閻魔大王<NO.155>
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表題一覧表 |
NO | 表題 | 起稿 | 起稿日 |
閻魔大王NO.156 | |||
375 | <ウクライナ侵攻>積み荷はウクライナから略奪の小麦? ロシア ”疑惑の貨物船” を追跡 シリア付近で謎の行動(テレビ朝日) | 閻魔大王 | 22/06/18 |
374 | 続20<ロシアのウクライナ侵攻>ウクライナは持ちこたえるか<?>/正念場<?> | 閻魔大王 | 22/06/17 |
閻魔大王NO.154 |
NO.374 続20<ロシアのウクライナ侵攻>ウクライナは持ちこたえるか<?>/正念場<?><起稿 閻魔大王>(22/06/17)
【閻魔大王】 2022/06/17 (Fri) 23:59
<参考=NO.373 続19<ロシアのウクライナ侵攻>武器は届き出したが、全てに、数で勝るロシア軍<!>>
(22/06/14)
<副題=ロシア軍、侵攻後12時間以内にキーウ陥落と予想 ウクライナ国防相(CNN)>
>(CNN)ウクライナのレズニコフ国防相はCNNの単独インタビューに応じ、ロシア軍は首都キーウ(キエフ)が2月24日の侵攻開始から12時間以内に陥落すると予想していたと明らかにした。
>侵攻で戦死したロシア軍将校が持っていた文書が見つかり、そこにロシアの軍事目標が記されていたという。
>レズニコフ氏は「ロシア軍は12時間でキエフ中心部に到達するものと考えていた」と説明する。
>さらに、ロシアは安易にも侵攻後72時間以内にウクライナ政府が首都から逃げ出すと予想していたと指摘。一方で「率直にいって、世界各地の首都にいる我々のパートナーも安易だった。彼らは我々に侵攻が差し迫っている、あなた方は陥落する、猶予は72時間しかないと言っていた」とも述べ、こうした理由で重火器の供与が行われなかったとの見方を示した。
>欧米のパートナー国がようやくウクライナに重兵器を供与し始めたのは、ウクライナが3月下旬にキーウ州を解放した後だったという。
<参考=「ロシア軍、侵攻後12時間以内にキーウ陥落と予想 ウクライナ国防相」(CNN)>
(22/06/17)
【閻魔大王】 2022/06/18 (Sat) 09:39
<副題=ウクライナ産穀物をロシア転売の情報に「信ぴょう性」 米国務長官(AFP)>
信憑性以前に、諸般の証拠があるですが。
>米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は6日、ウクライナ産の穀物をロシアが盗んで転売しているとする報道について、信ぴょう性があるとの見方を示した。
>米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は同日、複数の貨物船がロシアの支配下にある港から出発したと報道。米当局は、船に積載されているのは「盗まれたウクライナの穀物」だと主張していた。
>ブリンケン氏は、ウクライナ侵攻に端を発した食糧安保に関する国務省内の会議で、「ロシアがウクライナの輸出向け穀物を盗み、自らを利するために転売しているという信ぴょう性のある報道がある」と述べた。
>その上で、「ロシアは現在、自国の輸出用食品もため込んでいる」とし、小麦などの穀物価格が世界的に高騰し、供給不足が懸念されているのはそのためだと非難した。
>ニューヨーク・タイムズ紙によると、米国はアフリカを中心とする14か国に対し、穀類貨物について警戒を呼び掛けたという。14か国の多くは穀物を輸入に頼っており、すでに深刻な供給不足に直面している。
>ブリンケン氏はまた、黒海(Black Sea)に面するウクライナ・オデーサ(Odessa)から穀物の積載船が出港することをロシア海軍が妨害しており、「ロシアによる海上封鎖で、小麦約2000万トンがオデーサ近郊のサイロの中で行き場を失い、穀物を満載した船がオデーサ港で立ち往生している」と明らかにした。
>これについてブリンケン氏は、海上封鎖は各国を「屈服」させ、対ロ制裁の解除を強いるウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の意図的な戦略であり、「簡単に言い換えれば、これは脅迫だ」との考えを示した。(c)AFP
<参考=「ウクライナ産穀物をロシア転売の情報に「信ぴょう性」 米国務長官」(AFP)>
(22/06/07)
<参考>
前回投稿の件、下記<参考>
<参考=NO.375 <ウクライナ侵攻>積み荷はウクライナから略奪の小麦? ロシア ”疑惑の貨物船” を追跡 シリア付近で謎の行動(テレビ朝日)>
(22/06/18)
【閻魔大王】 2022/06/18 (Sat) 17:27
<副題=プーチン氏、ウクライナ「中枢」への攻撃示唆 EU加盟「反対せず」(産経新聞)>
「プーチン氏は司会者との質疑応答で、ウクライナが「一線」を超えた場合、同国の「意思決定中枢」を攻撃する可能性もあると述べた。」
ある一線とは<?>
この手、明確にせずは、プーチン君の手法。
>ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領は17日、露主催の「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」の全体会合に出席した。プーチン氏は司会者との質疑応答で、ウクライナが「一線」を超えた場合、同国の「意思決定中枢」を攻撃する可能性もあると述べた。同国のゼレンスキー大統領らの殺害を示唆し、米欧側にウクライナへの兵器供与を停止するよう警告する思惑だとみられる。
>プーチン氏は「一線」の内容について「自分だけにとどめておく」とし、明言は避けた。ただ、プーチン氏は5日に国営テレビが放映したインタビューで、米欧側が供与を決定した長距離兵器がウクライナに配備された場合、「これまで攻撃対象としなかった対象も攻撃する」と警告しており、重火器の配備を念頭に置いている可能性がある。
>プーチン氏はまた、欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会が17日、ウクライナを「EU加盟候補国」と認定するよう勧告したことを受け、「EUは軍事組織ではなく、ロシアは反対しない」と述べた。ただ、ウクライナはEUに加盟しても、EUの「半植民地」になる-と主張した。
>プーチン氏は戦況についても言及。露軍が掌握を狙う東部ドンバス地域(ルガンスク、ドネツク両州)のうち、制圧が遅れているドネツク州について「ウクライナ軍が要塞化しており、突入は合理的ではない」とし、「迂回(うかい)して背後を突く作戦を展開しており、時間がかかる」と述べた。「ロシアは核兵器で誰も脅していないが、主権を守るためにロシアが何を持ち、何を使用するかを誰もが知るべきだ」とも述べ、核使用の可能性を否定しなかった。
>侵攻について、プーチン氏は「ロシアの安全保障のためにやむを得なかった」と改めて正当化。「ロシアの安全を保証するのは陸海軍だけだ」と述べたほか、ウクライナ領土の大半は旧ソ連指導部に与えられたものだ-とし、侵攻はロシア領の〝回復〟だとする認識も示唆した。さらに「ロシアとウクライナの関係は遅かれ早かれ正常化するだろう」と一方的に主張した。
<参考=「プーチン氏、ウクライナ「中枢」への攻撃示唆 EU加盟「反対せず」」(産経新聞)>
(22/06/18)
【閻魔大王】 2022/06/18 (Sat) 21:49
<副題=ウクライナ軍、戦車やミサイルなど「50%を失った」…損害情報を積極的に開示(読売新聞)>
>ウクライナ軍のウォロディミル・カルペンコ地上部隊後方支援司令官は、ロシア軍とのこれまでの戦闘で、歩兵戦闘車約1300台、戦車約400両、ミサイル発射システム約700基など、それぞれ最大で50%を失ったと明らかにした。
>15日付の米軍事専門誌「ナショナル・ディフェンス」とのインタビューで語った。ゼレンスキー政権は最近、戦死者数を含めた損害に関する情報を積極的に開示している。米欧に武器供与の加速を促す狙いとみられる。
>ウクライナ海軍は17日、黒海を航行中の露軍のタグボートをミサイル攻撃し、装備や兵士の増強を阻止したと発表した。このミサイルについてロイター通信は、米国などが6月に追加の軍事支援で初めて供与を決めた地上配備型の対艦ミサイルシステム「ハープーン」(射程100キロ超)だったと伝えた。
>東部戦線は17日も露軍の激しい攻撃が続き、セベロドネツク近郊リシチャンスクでは17日、空爆で多数の死傷者が出た模様だ。ルハンスク州知事によると、人道支援に使われる高速道路が不通となった。
<参考=「ウクライナ軍、戦車やミサイルなど「50%を失った」…損害情報を積極的に開示」(読売新聞)>
(22/06/18)
【閻魔大王】 2022/06/18 (Sat) 22:49
<副題=対ウクライナ武器供給、遅れ続く 火砲数はロシア軍が圧倒(時事通信)>
<写真>
ロシアの拠点に向けて多連装ロケットシステム(MLRS)を発射するウクライナ軍=7日、ウクライナ東部ドンバス地方(AFP時事)
>ロシア軍の侵攻が続くウクライナに対し、米欧からの武器供給が依然として遅れている。ウクライナは射程の長い重火砲を中心に支援を急ぐよう要請。だが、供与が必要量に追いついていない上、ウクライナ兵が武器を扱うのに必要な訓練に時間がかかるなど、複数の課題が横たわる。
>ウクライナ東部ドンバス地方での攻防は、破壊力の大きな火砲を撃ち合う砲撃戦の様相を一段と強めている。ウクライナ軍が1日に使用する大砲の弾薬は5000~6000発とされる。
>ウクライナ側によると、ロシア軍が保有する火砲の数はウクライナ軍の10倍程度。英スカイニューズ・テレビによれば、ウォレス英国防相は16日、戦地の一部では差が20倍に上ると指摘した。
>ウクライナのポドリャク大統領府顧問は13日、ツイッターで「戦争を終わらせるには、(ロシア軍に)負けないだけの重火器が必要だ」と主張。榴弾(りゅうだん)砲1000門、多連装ロケットシステム(MLRS)300基など、具体的武器種を挙げて支援を訴えた。
>英紙フィナンシャル・タイムズが民間情報機関のデータとして伝えたところでは、ウクライナの榴弾砲は13日時点で、供与済みと支援表明分を合わせて約250門。MLRSも必要量の6分の1の50基程度だ。英政府が供給を約束したものの、「在庫」が不足しがちだとも報じられる。
>バイデン米大統領は15日、ウクライナのゼレンスキー大統領に対し、高機動ロケット砲の弾薬や榴弾砲など10億ドル(約1340億円)相当の追加軍事支援の方針を伝えた。ウォレス氏は16日、長射程砲の提供が加速し始めたとし、「ウクライナ軍は近く、東部で重要な進展を達成できるだろう」と期待を示した。
>だが、侵攻初期にウクライナ軍の善戦を印象付けた携帯型の対戦車砲などと異なり、重火器を使いこなすには一定期間の訓練が必要。強力な兵器の到着が直ちに戦力強化につながるか、不透明な面もある。
<参考=「対ウクライナ武器供給、遅れ続く 火砲数はロシア軍が圧倒」(時事通信)>
(22/06/18)
<消滅・23/06/26>
【閻魔大王】 2022/06/18 (Sat) 23:29
<副題=英、ウクライナ兵を1万人ずつ訓練へ 首相がキーウ訪問(日本経済新聞)>
新兵器の場合、教育訓練せねば、使いこなせませんです。
にしてもの、英国は、対ロシアで、腰を据えたになるです。
それは、米国も一緒で、他の国が、ど哉と。
形だけ<?>、口先だけ<?>
<写真>
17日に会談したジョンソン英首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領(17日、キーウ)=ロイター
>英国のジョンソン首相は17日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、同国のゼレンスキー大統領と会談した。ジョンソン氏のキーウ訪問は、4月上旬の前回に続き2回目となる。英首相官邸によるとジョンソン氏は会談で、120日ごとにウクライナ兵を最大1万人訓練する支援策を伝えた。
>ジョンソン氏は首脳会談後の共同記者会見で「我々は新しく支援する武器のために必要な訓練を提供し続ける。それにより侵略者をウクライナから追放できる」と訴えた。ゼレンスキー氏はSNS(交流サイト)に「この戦闘の日々は、ウクライナへの英国の支持が断固としたものであることを証明した」と賛辞を贈った。
>訓練は英陸軍が主導し、ウクライナ国外で行われる見通しだ。ウクライナ兵は3週間の訓練に従事し、最前線での戦闘スキルや応急処置などの医療技術、サイバー攻撃への対処を学ぶ。
>今回の訓練には、ウクライナ兵の装備の取り扱いの熟度を上げて、西側諸国の武器支援の実効性を高める狙いもある。英国は2014年のロシアのクリミア併合以降、米国とともにウクライナ兵の訓練に長期的に取り組んだ前例がある。
>ウクライナでの戦闘は、平地が多い東部のドンバス地域が主戦場になっている。これに伴い携行型の対戦車砲を主体に首都キーウなどを守った戦闘初期に比べ、戦車や対空ミサイルなど重火器による砲撃戦の対応が必要になっている。兵器の取り扱いの難易度は上がり、訓練の必要性が指摘されていた。
>両政府によると首脳会談では、兵器の追加支援やロシア軍に破壊されたインフラなどの復興策、ロシアへの追加制裁についても話し合った。
<参考=「英、ウクライナ兵を1万人ずつ訓練へ 首相がキーウ訪問」(日本経済新聞)>
(22/06/18)
【閻魔大王】 2022/06/19 (Sun) 08:39
<副題=「戦争の方程式を変えられる」キーウ電撃訪問のイギリス首相、軍事訓練の提供申し出(読売新聞)>
基本的、前回投稿記事と一緒。
只、1万人もの兵士を軍事訓練、どこで、やるのか<?>
当然の、ロシア軍にも、場所的、バレるですが。
<写真>
17日、ウクライナの首都キーウで、破壊されたロシアの軍用車両や兵器を見る英国のジョンソン首相(右)とゼレンスキー大統領(ロイター)
>英国のジョンソン首相は17日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を電撃訪問し、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。ジョンソン氏は「最終勝利まで共にある」として支援の継続を約束し、最大1万人のウクライナ兵に対する軍事訓練の提供を申し出た。
>ジョンソン氏のキーウ訪問は、4月以来2度目。英政府によると、軍事訓練は3週間の予定で、最前線での戦闘のほか、医療、サイバーセキュリティー、爆発物に対する戦術も含まれる。ジョンソン氏は声明で「この訓練で戦争の方程式を変えられる」と強調した。
>ゼレンスキー氏は会談で、大型兵器の供与と、露軍のミサイル攻撃に対する防空態勢強化への協力を求めた。露軍の黒海封鎖により停滞するウクライナの穀物輸出の解決に向けた英国の役割も確認した。
>ジョンソン氏は、会談後の共同記者会見で「ウクライナ国民が侵略者を追放できるよう軍装備品や訓練を提供し続ける」と述べ、対露制裁の強化も継続する方針を示した。ゼレンスキー氏は「我々は勝利に向けた展望を共有している」と謝意を示した。
<参考=「「戦争の方程式を変えられる」キーウ電撃訪問のイギリス首相、軍事訓練の提供申し出」(読売新聞)>
(22/06/18)
【閻魔大王】 2022/06/19 (Sun) 12:39
<副題=兵器から見るウクライナ侵攻の状況と今後の行方(Yahoo!ニュース)>
最近では、この手、兵器と、今後の戦況、展開を勝手に推測するの記事、多くなってるです。
尚、ウクライナは、兵器状況、積極的に公表する方向らしく。
理由、各国からの支援の兵器が、届いてませんですて。
>2月24日から始まったロシアによるウクライナ侵攻は6月3日で開始から100日を過ぎました。現在は一進一退の攻防を繰り広げて、戦闘は長期化の様相を深めています。本記事では、戦闘で用いられている兵器から、侵攻の状況、そして今後の行方を解説します。
>ウクライナ侵攻で使われている主要な兵器
>共通装備
<表1>
画像制作:Yahoo! JAPAN
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>ソ連時代の名残で両軍が同じ種類の装備を多く用いています。
>戦車は搭載する主砲が数kmの有効射程を持ち、敵を直接視認する直接照準砲撃を行います。装甲車に乗った歩兵の支援を受けながら前進します。対戦車ミサイルも直接照準での攻撃を行います。
>榴弾砲と多連装ロケットは数十kmの射程を持ち、敵を直接視認せず曲射弾道で攻撃する間接照準砲撃を行います。敵位置を把握する手段は前線観測班(歩兵)、観測機(有人機ないし無人機)、対砲レーダー(敵弾の弾道を計算し発射地点を割り出す)などです。
>短距離弾道ミサイルは数百kmの射程を持ちます。迎撃突破能力は高いのですが、大きなミサイルなので製造コストが高く、数は用意できません。トーチカ-U(120km)、イスカンデル(500km)。
>巡航ミサイルは数百km~数千kmの射程を持ちます。ロシア海軍黒海艦隊が使用しているカリブル巡航ミサイルの場合は射程2000km以上あり、黒海の何処からでもウクライナ全土を攻撃可能です。
>地対空ミサイルは航空機を迎撃する兵器で、射程の順に携行地対空ミサイル(スティンガーなど)/短距離地対空ミサイル(トールなど)/中距離地対空ミサイル(ブークなど)/長距離地対空ミサイル(S-300など)と大まかに分けて4種類の区分があります。防空システムと呼ぶ場合は短距離以上、主に中長距離のものを指します。
>戦闘機は敵航空機を迎撃し、攻撃機/爆撃機は対地攻撃する役割ですが、最近では多用途任務化が進み戦闘機も対地攻撃をよく行います。ただしSu-25攻撃機のように対地攻撃専用の機種もあります。
>無人機(ドローン)は様々な種類があります。ウクライナの戦場には市販用の数百gの小型ドローンから700kgを超える軍事用ドローンまで投入されているので、市販用小型ドローン(回転翼)/自爆無人機(固定翼)/観測用小型無人機(固定翼)/中高度長時間滞空無人機(固定翼)といった区分に分けて捉えた方がよいでしょう。それぞれは完全に別物で役割も違います。
>市販用小型ドローンは歩兵が用いる偵察用、自爆無人機はミサイルに近い徘徊型兵器、観測用小型無人機は砲兵の目の役割、中高度長時間滞空無人機(MALE)は偵察、観測、爆撃を行う大型無人機です。ただし小型爆弾を用意すれば小型ドローンでも爆撃は可能です。
>ウクライナ軍の装備
<表2>
画像制作:Yahoo! JAPAN
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>当初はNATO各国からの兵器供与は訓練期間が少なくて済む歩兵携行火器のジャベリンやスティンガーなどに絞られていましたが、首都キーウ防衛成功で時間的な余裕が生まれたので、現在は戦車や榴弾砲などの大型兵器の供与へ中心が移り変わっています。
>保有する旧ソ連製兵器ではロシア軍に対して質でも量でも負けているので、NATO各国からの高性能な兵器の供与がウクライナ軍の抗戦を支えています。
ロシア軍の装備
<表3>
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>ロシア軍にはソ連時代の兵器を近代化改修した新兵器群があり、同系統であってもウクライナ軍の旧式化したソ連時代の兵器よりも性能で上回っています。
>投入されている大型兵器の数量でもロシア軍の方がウクライナ軍よりも多くなっています。特に遠距離砲戦火力の優越により、東部ドンバスでじわじわと優勢になりつつあります。
>対地用の巡航ミサイルはロシア軍のみが投入しウクライナ軍には無く、短距離弾道ミサイルも性能と数でロシア軍が大きく上回っています。
>今後の戦況を左右しそうな兵器
>ウクライナ軍
MLRS(多連装ロケット発射システム)・・・装軌車両(クローラー車両)に227mmロケット弾の6連装発射ポッド2個を搭載。
HIMARS(高機動ロケット砲システム)・・・MLRS(多連装ロケット発射システム)をトラック車載式にした小型版。6連装発射ポッド1個。
M30A1およびM31A1(227mmロケット弾)・・・MLRS/HIMARS用のGPS誘導ロケット弾(GMLRSとも呼称される)。公称では射程70km以上、試験では射程92kmを記録。
ATACMS短距離弾道ミサイル・・・射程300km。MLRS/HIMARS用の発射ポッド1個に1発収納可能。ただしウクライナへの供与が見送られる。
>※MLRS/HIMARS供与の鍵は提供数量
>MLRS/HIMARSのロケット弾の射程はスメルチと同等であり、勝っているのは精密誘導能力になります。GMLRSはロケット弾というよりは事実上の地対地ミサイルであり、この高価な誘導ロケット弾をアメリカが大量供与できれば、ウクライナ軍が劣勢に立たされている遠距離砲戦火力を逆転できる可能性が見えてきます。
>※ATACMS短距離弾道ミサイルの供与見送り
>MLRS/HIMARSは発射ポッドの交換で大きなATACMS短距離弾道ミサイル(射程300km)も撃てますが、射程が長くロシアの奥深くの重要拠点を攻撃できてしまい(例えばクリミア半島のセヴァストポリ軍港に届く)、ロシアの猛烈な反発が予想されたので今回は供与が見送られました。もし将来に改めてATACMSが供与されることになれば大きな転換点になるでしょう。
>ロシア軍
>戦術核兵器・・・もし投入された場合、全ての状況が激変します。戦術的にも戦略的にも政治的にも凄まじい大きな影響が出て来ます。NATOが対抗して介入し、同規模の限定核攻撃を行ってロシアに対し「警告」を行う可能性すらあります。その場合は限定核戦争で止まるのか、あるいは全面核戦争に発展して第三次世界大戦が勃発するのか、分かりません。NATOが介入せず静観する可能性もありますが、その場合は今後の核兵器の使用のハードルが大きく下がってしまい、ロシアの真似をする国が出て来てしまうでしょう。
※極超音速兵器がゲームチェンジャーにならない理由
>そもそもウクライナ軍にはBMD(弾道ミサイル防衛システム)が無いので、飛んでくる相手が弾道ミサイルだろうと極超音速兵器だろうとどちらでも同じです。現状でもイスカンデル短距離弾道ミサイルはほとんど迎撃できていません。
>例えば仮に「短距離弾道ミサイルは迎撃して完封できているが、極超音速兵器が投入されたら迎撃不能」という状況ならば極超音速兵器はゲームチェンジャーです。しかし短距離弾道ミサイルの時点で迎撃できていません。よってロシア軍が極超音速兵器を新たに投入しようと状況の変化は全く無いのです。
<表4>
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ウクライナとロシアの代表的な兵器/両軍共通装備
<クリックで拡大>
>今後の戦況の行方、展望
>地上戦について
>東部ドンバスと南部ヘルソンが主戦場になります。遠距離砲撃で敵を粉砕し、戦車と歩兵が突撃して支配領域を拡大していく戦いとなっています。両軍ともに無人機で弾着を観測し方位と誤差を修正しながら砲撃を撃ち込む戦法となっています。
>平坦な地形での野戦では榴弾砲と多連装ロケットの持続した遠距離砲兵火力の投射量で勝敗が決します。現状の戦いでは榴弾砲と多連装ロケットこそが決戦兵器であり、各国からウクライナに様々な種類の榴弾砲が新たに次々と送られて全ての名前を上げるのが困難なほどです。
>ただし榴弾砲は各国からたくさん送られていますが、多連装ロケットの大型の物は送られてきませんでした。しかしそれもアメリカからHIMARSの供与決定で解決されます。MLRSもイギリスやドイツから供与される話が出ています。とはいえ、纏まった数が供与されないと戦況を変えることは出来ないでしょう。
>もし大規模な都市で市街戦になった場合は、再びジャベリン対戦車ミサイルなどの待ち伏せ攻撃で使用する接近戦用兵器も活躍することになるでしょう。ただし市街戦は大勢の住民を巻き添えにすることと同義です。
>航空戦と防空戦について
>お互いが相手の地対空ミサイルを恐れて航空機による積極的な活動を行えず、航空優勢をお互いに奪取しきれないせめぎ合いの状態がこのまま続くでしょう。ロシア軍がウクライナ防空網の制圧に失敗したのはこの戦争での最大の誤算であり、ウクライナが抗戦を続けられている理由です。
>ウクライナ軍の防空システムは未だ健在であり、損害を出しながらも戦い続けています。S-300などの高高度を迎撃可能な大型防空システムが生きているからこそロシア軍機はレーダーに映り難い低空に逃げ込まざるを得ず、其処を歩兵のスティンガー携行地対空ミサイルで狙い撃たれています。もし防空システムが全て潰されていたらロシア軍機はスティンガーの最大射高の上を飛んで悠々と一方的に爆撃していたでしょう。現在ウクライナ軍が戦えている理由は防空システムの残存にあると言っても過言ではありません。その補充としてドイツは地対空ミサイル「IRIS-T
SLM」を供与する予定です。
>ロシア軍の防空システムも短距離/中距離地対空ミサイルこそ損害を出していますが、最新鋭の長距離地対空ミサイルであるS-400は損失ゼロのままで、ウクライナ空軍機の行動を大きく妨害し続けています。S-400を撃破しようと試みても一度も成功していないのは、S-400が高性能な上に他の防空システムと共に多重に配置されているからです。現状ではウクライナ軍にはロシア軍のS-400を撃破できる有効な手段がありません。戦争の初期に首都キーウへの侵攻を目指すロシア軍の全長60kmもの長い車列が話題になりましたが、あの脆弱な目標がウクライナ軍の攻撃で壊滅していなかったのは、おそらくは強力な防空システムに守られていたからでしょう。
>戦争初期に損害を出したロシア軍のSu-34攻撃機は積極的な投入が控えられるようになり、空対地ミサイルでのスタンドオフ攻撃(敵の地対空ミサイルの射程外から攻撃する)に切り替わりましたが、ミサイルの不足により活動は低調なままです。
>それでも防空システムを避けるようにレーダーに映り難い超低空を突撃する両軍のSu-25攻撃機の姿が度々映像で報告されています。小型無人機を除けば、ウクライナの空を飛ぶ航空機の報告例でもっと目撃の多い機種がSu-25攻撃機となっています。また5月初旬にロシア軍がドネツ川の渡河で大損害を出した時のウクライナ軍の攻撃は重砲と空軍機の共同攻撃だったという現地報道があり、明言されてはいませんがSu-25攻撃機が戦果拡大に貢献していたようです。
>大型無人機、中高度長時間滞空(MALE)無人機システムであるウクライナ軍のバイラクタルTB2は、遠隔操作のために見通し線通信を行う制約で低空飛行ができません。4月下旬にロシア領ベルゴロド方面への越境攻撃に投入されて撃墜が相次いで以降は、強力な防空網のある場所への投入は控えられるようになりました。それでも航空優勢をロシア軍に奪われなかった状況を利用して、偵察や攻撃に活用されています。また小型無人機が各種あり、A1-SMフリア無人機などが弾着観測に投入されています。
>一方ロシア軍のMALEであるオリオン無人攻撃機は投入数が少ないのか戦果報告数は少ない状態です。小型無人機の弾着観測用のオルラン10無人機は大量投入され続けており、対ドローン電子妨害銃や携行地対空ミサイルで撃墜され消耗数も非常に多いのですが、製造コストが安く数があるのでまだ余裕があり、砲撃戦で味方砲兵の目となる目的で活用されています。
>自爆無人機についてはウクライナ軍がスイッチブレード300、ロシア軍がKUB-BLAを投入していますが、どちらも小型機であり戦車を破壊できる装甲貫通力は無く、劇的な戦果が上がっているというわけではないようです。ウクライナ軍のスイッチブレード600とフェニックスゴーストは戦車も破壊可能な威力を持つ自爆無人機ですが、戦果報告がまだありません。フェニックスゴーストに至っては未だに機体の形状すら不明な謎の存在のままです。
>攻撃ヘリコプターの投入は両軍とも続いており、超低空を飛行する様子が映像でも度々確認されています。しかし損害が大きな接近攻撃を避けたいのか、低空飛行から上昇に転じ上向きの角度を付けてロケットランチャーを斜め上に発射する間接射撃を両軍の攻撃ヘリコプターが行っています。この「空飛ぶ砲兵」的な遠隔攻撃の運用はソ連時代からマニュアル化された戦法のようです。ヘリコプターだけでなくSu-25攻撃機でも同様の戦法が確認されています。
>海上戦について
>ロシア海軍黒海艦隊の巡洋艦モスクワをウクライナ軍がネプチューン地対艦ミサイルで撃沈した影響は大きく、ロシア海軍は地対艦ミサイルを恐れてウクライナ沿岸には容易に接近できなくなり、揚陸艦を用いたオデーサ市への上陸作戦の実行が困難になりました。
>現在はルーマニアとウクライナの国境線沿岸の30km沖合いにあるズミイヌイ島(蛇島)の攻防が海上戦の主体となっています。ロシア側の広域防空任務を担当していた巡洋艦モスクワが消えたため、ウクライナ軍機の活動が活発になりました。ウクライナ軍はズミイヌイ島に対しバイラクタルTB2無人機とSu-27戦闘機で空爆を行い、ロシア軍はなんとか島を維持しようと増援を送り続けています。
>ただし現状ではウクライナ軍は島を無理に奪還しようとせずに攻撃を続けて、ロシア軍に出血を強いる選択をさせているように思えます。また現状ではズミイヌイ島にロシア軍のトール短距離地対空ミサイルが3~4両ほど新たに搬入されているようで(衛星画像で確認)、ウクライナ側の空爆が難しくなっているようです。
>そして新たな動きとして、ウクライナのクレーバ外相は5月31日、穀物輸出のためのパートナー国海軍との国連主導の作戦に取り組んでいるとTwitterで表明しています。
>これは何を意味するのかまだ不明ですが、国連主導の他国海軍の艦隊で輸送船団を護衛してウクライナのオデーサ港から穀物を輸出するという話になるのであれば、この護衛艦隊がロシア軍と対峙する可能性が出て来ます。
>その場合はロシア海軍黒海艦隊のキロ級潜水艦と、クリミア半島に配置された地対艦ミサイルシステム「バスチオン」が非常に厄介な存在となるでしょう。バスチオンのオーニクス巡航ミサイルはマッハ2.6の超音速で飛翔する強力な対艦兵器です。
>オーニクス巡航ミサイルは対艦攻撃だけでなく限定的な対地攻撃も可能で既にオデーサ市への攻撃にも投入されていますが、今後の展開次第では本来の対艦兵器として強力な抑止力を発揮しかねないという事態になります。
>【この記事は、Yahoo!ニュース個人編集部とオーサーが内容に関して共同で企画し、オーサーが執筆したものです】
<参考=「兵器から見るウクライナ侵攻の状況と今後の行方」(Yahoo!ニュース)>
(22/06/17)
【閻魔大王】 2022/06/19 (Sun) 23:38
<副題=セベロドネツク攻防続く 米機関「露、各地で停滞」(産経新聞)>
>ロシアによるウクライナ侵攻で、ロシアと実質的に一体の親露派武装勢力「ルガンスク人民共和国」(自称)は18日、激戦が続くルガンスク州の中心都市セベロドネツク近郊の集落メテルキノを制圧したと発表した。ウクライナ軍参謀本部もメテルキノの喪失を認めた一方、別の集落では露軍を撃退したとした。
>ウクライナメディアによると、同州のガイダイ知事は同日、セベロドネツクのウクライナ軍の拠点、アゾト化学工場内に退避している民間人が工場からの避難を拒否した-と明らかにした。
>ガイダイ氏によると、同工場には子供38人を含む568人が退避。これに先立ち、ロシア側は民間人を同工場から退避させる「人道回廊」を設置すると一方的に発表。その後、「ウクライナ側が人間の盾とするため民間人の退避を妨害している」と主張していた。
>英国防省は18日、ロシア側はセベロドネツクの市民を親露派支配地域に強制的に移送していると指摘。市民には親露派支配地域に送られることへの拒否感情がある-と分析した。
>米シンクタンク「戦争研究所」は18日付の戦況リポートで、「露軍はセベロドネツクに戦力を集中投入し、わずかな成果を上げてているが、その代償として他方面では大幅に停滞に陥っている」と指摘した。
>東部ドニエプロペトロフスク州当局は18日、州内の石油貯蔵施設が露軍のミサイル攻撃を受け爆発し、11人が重軽傷を負ったと発表した。
<参考=「セベロドネツク攻防続く 米機関「露、各地で停滞」」(産経新聞)>
(22/06/19)
【閻魔大王】 2022/06/20 (Mon) 22:54
<副題=ウクライナに武器が届かない!?欧米に漂う“ゼレンスキー疲れ”とは・・・【報道1930】(TBS)>
<写真1>
欧米に「ゼレンスキー疲れ」か
<図2>
ウクライナが求める”武器リスト”
<図3>
米メディでは「ゼレンスキー疲れ」も…
>これまで西側諸国から、ウクライナに大量の武器が供与されているように見えた。だが戦力を集中する作戦に出たロシアは、いま優勢に立っているように見える。
ウクライナ大統領府顧問は5月、「欧米から提供される武器が揃う6月中旬以降に、反転攻勢に出る」としていたが、すでに6月中旬。この戦況はなぜなのか。
>ここへきてウクライナから西側に武器供与を求める声が強くなっている。武器は西側から届けられるのか・・・。西側に吹き始めた風を読み解いた。
>■「ドイツは圧力をかけられ、それに屈したという印象を与えたくない」
ドイツでは高射砲を搭載した車両“ゲパルト自走砲”を50両。“自走りゅう弾砲”を7両、提供することをすでに決定しているが、弾薬が確保できない、ウクライナ兵を訓練中などの理由で未だウクライナには届いていない。さらにスペインが所有するドイツ製の戦車をウクライナに送ると提案したところ、ドイツがこれを認めなかった。
>EUの中でもとりわけウクライナ支援に慎重なドイツの事情をウクライナ・キーウに取材に入っているドイツ人記者に聞いた。
>ZDF・ドイツ第2テレビ ヨハネス・ハーノ特派員
「西ドイツだったエリアと東ドイツだったエリアでかなり差があり、西側はとにかくウクライナを支援すべき、武器も供与すべきという意見。一方、東側の場合どちらかといえば武器供与についてもEU加盟についても反対意見が多い。(中略)旧東ドイツエリアはロシアと一緒に育ったという感覚で親近感が強い。東ドイツの人にとってロシアは兄弟のような存在で、反ロシア的なことに対して結構反感が強い」
>加えてショルツ首相の所属する社会民主党は反戦的思考で、戦争に関わること自体、積極的ではないことも一因とした。だが、これらの理由とは全く別にゼレンスキー政権への反感もあるとハーノ特派員は言う。確かにゼレンスキー大統領はドイツに対して武器供与が他の国より遅かったと名指しで批判している。さらに・・・
>ZDF・ドイツ第2テレビ ヨハネス・ハーノ特派員
「駐独ウクライナ大使のメルニク氏は、結構ドイツに批判的なことを言って、ドイツ国内で反感を買った。プレッシャーのかけ方が強すぎる。要するにドイツはメルニク大使に圧力をかけられ、それに屈して武器を提供するいう印象を与えたくないのです」
>■ウクライナ支援のジレンマ?「ロシアの核使用も現実味を帯びてくる」
武器供与に二の足を踏む国はドイツばかりではない。
>フランスでは、ウクライナに対し、自走りゅう弾砲“カエサル”を供与しているが、ある議員は「フランス軍はカエサルを64両しか持っていない」、またある議員は「我々の戦争ではない」などから武器を供与している場合ではないと述べている。
>こうした動きは何を意味するのだろうか?
>東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師
「フランスが自国防衛に数が足りなくなるから供与したくないというのは言い訳っぽい。ドイツもそうですけれど、西ヨーロッパの大国は、ロシアとはいずれどこかで手打ちになるんだから、戦後のことを考えると完全にどっちかに肩入れしたくないんじゃないか」
>また、ヨーロッパの国々は、強力で大量の武器をウクライナに送ることには別の懸念を持っていると話す。
>東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師
「ウクライナをどんどん支援することは、物理的には可能だと思うんです。でもそれによってウクライナが急速にロシア軍を駆逐して、ゼレンスキーが目指す2月24日のラインまで押し戻すことが現実味を帯びてきた時、今度はロシアの核使用も現実味を帯びてくる、というジレンマもある・・・」
>■“ゼレンスキー疲れ”の言葉が持つ意味 情報戦の可能性も…
ウクライナ支援について、各国の思惑に揺れる中、新しい言葉も聞かれ始めている。それが“ゼレンスキー離れ”だ。
>本部のあるベルギー・ブリュッセルで開かれているNATO国防相会議。ウクライナ支援国や加盟申請中のフィンランド、スウェーデン、さらにウクライナを加えた約50か国が参加している。これにタイミングを合わせるようにウクライナの大統領府長官顧問がこんなツイートをした。
>ポドリャク大統領府長官顧問
「戦争を終わらせるためには重火器を(ウクライナとロシア)同等にする必要があります。(中略)決断を待っている」
>同等の重火器としてウクライナが支援国に求めている武器とは・・・
▼155ミリ りゅう弾砲1000門
▼多連装ロケットシステム300基
▼戦車500両
▼装甲車2000台
▼ドローン1000機
>東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師
「実際にヨーロッパ中から掻き集めても、これだけの兵力を集めるのは大変だと思う。まぁ多めに吹っかけている部分もあるんでしょう…。」
>防衛研究所 高橋杉雄 研究室長
「戦車は絶妙な数字。NATOが持っている旧ソ連製戦車を洗いざらい出せば500になるので、計算されたもの。しかし、155ミリ りゅう弾砲1000門ってアメリカが持っているもののかなりの部分を出さなきゃならないので、現実的にはちょっと難しい。多連装ロケット300はアメリカが持ってるものの7割から8割。ニーズと吹っ掛けている部分と、達成できそうなものがうまく混ざっている気がする」
>難しい要求だが、これほどの支援がなければ太刀打ちできない兵力にウクライナがさらされていることは間違いない。ただこの必死な要求に西側の指導者たちが疲れ始めているという・・・。
>アメリカ・ブルームバーグが次のように報じた。
>「“ゼレンスキー疲れ”の恐れがある。経済が弱まり兵器が不足する中で、ゼレンスキー大統領が兵器などを要求し続けることに西側指導者が疲れてしまう危険がある」
>アメリカの世論調査でも共和党支持者の中で、“ウクライナ支援は過剰だ”と思う人が、3月の13%から5月には27%に増えている。
>西側の武器供与が始まってしばらくは、自分たちが提供した武器によってウクライナが押し返したことが報じられたが、最近ではロシアの優勢が伝えられる。すると西側には“もっと送らなければ”という気持ちの反面、あまり効果は見られないという気持ちが芽生える。加えて当初から供給し続けている対戦車ミサイル“ジャベリン”などは、すでに在庫がなくなりつつある。
>そこにゼレンスキー大統領からの強い要求が続く…次第に支援する側が疲弊していくということは確かに考えられる。が、一方で情報戦への懸念もある。
>国際情報誌『フォーサイト』元編集長 堤伸輔氏
「実は“ゼレンスキー疲れ”というのを書いているのはアメリカのメディアだけではなく、ハンガリーの新聞などが結構そういうことを書いてます。ハンガリーといえばオルバン首相がプーチン氏と近くて、ハンガリーのメディアはかなり政府寄りが多いですから、“ゼレンスキー疲れ”“ウクライナ疲れ”っていうムードを西側に広めるために多用している可能性もあることを忘れてはいけないと思います」
>情報戦にのせられないリテラシーが求められるが、一方で侵略者が利する結果は絶対に避けなければならない。小泉氏は次のようにまとめた。
>東京大学先端科学研究センター 小泉悠 専任講師
「この戦争は長引くと思う、その中で“疲れ”があるかもしれない、ゼレンスキーの物言いにイライラすることもあるかもしれない。でも、侵略した結果、望み通りになりましたっていう履歴は残してはならない。うんざりしながらも付き合っていく…まぁコロナ対策に似た部分があるんじゃないかと思いますね」
>一方で高橋氏、はロシアの侵攻から3か月以上たっていることを意識して、ウクライナの問題により注意を払わなければならないという。
>防衛研究所 高橋杉雄 研究室長
「ゼレンスキー疲れする前にアテンションの低下…ワシントンポストもウクライナの記事がどんどん小さくなっているし、後ろの方の面に行っている。ゼレンスキー疲れする前に、戦争自体に注意がなくなってきているのではないか。(ゼレンスキー疲れを)ゼレンスキー批判みたいに捉えると、ロシアの情報戦に乗せられていく可能性もあるので注意が必要」
>(BS-TBS「報道1930」 6月15日放送より)
>TBS NEWS DIG Powered by JNN
<参考=「ウクライナに武器が届かない!?欧米に漂う“ゼレンスキー疲れ”とは・・・【報道1930】」(TBS)>
(22/06/19)
NO.375 <ウクライナ侵攻>積み荷はウクライナから略奪の小麦? ロシア ”疑惑の貨物船” を追跡 シリア付近で謎の行動(テレビ朝日)<起稿 閻魔大王>(22/06/18)
【閻魔大王】 2022/06/18 (Sat) 10:44
<参考=「NO.374 続20<ロシアのウクライナ侵攻>ウクライナは持ちこたえるか<?>/正念場<?>」寄稿閻魔大王 2022/06/18 (Sat) 09:39>
<図1>
マトロス・ポジニッチ号の航跡(5月24日時点のマリントラフィックから)
<図2>
シリア付近でAIS情報が途絶えている(マリントラフィックから)(マリントラフィック)
<写真3>
5月8日 シリア・ラタキア港で撮影されたポジニッチ号とみられる貨物船(Maxar)(Maxar)
<図4>
船底から水面までの距離を喫水という(テレビ朝日)
<図5>
AIS空白の期間(5月5日~12日)(テレビ朝日)
<図6>
AIS空白の期間(5月25日~6月1日)(テレビ朝日)
>ロシアによるウクライナ産小麦の略奪疑惑…このうち少なくとも10万トン前後がシリアに ”密輸” されたとみられることがわかった。1カ月に及ぶ”疑惑の貨物船”の追跡で浮かび上がったのは、何かを隠そうとするかのような貨物船の
”不自然な動き” だった。
>記録に残された ”疑惑の貨物船” の足取り
>アメリカのCNNが5月初旬、「ロシア保有の貨物船『マトロス・ポジニッチ』号が、ウクライナから略奪した穀物をシリアに密輸している」と報じた。これが取材を始めたきっかけだ。記事にあったのは、「最も可能性の高い目的地はシリア」というウクライナ当局の見立て。略奪小麦は本当にシリアへ輸送されたのだろうか?それを自分の目で確かめたいと思い、船舶追跡サイト「マリントラフィック」のモニターを始めた。
>マリントラフィックは、船から発信されるAIS(船の位置情報・航行速度などの情報が含まれた信号)を地図上に反映する。いつ、どこを、どのくらいの速度で航行したかなどが確認できる。約1カ月間、動向の確認を続けた。その結果、ポジニッチ号は5月、クリミア半島付近からシリア方面へ2往復していることがわかった。
>ところが…。航海記録を細かく確認すると、ポジニッチ号はシリア付近でUターンしているように見える。シリアの港に着岸していないのか?さらによく見ると記録には破線部分がある。AISが最後に発信された日と、再開された日の位置を結んだもので、実際の航行経路ではない。これは、AISが一定期間発信されなかったことを示している。AISが途絶えたのは、1:5月5日~12日と2:5月25日~6月1日。そう、2往復ともシリア沖合でAISが途絶えているのだ。
>船からの発信がなくなったことについて、神戸大学大学院の若林伸和教授(航海学)は、船が発信を意図的に切っていた可能性があると指摘した。
>そもそも航海中にAISを一切発信しなければ、記録を残さずに済むのではないか。これについて若林教授は、「発信しないことで周囲の船から不審に思われる可能性があり、安全面を含めてAISを出していたのでは」と話した。
>宇宙から丸見え 衛星画像が捉えた シリア ”着岸” の証拠
>ではAISが途絶えた間、ポジニッチ号はどこへ行ったのか?その答えは、宇宙から撮影された衛星画像にあった。
>アメリカの衛星運用会社「Maxar Technologies」が5月8日に撮影した画像には、ポジニッチ号とみられる貨物船が写っている。船倉を覆うハッチカバーが開き、備え付けのクレーンで貨物をトラックに移す作業をしているように見える。港には順番待ちをしているのか、10台以上のトラックが列をなしている。
>ポジニッチ号からのAISが途絶えたのは、5月5日から12日。画像が撮影されたのは5月8日。AISが途絶えた期間に、ポジニッチ号はシリア・ラタキア港にいたとみられる。5月、2回目の航海となった27日にも、ラタキア港に接岸した様子が衛星画像に収められていた。やはりポジニッチ号は、5月中に2度、シリアの港を訪れたことは間違いなさそうだ。果たして船から降ろされた貨物は本当に小麦なのか?そうであるなら、どれだけの量が荷下ろしされたのか?
>”密輸” の謎を解くカギは「喫水」にある
>マリントラフィックには、船が水に浸かっている深さを示す「喫水」も表示される。若林教授は、密輸を把握するのには喫水を見ることが重要だと教えてくれた。若林教授は「船が入港したあと、喫水が減ってから出港するというのは積み荷を降ろしたということになる」と話した。
>ポジニッチ号は5月5日からAISが発信されなくなり、12日に再開された。5日に9.8メートルだった喫水は、12日には5.3メートルに変化している。「喫水が浅くなった」ということは、「船が軽くなった」ということ。つまり、この間にポジニッチ号は、荷物を降ろしていたことがわかるのだ。
>この喫水の変化から、ポジニッチ号が運んだ物資の量は1万5千トンから2万トンであったことが若林教授の分析で分かった。若林教授は「この船の最大積載量が2万8千トン程度ということから、輸送した貨物量は、おそらく満載の半分強くらいだったと計算される」と話した。
> ポジニッチ号の足取りが徐々に明らかになってきた。こうした客観的証拠をもとに、私たちは関係当局への裏取り取材を並行して行った。
>「小麦をシリアに密輸」ようやく届いた1通のメール
>「何もコメントできない。」ポジニッチ号を所有する会社(ロシア)に取材を試みたところ、電話をすぐに切られてしまった。運行を管理する会社(ギリシャ)にも質問を送ったが、6月15日現在、返信はない。
>シリアには国内事情に詳しい通訳を介し、港湾当局に電話したところ、「盗聴されたときに聞こえる特有のノイズがした」という。先方は外務省に正式な手続きをするようにと言うと、電話を切った。シリア外務省は途中で電話がつながらなくなってしまった。
>その後も、トルコやエジプトなど周辺国に取材範囲を拡げ、関係部局への問い合わせを続けた。しかし、有力な証言はなかなか得られなかった。
>6月8日、1通のメールが届いた。差出人は、レバノンにあるウクライナ大使館。「ウクライナの小麦がシリアに密輸された」という内容。大使館によると、当初ポジニッチ号はシリアではなく、レバノンの首都・ベイルートを目指していたという。レバノン港湾当局も取材に対し、「この船がレバノンに向かっているという情報をウクライナ大使館が伝えてくれた」と述べたうえで、ポジニッチ号の入港を禁じたのは事実だと認めた。
>さらに、在レバノンのウクライナ大使館は、「ポジニッチ号以外に別のロシア貨物船2隻が密輸に関与している」という。これらの船が2万7000トン程度を積載できるとしたうえで「シリアへ密輸された小麦は13万5千トンに上る可能性がある」と主張する。仮に事実であれば、日本人一人当たりの年間小麦消費量に換算すると約430万人分に相当する膨大な量だ。大使館は、「(ロシアが密輸したウクライナ産小麦について)法的機関も犯罪案件として現在調査を行っている」と述べた。
>一方、小麦をめぐる一連の問題についてロシア大統領府のペスコフ報道官は、「そうした情報はない、フェイクだ」として、自国の関与を否定している。
>そしてポジニッチ号は、3度目の航海へ…
>今回の取材では、1隻の貨物船がクリミアからシリアに“何か”を大量に複数回運んでいることがわかった。シリアを介して中東など、さらに別の国に小麦が再輸出された可能性を指摘する海外報道もある。事実ならばシリアへの密輸の目的は何なのか、一旦シリアへ密輸された小麦はどこへ向かったのか…新たな謎も湧いてきた。
>改めてマリントラフィックを確認してみる。6月17日、ポジニッチ号はキプロス沖を東に向かって航行していた。このルートの先にあるのは、シリアだ。
>テレビ朝日社会部 ウクライナ侵攻専従取材班 西井紘輝
<参考=「積み荷はウクライナから略奪の小麦? ロシア ”疑惑の貨物船” を追跡 シリア付近で謎の行動」(テレビ朝日)>
(22/06/17)
【閻魔大王】 2022/06/29 (Wed) 10:24
<副題=露軍がウクライナの穀物略奪、「ロシア産」と偽り輸出か…英BBCがGPS追跡(読売新聞)>
ロシア軍が、ウクライナの穀物奪略で、偽装輸出はバレバレ。
むしろ、国家的、犯罪<!>
戦争そのものが、国家的、犯罪なれど、です。
報道されてるの事が、事実なら、ロシアは、メタメタ<!>
<地図>
ロシア軍の穀物輸送ルート
>英BBCは27日、ウクライナの占領地に駐留するロシア軍が、ウクライナ産の穀物を組織的に略奪し、ロシア産と偽ってシリアやトルコに輸出している疑いがあると報じた。
>BBCは、露軍が占領するウクライナ南東部の農家から奪った穀物輸送トラックの全地球測位システム(GPS)データを追跡した。トラックは今年3~6月、ザポリージャ州を南下してクリミア半島の貨物駅に向かっていたという。クリミア北部ジャンコイ駅では6月、隣接する穀物貯蔵庫前に並ぶトラックが衛星画像で確認された。
>クリミア周辺の船の動きを監視する専門家によると、クリミアに陸送された穀物はセバストポリなど主要な港で船積みされた後、対ロシア国境のケルチ海峡などでロシアの穀物と混ぜられロシア産の穀物と偽って輸出されるという。船はシリアやトルコに向かったという。
>米宇宙企業マクサー・テクノロジーズは今月、セバストポリの港で5月中旬、ロシア国旗の船が穀物をシリアの港に輸送する衛星画像を公開している。
>ウクライナは、ロシアがクリミアから海上輸送する穀物は略奪されたものだと主張しているが、その疑いが強まった。
<参考=「露軍がウクライナの穀物略奪、「ロシア産」と偽り輸出か…英BBCがGPS追跡」(読売新聞)>
(22/06/28)