−超個人的本音−
息子の嫁は
ハデでなく、ブスでもなく
NO.6
ハデブスNO.3 | ハデブスNO.4 | ハデブスNO.5 |
ハデブスNO.00 | ハデブスNO.1 | ハデブスNO.2 |
題目一覧表 |
目次
NO.60 結婚式披露宴(5) 挨拶廻り(2)
NO.59 結婚式披露宴(4) 挨拶廻り(1)
NO.58 結婚式披露宴(3) 主賓挨拶(2)
NO.57 結婚式披露宴(2) 主賓挨拶(1)
NO.56 結婚式披露宴(1) 都ホテル、山城の間
NO.55 結婚式本番(7) チャペル・グレースでのウェディング(5)
NO.54 結婚式本番(6) チャペル・グレースでのウェディング(4)
NO.53 結婚式本番(5) チャペル・グレースでのウェディング(3)
NO.52 結婚式本番(4) チャペル・グレースでのウェディング(2)
NO.51 結婚式本番(3) チャペル・グレースでのウェディング(1)
NO.51 結婚式本番(3) チャペル・グレースでのウェディング(1)
振り返れば、アッと云う間。其の時も、目まぐるしく進行。
兎に角、親族紹介終われば、即刻の記念写真でありましての、何処をどんな具合か忘れたですが。両家一斉、仲良く部屋を出まして。スタジオにです。
入れば、既に新郎、新婦、居てまして。多分なら、一足お先にお二人さんの記念写真を撮ってたかと。勝手に想像したですが。
にしても、今まで、何してたんやろと、余計な心配したりして。まさかの写真撮影ばっかりでも無いやろしと。
イヤ、息子とは、着替えの部屋で別れて以来。新婦とは、先週、ホワイト・デーのモノを渡して以来です。イヤ、ナカナカに結構、上出来。綺麗です。
新婦さんがです。何と云うても、主人公です。
どんなウェディング・ドレスかは、一月にも写真で知ってるですが。現物も、私のモーニング、衣装合わせの際、高島屋で、チラと見てるですが。そらまあ、幾らしたのかの、相当なモンです。
新郎父のモーニングなるは、貸衣装、二種類あったです。従来通りのと、一寸粋で、新型とかで。
値段、幾らですか。従来のが一万円。新型二万円です。ソですか。一万円のにしますと。間髪入れず、決定したです。結果、二万円のが、どんなかも見もしてへんですが。私等なんか、何でも結構。恰好さえしたらと。
しかるに、イヨイヨの本番当日ですやんか。お二人さん、照れくさくも、嬉しそにしとりまして。
デデデの何です。スタジオのスタッフの指示に従い、しかるべく、新郎の右手に陣取ったですが。手袋は右手でと。イヤ、左手に持ってたですが。こんな具合ですと、具体的に教えて戴きので。
其れにしても、手袋なんか、何で持つのかと。元々がモーニングなるは西欧のモンやしナと。昔は、左手では妻子を守りの、右手にサーベル、敵と戦おたの、名残であると。
イヤ、サーベルの替わりに手袋をと。正直云うて邪魔なんやけど。形式故と我慢して。
立つ位置、新郎を中心として、右新郎父で母となりで、右上位となってるですが。されどの朝廷での、左大臣、右大臣ともなれば、左大臣上位なんやし、右上位なるは、西欧からの輸入かと。
云うても、右、左、どちらが上位かヤヤコシイです。京雛、朝廷の慣習励行、左上位。関東雛は其の反対でと。どっちにしても、モーニングにドレスなんやし。西欧式にて、右上位で結構かと。
イヤ、万事、ゴタゴタ云わず、ご指示に素直に従おてるです。
何枚撮ったか、撮られたか。子供さんも居てるですが。案外に大人しかったです。
イヤイヤ、余所を見てるのか。スタジオの年配のスタッフ、熊の人形持ち出しまして。こっち、コッチ。コッチを見てナ。ハイ、チーズ。
とまでは、どやったかの、チカラを抜いて下さい。肩のチカラを抜いて。コッチを見て、ニコリとしてと。バシャリと、フラッシュ焚かれましての、記念写真も無事終了。
スタジオを出たら、息子の友達なんやろなあ。居てまして。多分なら披露宴での、受付担当のです。
息子何を思たか、自分の手袋持っといてと。私に渡したですが。とりあえずは預かりましての、息子は友達と打ち合わせみたいで。打ち合わせ程度で、何で手袋が邪魔か分からんですがと。
デデデの何です。お二人さんは置いといて。私等はご案内に従いましての、七階へと。イヨイヨの結婚式本番。
さりとて、式はチャペルやし。新郎の親は何にも無くての、新婦の父親、大役あるです。バージン・ロードを娘と一緒に歩かんならんし。新郎に引き渡すの、何とも早(はや)の、過酷なるお役目。
私が花嫁の父なら、耐えられへんです。厭々するです。理不尽ナと。大切なる我が娘をと。嫁になんか、往かせるモンか。
とも、云えへんのが辛いですが。
ご縁あっての、目出度くの結婚式です。ご縁が無ければ、そのホが大変やしで。娘の一生、今後の人生、思えば、心で涙。寂しい涙、嬉し涙混在の、顔は、喜色満面のと、ニコリとしてんならんですと。
イヤイヤ、私に娘は居てへんけれどや。姪もチャペルでの結婚式との事でして。チャペルのは、ども親の心無視、知らずの残酷なる形式と思うです。
云うたら、何で女の子はこんな毛唐、異教の儀式を夢見るかと。元々、毛唐は残酷なんやでと。女性の天性、本質、冷酷無情の魔性と、思わん事も無いです。
その点なあ。神式なるは日本古来、厳粛、奥ゆかしくての、神聖かと。云うても、最近は、チャペルのばっかりかと。
イヤ、私は結婚式の形式なるに、一切、口出し、干渉してへんです。私の結婚式でも無いですし。二人で決める話やしと。
しかるに、いつぞや、聞いたです。どっちにしたと。チャペルと聞いて、そかいナと。女の子は何でチャペルなんやろねえと、問おたですが。返事はあらへんかったですが。
勝手に想像的には、女の子の夢なんかなあと。
デデデの、着いた先は、何のタメの部屋かと。
まあ云うたら、順番待ちの待合室。両家苗字を明記してないですが。通路を挟んで、向かい側にも同じよなのがありまして。
どっちが、どっちか分からんナと。中を覗けば、男の子が居てるし、息子の友達かと。向い側には女の子多数で、あの娘(こ)の友人かと。
要は此処からが、全員参加の結婚式と相成るのかと。
イヤイヤ、もっと先見れば、結婚式執り行われてる真っ最中です。余所様のです。
デデデの、前日、チラと見に来たですし。位置関係、承知です。
都ホテルは山に沿って建てられてるです。チャペルは七階相当部分の山の中腹にあるですが。そのまま、ホテルの七階に入れるです。反対には、ホテルの七階に上がれば、チャペルに往けるです。出入り口がある故で。
其れにしても、私等の時間で、女性陣、朝の八時に美容室に入場やしと。
先客ならば、更にの一時間前、七時頃に来たはるになるです。大変やナと。決まったら、どのこの云うてられへんですがと。間に合うよにしんならんですし。
しかるに、三月二十四日の大安吉日、チャペルでの結婚式が何組あるかは知らんですが。果たして、キリスト教で、大安吉日なるが、あるとは思わんですがと。
ホナラの日に拘(こだわ)らんでもとなるけれどや。其処が、和洋折衷、面白いナと。ワザワザの、仏滅にする事は無いですしと。
デデデの、ここからが、チャペル方式の面白い処で。神式なら、親族紹介に引き続きの、親族一同のみでの結婚式と相成るですが。チャペル方式なるは、親族に加えての、友人参加で、所謂、賑やかさが歓迎されるです。
イヤイヤ、待つ事、十数分。先客、先組終了しまして。皆様、お引き上げで。チャペルも静寂に戻ったですが。案内あるまで、待ってんならんです。
チャペルの準備もあるですしと。終わって、スグにもハイ、お次の方と呼ばれてもナと。
有難味がナと。清潔感、新鮮味がなあと。
(07/03/31)
NO.52 結婚式本番(4) チャペル・グレースでのウェディング(2)
イツまで待つのか。暇やしなあと。
云うても、結婚式は十一時からとなってるですが。部屋に居ててもなあ。親族以外は知らんですし。部屋にはソファーが幾つかあるですが。洋式風故で。
座ってるのもなあで。さりとて、モーニング姿で部屋の中をウロウロもなあと、遠慮して。通路に出たら、片脇には灰皿あってと。コレは佳かったと、タバコを吸うてましたです。
仲間は、我が親族男性陣。義兄、義弟、二男。新郎の友人数人と、あれこれ、雑談。入れ替わり立ち替わりではあるですが。
其処に新婦のお姉さんのご主人、仲間に入って、来まして。
イヤ、コレと云う話はしてへんです。マズは、先方の親族なるで、タバコを吸うは此の人だけかと。アトは、単なる世間話の、酒は呑めるのか。強いのかと。ウン、強いでと。
オトトの、ソかいナと。自らやから、可成りかと。残念乍らの我輩、下戸でと。付き合えへんナと。されどの、アトでの披露宴にて、注ぎに往くかもナと。チャンと受けてナと。
イヤイヤ、気さくで喋り易い兄ちゃんです。厳(いか)つくは無く、ひ弱わソでも無くの、まあ云うたら、外見、普通。
しかるに、こんな場で、深刻なる話の、身の上相談、その他諸々の、込み入った話も出来ひんしと。加えて、あの娘(こ)の姉婿と分かってるのに、横向いたままの、知らんフリの、ブスの、難しい顔もしてられへんですやんか。
云うたら、今後共に息子がお付き合いするべき関係のお方ですやんかと。さりとて、当日、初対面の、何にも知らんのやしで。
ソコしてたら、ボチボチですと云われたのか。思たのか。
とりあえず、ホテルの七階から外に出たです。煉瓦造りのチャペルの処にです。チャペルまでは、遠巻きにするよに、簡単な日除けがあって。昨日は無かったですが。多分なら、参加者日除けの処で待機しなさいと。新郎、新婦、ご登場見守りなさいと。
イヤ、マダ何にも無いですがで、日除けの中程には、二人のヤヤの年配者が居たはったです。
イヤ、誰かは知らんです。結婚式に関係してるのか、してへんのか。少なくとも、我が親族でも、先方様のでも無いです。さりとて、お友達にしたらなあ。歳喰い過ぎてるナと。
そやから云うて、主賓にしてもナと。年代がナと。一寸、喰てるし、もしかしたら、ご近所、或いは宿泊客の見学、お散歩かと。
其んな具合に思てたですが。アトで知ったです。
寿退職したですが。あの娘(こ)の職場の上司であってと。歳喰てるお方が課長さんで、お若いほが、係長さんとは、披露宴の際、知ったです。
お若い云うてもなあ。まあ、私と同年配かと、思てたですが。歳喰てるお方でさえもが、私よりも年齢下ですて。明くるの、日曜日に、あの娘(こ)に、アノお方、歳幾つと。へえ、ホンマかいナと。ビックリしたです。
イヤイヤ、失礼乍らの、軽くのご年配かと。下手したら、七十代かと。間違おても、六十代半ばと見えたです。正直云うて、オツムの加減もチと寂しいのもあってと。其れだけでも無いけれどや。
イヤ、大体が六十歳で退職やしと。まさかの上司とはナと。もしかしたらの、勤めてた会社の経営者様で、会長様なら分かるですが。そんな話は聞いてへんしと。
イヤイヤ、デデデの矢っ張り、気さくなお方でありまして。
世間話をチとしたです。ソラな、相手様が何様かも分からんけれどや。さっきと同じで、横向いての、ブスの知らんフリもしてられへんです。こっちの素性、相手様は分かるのやしと。我輩、モーニング姿やしと。
当然乍らの、結婚式の参加者としてです。まさかの、お散歩のお方を前提では無いです。
「何とか、お天気保ってますねえ。」
「そおやねえ。昼からが、怪しいみたいやけれど。もお一寸、保ちそおやねえ。何とか、アト一時間程度、保ってもらわんとねえ。」
ン、もしかして、矢っ張りの参加者かと。さりとて、どんな関係のお方かと。新郎か、新婦かと。やけど、こんな年配者がなあと。例えば、準社員、嘱託のお方とも考えられるけれどや。そんな話も、聞いてへんし。一々の、参加者の年齢まではナ。新郎、新婦のお二人さんには確認してへんしと。
まあ、結構です。どんな関係かと、こんな場でお尋ねするのも何ですし。変な話さえしいひんかったらと。
ホナラのお若いほのお方が、山の木々見上げましての、「一寸、マダ寒いし、花もマダですねえ。」と。
「そおですねえ。桜満開やったら、結婚式に佳い記念ですのにねえ。
其れにしても、今日は寒いですねえ。」と、適当なる話をしたりして。
そんな次第で、時間潰し。
でも無いです。アナウンスがあった筈やしで。
部屋で待機の面々、出て来まして。イツの間にやら、チャペルの周辺。云うても、遠巻きでの、簡易の屋根の下です。大入り満員御礼状態になっての、程無くして、下のほから、チャペル・カーがユックリとです。後部座席には、新郎、新婦。
嗚呼、始まったかと。
しかるに、昨日です。此の近辺、ホテルの外に出ての、チャペルに向かって歩いたですが。一寸、見よかと。
イヤ、一体全体、何処から、チャペル・カーにと。乗ったのかと。そんな場所有ったかなあと、余計な事ばっかり考えまして。
イヤイヤ、着いたらです。車から降りたらです。先に預かったる、白い手袋をばと。渡したらんとナと。
結婚式で、新郎手袋無かったら、アカンがなと。サーベル替わり、家族を守らんならんゾと。ホンマやで。
そやから云うて、場違いな場面で以て、新郎父、突如現れての、シャシャリ出ての、衆目注視の中でやで。新郎に、コレ、オマエのやでと、手渡しも出来ひんやろナ。さりとて、ホットク訳にもナと。
私にしたらの、大問題。
(07/04/01)
NO.53 結婚式本番(5) チャペル・グレースでのウェディング(3)
当事者でも無い当事者。
主役では無い、陰の主役も大変やでと。
兎に角、黒塗りのチャペル・カーにてご登場の花婿、花嫁。場内とするのか、屋外、簡易屋根の下の、参加者拍手、歓声で以てのお出迎え。
花嫁さんは車から出るのも大変。ドレスの裾が全開の花弁の如くに開いてる故で。
召使い宜しく、介添え担当の女性がウヤウヤしくです。お手を取りましての、モ一人様はドレスの裾が邪魔にならぬよに、持ちまして。早い話が御姫様、王女様に、対するよにです。
足元には、赤い絨毯、踏み台やけど。置きまして。段差が酷くならぬよにです。細々なる配慮もされまして。
見てる、こっちは、都ホテルのスタッフの皆様、ご面倒掛けての、スミマセンですねえと。心の中でです。感謝したりして。
要は第三者、見物人的では居てられへんのや。当事者でも無い当事者。主役では無い、陰の主役故で。
しかるに、若殿、若様、王子様は、まあ、特に構て戴く事も無くです。出て来た故、此処やナと。サと近づき、預かってた、白い手袋を渡しまして。渡してから、見たです。気がついたです。チャンと持ってるがなと。
ソやろなあと。私等と違いましての、表の、正真正銘の主人公です。持つべきは持ってんならんです。しかるべくの、現場でも、予備はあるやろしの、手配も出来るナと。
王子様、私が渡したのを、担当の女性に預けましてと。ホナラの、要らぬ、心配やったかと。
イヤイヤ、デデデの、或る意味、チャペルが女の子に好まれる一端、分かったよな気もしたです。
先の通りの、王子様、王女様扱いですやんかと。馬車の替わりにチャペル・カーですやんかと。星の王子様、白馬の王子様は別としての、メルヘンチックな世界やなあと。演出やナと。お好きにしてクレと。
イヤ、チャペル・カーでのご登場なるは、初めてかと。幾ら掛かった知らんけれどと。余計な事も頭を過ぎったりで。
イヤイヤ、デデデの、写真撮影、今時、携帯電話での写真多数の、王子、王女気取りの、お二人さん、チャペル・カーを、更にはチャペルを背景にです。並べまして。さながらの、撮影会みたいな具合になってと。お付きの女性も、どうぞと、促しまして。
ハタで見てるほは、お好きにして頂戴と。ソラまの、主人公、突っ立てましても、周辺物静かで、写真を撮られへんかったら、ガックリやろしと。
友人多数参加なればこそです。有り難う御座いますと感謝しまして。あくまでもの、心の中での話です。
云うたら、私等が携帯電話で写真もなあと。構いはしいひんですが、慣れてへんです。受ける専門故。最近よおやくの、メールが出来るよになったですがと。ついでに、電話帳への登録もです。
デデデの何です。余計な話は置いといて。
マズは、新郎、新婦の両親呼ばれましての、親族も、イヤイヤ、友人もです。王子、王女を中心に、チャペルを背景にての、記念写真。
イヤイヤ、賑やかなる記念写真となりにけりのと。交代にて、新婦の関係者と。私等は、チャペルの横手、待合い場所に移動してたですが。
写真撮影会も終わりまして。
何を待ってるのか知らんですが。暫しの休憩。
イヤ、その間にも、新婦のお父さん、呼ばれまして。チャペルの横手の、奥のほに、消えたです。
イヤイヤ、用件なるは察知してるです。バージン・ロードを歩くの際の、歩き方等々、練習指導なんやろナと。
ソラなあ、全然知らんとからには出来ひんです。裾の広がった、ドレスなんやし、踏みつけたら大変ですしと。其の時にはその程度にしか思てへんかったですが。実際にも、其の通りと思うですが。
デデデの何です。友人なるは年齢的に分かるです。先方様親族、紹介されてる故に、分かるです。
しかるに、正体不明の中年女性が居たはるです。イヤ、大凡の見当ならついてるです。息子の上司、主賓挨拶されるのお方です。
そやけどなあ。場が場だけに、挨拶し難いです。違うかったらと。さっきみたいに、見当つかずの、適当にの、世間話的に話の出来る雰囲気でもあらへんしで。
イヤイヤ、皆様、適当に談笑されてるけれどや。他にも息子の職場からは、上司の男性二名が出席予定されてるですしと。其の三人組なら、間違い無しとなるですが。一人だけやしなあと。確信が持てへんですし。
下手に挨拶出来ひんです。失礼あったらアカンぞと。其れで無くとも、慌て者故と。心配しんでも、小一時間もしたら、披露宴にて判明するですしと。
モと、云い出したら、一人だけを特別扱い出来ひんです。お越しのお方全員平等、お一人、お一人様に、ご挨拶しんならんですやんかと。其れは披露宴にてと。
其れまでは、当たらず触らずの、中途半端で結構ですと。ソラ、先方様からの自己紹介、あれば別ですと。
或いは、誰とは云わんの、先刻承知の友達ならば、嗚呼、佳く来てくれてと。云えるし、云うて当然と。イヤ、入社以来の親友が来てくれてたです。何度も会おてるですと。話もしてるのに、知らんフリは出来ひんですと。
デデデの何です。ゴタゴタ考えてる暇は無いです。担当のお方に此方へと。
促されての、チャペルの入り口。云うても正面からでは無くの、横手なんですが。控え室からは直結のです。私と嫁はん、並びまして。向いには、先方のお母さんがです。お父さん別用での、奥のためです。
しかる後、新郎側、新婦側関係者が続きましての。
デハと、双方には先導者がつきまして。私等はチャペル後方、右手側から。先方様、左手に別れましての、チャペルの正面、真ん前にです。
着席の場所には、結婚式次第の小冊子がありまして。見れば、賛美歌も印刷してあってと。
正面、右手に電子ピアノ。女性奏者も着席したはっての、生演奏かと。左手には、トランペット持参の、何やろなあと。伴奏でもしやはるのかと。矢っ張り女性が居たはって。
イヤイヤ、荘厳、ナカナカの雰囲気です。昨日もホンのチラと、覗いたですが。正面入り口からやけど。中には入ってへんですしの、そんなにはナ。長々、ジロジロとは見てへんです。
不審者と見做(な)され、誰やと。叱られたら、困るナと。
(07/04/02)
NO.54 結婚式本番(6) チャペル・グレースでのウェディング(4)
イヤイヤ、何ですの、其れ、バッカリやけど。
結婚式から早くも一週間と一寸経過の、日曜日には、戴いたるお祝いの、お返しのための。お品を選びに高島屋にです。息子夫婦と一緒の四人でです。昨夜より、来てましてと。
結婚式を以ての、名実共の、正式なる夫婦になったです。云うたら、変な感じやなあと。籍はとっくの昔に入ってまして。法律上は夫婦となって。
同居は一月の半ばからでも、矢っ張り、結婚式を経ての正式ですしと。ケジメですしと。
高島屋に往くのならの、ついでにではなくての、お墓参りです。
更にの、ついでにでもなくての、我が親父の十七回忌の読経の予約。案外に案外に皆様、早くからの予約をされてて、丁度の佳い時刻は満杯ですて。お坊さんが出払おたはるですて。マダ、一ヶ月半もあるですのにと。
ホナラの一時間、遅くにしてと。十二時からと、お願いしまして。
更に、更にの、ついでのついでに、一寸だけの、遠回りで、円山公園の桜見物なんかをしまして。
桜見物なるは、ホントのついでの話です。折角、咲いてるのに。咲いてるのが、見えてるのに。素通りなんかしてられへんですと。
イヤイヤ、親父の十七回忌の、料理をばと。円山公園、「いそべ」にです。一寸だけ、寄りましての、幾らするかと、探索、懐石料理がです。来月、五月の半ばに予定してるですしと。
イヤマア、高いなあ。前回イツやったかの、誰のやったかの、年会の時には、モ一寸安かったよな気もしてるですが。何も、「いそべ」に拘る事もあらへんですが。今なら、空いてますと。やけど、一寸、考えときますと。
しかる後に、高島屋に往ったですが。
正直なる処、何やかや云うても、毎週のよに出てるはチとシンドイです。
デデデの何です。ソラマア、何です。結婚式の形態、様々でして。
同じ結婚式場には二度は往って無いです。同じなら、前回とどんな具合に違うか、分かるですが。
鷹ケ峯、光悦寺のソバ。御所、ブライトン・ホテル。その他の覚えてへん、ホテルに、平安神宮、松尾大社、彦根に往ったり、大阪、兵庫、四国であったりの、会員制も経験してるし。
何処かは忘れたですが。教会もあったりの、千差万別の、千回、万回もは、呼ばれてへんですが。教会も、式だけで、披露宴が無かったりで。
どれが佳いとか、悪いとか。何の考えも無いです。其れこそ、お家の事情、お考えがあるです。ハタがとやかくの口出し無用。口を出さずに、出すなら、ドンと一発、束で万札出してやれと。
或る意味、よくぞ、皆様、色んな処を調べやはるなあと、感心するです。正しくの結婚式場も、ご縁です。
此度は、都ホテルにてのご縁があっての、挙行となったですが。
チャペル・グレースの、「グレース」とは何ジャと。
由緒あるかと。歴史上高名なる宣教師。それとも、賛美歌の事かいナと、調べるに、佳く分からんで。
何分の東本願寺派故の、仏教徒なるですしと。ホナラと、単純なる英単語、直訳、翻訳、誤訳覚悟の、推定での、優雅、神の恵み程度の意かと。
正解であろが、なかろが、どっちでも結構ですが。一応はなあと。知って、何の得にも、儲けにも成らんですが。知って損もしいひんですと。イヤ、多少の時間喰たですが。
しかるに、チャペル・グレースに入りまして。結婚式次第を一瞥。要は賛美歌唱うのやと。
デデデの先の通りです。電子ピアノがあるし。トランペットもあるしと。生演奏、生歌、初めてですが。
後日やけれど、あの娘(こ)に聞けば最近、何処でもソなんですて。生ですて。左様(さよ)ですかと。私が参加のチャペルのでは、曖昧模糊なる記憶ならばの、生では無くての、バック・グラウンド・ミュージックやったですが。最近では、高級になってるのかと。
そんな事はどっちでも佳いです。式は気楽です。お役目無いです。我輩、仏教徒、東本願寺派で、毛唐嫌いと駄々一切無しの、賛美歌唱うもご協力致します。
その点、新婦の親父さん、大変やなあと、傍観者的気分で見守ってたですが。
サテの、イヨイヨ、式開始。
電子ピアノが奏者によっての、演奏されて。荘厳なる曲、何か知らんですが。チャペル内に響き渡り。
牧師さん、司式者と称するですが。何とまあの、背の高いお方です。黒人のです。イヤイヤ、背は2メートルあるかと。ヒョロヒョロでは無く、恰幅あるです。迫力あるです。
デデデの自己紹介されたですが。佳く分からんです。英語での、自己紹介で、単にお名前だけですが。
そして、ウヤウヤしくも新郎、王子様、教会、チャペル後方より、現れまして。正面にて、振り返りの、静止しまして。
デデデの何です。チャペル後方より、王女様、父君と腕を組みの、現れましての、正しくの、バージン・ロードを一歩一歩です。
其の姿見て、理解したです。成る程なあと。
何度も歩く姿、光景、見てるですが。合点(がてん)したは、此度初めてでして。イヤ、当事者でも無い当事者。主役では無い、陰の主役故です。傍観者、第三者で無い故でして。
コレなんやと。
父、娘が、シッカリと、腕を組んでの歩く姿です。ソラ、小さい時にはしたですが。お年頃となりて、したのかと。イヤ、散見してるですが。傍目で、羨ましいナと思うです。微笑ましいです。佳い娘さんやなあと、心底思うです。
言語明瞭、父と娘なればこその様(さま)になるです。
云うたら、父、息子ではナ。小学生なら別としまして。成人してての、ええ歳してては、変です。可笑しいです。気色が悪いです。変質者です。母、息子も、同様にして、マザー・コンプレックスかと、疑われるです。イヤ、仲の佳いの表現にも限度があるの意であって。
母と娘は不思議で無いです。腕組むかどかは別にしてです。下手したら、姉妹かと、紛(まが)わんばかりのも居たはるですしと。
イヤイヤ、コレがなあ、娘としての、最高の父親孝行かと。日頃は出来ぬ、してへん事をと。結婚式での、衆目の面前にてと。
見てて、ハタと、気が付いたです。思い当たったです。ええなあと。
云うたら、娘の居てへん私にはして貰えへん事です。
モと云うたら、息子の嫁にして貰うも可能は可能やけれど、変やんか。気色が悪いで無くての、ご遠慮申すが常識、節度であってと。
言語明瞭、親しきなるは、大いに結構なれど、距離は意図的、意識的に保つべしと。要らぬ誤解招く故と。招く程の親しくなれるはええ事なんやけれどと。
イヤ、可能ならば、意見ぶつかり、喧嘩口論出来る程の仲になりたいけれどや。まあ、ソ簡単には無理やでと。此処では理由、伏せるですが。
イヤイヤ、お目出度い席、場。都ホテル、チャペル・グレースでの、一時です。厳粛、荘厳なる結婚式です。余計な話は別途にしまして。
単純明快、ええなあと。コレがしたかったかと。
されどの、男親、複雑怪奇なるの、感無量の心境ですがと。コンチクショウめがと。思て当然。私等にしたって、次ぎなる段階にての、嗚呼、イヨイヨ以ての、寂しくなるなあと。
さりとての、万事、悉くの言葉で無くての気持ちでも無く、行動あるのみと。云うは易しの、行うは難しと。そやから云うて、言葉も気持ちも無いより、あったほがマシかいナと。
(07/04/03)
NO.55 結婚式本番(7) チャペル・グレースでのウェディング(5)
ネタが有り過ぎるも困りモノ。
ハタと気がつけば、四月の二日は私共夫婦の三十一回目の結婚記念日やったです。
一応はなあ。何かをと。ショート・ケーキを買い求めましての、二種類、各三個の計六個、大奮発。ショート・ケーキも結構高いしなあと。
当然乍らの母を含めての、年寄り三人にて、とりあえずは一個喰たです。モ一個は明日にでもと。一気喰いは勿体無いしで。
そんな話は置いといての、新米ご夫婦、次回、我が家に戻った時には、ご近所さんにご挨拶廻りするですて。結構なる事です。或る意味、当然でして。
しかるに、四国の姪の場合、一番血の濃い、母上様以外の女性に伴われての、結婚式直前、ご近所さんにご挨拶廻りするの慣わしあるですて。
ご近所さんとは、先方のです。十五軒程でしての、ホナラの地元、親元なるは母上様担当かと。
イヤイヤ、佳き慣わしです。ソであってこその隣近所のお付き合いも、顔見知りになるのも早いです。隣の人は何する人ゾ。
では、寂しい限りやし。されどの、ご挨拶廻りを敬遠するお方が多くなってるですが。よって、変な事件が多発してるかと。ホンマやで。ホンの十年、二十年で日本列島、様変わりしてるです。
論より証拠の、毎日のよに、猟奇的殺人事件勃発ですやんか。
恰好だけ。見せかけだけの、善人多数で、我が儘、気儘の奇人変人多いです。其れだけ、隣近所との、お付き合いが形骸化してるです。するべき、お付き合いはして欲しいし、するべきと。
するは、世間体を気にする事でありまして。世間体を気にしてたら、変な事は出来ひんのや。世間体なるは重要なんやと。短気、暴走防ぐです。
デデデの、何です。姪にとっての、一番に血の濃い、母上以外の女性なるは、我が嫁はん。兄が居ての、二人姉妹であるからにしての、嫁はんしか居てへんです。
大役仰せつかっての大変やけど。名誉ある事です。頼りにされて、嬉しい事です。
京都もソです。誰がお付き合いするかとなれば、姑でして。当然乍らの、先方様は先方様のやり方に任せるですが。京都だけでなくの、何処の地域でも、ご挨拶廻りはしんならんです。
イヤ、息子共も引っ越してスグの、昨年末、神戸のマンション、隣近所に一寸としたモノ持参で、したですが。引っ越しと、結婚が一緒やしナ。其れで充分かと。
そんな事、今更と。邪魔くさいしと。時間も無いしと。特には、核家族となりての、省略の。簡単に、簡単には、隣近所を疎遠にさせるです。
イザの時には、隣近所が大切でして。儀礼、虚礼、何と云われよが、ケジメは大切です。世の下らん風潮になんか、流されてはならんです。簡略にも限度があってと。日本の伝統守るは佳い事です。日本人なんやから。
さりとて、入り込み過ぎるも問題やしと。何せの、過去を知らん人ばっかりやし。当世、誠に難しいです。云うても、人間、一人、一家族だけでは生きてけへんです。助け合いの精神必要でして。
かと云うて、誰もが自分と一緒の善人に非ずです。私も、町内会のお役目にて、厭と云う程思い知ったですが。
イヤイヤ、デデデの、四月一日の、高島屋で調達の、内祝いの品も無事に決められて。内祝いの品も、こんな時にしか手に入らんよなのをと思うです。
例えばやけど。コーヒー・カップ、一個、自分のなんか、百円均一でも構わへんですが。高いのなんか、買う気にもならんですが。
内祝いとして、ン千円のを戴けば嬉しいですやんかと。イヤイヤ、ン千円と分かられるのも、困るけど。
カップの値段で、コーヒーの味は変わらんですが。インスタント・コーヒーではナと。されどの、気持ちや、気持ちと。タマには贅沢気分を味ををて戴きましてと。
デデデの何です。本題です。チャペル・グレースでの結婚式です。
花嫁、花婿に引き渡されての、デハと、トランペット、声楽家の歌声に合わせての、一同、賛美歌を唱いので。儀式は進行しての、汝、此の女性を妻としますか。夫としますか。永久(とわ)に愛を誓いますかと。
では、固めの杯(さかずき)、三三九度ならぬの、愛の口づけをと。司式者様よりです。
コレ又、両家両親、たまらんナと。公衆の面前やゾと。チとは恥じらいの心おばと、思うけれども、儀式やしと。
何処にするかも大問題でして。奥ゆかしくも、羞恥心発揮で、頬にか、おでこにかと。ハタマタの、大胆にも、唇にかと。大抵ならばの、唇避けてるですがの、過去のでは、唇には一度も無かったですが。
新米夫婦の、此の場面の正解伏せとくですが。
デデデの、云うたら、結婚式は儀式、形式、ケジメであって。本番、これからなんやぞと。出発なんやぞと。分かってるか。
とは、云うて無いです。思ただけ。
斯くして、結婚証明書なるに、署名をしまして。神の下、誓いの下に、名実共なる、無事夫婦(めおと)になったです。
おめでとうです。
このために、神に加えての、現世(うつしよ)の立ち会い人として、多数の親族、友人同席してるです。共に慶び、幸い多かれと。有り難い事ですやんかと。
事程左様に、チャペル・グレースでの結婚式も無事終了にて、全員退席なんやけど。入るは一番、出るは最後で、出口には司式者、身長2メートルの黒人、居たはって。お見送りのためと思うですが。
有り難う御座いますの意でお辞儀をしたですが。大男の黒人、間近で相見(まみ)えるも、ソ度々無い故、余りに差があり過ぎてのなあと、背の高さがです。思いツツです。当方にしても、無視の、知らんフリも出来ひんですしと。
先方様、頭を一寸、傾げられましての、返礼して戴きまして。ホと安堵。
デデデの何です。チャペルの外に出たら、お見事、雨ですやんか。パラパラの、小雨では無いです。土砂降りでも無いですが。
計画されてた、フラワー・シャワーなるは、晴れてないと出来ひんですて。折角やけど、中止ですて。中止でも料金そのままですて。
ソラ、花の準備はしとかんならんですしで。しょがないなあと。
まあ、中止は中止で仕方が無いです。簡易の屋根も、都ホテルの七階出入り口にまで、伸ばされまして。もっと先、もっと先に往って下さいと、促され。率先垂範、一番先に移動したですが。
滋賀と四国の二人の姪が我がソバに来まして。口を揃えて、「オッチャンなあ。」と。
何を云うかと、思いきやの、「顔が強(こわ)ばってるで。」
イヤイヤ、我輩にしたら、リラックスしてたツモリなんやけどと。自分の出番で無いですしと。されどの、イヨイヨの、結婚披露宴やなあ。出番やなあ。
とは、思てたですが。姪に悟られてるよでは、修行が足らんナと。
(07/04/04)
NO.56 結婚式披露宴(1) 都ホテル、山城の間
此処数日、靄(もや)が掛かってまして。
原因なるや、中国からの、黄砂ですて。其の昔、文字通りの、黄河の砂かと思てたですが。文字通りは、文字通りでも、黄色の砂ですて。
此の冬、暖冬で雪が少なく、砂漠の砂塵が大地に吸収されずに、砂嵐が偏西風にて、飛来するですて。観測史上、この度、最大の量ですて。
確かにねえ、凄いです。過日のお墓参りの際にも、京都の町が霞んでたです。墓参の真っ最中、雨も一寸降ってたけれどや。昨日辺りから、マシになったです。
デデデの何です。振り返っての、バージン・ロードの際、親父さんも可成りの緊張気味やったです。
右、左、右と、足の運びを合わせんならんですし。娘とは、腕組まんならんですし。慣れてへんかったら、動き難いです。
緊張して当たり前と、思うです。何せの衆目のド真ん中。主人公で、スターなんやしと。そんな中、足の運びを間違い、花嫁さんの、ドレスの裾でも、踏んだら大変やしと。
モっと、云うたら、花婿側の場合、花嫁さんを其の瞬間まで、知らんしなあ。知ってても、写真程度でありまして。ましてや、親父さんを知らんですし。
よって、花嫁さんが、美人、不美人、可愛らしい、不細工、どの程度かと。品評と同時に、どんな親父さんで、似てるのか、似てへんのかに大いなる興味を持って、見物してたですが。此度はお二人共に承知してるですが。
基本原則、女の子の姿形は親父さんに似るとされてるですしで。ソで無い場合もあるけれどや。前提条件、親父さんが居たはらへんかったら、バージン・ロードはやれへんです。
しかるに、花婿側なら、何度もあったですが。親族としての、花嫁側での、バージン・ロードなるは、五月の四国の姪の結婚式が最初になるのかと。
されどの、花婿さん、よっちゃんは知ってるです。婿はんの親父さんは知らんですが。
イヤイヤ、バージン・ロードを娘と歩く親父さんがニコヤカなる表情見た事無いです。皆様、悉くの、緊張、顔は強ばってたです。
其れで当然と思てるです。ニコヤカ、ウキウキ、歓喜の表情にて、送り出されたら、ツマランです。見物人が、では無くての、娘さんがです。
では、無いかと、勝手に推測してるですが。
先の通りの、娘である事の、特権ですやんかと。短い間ですやんかと。嫁いでからのほが、数倍長いですし、出来る限り、親父さんと腕を組んでやれよと。彼氏とバッカリ組んでんとからにと。
ホンマやで。親父さんと腕組む娘(こ)は性格的にも可愛らしく、美人に見えるです。事実、可愛らしく、美人です。幸せな親父さんやなあ。ええ娘(こ)に育てやはったナと。自慢の娘さんやナと。
クドイけど。何度でもと。
仲の佳いのは結構やけど。彼氏と腕組みしたり、お手々繋いでるは、目障りなんやで。横一線に二人並ばれてては通行の邪魔やし。ハタ迷惑で、単に見せつけてるだけ。
云うたら、悪いけど、人混みでやってるよなのに、嫉妬を感じる程の、美男美女は、まあ、無いなあ。ク九苦のクックと、失笑こらえるのが多いです。オマケで、オツムの中は空っぽ。自分の事だけかと。周辺の状況、チとは見なさい。考えなさいと。
人の少ない場所なら邪魔にはならんし、お好きにしてクレと。今時、迷子にならんです。携帯電話があるですしと。
爺さん、婆さんになってからなら、微笑ましくて。
されどの、まあ、無いなあ。共白髪の、本物故でと。そんなお歳で、お手々繋いでたり、腕組んでたら、却って、危ないけれど。
デデデの、何です。本題です。
息子と同じ名の担当者が現れましての、結婚披露宴は、山城の間ですと、案内してくれて。エレベーターに乗ったですが。エレベーターに全員は無理で、アトの面々には大声で、四階、山城の間ですと。
へえ、四階やったかなあと。イヤ、二階の筈なんですが。
とは、云うてへんですが。自信が無いしで。イヤイヤ、担当の男の子、ハタと気がつき、スミマセン。二階でした。スグ戻って、連絡しますと、大慌て。
山城の間は、都ホテルでの、一番の大広間。前日、チラと見たです。ホントにチラとだけで、どの程度の広さかも、分からんかったですが。
チラの範囲なら、立派やなあと。
チラの理由は、使われてたですしで。とある大学、立命館の理事会ですて。豪勢やナと。
デデデの、エレベーターから出まして。山城の間に着けば、受付出来てまして。肝心の受付担当の方がマダ位置に着いて無かったですが。私等が先発部隊やった故で。
しかるに、受付は新郎側、新婦側に別れてましての、友達が担当やけど。参加者の札がありまして。
芳名帳に氏名記載で、札を戴くの方法でして。札には名前と、テーブル名が記載で。こんなん初めてやナと。大抵なら、テーブル名の札を戴くだけなんやけどと。
要は、残り札で以て、誰が来て、来てへんの、出席状況一発で分かるになってるですが。
イヤイヤ、デデデの大抵ならです。札を戴き、披露宴の会場に入るですが。入って、場所を確認しまして。アトは開演、披露宴開催までは適当、ご自由にの、談笑でもとなるですが。
ならへんのやなあ。山城の間は封鎖されてて、入れへんです。イヤイヤ、多分なら、準備中かと。
あのなあと。時間分かってるのやし、準備はしとけと。担当の、何とか君に云いたいけれど。お目出度い場やしと、遠慮しまして。
云うても、十二時からで。十五分程の間はあるけれどや。普通はなあと。入れてくれるですがと。
イヤイヤ、待ち時間には、飲み物多数、運ばれて来まして。多分なら、烏龍茶、ジュース、酒類、その他諸々、何かは知らんですが。欲しいモノがあればと、適当に、お好きなだけと。
デデデの何です。余計な話、結婚披露宴の飲み物も、飲み放題にするか、しいひんかがあったです。
まさかの、披露宴途中、係のお方が、幹事さん、幹事さん。新郎父様、お母様。予算此処までですが、追加をどしますか。打ち切りですか。如何致しますか。
ご指示おばと。尋ねられたら、大変ですやんかと。
大体は飲み放題になってるですが。イヤ、お二人さんから聞いて、知ったですが。
ホナラと、シャンパン、シャンペン、呑んだ事も、見た事も無い、一本ン万円とやらの、ドンペリやったか。キリン、アサヒに、ナポレオンか、ブルータスでもと。知ってる限りの銘柄、出鱈目、口にだけでも、出したいけれど。
何分の下戸故、サッパリでして。烏龍茶でさえ、遠慮して。
イヤイヤ、実情、私もチと欲しかったけれど、飲める気分で無いです。正直、可成りの緊張してるです。イヨイヨの披露宴本番、最後に親族代表のご挨拶しんならんですと。
思うだけでも、気が重たいです。
(07/04/05)
NO.57 結婚式披露宴(2) 主賓挨拶(1)
デデデの、何も其処までと。
云いともなる程にピッタリ、十二時開場となりて。
入りましたら、ドアの一番間近のテーブルでして。主催者故、下座で当然やけど。上座の高砂の席は遠くやけれど。或る意味、見晴らし佳いです。全部が一望出来るです。
気楽な場所やナと、思てましたら、都ホテルのでも無い、イヤ、制服では無いしで。見知らぬ女性、近寄って来まして。
司会をさせて戴きます、某ですと。お心づかい有り難う御座いますと。何で私等の事が分かったかとなれば、ソラ、テーブルには、「新郎父」と、明示してあるしで。矢っ張り、モーニング姿故と。
一応です。イヤ、本来なら要らんですが。相応の司会料、相応処か可成りの料金です。
約二時間半の予定で、ン万円。私にそんな芸、話術、度胸があるなら、やりたいけれどと。ええアルバイトやでと。アルバイト処か、本業にでも、出来るですが。年齢制限無ければですが。
そやけどナと。矢っ張りナと。此の際ですと。清水の舞台から、何度飛び降りたかの、命が幾つあっても足らんですが。一寸包んでと。一寸云うてもナ。千円、二千円ではナ。子供の駄賃やあるまいにと。
却って失礼になるですしと。額なるは皆で決めたですが。
誰が手渡すになってたか。大抵なら、主役のお二人さんで。司会者殿にも、当日、若干の打ち合わせもあるみたいでと。
云うたら、お車代、その他諸々含めて、バカには成らん額になったですが。全て、新札準備で、包んだですが。
司会者殿、ご丁寧にお礼を云いに来てくれやはって、却って、ビックリしたですが。果たして、其処までするお方は無いのか。ハタマタ、此のお方が礼儀正しいのか、佳く分からんですが。
宜しくお願い致しますと。返礼致しまして。
しかるに、大広間故、一寸は余裕がと思てたですが、十人掛けの大きなテーブル、九つもあったら、案外に一杯やなと。
思てましたら、今度は都ホテルの女性が現れましての、私がテーブル担当の某です。宜しくお願い致しますと、ご挨拶されまして。へえ、そですか。宜しくお願い致しますと。
デデデのしかるにですがと。主賓挨拶の時には、ご両親様、ご起立をお願い致しますと。私から合図致しますのでと。ハイ、承知と。
今回まで、主賓挨拶の時には、起立するを知らんかったですが。或いは、見てたとしても、何でかなあ程度の、右から左の気にもしてへんかったですが。
考えてみたら、当然です。ご招待は、新郎、新婦の父の名前でやし。主賓に対し、敬意を表すは常識と。
イヤイヤ、デデデの、何です。
多分やけれど。披露宴会場に入るに、新郎、新婦、並びに、両家ご両親様にお出迎えして戴いてたよな気がしてたですが。しいひんのやなあと。
しいひんなら、しいひんで、結構で、万事、都ホテル方式に合わせたら佳いですがと。
よって、イツお呼び出しあっても対応出来るよにと、嫁はんと二人、ドアのソバに居たですが。結局は何にも無しで入ったですが。
デデデの、矢っ張りです。チャペル・グレースで見た、中年女性は主賓やったです。上座、中央、真ん前に座らはったです。加えて、チャペル・グレースにて、一寸した世間話をした、男性二人を含めての、其のテーブルだけに中年数人。他は、お二人さんと同年配の面々でして。
イヤ、大体の構成なら、聞いてるです。場内の配置図にての、此のテーブルは誰の知り合い、何の関係かと。さもなくば、合間、合間にご挨拶廻りするにも、サッパリですやんかと。
ドチミチ、途中で分からんよになるけれどや。
イヤイヤ、しかるに、参加者全員、ホボの着席と同時にです。早速にも、司会者殿の、簡単なるおめでとう御座いますの、ご挨拶、自己紹介、並びに、「デハ、ドアのほをご注目下さい。」と。
新郎、新婦様のご登場です。皆様、大きな拍手で、お迎え下さいと。一段と大きな声で。
ホントに、着席しての、落ち着く暇もあらへんです。
所謂何です。キャンドル・サービスです。キャンドル・サービスもなあ。大体は披露宴半ばやったよに思てたですが。一番最初かと。
まあ、イツでも結構やけどと。
しかるに、我がテーブル、ドアの近く故の、一番最初にやってくれたですが。
テーブル、一巡、高砂の席に新郎、新婦着席にて、司会者よりの、二人の超簡単なる紹介でして。嗚呼、ソかと。
司会者が仲人替わりもするのかと。他にする人、居てへんけれどや。
デデデの、略歴から、出会いへと、相成りまして。友人の紹介にてと。へえ、そかいなと。
最初は気にもしてへんかったのにと。次第にええなあと、二人での交際になったですて。まあ、誰でも大抵ならソやけれど。一目惚れもあるけれどや。猛アタックか、どっちかでしてと。
デデデの、友人の紹介って、ホンマかいナと。
実は、そんな事まで、聞いてへんかったです。正確には、チと違うみたいでと。云うたら、単純明快、知り合うキッカケ、合コン(合同コンパ)でと。
ダケでして。其の一言が全てであって。根堀りの葉堀りは聞いてへんかったですが。
確かに、友人からの紹介であっても、合コンとは大きくの、矛盾はしいひんですがと。会社も違うしなあと。
以降も、その点に関して、一言も触れてへんです。聞きもしてへんです。早い話が、若いモノ同士が知り合い、結婚するになったですしと。ご縁あったんやしと。其れが全てであってと。
司会者の話も其処まででして。アッサリしたモンですが。
云うたら、此の際です。我が妹の時には、司会者殿よりの、初めての口づけは云々と。
エライ暴露話が飛び出しましての、へえ、ハア、フウンの、ソですかいナと、ビックリ仰天したですが。ホボの三十年前やで。大胆なる紹介やナと。
そやけど、ご当人が教えた結果ですと。
デデデの昔の話は置いといての、斯くして、デハと。何々様の、主賓挨拶ですと。
アノ中年女性が紹介されましての、イヤ、肩書きが相当に長いです。松下電器産業までは結構やけど。所属がアルファベット、片仮名、漢字交じりでありましての。
早い話が、ノート・パソコン、Let’sNoteの、直属の上司なんやけどと。
先程の担当女性が、中腰にて、嫁はんと、私の間に来られましての、小声で、コソリと、「ご起立お願い致します。」と。
ハイ、承知と、起立致しまして。
反対側の、新婦側ご両親も同様にしてです。
(07/04/06)
NO.58 結婚式披露宴(3) 主賓挨拶(2)
イヤイヤ、堂々、ご立派なる主賓挨拶やったです。
正直、流石やなあと、感服、感嘆、ご尊敬申し上げるです。
ソラなあ、マイク片手。イヤ、何故か分からんですが。モ片方の手はマイクを持った腕に添えられまして。淡々とです。
慣れたはるなあと。しかるに、私なら、どなるのかと。余計な心配したですが。
マイクを手に持ったら、上下、左右、斜めに、空間、立体、3Dに、時間、速度を加えての、四次元。オマケで、重量でも、元素でもの、五次元、六次元の、異次元、無限地獄へと。
ガタガタ、ワナワナ、震えて、震て、目立って、目立ってしもての、大変やでと。
手の震えがマイクで増幅されるしナと。
もしかしたら、主賓のモ片方の手は其れを防止のタメか、単なる癖かと。
震たら、何本の手で添えても一緒やけれど。
私なら、是非共のマイクをスタンドに付けて欲しいナと。ソ頼まんならんナと、真剣に考えたですが。
イヤ、平成17年度、区長としましての、「夏祭り」の挨拶では、マイク片手やったですが。何故か全然、震えてへんかったですが。
ホンの一寸だけやけど。生ビールなんかを呑みまして。ホロ酔い気分でと。云う程は呑みもしてへんし。酔おても居てへんけれど。元々が呑めへんしで。
何で、震えてへんかっかとなれば、マイクの事まで考えてなかったです。「夏祭り」は文字通りの、お祭りなんやしと。出来る限りの、精一杯の大声出しまして。アトは挨拶言葉だけを考えてたですが。
此の度、結婚披露宴やし。大声、相応しく無いですと。
デデデの、主賓挨拶、一寸進んだ処で、我々の起立に気がつかはって。曰くに、「ご両家ご両親様、どうぞ、お座り下さい。」と、余裕タップリにです。
イヤ、云われて、どして佳いのやらと。
ソですか。ハイ、承知と、素直に従えば佳いのか。ケジメです。表敬の意ですと。最後まで起立してるべきかと。瞬時迷たですが。
後ろから、担当女性、お座り下さいと。ご指導、ご鞭撻によりましての、ハイ、承知と。
主賓挨拶なるの中身は極簡単でして。
要は、ご結婚お目出とうさん。しかるに、入社は一月からでと。一次面接通過の二次面接の前に、実は、採用決まってたですと。
内実、裏話を披露されまして。大体が、設計開発部門は華々しいですが。品質関係、裏方でしてと。其の部門にとの事で、大したモンと評価してるですと。
まあ、主旨、概略ならこんなモンです。
デデデの何です。拝聴してましての、品質関係裏方論にはチと抵抗あったですが。
我が、親族代表挨拶にて、そんな事は無いですの意を含め。ユーモア交えて、反論しよかと思たですが。こんな場でなあと。品質管理論展開もナと。且つは、主賓挨拶も、何人のお方が中身を覚えたはるかと。ご本人様、含めて、まあ、数人かと。
品質管理そのものも、何人が分かるのかと。何とか電産、松下関係のお方なら同じよな部類の業界故の、意味合い分かるですがと。会社によっても立場が違うしなあと。
下手に触れて、言葉、表現間違おたら、失礼にもなると。結果、辞めたですが。
イヤイヤ、構想なら錬ってたですが。簡単には、クレーム、一発、裏方から表舞台に登場。では、困るですがと。
されどの、主賓挨拶に対しての、批判的なる話はなあと。ユーモアに受け取れへん場合もあるしで。
イヤイヤ、デデデの、流石に、流暢、淡々、意外に時間的には長かったです。軽くの十分、挨拶されたかと。
十分の挨拶なるは、ナカナカに大変やでと。何しろ、原稿無しやしなあと。マイク片手に原稿持てへんですが。其れこそ、四百字詰め原稿用紙で、五枚以上かと。覚えられる字数では無いです。
概略の、どんな話をするかの、構想のみと思うです。構想のみで、衆目の面前にて、展開出来たら、大したモンです。全文、記憶してても、飛びますのにと。
続いても主賓挨拶。あの娘(こ)の勤めてた会社の上司、課長さんでして。私よりも、年配者と思てたお方やけれど。二歳下と、聞いて、失礼乍らの、ホンマかいなと。
デデデの、コレ又、流暢、饒舌。手振り、足振り、身振りの、右に左に体を移動の、されどの、中身はサッパリ覚えてへんです。
イヤイヤ、ええ子ですと。後輩を佳く指導、模範となって、頑張ってくれたと。褒めて、褒めての、褒めまくってと。聞いてて、悪い気はしいひんけれど。ええ上司に恵まれたなあと。人情味タップリのお人柄の伺える挨拶やったです。
矢っ張り、マイク片手に、軽くです。もしかしたらの、カラオケもお上手かと。マイクを握ったら、離さへんクチで、挨拶には、慣れたはるなあと。
まいったなあと。親族代表挨拶で、中空、あの世、別世界に、異次元に昇天、飛んでられへんゾと。
三番手なるは、新郎、所属部署の男性の、乾杯の音頭。
乾杯に合わせるため、都ホテルのスタッフ、シャンパンをグラスに注ぎまして。全員起立でと、司会者殿よりで。
音頭に先駆け、一寸挨拶されまして。コレこそは全然覚えてへんです。最後の決まり文句、「デハ、皆様のご健勝とご多幸を祈願しまして。」と。「乾杯」と。
こんな場合、其れでも佳いのか、悪いのかと。イヤ、主人公、新郎、新婦さん故でと。されどの、深くはナと。何でも結構ですと。形にさえ、はまったらと。
イヤ、従兄弟の時に、乾杯の音頭、頼まれたですし。調べたですし。
そんな事はどでも佳いです。
全員、「乾杯」と、唱和しまして、周辺の面々とカチンと軽くです。グラスを合わせて、チと呑んだですが。美味いなあと。シャンパンがです。喉が渇いてたのもあるですが。
しかるに、空きっ腹故、スグにも真っ赤っかとなりまして。
前菜がテーブルに並べられて、喰たですが。
以降、何があったか記憶に定かで無いです。兎に角、デハと三十分、食事の時間となったです。
ホナラと、嫁はんにです。挨拶廻りしましょかと。イヤイヤ、披露宴にご参加の皆様にです。嫁はん返答するに、食べたはるのやし。モ一寸待ったげたらと。
あのなあと。
一人に五分も、十分も時間を掛けへんのやしと。一分も掛けてたら、三十分あっても、三十人です。まあ、掛けられても、三十秒と。
とは、計算上の話やけれど。とは、云うてへんですが。
云うたら、私等、当事者でも無い当事者。主役では無い、陰の主役でと。食べてる暇は無いですと。
挨拶しても、短時間なんやし。先方様は食べる時間、充分有るですと。
デハと、嫁はんと二人して、出発、戦闘態勢。イヤ、手ブラではナと。ビール瓶やけど。片脇に沢山置いてあったのを見つけたですが。適当に取ってもええのかと。
誰かにお断りするとか、許可を得るとか、しんならんのかと。
(07/04/07)
NO.59 結婚式披露宴(4) 挨拶廻り(1)
大広間、正面、左壇上。司会者の場所やけど。
演台がありましての、進行表、台詞なんかを置いてまして。朗読ですやんかと。
ソラ、間違おたら、アカンですが、楽やなあと。進行表、肩書きとか、誰が何をするなんか、覚えてられへんし、当然やけど。
ついでなら、私等にも演台欲しいナと。原稿読み、ヨミ、挨拶出来るなあと。其の替わりに、値打ちが下がるナと。
結婚式の披露宴の司会を友人に頼む人も多いですが。
或る意味、司会者料も助かるです。助かっても、謝礼は出すが、礼儀やけれど。其れでもなあと。ン万円はン万円の、万の桁は桁でも、ンの数字が違うですが。
専門家に頼むにしても、何故か、女性よりも、男性のほが高額ですて。一万、二万、三万円も違うですて。演台で、資料、読み、ヨミ、一緒と思うですがと。有名アナウンサーなら分かるですがと。
どっちにしても、慣れてへんかったら、大変です。むしろ、友人の場合、見も知らぬ、第三者よりも、大変かと。知ってる人が居てるですし。少なくとも、新郎、或いは、新婦の知り合いなんやしと。失敗でもして、恥かかせたり、披露宴をブチ壊す訳にもナと。
イヤ、誰とは云うの、健一君も経験あるですて。頼まれたですて。司会をやったですて。ソラソラ、上がったですて。何を云うてるのか、分からんよになって。飛んでしもてと。
実際の現場を知らんですが。多分なら、ハタ目になら、卒無く、チャンと出来てるです。多少のミスなんか、誰も気にもしてへんです。誰にもある事です。喋り専門、職業でもあるまいにの、完璧になんか出来ひんです。
とは、云うは易しの、実際にはナと。
当人にしたら、一寸した事も、大事(おおごと)です。水の滴(したた)り、一滴でも、バケツ一杯、大雨、台風、大海原、地球、太陽系、銀河系の、宇宙に匹敵の、失敗だけが、全世界となるです。
デデデの何です。イザ、挨拶廻りの出陣での、嫁はんと二人、席を立っての、大広間、左手片脇の台にビールなんかが置いてあって。
コレ、ええのやろかと。思てましたら、タマタマやけど。司会の女性がソバに居たはりまして。何を思たか、都ホテルのスタッフでも無いのに、尋ねたです。「コレ、ええのですか。」と。
或る意味、披露宴には場慣れしたはるですし。様子も知ったはるやろと。お歳にしたって、二十代では無いです。新人司会者でも無くての、まあ、三十代かと。三十代のどの辺りかは知らんですが。
一度や、二度の司会でもあるまいにと。
イヤ、分からんですが。
デデデの司会女性、都ホテルの人が居てへんかと、あっちを見たりのこっちを見たり。居たはったら、私も司会女性に尋ねてへんですが。矢っ張り、知らはらへんのかと。
「まあ、ええですよねえ。」と、一応の曖昧案提示で。
先方様も、「まあねえ。」と、更に曖昧表現にての、問題解決しての、持ち出しまして。
以降、其処からドンドン、持ち出したですが。栓抜き無ければ、スタッフにお願いと。抜いてクレと。或いは、挨拶先の、ビール瓶を使たりと。こっちも、場慣れするに従い、大胆となったですが。
考えたみたら、呑み放題なんやと。呑み放題で無くとも、呑んだら、呑んだだけの請求なんやと。只ナ、担当のお方が居たはったら、一言、お断りするが常識と、思ただけ。
デデデの何です。いの一番、当然の、主賓様ですと。ビール瓶片手に、ツカツカ、まっしぐらの、直行。
慣れてへんのに、大変でして。何を云うたら佳いのやらと。初対面やしナと。考えてる暇は無いです。何分と掛かる距離では無いです。掛かって、数秒。
冒頭、主賓挨拶して戴いた、息子の直属上司と、乾杯の音頭を取って戴いたる男性との間に位置しまして。
「本日、お忙しい処、有り難う、御座いました。」と。
新郎父です。嫁はんですと、自己紹介の、アトは、先方様の出方待ちで。
スックと立ち上がらはったら、お二人共に背が高いです。イヤイヤ、女性のほは、チャペル・グレースでも見てるですが。手を伸ばして、届く距離ではなかったですし。さりとて、望遠鏡が要る距離でもあらへんですが。
「この度は、ご子息のご結婚、おめでとう御座います。ご招待、有り難う御座いました。」と、ご丁寧なる返礼戴きまして。
イヤイヤ、デデデの何です。雑談兼ねての、自己紹介兼ねての、息子の宣伝をと。
「私もロームに勤めてまして。」と。在職中は、品質管理でしたと。
ホナラの、「シバタ君から、聞いてますよ。」と。
へえ、そですかと。何処まで、話をしてるかの、見当つかんですが。その他、ホンの一言、二言、宣伝しまして。宣伝内容なるは、親族代表挨拶にて、チとだけ、触れるですが。事実は事実やしで。
しかるに、一点集中、息子の上司だけに時間を喰てられへんです。依怙贔屓(えこひいき)はアカンです。云うても、お二人様で、三十秒も喰てへんです。喰うだけの話題が無いしで。先方様にしても、困らはるですし。
目的の一つの、デデデの、コレはどですかと。ビール瓶示しましたら、「すみませんねえ。」と、お二人様共に呑めへんですて。此方にドウゾと、モお一人の男性紹介されて。デハと、移動しまして。
私、某でと。同じく嫁はんでと。ソバで聞いたはったですが。委細構わずです。礼儀です。
まさかのあっちで自己紹介しました故、省略します。
とは、云えへんですし。云い出したら、新郎、或いは、新婦の両親なるは、恰好見たら、分かるです。
ホナラの、此の方こそ、宜しくお願い致しますと、コップを持って、立ち上がらはりましての、注ぎ乍らの、息子がお世話になりますと。しかるに、私、松下グループには、クレームでお世話になりましたと。
ホントです。とは、云うてへんですが。
神戸には往ってませんが、門真なら、何回か、お邪魔してますよ。
ホントです。事実です。とも、云うてへんですが。
イヤイヤ、矢っ張り、背がお高おてねえ。云うたら、三人様共に、見上げんならんですし。何よりも、コップの位置が高いのや。
立った姿勢での、ビールを注ぐのも難しいです。ビール瓶を肩の辺りまで、上げまして。必死やで。
正直云うて、注ぐのに慣れてへんし。零したらアカンし。震うを抑えんならんしと。瓶とコップをカチカチ鳴らすも何ですしと。中空に浮かせましての、何とか、出来ての、再度の、本日、有り難う御座いましたと、三名様にはお暇しまして。
云うたら、ナミナミと、コップ一杯に注いで佳いのか、悪いのか。呑める人は空っぽやし。マトモに注いでたら、何人やろ。四人程で、一本終了やでと。構わへんけれどや。呑み放題やしで。
とは、考える暇も無くての。只ナ、補充が大変故の、二人三脚、嫁はんの担当になったですが。
(07/04/08)
NO.60 結婚式披露宴(5) 挨拶廻り(2)
斯くなる次第で、次なるは、あの娘(こ)の勤めてた会社の上司となるですが。
しかるにですが、息子のは、此の一月からの上司であって。コレからですやんか。末長く、宜しくお願い致します。
とは、云うてへんですが。言語明瞭の、息子の会社の上司なんかに、会おたり、話をする機会はあらへんです。
あっても、日本の四大礼式、冠婚葬祭の、「冠」は元服、今時しませんし。「婚」は此度でありまして。
「葬」は葬式故、可能性充分の、母があるし。私もあってと。されどの、亀岡まで来てくれるやろかと。来て戴いても、私のやったら、話なんか出来ひんし。しても、葬式の場ではナと。
四つ目の、「祭」は年会でしての、此の五月にも親父の十七回忌をやるけれど。年会に会社の上司なんか、呼ばへんし。
早い話が、婚礼故に、お目出度い席故、話も出来るです。
出来ても、一言、二言、「初めまして。」に、毛の生えた程度のご挨拶やけど。ビールを注いでたりしたら、案外に時間喰うです。
デデデの、あの娘(こ)は、寿退社したですし。或る意味、双方、気楽です。気楽は気楽でも、ご来賓故、失礼あったらアカンは一緒やけれど。
正直云うて、風貌、表情、見るからに、安堵するお方です。
イヤイヤ、先の主賓三名様、終わって、そちらに向かえば、来たか、順番、廻って来たかと。ニコリとしやはって。
立ち上がらはりましての、我が自己紹介、終わるや否やの、「あの娘(こ)は、ええ娘(こ)でっせ。」と、主賓挨拶そのままの文言、超簡単なる要約しやはって。
「素直でねえ。何かと、佳く、気がつきますし。面倒見が宜しいでっせ。今時、珍しい娘(こ)でっせ。佳かったですなあ。」と。
喋り方からして、気さくで、ええ上司やなあと。
されどの、返答窮するです。そおですねえと、同感、共鳴するに、マダマダ、知らんですし。されどの、社交辞令的、単なる挨拶ですし、其れでも佳いですがと。
かと、云うての、ハデで無く、ブスでも無くての、今時のとは、違うは承知してるしで。
かと、かと、云うて、へえ、ソなんですかと。知らんフリも何ですし。加えて、私よりも、新郎よりも、あの娘(こ)とのお付き合い、圧倒的に長いです。人柄、性格、人品詳しく知ったはるです。
何ならと、腰掛け、ジックリ、教えてクレと。有ること、有ること。ついでに、無いことをばと。
しかるに、こんな場で、あのなあ、云うたろかと。裏話、暴露も出来ひんやんか。ええ娘(こ)で、ええ娘(こ)でと。褒めて、褒めて、褒めまくって、当然でして。
まあ、云うたら、気の合わん、鬱なる上司は呼びも、呼ばれもしいひんです。
私にも何度か経験あるです。
寿退職で、退職してからの、結婚披露宴に呼ばれまして。実際にも美人で礼儀正しく、佳い娘(こ)でありましたです。何処にでも、嫁に往けるよな器量で、こっちにしたら、退職されて、辛かったですが。果たして、親御様、ビール瓶片手に挨拶しに来やはったかいナと。記憶に無いなあと。飛んでるナと。
もっと、云うたら、どしょも無いよな娘(こ)は、呼びもしてくれへんし。そもそもが、寿退社までも在籍してへんです。転々としてるです。
斯くなる次第の、「有り難う、御座います。」と、無難なる返答しまして。
話題変更の、私はバイオ関係、門外漢の無知でしてと。されどの、貴社の事も聞いてますと。勉強、情報収集のためと、ホーム・ページで見ましてねえと。あの娘(こ)に色々、質問しまして。教えて貰いましたと。嘘では無くの、事実やしで。
ホナラの、「専門と違うと、別世界ですしねえ。」と。
デデデの、ビール瓶示して、お呑みになりますかと。
其れが目的でもあるしで。問えば、アカンですて。こっちの、係長が呑めるですと。へえ、此方様は係長さんですかと。イヤ、あの娘(こ)からは、役職名までは聞いてへんです。会社の上司とダケで、年齢もアトから、聞いて、知ったです。課長さんのですが。
兎に角、ソですかと。デハと、お隣さんに、相対しまして。「呑めるんですか。」と、至って、単刀直入、素直に過ぎる質問しましての、「ええ、ええ。」と。
こちらは、もしかしての、私よりも、背がなあと。低いかと。
矢っ張り、風貌、表情からしての、気さくなお方です。
同じ会社のお方とは承知故の、バイオが云々の話も、係長さんのお顔も見つつの話をしたですし。話をし乍ら、松下電器産業の面々をも、チラと見たら、直属の女性上司もニタリと笑たはったですが。
係長さんには、ビール注ぎ終わってから、通り一辺、「本日、お忙しい処、有り難う御座いました。」と。
イヤイヤ、事程左様に、案外に呑めへんお方が多かったです。
もしかしての、遠慮されてるのかも、分からんですが。こんな場で、ガンガン、呑めへんのもあるですしと。変に酔っぱろおてしもての、クダ巻いてしもたら、大変やしで。有ること、無いこと、暴露話をしたら、顰蹙(ひんしゅく)やしで。
云うてもナ。会社の忘年会、新年会、送歓迎会やあるまいにの、注ぎに来られるにしても、精々が、両家両親、都ホテルのスタッフでして。
テレビでやってるよな、大騒動なるは、余程のバカ、非常識なる輩(やから)で、希やからにしての、話題として、取り上げられるでして。
私なら、最初の乾杯、シャンペン、一口、チビリで真っ赤っか。
イヤ、口当たりが佳いからと、ガブリと呑めるで無しの、以降も、チビリ、チビリと最初のを呑んでましての、最後まで、半分程度、残ってたですが。
主賓も、五名様です。
難関突破の、以上で以て、お仕舞いやけど。ホナラ、サイナラとお暇するも出来ませんです。
同じテーブルの面々、息子、新郎の学生時代の友人居てまして。
新郎父です。母ですと。其の中には、受付担当して戴いたお方も居たはってと。
イヤ、受付故、お顔を承知しただけでしての、「受付、有り難う御座いました。」と。
デデデの、何をしたはりますかと、問おたなら。ドクターなんですて。へえ、ドクターねえ。博士号取ったですか。取りましたと。
そおか、早いモンです。長男も卒業して、五年経ったんやと。イヤ、一浪故、現役学生なら、歳は一歳下で、二男と同じになるですが。
此の子が云々では無くての、ホントになあと。
一般論としての、大学生の三分の一もが大学院に進学やて。専攻によりの、必要性ある大学院進学なるは別問題としてです。
私等当時、大学院に何人進んだかと。同窓生で、一人か二人やでと。
云うたら、学生の、1%有るか無しかであっての、まあ、云うたら、実家が相応の資産家、お金持ちで、余裕がなければ、とてもやないけど、大学院なんかと。
ドクターなら、或る意味、値打ちがあるですが。今度は就職が難しくなるですて。ホナラの大学に残るとかで。もしかしたら、この子もそなんかなあと。
其処までの話はしてへんです。
九年間も学生生活、させてもろて、親御さんに感謝しときや。とも、云うてへんです。論より、理屈より、気持ち、言葉だけでは無くての、感謝を形で現してるかも分からんですし。
ドクター取れて、佳かったなあ。大したモンや。
とは、云うたです。大学、大学院、博士課程も、大学にもよるです。値打ちのあるのと、無いのがです。当人、充分承知してるですがと。
まあ云うたら、千人、万人聞いての、千人、万人承知の大学なら値打ちであってと。
斯くなる次第の、男の子は気楽です。接し易いです。慣れてるのもあるですが。親子程の歳の差あるのもあって、ご来賓五名様とは格段、数段に気楽です。
これからも、引き続きの、アレを宜しくと。アレとは新郎、我が息子。
(07/04/09)