閻魔大王<NO.191>

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閻魔大王NO.192
419 続49<ロシアのウクライナ侵攻>ロシア軍冬期に進めず/雪解けの季節到来<!> 閻魔大王 23/04/02
閻魔大王NO.190

NO.419 続49<ロシアのウクライナ侵攻>ロシア軍冬期に進めず/雪解けの季節到来<!><起稿 閻魔大王>(23/04/02)


【閻魔大王】 2023/04/02 (Sun) 20:09

ロシア軍は、冬期の間に、どこまで、ウクライナ軍を攻めるが出来るかが、焦点の筈が、殆ど、進むが出来ず。

3月末辺りより、ウクライナ軍には、欧米からの戦車等、到着し、出したの報が。

<参考=NO.418 続48<ロシアのウクライナ侵攻>中国が、仲介<?>/雪解けの季節到来<!>
(23/03/13)


副題=ロシア攻勢「失敗は明白」 ウクライナ東部で前進できず 英国防省(時事通信)


<地図1>
【図解】ウクライナ・ドンバス地方



<写真2>
1日、ウクライナ東部バフムト近郊を移動するウクライナ軍の装甲兵員輸送車(AFP時事)



>英国防省は1日、ロシア軍がウクライナ東部ドンバス地方で行ってきた大規模攻勢について「失敗がより明白になっている」との分析を発表した。

>ロシアは今年1月、軍制服組トップのゲラシモフ参謀総長をウクライナ侵攻の総司令官に任命。停滞する軍事作戦のてこ入れを図り、ウクライナが西側諸国から主力戦車などの供与を受けて態勢を強化する前に、同地方の完全制圧を目指していた。

>英国防省は、ロシア軍がドンバス地方で「数万人の死傷者を出しながら、わずかしか前進できなかった」と説明。9月の部分動員令で招集した予備役を多数投入したものの「ほとんど無駄に終わった」と指摘した。 

<参考=「ロシア攻勢「失敗は明白」 ウクライナ東部で前進できず 英国防省」(時事通信)>
(23/04/02)
<消滅・24/04/01>


【閻魔大王】 2023/04/02 (Sun) 23:19

副題=ウクライナが入手した独製戦闘車、防御力は最高峰 反転攻勢の強い味方に(Forbes)


<写真>
ドイツ軍のマルダー歩兵戦闘車(Jens Schlueter/Getty Images)



>ウクライナが入手した独製戦闘車、防御力は最高峰 反転攻勢の強い味方に
>ウクライナに到着し始めたドイツ製のマルダー歩兵戦闘車(IFV)は、旧式ではあるものの、ウクライナ軍がこれまで使用していた旧ソ連製IFVのBMP-1と比べると、はるかに高性能だ。

>重量31トンで、20mm機関砲とミラン対戦車ミサイル発射機を備えたマルダーは、ウクライナ軍内で進行するある問題を解消するものとなる。その問題とは、装備の軽装甲化だ。

>ドイツは1月、ウクライナに対してマルダー40台を供与すると表明。引き渡しは3月下旬に始まった。ウクライナのオレクシー・レズニコフ国防相は「マルダーは、ドイツ製品の質を示すすばらしい例だ」とツイートしている。

>ドイツの防衛機器大手ラインメタルは1960年代後半にマルダーを設計した際、装甲に重点を置いた。初期モデルは正面に傾斜装甲を用い、厚さ53~70mmあるいはそれ以上の鋼鉄に相当する防御力を有している。側面の防御力は、厚さ33mm以上の鋼鉄に相当する。

>この防御力は現代式戦車の10分の1ではあるが、1970年代のIFVとしては高性能だ。マルダーのベースモデルは、数百メートル先から発射された30mm機関砲の弾をはねのけることができる。

>これに対し、ソビエト連邦が初めて開発したIFVであるBMP-1は、重量が14トン、装甲は最も厚い部分でも33mmしかなく、防御力は12.7mm機関銃による攻撃に耐えられる程度だ。

>簡単に言えば、マルダーの防御力はMBP-1の2倍だ。重量が2倍以上であることを考えれば、当然の結果だろう。

>ハイテク兵器が投入される戦場にBMP-1で乗り込むことは、ほぼ死を意味する。そのためウクライナ軍はかねて、より新型で装甲の厚いBMP-2への置き換えを積極的に進めていた。

>昨年2月にロシアが侵攻を開始する前、ウクライナ軍はBMP-2を900台、BMP-1を200台運用していた。だが1年1カ月の戦闘で、100台以上のBMP-2と300台近くのBMP-1を失った。

>同盟国はこの損失を埋め合わせるための軍事支援を行ってきたが、当初供与された装備は米国製のM113装甲兵員輸送車700台やBMP-1約200台など、装甲が薄いものばかりだった。アルミ合金装甲のM113はBMP-1と同じく、重機関銃による攻撃には耐えられるが、機関砲には弱い。


>同盟国からの新型IFV供与で、軽装甲化の傾向に歯止め
>つまり、戦争が続くにつれ、ウクライナのIFV部隊は軽量化・軽装甲化が進んでいった。それはロシア側も同じだが、今年の春または夏に反転攻勢をかける見通しのウクライナ軍とっては特に大きな問題となる。

>今年に入り各国が相次いで表明したIFV供与は、この軽装甲化傾向に少なくとも歯止めをかけるものとなった。ドイツからのマルダー40台に加え、米国からM2A2ブラッドレー100台以上、スウェーデンからCV90少なくとも50台を受け取る予定だ。M2A2とCV90はいずれも、機関砲に耐えられる防御力を持つ。

>だがこの3つの中で、最も防御力が高いのはマルダーかもしれない。ウクライナに供与されるマルダーは、装甲を強化した新型の「1A3」だ。設計と防御力の詳細は公開されていないが、2枚の装甲の間に若干の空間を持たせた「空間装甲」が施されている。この隙間には、弾の貫通力を低減する効果がある。

>マルダーは、ウクライナ軍が持つIFVの中で最高の防御力を誇るものになるかもしれない。そのため、今後の反攻作戦を率いる可能性が最も高い精鋭部隊である空中強襲旅団に配備され始めたのも驚きではない。

>マルダーは、ロシア軍の陣地に向けて進軍する際、敵軍からの激しい射撃にさらされる可能性がある。それを無限にはねのけることはできないが、BMPよりは長く持つことだろう。

<参考=「ウクライナが入手した独製戦闘車、防御力は最高峰 反転攻勢の強い味方に」(Forbes)>
(23/04/01)


【閻魔大王】 2023/04/03 (Mon) 16:38

副題=ロシアの東部ドンバス地方制圧「失敗が明白に」…英国防省、兵力を「浪費した」と分析(読売新聞)

英国の分析が正しいとは、限らんですが。
多大な犠牲を出してるは事実。但し、両軍に言えるです。

<写真>
1日、ウクライナ東部ドネツク州で配置につくウクライナ兵=ロイター



>英国防省は1日、ロシア軍が、ウクライナ東部ドンバス地方(ドネツク・ルハンスク両州)の全域制圧を狙って今年1月から進めてきた攻勢の拡大について「失敗が明白になっている」との分析を明らかにした。米政策研究機関「戦争研究所」も、プーチン露大統領が掲げた3月末までのドンバス地方の全域制圧を実現できなかったと指摘した。

>英国防省は露軍の攻勢拡大について「何万人もの犠牲を払いながら、制圧地の拡大は局地的で限られたものにとどまった」との見方を示した。露軍は昨年秋にプーチン政権が実施した予備役の部分的動員で「一時的に兵員数の優勢」を得たが「浪費した」と分析した。

>露軍は1月中旬に侵略作戦の総司令官に制服組トップのワレリー・ゲラシモフ参謀総長が就任した。ゲラシモフ氏の主要任務はドンバス地方の全域制圧だったとみられており、目立った戦果を上げられなかったことで、解任を含めた処分を受ける「現実的な可能性がある」と評した。

>露軍はドンバス地方での攻撃を続けている。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は1日のビデオ演説で、ドネツク州の州都ドネツク近郊アウディーイウカへの露軍の攻撃で生後5か月の男児が殺害されたと非難した。露軍は戦果を求めてアウディーイウカの包囲を目指している。

>露軍側が1月以降、攻勢を特に強めていたドネツク州の要衝バフムトでは、攻撃ペースの鈍化が相次いで伝えられる一方、攻略の主力を担う露民間軍事会社「ワグネル」の戦闘員が、市内中心部の行政庁舎まで数百メートルの距離まで到達しているとの情報もある。

>ドネツク州で露軍の侵略作戦に参加しているプーチン大統領直轄の治安組織「国家親衛隊」の幹部は1日、SNSで、露軍は攻勢よりも防衛に重心を移すべきだと主張した。この幹部は3月末にプーチン氏から「昇進」の辞令を受けた。

>ウクライナ軍は4月か5月に大規模な反転攻勢の着手を計画しており、プーチン政権が占領地域の確保を重視し始めた可能性がある。

<参考=「ロシアの東部ドンバス地方制圧「失敗が明白に」…英国防省、兵力を「浪費した」と分析」(読売新聞)>
(23/04/03)


【閻魔大王】 2023/04/05 (Wed) 11:04

副題=ロシア、南部併合地を要塞化か ウクライナの攻勢に備え(Yahoo!ニュース・共同通信)

ロシア軍は、冬期の間、大攻勢をかけるのと、併合地を要塞化してると。
とは、以前より、言われてるです。
此度は、ウクライナ軍の、攻撃をひかえ、急速に強化され出したと。

要塞化については、戦車の進行阻むため、塹壕を掘ったり、障害物を設置したりと。

ウクライナ軍にしたら、当然の、その対策も考慮しての、反攻になるです。

>ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ南部ザポロジエ州メリトポリのフェドロフ市長は4日、ロシアが同市に地雷などを敷設し、防衛を強化していると述べた。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)はウクライナが計画する春の大規模攻勢に備え、ロシアがウクライナ南部を要塞化していると指摘した。

>併合後、メリトポリから退避しているフェドロフ氏は、ロシア軍の地雷敷設で「市民が危険にさらされている」と通信アプリに投稿した。

>メリトポリはロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島につながる交通の要衝で、ウクライナ東部や南部を占領するロシア軍の補給を担う重要拠点。

>米紙ワシントン・ポスト(電子版)は3日、ロシアがクリミア半島に複数の長い塹壕を造っていると伝えた。米宇宙技術企業マクサー・テクノロジーズが提供した衛星写真を分析し「予想されるウクライナの攻勢を前に防衛が急速に強化された」と指摘した。

<参考=「ロシア、南部併合地を要塞化か ウクライナの攻勢に備え」(Yahoo!ニュース・共同通信)>
(23/04/05)
<消滅・24/04/01>


【閻魔大王】 2023/04/05 (Wed) 11:22

副題=米が燃料給油車をウクライナに大量供与、攻勢準備か(Yahoo!ニュース)

ロシア軍は、防備を固め、ウクライナ軍は、攻撃準備。

<写真>
アメリカ軍より重高機動戦術トラック(HEMTT)のM978燃料給油トラック



>4月4日、アメリカ国防総省は最新のウクライナ支援パッケージを発表しました。大統領の引き出し権限で5億ドルとUSAI(ウクライナ安全保障支援イニシアティブ)で21億ドルで合計26億ドル(約3400億円)です。

>36項目におよぶ供与兵器リストの中で一際目を引くのが燃料給油車の大量供与です。燃料を大量消費する機甲部隊による大規模攻勢が準備されていることが伺えます。

>大統領の引き出し権限(Presidential Drawdown Authority:PDA)

61 heavy fuel tankers; ※重燃料給油車61両
USAI(ウクライナ安全保障支援イニシアティブ)
Eight heavy fuel tankers and 105 fuel trailers; ※重燃料給油車8両と燃料トレーラー105両

>重燃料給油車(heavy fuel tanker)が具体的にどの車種を指すのか記載はありませんが、おそらくはオシュコシュ社の重高機動戦術トラック(HEMTT)シリーズのM978燃料給油トラックです。

>M978は大きなタイヤを履いて悪路での走破性が高く、これが61両と8両で合わせて69両。それと悪路での走破性は低いものの安価な燃料トレーラーが105両。なお今回の4月4日の発表分以外でも、前回の3月20日発表のアメリカのウクライナ支援パッケージでも数は不記載ながら「Heavy fuel tankers(重燃料給油車)」が供与兵器のリストに書かれていたので、もっと多く供与されているものと思われます。

パトリオット防空システム用の追加弾薬
HIMARS用の追加弾薬
155mmおよび105mm榴弾砲の弾薬
120mm迫撃砲の弾薬
120mmおよび105mm戦車砲の弾薬 ※欧州供与戦車用
25mm機関砲の弾薬 ※M2ブラッドレー歩兵戦闘車用
TOW対戦車ミサイル
約400丁の擲弾発射機と20万発の弾薬
戦車回収車11両
重燃料給油車61両 
戦車トランスポーター(牽引トラック10両とトレーラー10台)
車両の整備と修理を支援するための試験および診断機器
予備部品およびその他の野外機器
USAI(ウクライナ安全保障支援イニシアティブ)

NASAMS防空システム用の追加弾薬
対ドローン用30mm機関砲搭載トラック9セット ※ノースロップ・グラマン「M-ACE」と推定
対ドローン用レーザー誘導ロケットシステム10セット ※L3ハリス「ヴァンパイア」と推定
空中監視レーダー3台
30mmおよび23mmの対空機関砲の弾薬 ※旧ソ連製
130mmおよび122mm砲の弾薬 ※旧ソ連製
122mmグラドのロケット弾 ※旧ソ連製
ロケットランチャーと弾薬
120mmおよび81mm迫撃砲
120mm、81mm、60mmの迫撃砲の弾薬
120mm戦車砲の弾薬
ジャベリン対戦車ミサイル
対戦車ロケット
精密誘導航空爆弾 ※GPS誘導航空爆弾「JDAM」と推定
約3600個の小型武器と2300万発を超える小型武器の弾薬 ※小銃や機関銃
戦車回収車7両
重燃料給油車8両と燃料トレーラー105両
戦車架橋車
物流支援車両4両
戦車トランスポーター(牽引トラック10両とトレーラー10台)
安全な通信機器
SATCOM端末およびサービス ※衛星通信
訓練、整備、および維持のための資金

<参考=「米が燃料給油車をウクライナに大量供与、攻勢準備か」(Yahoo!ニュース)>
(23/04/05)


【閻魔大王】 2023/04/05 (Wed) 22:27

副題=バフムトで攻防続く、ウクライナ側が死守の構え ロ軍戦果急ぐ(REUTERS)

この事、何度も報道されてるですが。現時点でも、尚、言われてるです。

ロシア軍の攻撃力が、低下したの、報道もあるですが。

>ロシアの侵攻が続くウクライナでは5日も東部ドネツク州の要衝バフムトとその南に位置するアブデーフカが戦闘の中心となっており、ウクライナ軍によると、過去24時間でロシア軍の45回に上る攻撃を撃退した。また、ロシア軍部隊や指揮所に7回の空爆も行ったという。

>ウクライナ軍参謀本部はフェイスブックで、バフムトでロシア軍の猛攻撃が続いており、過去24時間で少なくとも20回の攻撃を退けたと報告。また、過去24時間にロシア軍がドローン(無人機)による17回の攻撃も含め28回の空爆を行ったとし、そのうち14機を撃墜したと説明した。

>ロシア民間軍事会社ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏は数日前に、「法的」な観点からロシアがバフムトを占拠したと発言したが、ウクライナ側はこれを繰り返し否定している。また、アブデーフカについてもロシアの砲撃で壊滅的な被害が出ているという。

>ロシア軍は冬に実施した攻撃の戦果を求めているが、バフムト周辺で甚大な犠牲が出ている。

>ウクライナ軍指揮官らは西側諸国から新たに供与された戦車などの装備を使った反転攻勢を遠くない将来に始められると述べているが、反撃を準備する間もバフムトを死守し、ロシア軍に損失を与える必要があると強調している。

<参考=「バフムトで攻防続く、ウクライナ側が死守の構え ロ軍戦果急ぐ」(REUTERS)>
(23/04/05)
<削除・23/12/10>


【閻魔大王】 2023/04/05 (Wed) 23:20

副題=ウクライナ「新たな戦い方」で有利な情勢構築 防衛省分析(産経新聞)

ウクライナの戦い方が、日本の自衛隊の参考に<?>

これは、「情報戦」についてであって、一部では、専守防衛の見本であるの意見出てるですが。

阿呆丸出し<!>

国土、焦土と化してるです。戦いに勝利は、第一段階で、第二の方は、国土の回復をどするやと。

これも、世界からの、支援得ねば、実現出来ず。


>防衛省は5日、ロシアによるウクライナ侵攻の戦況について、情報発信や宇宙・サイバー領域での戦いでウクライナが欧米諸国と連携して一部で有利な情勢を築いているとの分析を明らかにした。自民党国防部会などの会合で説明した。防衛省は教訓を今後の防衛力強化に生かす。

>防衛省の分析では、情報戦でロシアが偽情報を流したのに対し、ウクライナ指導部は交流サイト(SNS)を駆使して直接支援を求める「戦略的コミュニケーション」を積極展開。ウクライナは約4千基の小型衛星網を持つ米企業の協力を得て通信を確保した他、政府のデータを欧米諸国のサーバーへ移してサイバー防衛を図るなど新たな戦い方が顕在化した。

>会合で防衛省は、まずは他国に依存せず自前の能力向上を図る考えを示した。出席議員からは「支援された弾薬と保有する弾薬の規格を合わせる必要がある」との指摘や、情報戦に関し「どの機関がどの分野を担うのか整理が必要」などの意見が出た。

>自民の小野寺五典安全保障調査会長は会合後、都内で行われた講演で防衛省の分析に触れ、「この戦いの現状が恐らくこれからの戦いのトレンドになる」と述べた。

<参考=「ウクライナ「新たな戦い方」で有利な情勢構築 防衛省分析」(産経新聞)>
(23/04/05)


【閻魔大王】 2023/04/06 (Thu) 16:32

副題=ウクライナ軍の大反攻、口火切るのはクリミア大橋の破壊か(JB)

クリミアを攻めるに、現状兵器、兵力では、難しい。
戦闘機がいる<!>
既に、ポーランドから、「ミグ29」が4機、供与されてるですが、更に、10機をと。

>2023年2月下旬、ウクライナに対してロシア軍の総攻撃が再びあると予想された。

>その総攻撃は、ロシア軍総参謀長が指揮を任されたこともあり、かなり大規模なものになるとの予想が多かった。

>だが、3月の末までの地上戦を見た限りでは、総攻撃にはほど遠く、バフムトなど東部の拠点を占拠しようとした、犠牲を顧みない歩兵主体の攻撃であった。

>ロシア地上軍は兵員の損害が多く攻撃衝力がなくなり、限界を迎えつつある。そして、残存兵力は逐次防御に転移している模様だ。


>つまり、ロシア軍は攻撃できないレベルまで落ちてしまったのだ。


>これからの防御も、ウクライナ軍の強大な反撃を受ければ、打ち破られ、その組織は瓦解すると予想されるようになった。

>今後の戦闘の注目点は、ウクライナ軍がロシア軍の最大の弱点を増幅すること。


>つまり、重要拠点を破壊し混乱させること。その後、反撃をいつどのように行うかだ。


>今回は、ウクライナ軍の地上作戦に大きく貢献する航空作戦を考察する。

>地上作戦の予測については、JBpress『ロシア軍バフムト攻勢は大敗北の予兆、クリミア奪還許す可能性大』(2023.3.8)を参照してほしい。


>■ 1.ロシア軍重要拠点破壊に欧米戦闘機不可欠

>これまでは、ロシア軍が占拠した地域の重要目標に対して、無人機や長射程精密誘導ロケット砲などで時間をかけて一つひとつ破壊してきた。

>しかし、これからは戦闘機・攻撃機(戦闘機等)などの破壊力の大きさがないと、十分な成果が得られないだろう。

>また、重要な兵器などは、長射程ロケット等の射程外に避難しているため、なおさらである。

>前線から遠く離れたロシア軍の重要施設、防空ミサイル、兵站施設、指揮所を破壊するためには、やはり高性能の戦闘機等が必要だ。

>重要施設や軍事基地、例えばクリミア大橋まではザポリージャ州から約280キロ、へルソン州からは約350キロ離れている。

>へルソン州からセバストポリ港まで約250キロである。

>防空ミサイルもこれらの基地等を守るように配備されている。これらを攻撃する場合、射程を延伸しているGLSDBという長射程の誘導ロケット弾(最大射程約150キロ)でも届かない。

>ロシア軍の兵站拠点や指揮所でも両軍の接触線から100~150キロは離れている。やっと届くかどうかだ。

>長射程ロケットが供与されるには、まだ半年以上の期間がかかるかもしれない。

>このため、ロシア軍の重要施設を破壊するには戦闘機が必要になる。それも長距離の対地攻撃能力を有する必要がある。


>■ 2.クリミア奪還のためにまず必要なこと

>ウクライナ軍がクリミア半島を奪還するために絶対に達成しなければならないことは、クリミア大橋とクリミアの海空軍基地を破壊することだ。

>このような重要施設の破壊は、どのようにすればできるのか。

>まず、高性能の戦闘機等は絶対に必要だ。

>戦闘機が目標に接近し、対地攻撃ミサイルを発射できるように、例えばウクライナの「MiG-29」戦闘機を米軍供与のミサイル(射程150キロ)を発射できるように改良しておくことだ。

>また、長射程ミサイルを発射できる「F-16」戦闘機を供与してもらうことだ。

>ウクライナ軍戦闘機等が装備するミサイルの射程に入るためには、ロシア軍の長射程防空兵器を破壊しなければならない。

>破壊するためには、対レーダーミサイル(HARM)とこれを発射できる戦闘機が必要である。

>ウクライナ軍は、MiG-29を改良して発射できるようにはなっているが、その数が少ない。おそらく1~2機ほどだろう。

>もっと大量に必要だ。

>MiGを改良するよりは、F-16であれば飛行性能もレーダー探知能力も高いし、改良する必要もない。

>破壊されたロシア軍の防空兵器の数は、2023年4月1日までで約300基(ウクライナ軍総参謀部発表)で、ロシア軍が投入したとみられる数の約23%に過ぎない。

>ウクライナ軍地上軍が反撃するためには、ウクライナ領域上空の航空優勢を確保して、戦闘機や攻撃ヘリの支援を得られることが必要だ。

>そのために、多くのロシア軍防空ミサイルを徹底的に破壊する必要がある。


>■ 3.クリミア大橋破壊が分水嶺に

>クリミア半島を防衛する場合、クリミア大橋が存在するか、あるいは遮断されるかでは大きな差がある。

>それは、防御の要領と戦闘の流れが全く変わってしまうからである。

>存在する場合は、クリミア半島の防御ではウクライナ軍に対し、下図に示した(1)、(2)、(3)までの各防御ラインで、逐次戦闘を行うことができる。

>(1)~(3)の流れで後退し、最終的にはロシアに退却することができる。

>また、重さ50トンの戦車も輸送でき、国内から継続的に兵站支援が受けられる。


<図1>
橋が存在する場合のロシア軍防御戦力の流れ



>一方で、橋が破壊され遮断されてしまえば、(1)~(3)の順で防御戦闘を行おうとしても、ロシア領内への退却経路がなくなり、また兵站支援が得られなくなる。

>ウクライナ軍がクリミア半島の付け根まで((2)の防御ライン)侵攻していなければ、クリミア半島~メリトポリ~マリウポリの方向に退却することができるし、後方連絡線を使うことができる。

>だが、付け根まで侵攻((2)の防御ラインが維持できない場合)されてしまえば、完全に孤立状態になる。

>さらに、兵員や戦車などの兵器の増援も得られなくなる。

>退却や兵站支援には、船舶を使わざるを得ない。船舶輸送では、量と数量、特に戦車などの重量物の輸送に限界がある。


<図2>
橋が破壊される場合のロシア軍防御戦力の流れ



>このような理由で、防御は極めて困難になるのだ。

>退却路がなければ、負け戦の最後には、戦死するか捕虜になるしかない。

>クリミア大橋が遮断されれば、クリミア半島守備部隊はどのような心理状態になるのか。

>不安で浮足立つことになる。ということは、クリミア半島の防御は早急に崩壊することになる。

>ロシア地上軍の精強な兵士たちは、侵攻が始まってからこれまでの戦闘で大量に死傷してしまっている。

>戦いに慣れていない予備役兵たちの心理は不安定で弱い。彼らがクリミア半島を死守することはできないだろう。

>ウクライナ軍がクリミア大橋を爆破することは、クリミア半島奪還の成否を決める重要な作戦である。


>■ 4.クリミア大橋への航空攻撃シナリオ

 (1)F-16か改良型MiG-29の2機で直接攻撃することになる。また、できれば連携した2機でHARM攻撃を実施する。

>HARM攻撃する場合、無人機を飛行させてロシア軍の防空レーダーを作動させ、その後にHARMを発射する。

>あるいは、無人機攻撃を行い防空ミサイル部隊の注目を引き付けるという方法もある。

 (2)黒海側から超低空で飛行し、クリミア大橋を攻撃できるミサイルの射程まで接近して、攻撃ミサイルを発射する。

>(ロシア軍防空ミサイルの脅威によって接近する距離が異なる。脅威がほとんどなくなれば、空対地ミサイルのJDAMの射程10~20キロで、脅威が高ければ今のところ供与されている情報はないがJASSM-ERの射程500キロ以内の射程)

 (3)接近時に、ロシア軍の防空ミサイルまたは戦闘機に発見され、撃墜される可能性がある。

 (4)橋を確認できる高度に上昇し、ミサイルを発射する。

 (5)ミサイル発射あるいは爆破後は、ロシア空軍戦闘機に追いかけられて空対空ミサイルの攻撃を受ける可能性がある。

 (6)空対空戦闘で、ウクライナ軍機がロシア軍機から逃げ切るためには、高性能のF-16が必要になるだろう。


<図3>
クリミア大橋への航空攻撃のイメージ



<図4>



>この作戦では、飛行経路上の防空兵器を事前にすべて破壊しておくことが必要だ。

>しかし、経路上の兵器だけを破壊すれば、クリミア大橋への接近経路や時期などの企図が暴露してしまうので、クリミア半島の防空兵器をすべて破壊する必要がある。

>クリミア半島の場合、ロシア領空からの相互支援ができないために、対レーダーミサイルを使って破壊することは比較的容易だ。


>■ 5.F-16戦闘機供与を躊躇するな

>クリミア大橋を航空攻撃で爆破することは、ウクライナ軍による反撃の口火を切ること、その後の戦況、最終的な奪還に重大な影響を与えるものである。

>クリミア大橋の西端を空挺・ヘリボーン攻撃やパルチザンによる攻撃を実施して、その後爆破するという構想もあるが、成功の可能性は低い。

>なぜなら、ロシア軍はこの橋の戦略的価値から見て、空挺・ヘリボーン攻撃、パルチザンによる攻撃、航空攻撃への対処を準備しているのは当然のことだからだ。

>したがって、最も実行の可能性が高いのが戦闘機によるミサイル攻撃だ。

>ミサイルの射程内になる約150キロまで近づければ、成功の可能性が高い。

>この作戦を達成できるのは、高性能なF-16戦闘機と練度の高いパイロットだけだ。

>この作戦は、ウクライナでの戦争の最大の山場になる。

>米欧は、この戦闘機を早急に供与すること、その数量は多くなくてもよい。

>実際に、F-16運用のためのパイロットの訓練や整備などの兵站支援の準備も進んでいるという情報もある。

>ウクライナ軍が空地協同作戦を実施し、ロシア地上軍を一気に瓦解させ、そしてクリミア半島を奪還する時期に来ている。

>米欧は、反撃の開始前、まさに今、戦闘機を供与すべき時である。

>ただし、高性能戦闘機をウクライナに供与すると、ロシア領域内を航空攻撃することが考えられ、戦争が拡大する可能性があるという懸念がある。

>そうであるならば、その数量を少なくし、また定めた期日までに変換するという策もあるのではないだろうか。

>西村 金一

<参考=「ウクライナ軍の大反攻、口火切るのはクリミア大橋の破壊か」(JB)>
(23/04/05)


【閻魔大王】 2023/04/09 (Sun) 18:03

副題=ウクライナ侵略 私はこう見る 勝利こそが平和 広島サミットに期待(産経新聞)

ウクライナのシンク・タンクの所長の言故、当然の話。
がしかし、正解です。

ここに来て、イタリアは、中国に接近してるですが。
元々が、イタリアは、ロシア寄り<?>

<写真>
ウクライナのシンクタンク「新欧州センター」のヘトマンチューク所長(渡辺浩生撮影)



>多くの国が中立の立場で傍観する姿勢をとり、ウクライナの勝利を語らずに平和を語ろうとしている。だが、この戦争に中立はありえない。市民を拷問、殺害し都市を爆撃する侵略者を支援するのか、侵略から自らを守ろうとする者を支えるかのどちらかだ。戦争の終わり、平和とはウクライナの勝利にほかならない。

>岸田文雄首相が首都キーウ(キエフ)訪問を通じて「われわれは一緒に勝利する」という結束を示してくれたことに感謝している。ゼレンスキー大統領に「必勝」と書かれたしゃもじを贈ったことも、ウクライナの政治家や意思決定者を感激させた。世界がウクライナの勝利を信じていると確信することが、今のわれわれには重要だ。

>ウクライナは、日本が先進7カ国(G7)議長国としてより強い指導力を発揮することを期待している。日本はすでに「公正な仲介者」の役割を果たしていると私は思う。

>ゼレンスキー氏は広島でのG7サミットにオンラインで参加すると表明した。持続的な平和を達成する唯一の方法はウクライナの勝利を助けることだとのメッセージを送るだろう。(ロシアが南部クリミア半島を併合し、東部でも親露派武装勢力を支援した)2014年の侵攻後のようなもろい停戦合意ではだめだ。真の和平を追求するには軍事、金融、外交上の資源を総動員し、ウクライナが一日も早く勝利する必要がある。

>日本は、法律上の制約や社会の空気のために米英のような兵器供与は難しいかもしれない。それでも日本が防空システムなどを供与してくれればとても助かる。ウクライナにとって兵器は、領土を取り戻すだけでなく、占領下での残虐行為や拷問、戦争犯罪に苦しむ人々を解放するものだ。逆説的だが人道的役割を果たすものなのだ。

>われわれが必要とする支援を得られるならば、年内に戦争を終わらせ、再びロシアが侵略することのない持続的な平和を達成できる。戦争を長引かせ、中国やイラン、北朝鮮を加えた権威主義陣営が団結する機会を与えてはならない。

>(ゼレンスキー氏がG7サミットで送る)第2のメッセージは核の安全だ。ウクライナは核の安全に関して日本と考えを共有している。チェルノブイリと福島での原発事故という不幸な出来事を受け、両国はこれまで原子力安全分野で協力を深めてきた。

>ウクライナはロシアからの戦術核兵器の直接的な脅威を受け、ロシアに国内の原発が占領される「原発の武器化」という危険にも直面している。そして核戦力を増強する中国は、ロシアによる核の威嚇が非常にうまくいっていると評価している節がある。核の脅しによって帝国主義的な目標を達成することは不可能だというメッセージを、広島から発することが重要だ。

>戦争が終われば、ウクライナは世界最大の建設現場に変わる。日本は戦後復興にも主導的役割を果たすだろう。第二次大戦と東日本大震災からの復興という豊富な経験がある。日本の企業や投資家から、より良い商慣行や企業文化がもたらされることも大事だ。

>ウクライナの勝利に貢献する国だけが戦後の復興に参加すべきだと思う。中国は「ノー」という意味だ。中国は、ロシアがこの戦争に勝つ場合に限って終結を助けようと考えている。(聞き手 キーウ 渡辺浩生)


>アリョーナ・ヘトマンチューク氏 ウクライナの外交シンクタンク「新欧州センター」の創設者で所長。新聞記者、編集者として約15年間にわたって国際政治を取材。ウクライナの欧州連合(EU)加盟を長年唱えてきた。44歳。

<参考=「ウクライナ侵略 私はこう見る 勝利こそが平和 広島サミットに期待」(産経新聞)>
(23/04/08)


【閻魔大王】 2023/04/09 (Sun) 18:29

副題=ロシア軍、バフムト中心部を制圧した可能性=英情報機関(JP)

何度も、言われてるですが、今度は<?>

ゼレンスキー大統領は、兵士の命が大切であるとし、撤退を、示唆する発言してるです。


>英情報機関は7日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトの中心部をロシア軍が占領した可能性が高く、ウクライナ軍の西からの補給路が危うくなっているとの見方を示した。

>ウクライナのゼレンスキー大統領は今週、ウクライナ軍が包囲される恐れがあればバフムトから撤退する可能性があると示唆している。

>英情報機関は「ロシアはさらに前進して町の中心部に到達し、バフムトカ川の西岸を押さえた可能性が高い」と分析。ウクライナ軍の西からの重要な補給路は「深刻な脅威にさらされているようだ」との見方を示した。

>ウクライナ軍東部方面部隊のチェレバティ報道官は、ウクライナ軍はバフムトの状況をコントロールしており、ロシアの意図を理解していると述べた。

>「状況は難しく、敵はバフムトを占領するために最大限の努力を払っている。しかし相手は深刻な損失を被っており、戦略的成功には至っていない」と語った。

<参考=「ロシア軍、バフムト中心部を制圧した可能性=英情報機関」(REUTERS)>
(23/04/07)
<削除・23/12/10>


【閻魔大王】 2023/04/10 (Mon) 09:40

副題=目前に迫ったウクライナの大反攻、その成否を分けるもの(JB)

当記事では、ロシア軍、ウクライナ軍、共に、武器、弾薬の不足が影響してると。

両軍、戦争してまして。
消費量に生産能力が追いつかない。
最初は在庫があったですが。戦争は、1年以上継続してるです。

>(国際ジャーナリスト・木村正人)

>■ 米専門家「ロシア軍は年初より弱体化している」

>[ロンドン]「ロシア軍は過去13カ月、体系的な問題を露呈してきた。陸軍に深刻な打撃を受けた」。

>露国防問題に詳しい米シンクタンク、ランド研究所のダラ・マシコット上級政策リサーチャーはロシア軍の状況を「シュレーディンガーの猫」にたとえた。オーストリアの物理学者エルヴィン・シュレーディンガー(1887~1961年)が発表した思考実験である。

>シュレーディンガーは箱の中で放射性原子が自然崩壊(1時間後に原子崩壊する可能性は50%)すると毒ガスが発生し、中にいる猫が死ぬという装置を考えた。原子がいつ崩壊するかは量子力学的プロセスなので一定ではなく、猫がいつ死ぬかも一定ではない。フタを開けてみるまで猫が生きているのか、死んでいるのか分からない。

>ウクライナ東部と南部を占領するロシア軍が、昨年のキーウ、ハルキウ、ヘルソンに続いて潰走するのかどうかもウクライナ軍の反攻が始まってみないと本当のところは分からない。フタを開けてみないと分からない、というこの状況がまさに「シュレーディンガーの猫」というわけだ。

>それでもマシコット氏は筆者に次のように指摘した。

>「ロシア軍は年初より弱体化している。東部ドンバスでの攻勢でいくつかの陣地で弱くなっている。ウクライナ軍が反攻に出る正確なエリアは分からないが、ロシア軍の攻撃力は2カ月前より低下している。反攻の結果が非常に重要だ。西側では大半がウクライナを支持する一方で、勝利とは何かという疑問が高まっている」


>■ プーチンと「ワグネル創設者」プリゴジンが対立

>英国防情報部は4月4日、興味深いツイートを発した。

>「ロシアはウクライナでの戦闘で重要な役割を果たしてきた民間軍事会社(PMC)ワグネル・グループに取って代わるPMCを育てようとしている。ロシア軍事指導部はよりコントロールしやすいPMCを望んでいる。しかしワグネルに匹敵するPMCは今のところ他に見当たらない」

>ウラジーミル・プーチン大統領らロシア指導部は通常部隊で犠牲を出すよりPMCの犠牲者が多い方がロシア社会で許容されると考えている。ワグネルは、ロシア軍が攻勢をかけるウクライナ東部バフムートの最前線で戦う。そのワグネルとロシア指導部との間に亀裂が入りかけているということか。

>「プーチンの料理番」ことワグネル創設者エフゲニー・プリゴジンとプーチンとの間で高まる対立について、前出のマシコット氏はこう語る。

>「ロシア側の武器弾薬不足が原因だ。プリゴジンは、ロシア政府高官が意図的にワグネルへの武器弾薬供給を止めていると発言した。プーチンは一般的に不足していると言っている。物事が上手く行っていない時には内部で言い争いが起きる。誰もが自分の立場を擁護するため角度をつけて発言する」


>ロシアの武器や弾薬の不足については、中国からの“援護”はないのか。

>中露首脳会談についてマシコット氏は言う。

>「プーチンは何らかの支援を中国から期待していたが、今回の首脳会談でそれが得られたとはとても思えない。将来的にどのような形になるのか、私たちの目に見えるのかも分からない。一つだけ言えることは中国が商業衛星画像の支援を行うかどうかだ。これはロシアを助けることになるが、これもはっきりしたことは言えない」


>■ 英専門家「ウクライナ軍が攻勢に転じるのは間違いない」

>では、ウクライナ軍が自国領内のロシア軍を追い払う可能性が高まっているのだろうか。

>米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長は「ロシア軍は大苦戦している。すべての前線で訓練不足で、ウクライナ軍の機関銃陣地に正面突撃し、死亡している」と分析している。

>しかしマシコット氏は「プーチンの権力基盤が弱っているかどうかは分からない。プーチンは部下同士を戦わせており、彼の立場は問題ないように見える」と指摘する。

>シンクタンク、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のジャスティン・ブロンク上級研究員は筆者に「ウクライナ軍が攻勢に転じるのは間違いない。問題はどれだけ領土を奪還できるかだ。年末までにはロシア軍の武器弾薬不足は改善され、訓練された兵力も補充される。ロシアはより強い立場になり、ウクライナが広範囲に領土を奪還するのは難しくなる」と語る。


>■ 「ウクライナは西側から十分な武器を供給されていない」

>米紙ニューヨーク・タイムズ(4月3日付)はウクライナ軍の反攻について「兆候は5月辺りから表れてくるだろう」と予測し、「西側の強力な武器、新たに編成された突撃部隊、アゾフ大隊の再結成によりウクライナ軍は春の重要な反撃の態勢を整えた。しかし犠牲者を克服し、戦争で疲弊した兵士の士気を維持するのは厳しい試練となる」と報じた。

>しかしブロンク氏はこの予測に懐疑的な見方を示している。「ウクライナは西側から十分な武器を供給されていない」と見ているからだ。

>「ウクライナの反攻能力に関する主な制約は米欧からの、特に重車両と支援装備、弾薬の供給ペースが遅いことだ。西側は主力戦車と装甲兵員輸送車を大量に供給することを約束しているが、そのほとんどはまだ到着していない」(ブロンク氏)


>■ 広範囲に領土を奪還する「窓」はどんどん小さく

>月日が経つにつれ、訓練に時間がかかり、装備の到着が継続的に遅れていることが明らかになっている。ウクライナが広範囲に領土を奪還するための「窓」はどんどん小さくなっている。

>米欧の支援はウクライナのこれまでの成功に不可欠だった。確かに膨大な量の支援が行われている。

>しかしウクライナが領土の大半を奪還するための十分な支援を米欧から受けたかと言えば、答えはノーだ。

>「広範囲に領土を取り戻す最後のチャンスは今年だ。年末になればロシア軍が使える兵力、弾薬、工業製品の供給能力は大幅に改善する。ウクライナが戦争に負けるわけではないが、その時点で戦争は長い膠着状態に陥る恐れが強い。それでも西側はウクライナへの供給を続けなければならない。そうなる前に政治的解決を迫る決定的な進展を遂げられるかどうかだ」

>「ロシアは動員を解除するつもりも、戦争経済への投資もやめるつもりはない。ウクライナで敗北を喫しても、まだ競争を続けるだろう。彼らに選択肢はない。一方、中国はウクライナを勝たせるわけにはいかない。米欧を釘付けするため欧州で米国に脅威を与え続ける必要がある。欧州は今後2~3年は軍事的にロシア問題を抱え続ける」(ブロンク氏)

>RUSIのジャック・ワトリング上級研究員(陸戦)は「ウクライナの攻勢が始まった後の軌道がこの紛争の将来像を決める。その結果を左右する決定的な要因は火力だ。火力がなければ機動戦は行えない。死傷者が出るだけだ。敵が前線で高い射撃速度を維持できないよう兵站を奪うか、単に銃や装備を十分に集めて道を切り開く必要がある」と指摘する。


>■ ロシアは現在、能力の限界に達している

>ワトリング氏はウクライナが優位に立てるかどうかは、これから始まる反攻にどれだけの武器弾薬を投入できるかにかかっていると指摘する。

>「ウクライナ軍は反攻に使用される装備をどれだけ維持できるかが大切だ。ロシアは現在、能力の限界に達している。弾薬はかなり不足している。弾薬をどう使うか、非常に限られた優先順位の判断を迫られている。たとえば弾道ミサイルや巡航ミサイルは月40発ほどしか製造できない。陸上部隊も窮地に立たされている」

>「多くの装備を失うと、修理するまでの間にますますタイムラグが生じる。昨年夏に多くの訓練兵をウクライナに送ったため、訓練する能力も制約されている。部隊の士気は低下し、脆弱な状態だ。戦場でダイナミックに対応する訓練を施されておらず、部隊の結束力もない。大きな攻撃に直面した時に効果的な反撃を組織する能力も限られている」(ワトリング氏)

>ただしロシアはすでに戦時体制に移行した。軍需産業だけでなく、民生産業も動員されている。イランの軍需産業も巻き込み始めている。

>「中国からロシアの兵器システムの部品が提供されることは実はずっとあった。プーチンと中国の習近平国家主席の会談では労働者の行き来を向上させることについて話し合われた。ロシア人が中国に行くのではない、その逆だろう」(ワトリング氏)

>「私たちは結果が確実でない空間に身を置いている。今年の終わりに向け世界の軌道を動かすために多くの手段を講じられる。私は希望を持っているし実際、楽観的だ。しかし克服しなければならない課題は山積しており、警戒が必要だ」とワトリング氏は語る。

>「シュレーディンガーの猫」が生きているのか、死んでいるのか。フタが開けられる時が近づいている。

>木村 正人

<参考=「目前に迫ったウクライナの大反攻、その成否を分けるもの」(JB)>
(23/04/08)


<参考=NO.420 続50<ロシアのウクライナ侵攻>ロシア軍冬期に進めず/焦土作戦に<!>
(23/04/12)