ。
とりあえずは少人数で、スタートさして、意見を出し合う。
それをせんかったら、遅れるばっかりです。
私らの作った原案をそのまま採用してもらえたら、嬉しいけど、誤字とか、脱字とか、そもそも、解釈がオカシイ。マッタク違う。出来ません。そんなんも、アルはず。
そこで、比較的、ISOを理解してるメンバーで、規定とか、標準類を作成したり、その範囲で意見を出して、修正をして、さっさと、制定してしまう。
制定したら、運用して、都合悪いことがあったら、改正する。それで、ドンドン改正して、次第にそれらしくする。改正ばっかりが能ではナイけど、運営が無理なく出来るまではしょうがない。
M社の実状に合致した規定。矛盾のナイ、運営し易いものにする。そうなったら、しめたもんです。そういうことを、ISOは求めてます。
専務もようやく理解したのか、来月早々にはやるみたい。
そういうのを週に一回でもやって、お互いに、進行状況も、報告しおうたら宜しい。
私としても、その方が刺激になる。
計画上の予定では、11月末までに、「規定」を、ある程度揃えんと間に合わん。
計算上は、苦しい状況になりつつある。
1つの規定を、作るのに、慣れた者で、約2週間を要する。
9月からと仮定して、3ケ月では、1人で、あと、6ツが可能。
もめるモンもあるやろうけど、それも、もめるだけもめたら宜しい。
不承不承で、やったかて、しょうがない。やる者が、納得してやらんと破綻してしまう。
ところで、まえに、「堂々巡り」て、そんな副題をつけたけど、実際そうやった。
コンサルタントの先生の指導内容が、あっちへこっちへ、行ったり来たり、感覚的にそう思てたけど、実際、堂々巡りになってる。
今回は、第三次素案、これは書式も、決めて、合格点を狙てます。
先生が手直しされた部分は、そのように。もっと練って欲しいと要求される部分は、もっと練って、全面見直しにとり掛かってます。
ところがです、第二次素案で、先生が削除指示された部分をじっくり見てたら、第一次素案のトキに、追加指示されたこと。
第二次素案で追加した指示された部分は、第一次素案で、削除指示された内容。
正直云うて、自分でも覚えてるし、メモもしてます。
メモを再確認したら、やっぱりです。結局、原案に戻ってる部分が結構ある。
確かに、先生も、大したもんです。その場で、素案に眼をとおして、シャープペンで、文言を修正しておられる。ただしです。
第二次素案は、8月5日(打ち合わせ2週間マエ)には、専務に提示してます。
FAXででも、先生に連絡しといて欲しかった。
先生は持ってナイし、私の控えを渡した。
いつもは、ハナシを聞きながら、自分の控えに、メモしたりしたけど、しょうがない。先生が修正してくれやはったのを、戻してもろた。
まあ、先生も、こんなもん、必要ないやろうし、ハイハイ云うて、戻してくれやはった。
専務も、コンサルタントの先生を有効利用して欲しいと云いたいだけ。
そこで、先生の指摘事項のことやけど、資料を見て、比較検討したら違うことがある。
どっちか云うと、余所が簡単にしてる部分は詳しいせえ。余所が詳しくしてる部分を簡単にせえ。そんな傾向がある。
先生の支援方針が、最近のISO審査機関の動向によるのか、単なる、方針の問題か。
まあ、どうでもエエわ。早よ、第三次素案です。
ここからは、「原案」を仕上げに掛かろ。
とかなんとか、ここら辺りから、楽しい部分です。
素案、ソアンと云いながらも、一通り出来てます。
(98/08/25)
専務から、「品質マニュアル」素案の見直しをするし、来てくれとの連絡があった。
丁度エエ機会やし、「文書管理規定」を仕上げてしもて、メイルしました。
勿論、これも、まだ原案。
意見があったら、修正するべきはするけど、これは急ぐし、出来る限り、完成度の高いものにしたツモリ。
本音で云うたら、細かなことはどうでもエエし、早よ、制定してしもて、気に入らんかったら、その人が、さっさと、改正してくれたらエエ。私がやってもエエけど。
そしたら、M社の実状に合致したものに接近する。
下手したら、改悪のケースもあるけど、それはそれ。
それを、いつまでも、ああや、こうや。ゴタゴタしてたら、動きません。
原案がいつまでもそのままより、余程、前進です。
「品質マニュアル」も、イロイロ意見が出てくるやろうけど、それを、統合せんといけません。
統合しても、先生方から、修正を要求されるやろうけど、それはそれ。
それにしても、全員でやるのやろか、どうするのやろか。どんな意見が出てくるのやろ。
そしたら、ほぼ、全員の参加です。
意見は何人かだけで集中してしもたけど、思ったより、よう勉強したはる。
ISOの解釈もイロイロ出てくる。
まだまだ、私の案が固まってない部分もあったし、表現がマズイ部分もあった。
そんな部分を、きっちり指摘されてしもた。
日本語になってない。ISOの解釈がおかしい。記載の場所が違うやろ。
イロイロあった。
まあ、叩き台やし、叩いてもろたらエエのやけど。メモするのも大変なくらい、意見が出た。
宮垣君は経験者、竹上君はQCやし、それなりに考えを持ってる。
生産技術の山崎さんも、いうたら失礼やけど、以外に見識のある意見を出してくれやはる。それぞれ各自の意見がゴチャゴチャしたら、旨いこと、まとめてくれやはる。
ここまで、伯仲するとは、予測もしてなかった。
専務も、予測以上の意見百出で、一回では無理と判断。
19項目のうち、10項目で止めやはった。
次回は8月29日になった。
そして、ISO推進委員会(仮称)のメンバーとして、宮垣君と竹上君も加えることになった。
これで、ようやく、推進体制が整ったことになる。
打ち合わせのあと、宮垣君が、彼なりに10項目分の作成原案を、専務に提出した。
そのコピーを貰て、ざっと、眼を通したけど、基本線の骨子を簡潔明瞭に表現してる。
肉付けしたらナンとかなるかなあ。
この宮垣君、ISO勉強会を開催したり、前の会社の「品質マニュアル」なんかを入手したり、私の素案を提示したら、イロイロ意見があるとか云うてたし、大いに期待してた。
但し、意見を期待したのであって、こんなことは出しゃばり過ぎです。
ただ、彼は、こんなことが好きそうやし、やるのと違うかなあ。薄々は予測してた。
意見は大いに出して、素案は、叩いてもろたら、エエのやけどねえ。
そら、10人が考えたら、10の原案が出来てしまうことになる。
それでは、収拾がつきません。そやから、誰かがまとめて作らなアカンのです。
メンバーに加わるのやから、そういう場で、意見を出せばヨイ。無視なんかしません。
そうか、最初から、専務と相談して、私を断ったらヨイのです。
それはそれとして、参考にさせて頂きます。
せっかくやったら、全項目をやって欲しかった。
正直、そう思います。中途半端はいけません。
(98/08/27)
「品質マニュアル」素案の2回目の見直しが終わりました。
前回で、どんな部分が問題かは、把握したし、今回は、その続きやから、私の方も、ほぼ、どういう展開になるのか、予測出来ました。
くどいけど、叩き台なんやから、大いに叩いてもろたら宜しい。
全員集合での検討やし、出て来た意見は、メモして、参考にするツモリやけど、それ以外にも、参考資料が揃ったし、ISOの理解も進んで来てるし、原点に戻って、やるつもりです。
それでも、まだまだ、調整が必要なはずやし、そんなことは、ISO推進体制が発足するのやから、そこでやったらヨイでしょう。
それもあるし、検討会の後で、竹上.宮垣君を交えてのISO推進委員会をやって、検討して欲しいことがあったし、そっちの資料の準備です。
資料というのは、「工程フロー図」。最初、表題には「品質保証体系図」としたけど、簡単なものやし、名称を変えたのです。
それと、「品質マニュアル」の前段部分の正式版の検討依頼用です。
まだあります。
「文書管理規定」も、早いこと、やってしまいたい。これは、専務に提示してある。
とにかく、書式の様式を決めて、「品質マニュアル」を、修正せんといけません。
まあ、この段階やったら、大した問題ではナイけど。
それで、全員での検討会が終わってから、ISO推進委員会のメンバーで、その様式を検討依頼したけど、色んな意見があるんや。
4人でやったし、4つの意見。私の案は、何処かえ消えてしもた。
お好きなようにして下さい。
どっちでもエエけど、まだ決まりません。自己主張ばっかり。
M社の個性発揮が必要です。様式は顔でもあるしなあ。
そやから、私のを引っ込めただけ。案は提示してるけど、ミナサン意見だけで、案はナシ。
どっちかゆうたら、私の様式は、前の会社の様式に近い。愛着はあるけど、どっちでもエエ。それも本音。
それ以外にも、組織の編成やけど、まだ、固まってません。
「工程フロー図」も、その組織が絡むことです。
それで、又、振り出しに戻ってしもたけど、まあエエか。
基本的なことやし、M社としての体制もはっきりして下さい。
それにしても、ようやくのこと、当初からの構想が実現した。
これから、本格的なスタート。
そんな感じです。
M社の、ISO推進委員会開催。
実際には、そんな委員会名称はナイ。
そう意識してるのは、私だけかもしれません。
簡単に云うたら、専務.宮垣.竹上.柴田の4人での打ち合わせです。
まずは、M社の組織図を検討。又、色んな意見が出て、決まりません。
ISOでは、「品質管理責任者」が、重要な位置にある。
それは、専務になってたけど、全員での検討会で、専務は製造部門も統括してる。
品質管理責任者を兼務するのは、マズイのやないか。
そんな意見が出ました。それは正論です。正論と、ISOの思想はベツやけど。
それやったら、品質管理係の竹上君にしたらエエとなった。
確かにその方が、組織図といては、スッキリする。そういう線で、竹上君が、組織図を見直しました。
製造が、「課」。それで、バランス上の問題から、品質管理係を、「課」にしたら。とか。
生産技術課の山崎さんを製造課の責任者にして、製造も全面的に見て貰うようにしたら。とか。その他、モロモロ。
M社の組織ですから、その場では、私は無言。ここで、私の意見です。
そんな、品質管理部署が、「係」であろうが、「課」であろうが、そんなことは、どうでも宜しい。
組織的に、製造と分離され、対等の立場にあったら、それで宜しい。それが基本。
分離されたら、「課」であろうが、「係」であろうが、職制上は無関係。
そんなことより、フローを明確にしてほしい。
この問題は、製造会社の場合、製造部門が製品を製造して、それをQC(品質管理部署)が出荷検査する。
合格品だけを、出荷するけど、QCは判定だけで、出荷は別の部署にせんとあきません。
そうせんと、出荷まで、QCが管轄したら、QCが納期管理まですることになる。
品質を守る立場の部署が、それをやることは納期に迫られて、不合格品を出荷してしまう恐れがあるのです。実際には、そんなこと、しないでしょうが、組織的には、その可能性があると見なされます。
通常、製造部門は製造だけ。
品質管理部門は品質だけ。出荷検査して、出荷担当に合格品だけを出荷許可する。
出荷担当はその合格品だけを出荷して、予定の数量が出荷出来んかったら、生産管理部門に、物が足らんし、何とかせよと、催促する。
そしたら、生産管理部門が、材料、歩留まりとか、工程の生産能力とか、それを勘案して、予定数量が出荷出来るように投入計画する。
ということで、本来は、出荷担当も、組織上は、製造から分離された方が好ましい。
ところが、私が、関係者に確認して、工程フローを作ると、組織上、出荷担当がナイ。
そしたら、どこで、出荷をしてるのやろ。そう聞いただけ。
組織について、私が云々することは出来ません。聞かれたら答えますけど。
兎に角、イロイロ意見が出て、持ち越しです。
次に、「規定」類の作成担当の割り振りです。
経営者の専務、工程責任者の宮垣君、QCの竹上君と、私の構成です。
こんな場で、担当割り振りを即決したら、どっちつかずの「規定」が私の担当やろなあ。そう思たけど、案の定、そうなりました。
そら、ナンと云うても、M社のメンバーが詳しい。実務してる人がやった方が実際的で、無駄がない。あとは、それを、どう加工するかです。
「規定」で作成するべきものは「15」個。そのうち、私の担当になったのは、3個。
この規定類進行状況の報告会日程も決まったけど、私の問題にしてた、こういう規定類の書式が、まだ決まらんのです。しょうがないなあ。
「文書管理規定」も、既に、提示してたけど、ダレも読んでくれてない。
モウモウ、牛やないけど、ナニしてるのですか。困ったもんです。
「てにおは」は、どっちみち、見直すときに修正する。
それはエエけど、文書の承認ルートとか、書式とか、要するに、ルールです。
これを、早いことやってしまわんと、進みませんで。
担当割り振りされた、「規定」の原案は、TXT形式で文書を保存しといたら、あとで、何とでもなる。そやから、TXTでやって欲しい。
そんなことも云うてるけど、これ、正直云うて、私が理解してないし、心配です。
それも、そう決まったし、こっちからです。
実は、宮垣君の私案の、「品質マニュアル」のを読んだら、「文書管理規定」に関係する部分に大きな差異がある。
そこだけやなしに、各項目、ヨク確認したら、おかしな部分がある。
何カ所か、見解を求めたら、適当にやっただけ、私の案で特に異議ナシやて。
ナンやな、こっちは、せっかく作ってくれたのやから、真剣に精査して損をした気分。
とりあえずは、分かってる範囲で、私の担当分を進めてしまいましょ。
(9/09/03)
「品質マニュアル」、第三次案の作成開始。
これは、9月8日に先生との打ち合わせがある。
その日に照準を合わせた。とはいうても、一部は出来てます。
この2日に、ISO推進委員会のメンバーには提示したけど、特に、意見もナシ。
だいぶ、すっきりしたなあ。それだけの意見。ホンマに読んでくれたんかなあ。
私としたら、M社内部で、もっと検討して、意志統一したうえで、先生方との打ち合わせをしたかった。
そうせんと、又、堂々巡りになるやろ。人数が増えるだけに、余計にそう思う。
進め方が、おかしいのです。効率が非常に悪い。
M社のメンバーが内部でモメルのはかまへんけど、先生との打ち合わせのトキにやってしもたら、ナニも進みません。時間を喰うだけになる。
先生の意見も、意志を同じく、聞かんと、ダメです。
まあエエか。今は、とりあえず、「品質マニュアル」です。
全文を一気にやっても、しょうがないし、先生のペースやったら、エエとこ、1/5くらいしか、進まへんやろ。それをすると、不思議に進んでしまうことがある。
余裕でも見て、1/3程度は、やっとこかなあ。
そう表現したら、かっこエエけど、実際には、知識が増えた分だけ、悩みも、より深おなって、時間的に云うても、それが精一杯です。
兎に角、書式は、先生の仰るとおり、ある程度体裁を整えて、指摘箇所は、それなりに修正。
更に、気に入らん部分を修正したり、まあ云うたら、最初から作ったたいなもんです。
その書式も、まだ決まってない。アアヤ、コウヤ。
それはそれとして、「管理規定」が出来たら、マタ、変わるやろ。とりあえず、第三次案は、「素案」から、「原案」になっただけ。
「素案」と「原案」と、どんな差があるのかて、「素案」は「素案」です。
ただの羅列。体裁も、表現も、中味も、気にせんと、それらしきものというだけ。叩き台。
ナンにも無かったら、叩きようがあらへん。
「原案」は「原案」。
一応、体裁も、表現も、気にして、間違おて、外に出ても、吟味さえ、されへんかったら、アア、こんなんでもエエのか。
事例の資料にでもしてもらえるモノです。吟味されたら、どんなもんでも、アカンでしょう。
吟味して、皆が納得したら、「原案」が取れて、正式版やけど、皆が納得は難しい。
「原案」は、ある程度、合格点に近いものです。
合格点云うても、60点目標。最終的にも、100点は無理で、せいぜい、80〜90点になったらなあて、そんなもんです。
所詮、100点は無理。ナンでもそうやけど、100点は、誰がみても、ウンて、頷いてくれるモンやし、それはナイ。
だいたいが、メンバーが増えて、アアヤ、コウヤて、議論百出。10人寄ったら、10の意見。
何人かは、何処かで妥協。そやから、100点はナイ。
そもそも、自分でも、見直す度に気に入らん。やってる最中でも気に入らんことがある。
それもあるし、まだ、組織さえ定まってない。
品質管理「係」を「課」にするとか、何やとか。全部を「課」にするとか。
出荷「班」を新設するとか、イヤ、出荷「係」にしょうとか。
イヤ、出荷も、資材係が兼任したらとか。
製造「課」を生産「統括」にとか。
品質管理が上か下かて、そういうバランスの問題まで。
ただ、この「統括」という文言(もんごん)は、「組織」の名称やろか。私は、職務分掌と思うのやけどなあ。
まあ、そんな堅いこと。その会社の思想の問題です。本質とは無関係。
そういう、諸々の前提条件が、まだです。困ったもんです。
私は、兎に角、「品質マニュアル」の原案。
先生から、3回目で、まだこんなんかて、それはイヤ。私にもプライドがあるしなあ。
全くのド素人やったら、向こうも、覚悟やろうけど。
実は、M社全員での打ち合わせのとき、未定の部分は、放っといたら、とか、そんな意見もあったけど、そんなこと云うてたら、「品質マニュアル」みたいなもん、進まへんで。
無責任な響きになるけど、無理矢理にでもやってしまわんと、いけません。
未定の部分は、「規定」を作ってしもてから、その部分の「品質マニュアル」を作成したらエエとか、そういうことやけど、「卵が先か、鶏が先か。」、そんな議論になってしまう。
私も、「規定」が先やけど、それがナイのやから、同時進行でヨイという考えです。
「規定」を作るにしても、原案がナイと、出来ませんわなあ。
「品質マニュアル」を資料として、やったら宜しい。
資料の「品質マニュアル」が気に入らんかったら、大幅に手直ししたら宜しい。
それで、手直ししたんやったら、その部分の「品質マニュアル」を修正したら宜しい。
で、当日の、9月8日になった。
先生との打ち合わせの日です。
その状況は、次にします。本日は、ココマデ。
(98/09/08)
当日は、10時からやけど、少し早い目に行きました。
実は、前日、こんなやりとりがあった。
「品質マニュアル」原案は、結局1/3程度で、一旦終了。
それでも、目標には到達してます。
M社の専務に、メイルしたことを伝えて、暫くしたら、専務から、
「品質方針はこっちで、手を加えましたわ。
その品質方針の、文字の大きさやけど、横2倍角にしたはたんやねえ。
ポイント20くらいでやったら、縦も横も、大きいなる。それでやりましたで。
それと、前に、品質方針を徹底する方法を書いたはったんが、抜けてまっせ。
それと、下請負先の立ち入り検査のことですけど、品質問題が出たらやる。
それで、逃げてる処もありまっせ。それで、エエのと違うかなあ。
それと、やっぱり、こういう書き方(書式)にしたら、見やすいですねえ。
で、品質方針の修正文はあとで、連絡しますわ。」
文字の大きさはベツにして、ハナシがおかしい。
「その、徹底云々は、前回、先生が当たり前やから、削除しなさいと指導さてたんですよ。
もっとも、削除してしもたら、又、必要や、そんなことになる可能性もありますけどねえ。」
そして、暫くしたら、FAXが届いた。
見たら、ウン、こんなもんでエエか。
そういう感じです。
あの、「サービス」とういのが、削除されてます。
私も、この「サービス」を、「品質方針」に入れるのは、抵抗があった。
これは、後日、じっくり打ち合わせせんとアカンなあ。そう思てた。
私のホウは、とりあえず、先生の案に従っただけ。それと、「品質方針」を徹底する方法は追加してない。
それにしても、「契約管理規定」まで、一緒にFAXしたはるけど、どういう意味かなあ。
なんと、「製造課」が「生産統括」になってる。
換えやはったんやなあ。それで、どうせえ云うのやろ。さっきのメイルでは、組織の名称は、前のまま。修正してくれとでもいうことかなあ。それで、確認の電話。
「組織の名称が変わったみたいですねえ。」
「前のとき、そう、云うてませんでしたか。」
「イヤ。前のときは、まだ、もめてて、竹上君にあとで、連絡する。
それで、終わってたんですわ。品質マニュアルは、前のままですよ。」
「そうやったかなあ。その組織の名称は気にしてもらうことありませんわ。
そのFAXの規定は、参考に見て欲しいというだけです。」
「そしたら、組織の名称は正式に決まってから、修正することにします。
修正分は、メイルしときます。
明日は、早い目にお邪魔して、確認しましょうか。」
「そうですねえ。これから、まだ、他の規定も、やろかいなあて、そんなんですわ。
柴田さんも進んでますか。」
「当面は品質マニュアルです。そしたら、メイルしときますし、見といて下さい。」
とりあえず、その修正はすぐ出来たけど、見直してたら、他のも気に入らんし、あっちこっち、手直しして、結局、夜9時頃、メイル。
まあ、とりあえず、終わって、自分の分はプリントアウトして、専務の「契約管理規定」にも、目を通して、チェック。見といて欲しいとのことやし。
そんなことがあって、当日、専務と、「品質マニュアル」の確認をせんとアカンのです。
それに、「契約管理規定」も、確認事項がある。
そう思てるのに、専務は、一生懸命、今日の資料をプリントアウト中。
確認。そんな気配もナイ。
「柴田さん。3部コピーしてますし、並べ換えを、しといてもらえますか。」
そのコピーは、「品質マニュアル」です。あれでよかったんかなあ。見たら、修正前。
「エッ、専務。修正したやつを、メイルしといたのに。」
専務は、そんなことあったかなあ。そんな表情です。
電話で伝えたこと、しっかり、聞いてくれてへんかったんや。
専務も、自分の担当分を作成することにばっかり、気が行ってたのやろうけど。
しょうがない。「品質方針」は最初の部分。
その段階で、専務に、説明してもろたらヨイでしょう。
そうこうしてるうちに、先生がいらっしゃった。
ISO推進委員会のメンバー、宮垣君と竹上君も参席です。
(98/09/09)
先生との打ち合わせ。
まず、「品質管理責任者」の問題から。
もともと、専務になってたけど、組織の問題で、品質管理「係」を「課」にして、その責任者の竹上君を課長(本当は主任)ということにして、「品質管理責任者」にもなってもらう。
この問題です。
それと、専務が、製造も品質も見ることになってたし、品質管理部署を、分離独立させること。
そして、品質管理を「係」から「課」にしたのは、専務が管轄してる、生産統括(組織名称)が、製造係の上やから、バランスからの配慮。とか。
要するに、品質問題を製造と品質管理部門が、対等に渡り合うという図示にした。
この提案に対して、井上先生は、明らかに、不満顔。
「専務が品質管理責任者になってもらって、安心してたんですわ。
本来は社長がやるべきなんですよ。」
専務も反論。
「製造と品質を一緒に見る訳にもイカンでしよう。
対社外的にも、そういう組織では、おかしいと云われます。別にした方がすっきりします。」
宮垣君も、竹上君も、専務に同調。それでエエのです。社内の統一見解やから。
そうなったら、先生からも、明確に答えてもらえるハズです。M社メンバーが納得せんとあきません。この問題、私は、一歩、退いてます。
私は、品質管理部署さえ、分離独立されてたら、「品質管理責任者」は、それ相当のヒトならら、ヨイと考えてます。
「品質管理責任者」は、地位の高い人が、その地位を背景にして、やった方が進み易いのは、当然。そやから、当初、専務がそれをやることになって、私も安心しました。
そやけど、品質管理の竹上君でもヨイと思う。
これは、「規定」、「標準類」は、品質管理部署が管理することになるハズやから、それでもヨイのです。
組織名称については、専務がえらいこだわってるけど、そんな問題ではナイ。
そやけど、これは、社長、専務が、その方針で、やるのなら、それまでのこと。
むしろ、先生の見解はどうか。それに興味があった。
そんな考えやし、イラン、口を挟んで、混ぜ返したらイカン。それで、黙りです。
宮垣君、竹上君の反論は、
「品質保証という面からも、別にしないと、顧客に、突っ込まれます。
通常は品質管理部とか、そういう部門のトップが品質管理責任者になってます。」
先生、真顔になった。
「そういう、品質保証上の問題ねえ。ISOでの組織は品質システム上の組織です。
社内の業務上の組織とは、別問題です。
この、M社程度の規模なら、本来は、社長です。社長というか、経営者ですなあ。
それくらいの人がやらんとアカンのですわ。
そういう、権限を持ってやらないと、進みませんし、業務上の組織とは、別と考えて下さい。
そういうことを問題にするなら、このISO用に添付する組織図は品質システム組織図という、名称にして、業務上の組織図とは、別にすればいいんです。
そして品質管理責任者を、社長の直ぐ下に置くんです。」
そのとおりです。
それにしても、色んな事例を見て、ことごとく、品質管理部署の長が、品質管理責任者をやってることになってたけど、これは、会社の規模の問題。
この、説明には、反論もあったけど、先生の見解も、うなずけた。
反論て、それは、品質管理責任者は、ISOの要求では、形式上、社長が任命で、誰がやっても宜しい。
その品質管理責任者の指示で、物事を進めることさえ、社内的に意志統一されてたら、社長でも、専務でも、竹上君でも、誰でも、ヨイのです。
ISOの要求事項に詳しい、宮垣君が、それを聞くかなあと、期待したけど、それで、納得したのか、反論せんかった。
しかしながら、繰り返すけど、実権を持った人の方が、進め易いとは思います。
いずれにしても、珍しくも、先生の見解がはっきり示された。
「品質管理責任者」は、ケリが着いたけど、次は、組織名称の問題。
バランス上の問題で、生産統括(専務)と同等というか、品質管理係を「課」にしただけやけど、それを、「室」にして、室長にしたらどうかという案まで出現してしもた。
そして、やっぱり、生産統括「部」にしてとか、又、イロイロになって来たけど、まあ、それは直ぐに収まった。
先生の意見と、私の考えも一致してます。
「生産統括」。これは、職務分掌。生産統括「部」は組織。
そやけど、そんなもん、その会社の独自の問題。
それより、バランスの問題やったら、品質管理「室」にしたら、誤魔化せます。事実、そうしてる会社もある。気になるのやったら、そうしたら宜しい。
ここまでの結論です。
組織図は、「品質システム組織図」として、品質管理「課」は、「室」になった。
そして、「品質管理責任者」は、専務に戻った。以上。
(98/09/10)
次は、ISOの要求事項と、その、主責任部署の一覧表。
これは、宮垣君が作成して、ISO推進委員会で、担当の割り振りにモノです。
ただ、ISOの添付資料用としては、細かいし、簡単にとなってハズやけど、マダやってない。
聞いてなかったのか、忘れたのか。まあ、そんなこと、大したことではナイ。
ISOでは、その要求事項を文書化するとき、各々の項目は、誰が責任(者)かを明確にせんとアカン。
その文書は、「品質マニュアル」、「規定」類のことやけど、「品質マニュアル」では、その項目について、誰が、何で、どんなとき、何を、どんな具合にやるのか、概要を記載する。
もっと、詳細なことは、ナンとかの「規定」を参照しなさいと云うことになる。
それで、「規定」をメンバーの誰が原案を作るかを決めた。抜けがあったらイカンからなあ。
先生に提示したのは、その一覧表。
今度は辻先生の出番。
「こんな、細かくせんでも、20の大項目で、結構です。
それと、責任部署(◎)はエエけど、関係部署(○)がナイですねえ。」
「項目は、そうしますけど、前回、丸は少のおせんと、監査のとき、関係者が全員呼ばれて、ズラーっと、並ばんとあかんようになるし、少ない方が良いということでした。
私が、責任部署(◎)は1つで良いと、指示したんです。
それで、関連部署(○)は、止めたんですわ。」
「関連部署は少なくて良いんですが、もう少し、ナンとか。」
「そしたら、3つ以内とかにしましょうか。」
「別に、個数を決める必要はありませんが。」
これは、この程度。そんな、もめるような、難しい問題とは違う。
そして、工程フロー。
これは、私が作成して、ISO推進委員会に提示して、若干の修正をしたもの。
今度は、井上先生の出番。
「これが最終ですか。」
井上先生のこういう質問の仕方は困るなあ。
私にしてみたら、今の段階で、最終はナイ。
そして、エライ、沢山の、注文です。
「顧客」からの受注やし、「顧客」も入れんとアカン。
「材料」の流れも追加した方がエエ。
「製品検査」を入れんとアカン。
「包装」は「出荷検査」のあとでとか、「梱包」という言葉はややこしいし、イラン。
とか、まあ、イロイロ云うてくれやはる。
そんな、クドクドやってたら、一枚の紙に表現出来ませんで。
「顧客」からの発注なんか、工程フローに表現する問題かいなあ。
私も、こういうやつ、沢山、書いたけど、「顧客」まで、書いたことはない。他社のも見てるけど、そんなこと、書いてあるのを、見たことがナイ。
そやからゆうて、困るんやなあ。
「顧客」を入れても、おかしくはナイ。どっちでもエエ。
ヒトによったら、相手が会社でも、個人でも、顧客を相手にしてるのやから、当たり前。
そんなもん、ゴチャゴチャ書くことない。そう云うでしょう。それも、道理です。
又、別の人は、イヤ、あった方が正確やし、書かんとアカン。これも、道理。
そういう、類のもんです。
正確には、「新商品の開発」が、あったら、これは、顧客との調整が重要やし、「新商品開発フロー」には、当然、入れるべき。
「顧客」の代わりに、「営業」を入れることもある。その両方を入れることもある。
いずれにしても、「開発」は、「顧客(市場)」に絡む。
「製品検査」については、私は、簡潔、明瞭にということを目標にした。
「投入」から「製品検査」までは、全部、「製造」で、まとめた。
これは、確かに、「検査」関係やし、品質保証上は、独立させて、明記した方が宜しい。
但し、「工程フロー」なんやから、「顧客」は、要りませんで。社内のフローなんやからなあ。
それを、宮垣君まで、ウンウンやってる。どういうことや。エッ。
これ、1週間前に打ち合わせして、その結果を受けて、修正してる。内部的にそういう態度されたら困るなあ。
そんなこと、どうでもエエけど、「包装」と「梱包」て、これは、違う。
先生、お得意の英語やったら、packingとpakagingの差です。
微妙な差やけど、通常、袋詰めにしたり、箱に入れたりするのが、「包装」。
それを、封して、出荷先を明示して、出荷出来る状態にするのが、「梱包」。
勿論、「包装」と「梱包」をまとめて、「包装」と表現しても、通じる。
とりあえず、そうせえ云うのやったら、M社内部で、検討したらヨイことです。
(98/09/11)