閻魔大王<NO.200>

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閻魔大王NO.201
428 続58<ロシアのウクライナ侵攻>復興支援視野<?>/ゼレンスキー、G7に電撃参加 閻魔大王 23/05/21
閻魔大王NO.199

NO.428 続58<ロシアのウクライナ侵攻>復興支援視野<?>/ゼレンスキー、G7に電撃参加<起稿 閻魔大王>(23/05/21)


【閻魔大王】 2023/05/21 (Sun) 11:44

<参考=NO.427 続57<ロシアのウクライナ侵攻>本格的反攻するに、欧州からの支援確保<?>
(23/05/16)

5月20日、
ウクライナのゼレンスキー大統領は、フランスの政府専用機で、広島空港に到着。
広島では、G7サミット開催されてまして。

そこに、ゼレンスキー大統領が、顔出すは、基本的、G7各国の支援を確実なものにしたい。
更には、ウクライナの復興を視野に、是非共と。

イヤ、むしろ、復興させるの方が大変。
ロシアが完全に敗退すると、考えるは甘く、一旦、追い出しても、驚異は続くです。少なくともの、プーチン体制が継続なり、替わっても、近い政権なら。

当然の、破壊され、荒廃した、ウクライナ国土。ましてやの、国土の40%に仕込まれたと、されるの、地雷をどするか<?>
等々、までは、性急に過ぎても、視野には、入れておかんと、なと。


<写真1>
20日、広島空港に到着し、車に向かうウクライナのゼレンスキー大統領(中央)=AP



<写真2>
20日、広島市で会談するスナク英首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領=AP



>ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は20日、広島市での先進7か国首脳会議(G7サミット)に出席するために来日した。21日にサミットのウクライナに関する討議に参加するほか、岸田首相らG7首脳との個別会談を予定している。広島市内での演説も調整している。

>ゼレンスキー氏は20日午後3時半頃、フランス政府専用機で広島空港(広島県三原市)に到着し、木原誠二官房副長官らの出迎えを受けた。木原氏らと短い会話を交わした後、車で空港から約50キロ・メートル離れた広島市内に向かった。

>来日後にゼレンスキー氏はSNSでG7サミット出席について、「ウクライナのパートナーや友人たちとの重要な会議だ。我々の勝利のための安全保障と協力の強化。平和がより近づく」と投稿した。

>その後、広島市内のホテルでインドのモディ首相、英国のスナク首相らと相次いで会談した。インドは「グローバル・サウス」と呼ばれる発展途上国や新興国の代表国で、ウクライナの立場に理解を求めた。

>インド政府の発表によると、モディ氏は「ウクライナの紛争は全世界に大きな影響を与えた。政治的、経済的ではなく、人道的な問題だ。解決のためにできることは何でもする」と述べた。ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏はウクライナが示した和平案への支持を呼びかけた。

>ゼレンスキー氏は21日に平和記念公園を訪れる予定だ。広島市内での演説で、ロシアが核兵器の使用を示唆するようなどう喝を行っていることを踏まえ、ロシアへの圧力強化を訴えるとみられる。

>日本政府は来日を前にした20日午前、ゼレンスキー氏のサミット出席を発表した。ゼレンスキー氏の強い希望で、当初予定されたオンライン形式から対面参加に変更したと説明した。ゼレンスキー氏の来日は、2019年の「即位礼正殿の儀」への参列以来となる。

<参考=「来日のゼレンスキー氏、インド・英国首脳らとさっそく会談…広島市内での演説も調整」(読売新聞)>
(23/05/20)


【閻魔大王】 2023/05/21 (Sun) 16:22

副題=侵略続くかぎりウクライナ支援 G7が首脳声明(産経新聞)

G7、最大の課題はウクライナ問題<?>
確かに、諸般、左右されてるです。

<写真>
第1セッションのワーキングランチで記念撮影に応じるG7各国首脳。(手前右から時計回りに)岸田文雄首相、米国のバイデン大統領、ドイツのショルツ首相、英国のスナク首相、EUのフォンデアライエン欧州委員長、ミシェル大統領、イタリアのメローニ首相、カナダのトルドー首相、フランスのマクロン大統領=19日午後1時44分、広島市南区のグランドプリンスホテル広島



>先進7カ国(G7)首脳は20日、広島市で開かれている首脳会議(G7広島サミット)の成果をまとめた首脳声明を発表し、ロシアのウクライナ侵略が続く限り、ウクライナを支援すると表明した。また、「核兵器のない世界」に向けた核軍縮・不拡散の努力を強化すると表明した。

>中国に関しては、台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認すると明記した。東・南シナ海情勢について深刻な懸念を表明するとともに、力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対した。中国に懸念を直接伝え、建設的で安定的な関係を構築する用意がある考えも盛り込んだ。

>」北朝鮮の核・ミサイル開発に関しては、異例の頻度でのミサイル発射を非難した。北朝鮮による拉致問題の早期解決も求めた。

>また、自由で開かれたインド太平洋の重要性を強調し、法の支配に基づく国際秩序を支持。「グローバルサウス」を念頭に、国際的なパートナーとの連携強化も強調した。

>人工知能(AI)に関しては「信頼できるAIという共通の目標を達成するため、民主主義的価値観に沿って国際的議論を進める」と指摘。地球温暖化問題については地球温暖化抑制のために「新興国が果たす重要な役割を認識する」とした。

<参考=「侵略続くかぎりウクライナ支援 G7が首脳声明」(産経新聞)>
(23/05/20)


【閻魔大王】 2023/05/21 (Sun) 16:46

副題=ゼレンスキー大統領、G7首脳と討議開始…反転攻勢前に支援策を意見交換か(読売新聞)


<写真>
ゼレンスキー大統領(右から5人目)とG7首脳=AP



>広島市で開かれている先進7か国首脳会議(G7サミット)で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を対面で招いたG7首脳の討議が21日午前、始まった。昨年2月のロシアの侵略開始以降、G7首脳がそろってゼレンスキー氏と対面するのは初めて。

>討議開始前には、ゼレンスキー氏を中央にG7首脳が横一列に並んで、記念撮影が行われた。

>討議には、岸田首相やバイデン米大統領、スナク英首相やマクロン仏大統領など、G7首脳らが参加した。近くウクライナによる大規模な反転攻勢が行われるとの見方がある中、今後のG7の支援策などについて意見を交わすとみられる。

<参考=「ゼレンスキー大統領、G7首脳と討議開始…反転攻勢前に支援策を意見交換か」(読売新聞)>
(23/05/21)


閻魔大王】 2023/05/21 (Sun) 20:19

副題=ロシアのプーチン大統領、激戦地バフムト制圧発表(日本経済新聞)

激戦地、バフムトをプーチン大統領が、制圧と、発表。
ウクライナ当局は、否定。

尚、
制圧したと、主張の、プリゴジンは、25日からワグネル戦闘員を順次撤退させると、している。

<写真>
建物の上でロシア国旗を振るロシア民間軍事会社ワグネルの戦闘員(プリゴジン氏提供)=共同



>ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトを制圧したと主張し、民間軍事会社ワグネルを名指しでたたえた。タス通信が21日伝えた大統領府の発表によると、プーチン氏は「(作戦に当たった)ワグネル突撃部隊と共に、必要な支援を行ったロシア軍に対し、解放作戦の完了に祝意を表明した」という。

>ワグネルの創設者プリゴジン氏は20日、通信アプリ「テレグラム」に投稿した動画声明で「きょう正午(日本時間20日午後6時)、バフムトを完全に制圧した。作戦は224日間続いた」と発言。ただ、ウクライナ軍報道官はメディアに対し「事実でない」と否定し、反転攻勢が続いていると訴えていた。

>ロシア国防省がその後、20日深夜にバフムト掌握を発表。プーチン氏の「制圧宣言」はこれらを受けた。大統領府や国防省がワグネルの功績を認めることは極めてまれで、プリゴジン氏と国防省の間で表面化した対立に「終止符」を打つ思惑もあるもようだ。

>20日は、ロシアがドネツク州の港湾都市マリウポリを激戦の末に制圧宣言してから1年に当たる。ウクライナが大規模攻勢を予告する中、プーチン政権として「戦果」を誇示するとともに、占領地の奪還を許さないようロシア軍の引き締めを図った格好。先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)やゼレンスキー大統領訪日から自国民の目をそらす狙いもありそうだ。

>プリゴジン氏によると、25日からワグネル戦闘員を順次撤退させるという。制圧地域は既に展開しているロシア軍が担当するため、今後、ウクライナの反転攻勢でロシア側が後退を強いられてもプリゴジン氏は責任を回避できる形だ。(時事)

<参考=「ロシアのプーチン大統領、激戦地バフムト制圧発表」(日本経済新聞)>
(23/05/21)


【閻魔大王】 2023/05/22 (Mon) 09:08

副題=現時点、バフムトの状況、混沌


>英国防省は20日、ウクライナに侵略するロシア軍が東部ドネツク州の要衝バフムトで、兵力を増強したとの分析を明らかにした。これに対してウクライナ軍は東部での反撃を強化し、反転攻勢の準備を進めている。

>ウクライナ国防次官は19日、露軍側が「数千人規模」の兵力を増派し、バフムト市内全域の制圧を試みていると指摘した。バフムト周辺でのウクライナ軍の戦闘については「ペースはやや落ちたが、前進が続いている」と述べた。

>これに対し、バフムト攻略で露軍側の主力を担う露民間軍事会社「ワグネル」の創設者エフゲニー・プリゴジン氏は20日、バフムト市内全域を制圧したとSNSで主張した。ウクライナ軍の報道官は20日、「戦闘は続いている」と述べ、陥落を認めていない。

>露軍は20日、首都キーウを3日連続で攻撃した。ウクライナ空軍によると、露軍は19日夜と20日未明に自爆型無人機20機を発射し、ウクライナ軍が全機を撃墜した。20日に発射された18機は全てキーウが標的だったという。ウクライナ軍の地対空ミサイルを消耗させて、反転攻勢を遅らせる狙いとみられる。

>一方、タス通信は、ウクライナ軍が20日、露軍の占領下にあるドネツク州の港湾都市マリウポリを複数のミサイルで攻撃したと報じた。露軍が基地にしている空港などで爆発が発生したとの情報もある。

<参考=「ロシア軍、バフムト制圧へ兵力増派…ウクライナ軍報道官「戦闘は続いている」」(読売新聞)>
(23/05/21)


【閻魔大王】 2023/05/22 (Mon) 10:39

副題=日本から、ウクライナえの支援=100台規模の自衛隊車両、「糧食」3万食

この程度が、やっとの話。
要は、武器、弾薬は、支援出来ませんでして。

イヤ、
こんな体制で、イザの時、日本国は、日本国及び、日本人を守れるのか<?>
立憲民主党の諸君は、理想論よりも、現実路線に転換せねば、亡国の政党になるです。
但し、日本国及び、日本人が存在しての話。

>岸田首相は21日、広島市内でウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、100台規模のトラックなどの自衛隊車両や、自衛隊員が訓練や災害派遣で食べる携行食「糧食」約3万食を提供すると表明した。G7としてあらゆる側面から支援を継続する方針を確認したことも伝えた。

>会談に先立ち、両氏は被爆の実相を伝える広島平和記念資料館を訪問し、原爆死没者慰霊碑に献花した。首相は会談で「ロシアの核兵器による威嚇や使用はあってはならない」と強調した。ゼレンスキー氏は資料館訪問を通じ、「核のもたらす被害の甚大さを再認識した」と語った。

>会談では、首相の3月のウクライナ訪問も話題となった。首相は「美しい大地に平和を取り戻すため、共に歩んでいく決意を新たにした」と述べ、ゼレンスキー氏は「ウクライナの主権と領土の一体性に対する支持を表明いただき、一生忘れることはない」と応じた。

<参考=「岸田首相、100台規模の自衛隊車両や「糧食」3万食の提供表明…ゼレンスキー氏と会談」(読売新聞)>
(23/05/21)


【閻魔大王】 2023/05/22 (Mon) 15:34

副題=ウクライナ軍報道官「ワグネルを包囲し全滅させるだろう」 バフムト陥落を改めて否定(産経新聞)

寄稿閻魔大王 2023/05/21 (Sun) 20:19
副題=ロシアのプーチン大統領、激戦地バフムト制圧発表(日本経済新聞)>

プーチンの話とは、異なるです。

>ロシアによるウクライナ侵略で、露国防省が制圧したと主張した最激戦地の東部ドネツク州バフムトに関し、ウクライナ軍東部方面部隊のチェレバティ報道官は21日、市内の南西部をなおウクライナ軍が保持しているとし、バフムトの陥落を改めて否定した。ウクライナ軍のシルスキー陸軍司令官は21日、「バフムト郊外でウクライナ軍が前進している」と述べた。ウクライナメディアが伝えた。

>チェレバティ氏は、バフムト市内には露民間軍事会社「ワグネル」の部隊が展開しているが、同市郊外で前進しているウクライナ軍が「ワグネルを遅かれ早かれ包囲し、全滅させるだろう」とも述べた。

>一方、ワグネルトップのプリゴジン氏は21日、「バフムト制圧の任務は完了した。25日にワグネルは戦闘地域を離れる」と改めて表明。今後、ワグネルは確保した陣地を露正規軍に引き渡した上で撤退し、部隊の再編成に着手するとし、今後2カ月間は戦闘に参加しない予定だと主張した。


>ただ、米シンクタンク「戦争研究所」は、バフムト郊外にウクライナ軍が展開する中、ワグネルが無傷で撤退できる可能性は低いとの見方を示している。

<参考=「ウクライナ軍報道官「ワグネルを包囲し全滅させるだろう」 バフムト陥落を改めて否定」(産経新聞)>
(23/05/22)


【閻魔大王】 2023/05/22 (Mon) 23:47

副題=ウクライナが「迎撃不可能」なミサイルを連続撃墜、大戦果に潜む2つの懸念 ロシア軍が「キンジャール」を集中使用する本当の理由とは(JB)


<写真>
ロシア軍のMiG-31K戦闘機に吊架された極超音速ミサイル「キンジャール」(資料写真、2018年5月9日、写真:AP/アフロ)



>(数多 久遠:小説家・軍事評論家、元幹部自衛官)

>ロシア軍の航空機発射弾道ミサイル「キンジャール」を、ウクライナ軍が次々に迎撃、撃墜しています。5月4日に1発、5月16日には6発ものキンジャールを撃墜したようです。

>迎撃に使用されたミサイルは、自衛隊も使用するパトリオットで、落下した残骸から弾種はPAC-3CRI(廉価版PAC-3)だったと思われます。

>ロシアが「迎撃不可能」と豪語していた極超音速ミサイル、キンジャールを迎撃したことで、パトリオットとウクライナ防空網の頑強さが見事に示されたことになりました。

>しかし、筆者は、実際にパトリオットを含む防空システムに触れていた者として、このニュースに諸手を挙げて喜ぶことはできません。重大な懸念が2つあるからです。


>それらの懸念について、的中しないことを祈りつつ以下で解説します。


>【懸念1】ロングスパン型の飽和攻撃か
>1つ目の懸念は、「ロシアが『飽和攻撃』の変形を戦術として採用し、防空網の突破を狙っている可能性がある」ことです。

>パトリオットをはじめ、ウクライナに供与されている「NASAMS」「IRIS-T SL」など現代の防空システムは、高い迎撃確率を持っています。しかし、実際に防護が可能な範囲は、公表されている最大射程よりもかなり狭いことが普通です。

>パトリオットPAC-3であっても、防護範囲は決して広くはありません。キーウに配備されているパトリオットは、大統領府、各省庁など、ウクライナが国として抵抗を継続するために重要な場所を防護していたと思われます。その結果として、住宅街は必ずしも十分な防護ができません。これは他の都市でも同じで、防空システムは、行政や軍事工場を中心として防護していたと思われます。

>今まで、たびたび市街地に被害が出ていた理由は、この状態で市街地が狙われたからかもしれません。あるいは、ロシア側は防空網を突破できないことを知りつつ、ウクライナが市街地の被害に耐えかね、防空システムを市街地に移すことを狙っていた可能性もあります。


>こうしたことを踏まえると、今回、キーウを狙ったキンジャールの全弾を迎撃できた理由は、ロシアが市街地攻撃を止め、重要施設だけに集中攻撃を加えてきた結果かもしれないのです。

>ロシア側に漏れているウクライナの残弾不足の状況
>他にも、私がこのような懸念を抱く理由があります。


>4月にアメリカでの機密漏洩が話題となりました。21歳の空軍州兵が、ゲームに関するインターネット上の掲示板に、自慢をするために機密情報を冗談っぽく掲載していたのです。

>漏洩した機密情報には、ウクライナの防空システム配置や残弾が分かるものが含まれていました。そして悪いことに、この機密情報によれば、ウクライナに配備されている防空システムの残弾が乏しく、尽きる可能性があることが記載されていました。キーウを守るパトリオットユニットは1つだけで、残弾が乏しいことまでロシア側に露見していたのです。

>当然、ロシアもこの情報を見ているはずです。もう少しミサイルを撃ち込めばウクライナ側のSAM残弾が尽きる可能性を認識し、そこを突いてきた可能性があります。

>ロシア軍はそこまで認識した上で、パトリオットなどの弾道ミサイル迎撃能力の高いSAMでなければ迎撃できないキンジャールを集中使用し、パトリオットの残弾枯渇を狙ったのかもしれません。


>空軍州兵が漏洩した機密情報は2月中のもので、3月の見込みまで含めて記載されていました。攻撃が行われたのは5月に入ってからなので、ウクライナやアメリカなどが対策に動いていたとは思われますが、結果として全弾迎撃できたものの、かなり危険な状態だった可能性があります。

>実際、迎撃を行ったパトリオットユニットの一部は、落下してきたミサイルの破片で損傷したようです。軽微な損傷で、運用を継続することが可能だった上、既に修復されているとのことですが、剣の切っ先が額をかすめたような状態だったことが分かります。

>6発のキンジャールが撃ち込まれた5月16日に先立つ5月8日、ロシアは35発ものイラン製シャヘド136ドローンを集中的に撃ち込んでいます。これも、ウクライナ側のSAM残弾を枯渇させるための作戦だったと見てよいでしょう。


>最近では、ロシアの作戦能力を軽視した言説が多く見受けられますが、実際には油断のできない作戦が展開されています。

>なお、この残弾不足の防空システムに対し、無駄にミサイルを射耗させて残弾枯渇を狙う作戦は、航空自衛隊が演習を行う際にも、対抗する攻撃側(敵側)の作戦として取り入れられていることがよくあります。

>最近になって一般のニュースでも聞かれるようになった「飽和攻撃」は、防空システムの同時対処能力の限界を超える攻撃を短時間に集中させることで、防空網を突破する攻撃手法です。

>ロシアがウクライナで採用している残弾を枯渇させる戦術は、飽和攻撃と呼ぶべきものではありません。しかし、「ミサイルの再搭載や補給が間に合わない間に攻撃を集中させ、防御を突破する」という観点では“ロングスパン型の飽和攻撃”とも言えます。


>【懸念2】核兵器使用に向けた威力偵察か
>もう1つの懸念は、「ロシア軍によるキンジャールの集中使用が、キーウに核を撃ち込むための威力偵察かもしれない」ということです。

>キンジャールは最大で500キロトンの核弾頭を搭載可能と見られています。そしてポイントとなるのは、通常、核弾頭は目標の上空で起爆させるものだということです。

>起爆高度は、核弾頭の威力によって異なります。500キロトンは現代の核弾頭としてはかなり強力なもので、最適起爆高度は1キロを超えます。

>キンジャールは全弾撃墜できたものの、一部は迎撃が遅れ、破片によりパトリオットが損傷しています。もし今回、迎撃できた高度が核弾頭の起爆高度よりも低い場合、弾頭が核であれば、迎撃前に核弾頭が作動していたことになります。


>今回、パトリオット自体が目標にされていたとの情報もあります。

>ロシアは、パトリオットが最も迎撃しやすい地点を攻撃したことになるのですが、今回、パトリオットにとってベストとなる迎撃高度を確認することを目的に、キンジャールを使用した可能性があるのです。たとえ核弾頭の効果が低下することになっても、最適起爆高度よりも高い高度で起爆させることで、パトリオットによる迎撃を無意味なものにすることも可能なのです。

>この可能性は、ウクライナも懸念していると思われます。

>キンジャールによる攻撃が行われた翌日の5月17日、ウクライナ保安庁(SBU)は、この攻撃を撮影し、SNSを使って公開したインフルエンサー6人を摘発しています。今までも、ウクライナ政府は、攻撃の様子を公開しないように注意喚起しています。ですが、今回の摘発の早さと、彼らが謝罪する様子をYouTubeで流すという対応は異例です。

>それだけ、今回の攻撃と迎撃の様子がロシア側に伝わることが、ウクライナにとって危険だと認識していたことになります。

>広島でのG7で、各国の首脳がそろって原爆慰霊碑に献花しました。ロシアに対して、核の使用を許さないという強い決意を示したことになります。


>ロシアが危険な冒険に踏み出さないことを祈るばかりです。


<参考=「ウクライナが「迎撃不可能」なミサイルを連続撃墜、大戦果に潜む2つの懸念 ロシア軍が「キンジャール」を集中使用する本当の理由とは」(JB)>
(23/05/22)


【閻魔大王】 2023/05/23 (Tue) 08:14

副題=プーチンの焦りでロシア特殊部隊が"ほぼ全滅"…米紙が報じた「ソ連のターミネーター」の末路 短期決戦でキーウを占領するはずだったが…(PRESIDENT)

但し、
特殊部隊の総員何名で、何名が死傷等の詳細不明。
がしかし、特殊部隊を単なる兵員並に使用のため、犠牲多く。

<写真>
ロシアの特殊部隊(写真=Министерство обороны Российской Федерации/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons)



>無謀な作戦の犠牲になったロシアの特殊部隊
>ロシアの特殊部隊「スペツナズ」が、ウクライナ侵攻後の1年間でほぼ壊滅状態に追い込まれている。


>米ワシントン・ポスト紙はインターネット上に流出した米国防総省の機密文書をもとに、旅団によっては兵員の90~95%が失われたと報じている。2022年夏にウクライナから帰還した5つのスペツナズ旅団は、「1旅団を除くすべてが大きな損失を被っている」ことが判明したという。

>スペツナズはロシアの特殊部隊の総称だ。なかには暗殺など秘匿性の高い任務を担う部隊もある。要員の育成に少なくとも4年間のトレーニングが必要とされており、プーチン大統領や軍部にとって再建への道は険しい。

>米ワシントン・ポスト紙によると機密文書は、スペツナズ第346旅団は兵士900人中775人が死傷し、「旅団全体をほぼ失った」状態にあると分析している。こうした「驚異的な死傷者数」により、ウクライナ以外の地域でもロシア軍の活動レベルが低下する可能性があると文書は指摘する。

>米国防総省の流出文書は、本来高度な訓練を受けているスペツナズが大きな打撃を被った原因は、ロシア司令官らの無謀な作戦にあると指摘している。ウクライナ侵攻を加速したいあまり、高難度のミッションに投じるべき高スキルの人材を前線に放り込み、こうした専門部隊が「格好の餌食」になる状況を自ら招いたようだ。


>東部ドンバス地方から生還できたのは7人に1人だけ
>軍事・防衛産業関連のニュースサイトである米タスク&パーパスは、スペツナズは「ロシア連邦が擁する最高のエリート部隊」であるとしたうえで、こうした部隊が「ウクライナで破壊されつつある」と報じている。流出文書の内容を取り上げ、スペツナズはウクライナの地で「全滅しつつある」とする内容だ。

>スペツナズの戦闘員は昨年来、マリウポリやヴュレダルの街、そして東部ドンバス地方の作戦に投入されてきた。ところが同文書によると、スペツナズ第346旅団は900人のコマンドー(特別奇襲隊員)が所属していたところ、戦闘から帰還したのは125人だけだったという。7人に1人に満たない。

>ワシントン・ポスト紙も流出文書を分析し、スペツナズが「大量の死者とけが人に苛まれている」と指摘する。ロシアの複数のスペツナズ部隊がウクライナ侵攻で「完全に破壊された」とし、プーチン政権はその再建に数年単位の歳月を要するとの見方を示している。

>記事によると一連の流出文書には、例えばロシア南部の第22スペツナズ旅団が使用する基地について、侵攻の前後を写した衛星写真が含まれていた。侵攻数カ月前の2021年11月と、その1年後に撮影されたものだ。


>衛星写真で明らかになった“全滅”の実態
>前者には「ひしめく車両で賑わう車両保管所」が写っていた。一方、ウクライナからの帰還後にあたる後者では、参戦前に保有していたティグル小型戦術車両の数が半分以下に減っていた。こうした情報をもとに米当局は、車両が「極度の枯渇状態」にあると結論付けたという。

>兵員の損耗はさらに激しいようだ。ワシントン・ポスト紙によると流出文書は、この第22旅団を含む3つのスペツナズ旅団について、兵員の90~95%が死傷したと分析している。「全滅しつつある」との表現も、あながち誇張ではないようだ。

>記事はさらに、2月には東部ドネツク州ウグレダルの町で、スペツナズ旅団長の死亡が明らかになっていたとも報じている。

>ロシア軍に詳しい米外交政策研究所のロブ・リー上級フェローは、「(上官が)あれほどまで前方に出ているということは、おそらく何らかの問題があるのだろう。部隊の損失が大きすぎるか、あるいは想定外の使われ方をしているかのどちらかだ」との見解を示している。


>「ソ連のターミネーター」という残虐なイメージ
>スペツナズは1957年、冷戦下のソ連時代にロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)内に創設された。戦場の偵察や破壊工作を担うほか、暗殺や諜報ちょうほう活動を担う専門性の高い部隊もある。米インサイダーは、その秘匿性の高さやソ連亡命者が記した書籍の影響から「ソ連のターミネーター」との残虐なイメージを帯びた部隊であると紹介している。

>記事はスペツナズの具体例として、いわゆる暗殺部隊と位置づけられる参謀本部・特殊作戦指揮部の特殊作戦部隊(KSSO)を筆頭に挙げる。ほか、陸軍スペツナズとして8旅団と1独立連隊、および海軍スペツナズとして4艦隊など、約1万7000人がいるという。

>実際には、必ずしもすべての部隊が暗殺をミッションとしているわけではない。同記事は、「FSB(ロシア連邦保安庁)特別指定センターのまさにエリートの対テロ部隊から、連邦林業局のそれほど手ごわくない即応部隊まで」のさまざまな部隊が存在すると述べている。

>このようにスペツナズは、秘匿性に関してはさまざまなレベルが存在する。だが、いずれにせよ、専門の訓練を積んだ精鋭部隊であることは確かだ。

>元スペツナズの退役軍人はインサイダーに対し、一般の部隊とは異なり、スペツナズは勇気ではなく決断力に重きを置いていると語っている。その意味するところを問うと、「勇気とは、目的達成のために死をいとわない覚悟である。決断力とは、死なずに目的を達成する方法を見つける意志である」と答えたという。


>最前線に送られ格好の餌食になった
>そのスペツナズが、ウクライナ戦争で壊滅状態に陥っている。何故か。

>軍事サイトの米タスク&パーパスは、「この大規模な損失は、戦争の初期に用いられた戦術に起因している」と分析する。首都キーウの迅速な攻略を図ったロシアの司令官らは、一気に片を付けるべく、高度な専門スキルを備える貴重なスペツナズ部隊を惜しげもなく前線へと派遣した。

>だが、砲弾が飛び交う戦場の只中に特殊部隊が派遣されたところで、本来の専門性を生かした諜報活動や工作を実施できるわけではない。この愚行が「専門部隊を格好の餌食へと変えた」と同サイトは論じる。

>ワシントン・ポスト紙は、スペツナズは本来、例えばゼレンスキー大統領の捕縛のようなリスクの高い隠密行動に投じられるべき部隊だと指摘している。あるアナリストは同紙に対し、開戦当初からロシアの上級指揮官たちがロシアの戦闘機の能力を疑問視しており、侵攻を加速する目的でスペツナズを投入したと述べた。

>外交政策研究所のリー上級フェローは、ロシアにとって陸軍の兵士の能力も心許なかったと指摘している。自動車化狙撃団の歩兵らが十分な成果を上げておらず、キーウ攻略や東部と南部での作戦が不調に終わったことを受け、エリート空挺部隊やスペツナズなどを前線に出すよう方針を転換したと氏は語る。

>高度なボディーアーマーや暗視ゴーグル、熱検知機器など最新の装備と共に戦場に投入されたスペツナズだが、活躍の機会は限定的だったようだ。ワシントン・ポスト紙は、リー氏による分析をもとに、「その多くが殺されたり、捕虜になったりした模様だ。ビデオや写真によると、彼らの特殊車両の一部は破壊された」と述べている。


>一部部隊はボランティアの寄せ集めになっている
>スペツナズ自体の能力も、部隊によっては欧米の特殊部隊ほどは高くないようだ。ロシア独立紙のノーヴァヤ・ガゼータは、スペツナズの一角を成す民間軍事企業の部隊にボランティアで加わった若者の話を報じている。

>38歳エンジニアのこの男性は、NATOの軍拡を防ぐためになるのだと信じ、スペツナズの義勇軍に参加したという。メッセージアプリのTelegramで見た情報をもとに応募すると、6カ月の参加が許された。隊の兵士の半分はこの男性と同じように、まったくの軍隊未経験者だったという。高校を出たばかりの若者から、白髪の老人までが、ボランティアとして同じ隊に所属していた。

>スペツナズとは名ばかりで、訓練は十分でなかったようだ。「訓練場には2~3回行っただけです。AKやマシンガンを何発か撃ちました」と男性は語っている。1カ月ほどを訓練に費やしたが、いかに狙いを定めるかといった技法は、ついに教わることがなかった。新人の足下を教官が狙撃し、戦場に慣れる訓練などを受けたという。

>インサイダーは、結局のところ多くの、あるいは大半のスペツナズは、徴兵制による寄せ集めであると指摘している。通常の兵士よりは「特別」だが、アメリカのグリーンベレーやイギリスのSAS(陸軍特殊空挺部隊)とは比肩しないとの評価だ。


>短期決戦というプーチンの目論見が裏目に出た
>一方、ロシア軍内に視点を絞れば、比較的高いスキルと装備を有する部隊であることに間違いはない。その壊滅はロシアにとって大きな痛手だ。米CNNは「特殊部隊は数年にわたる訓練を要し、攻撃上重要な役割を担っている。よって、このような損失が痛手であることは疑いようもない」と指摘している。

>ワシントン・ポスト紙は流出文書をもとに、スペツナズ崩壊の影響は非常に大きいと述べている。スペツナズの人員を補うには、新規に採用した戦闘員の訓練を一からやり直す必要があるためだ。

>高度な部隊では少なくとも4年の専門的な訓練を必要とすることから、侵攻前の状況にまで回復するには、今後10年ほどかかると流出文書は分析しているという。

>短期決戦を目指したロシアは焦りが高じるあまり、特殊部隊のスペツナズを消耗の激しい前線に送り込むという失敗を犯した。この焦りこそが兵士の消耗率を高め、攻略の失敗と長期化を招いた一因にもなったようだ。

>青葉 やまと フリーライター・翻訳者

<参考=「プーチンの焦りでロシア特殊部隊が"ほぼ全滅"…米紙が報じた「ソ連のターミネーター」の末路 短期決戦でキーウを占領するはずだったが…」(PRESIDENT)>
(23/05/22)


【閻魔大王】 2023/05/23 (Tue) 11:04

副題=露義勇兵部隊、露領内に進入か ウクライナ隣接州で「爆発」(産経新聞)

ややこしい表現ですが。

これは、「ウクライナ軍」に参加の、「外国人義勇兵」で、「ロシア人」部隊が、「自由ロシア軍」と、名乗ってるです。

尚、
ウクライナ軍が支援せねば、武器、弾薬、食料は、入手出来ず。

<写真>
12日、自由ロシア軍が「テレグラム」に投稿した新兵らの写真



>ウクライナに接するロシア西部ベルゴロド州のグラドコフ知事は22日、交流サイト(SNS)のテレグラムで、ウクライナ軍の「破壊工作グループ」がロシア領内に侵入し、露軍と治安部隊が応戦中だと主張した。また、州内でドローン(無人機)による攻撃で爆発も起きたが、被害は確認されていないとした。

>タス通信によると、露国防省はこのグループの露領内への侵入をプーチン大統領に報告した。

>これに先立ち、ウクライナ軍に外国人義勇兵として参加する「自由ロシア軍」は同日朝、テレグラムで「自由を守るために武器を取った。クレムリンの独裁政治を終わらせるときが来た」と投稿。午後にはウクライナ国境に近い同州コジンカ地区を「解放した」とし、前線部隊が同州グライボロン地区に入ったと書き込んだ。

>また、ロシア領内と思われる橋に自由ロシア軍の旗を掲げた写真も投稿。「皆さんは怖がらず家にいてください。われわれはプーチンと違って民間人に手を出さず、自らの目的のために利用することもない」と書き込んだ。

>ウクライナ軍のロシア人義勇兵をめぐっては、今年3月にもウクライナ国境に接する露西部ブリャンスク州に進入し、治安部隊との間で銃撃戦となっている。

<参考=「露義勇兵部隊、露領内に進入か ウクライナ隣接州で「爆発」」(産経新聞)>
(23/05/22)


【閻魔大王】 2023/05/23 (Tue) 21:18

副題=ウクライナ、次はない反転攻勢が間近か(Yahoo!ニュース・NewsSocra)

>【ロシア・ウクライナ戦争】国内産業はほぼ麻痺、欧米の年300億ドル超える巨額支援はいつまで

>この春、ウクライナ国民は生活防衛のため、郊外の畑で春の種まきに忙しい。

>幸いにも現在、都市部の停電はおおかた復旧し、お湯の供給も再開されているそうだ。

>しかし、ロシア軍によるミサイル・ドローン攻撃は全土に広がって、経済がほとんど崩壊状態にあることは想像に難くない。

>2022年のGDP(国内総生産)は前年比マイナス30.4%。かろうじて保たれているのは公共輸送機関やライフラインと、食料品店やレストラン、カフェなどの生活まわりのサービス分野ぐらいで、その他は農業を除いてほぼ麻痺状態にあると見てよいだろう。

>なにしろ被占領地域は国土の18%、面積にして約20万平方キロ。なんと日本の本州の広さにほぼ近いのだ。

>そのうえ、機械や鉄鋼、非鉄、石炭はじめ鉱工業の大半は、ロシアと縁の深い東部と南部のこの一帯とドニエプル河流域に集まるが、その多くはすでに廃墟と化している。マリウポリの製鉄所は破壊され、国内最大のクレメンチュク製油所も損壊した。

>ちなみにウクライナは天然ガスの生産国だ(バイデン大統領の子息ハンター氏がマイダン革命後の2014年4月から5年間、取締役を務めていたブリスマ社が開発・生産)。国内需要を満たすほどではないが、戦渦で産業需要が落ち込んで、いまは自国産だけで間に合っているという。

>これに対し、原油と軽油、重油などの石油製品(つまり、戦車やトラクターの燃料だ)は、ほぼ全量を欧州や中東からの輸入に依存する。

>他方、侵攻以来、政府は全土に戒厳令を布告し、「平時の国家予算のほぼ全額を軍関連に充ててきた」(シュミハリ首相談)。穀物輸出は毎月せいぜい10億ドルに過ぎない。財政赤字は毎月30億ドルから35億ドルに上るという。

>22年、西側は合計310億ドルを送金(国際機関と二国間の融資)して財政を支援した。23年も、これとほぼ同額の金融支援を続けている。

>ただし、これには巨額の軍事支援などは含まれない。

>ドイツの「キール世界経済研究所」の試算によれば、軍事や医療・人道を含めた国際社会による支援(22年1月24日から23年1月15日までに表明されたもの)は総額1600億ドル近くにものぼる(参考ながら、21年のウクライナの名目GDPは2000億ドルだった)。

>むろん西側としても、これだけの支援をいつまでも続けるわけにはいかない。

>最大のドナーである米国は来年秋に大統領選挙を控えて、バイデン政権によるウクライナ支援の是非が問われるだろう。欧州有力国も国内の物価高への対応に追われる。グローバルな金融不安も燻ぶりつづける。

>勝算はあるか?停戦に応じるつもりはないか?

>西側首脳はゼレンスキー大統領に対し、折々に打診してきたにちがいない。

>だが、戦時のリーダーに、もはや他の選択肢はないだろう。

>ウクライナにとり、後のない戦いが始まろうとしている。

>■西谷 公明(エコノミスト 元在ウクライナ日本大使館専門調査員)
1953年生、長銀総研を経て1996年在ウクライナ日本大使館専門調査員。2004ー09年トヨタロシア社長。2018年N&Rアソシエイツ設立し、代表。著書に『ユーラシア・ダイナミズム』『ロシアトヨタ戦記』など。岩波書店の月刊世界の臨時増刊「ウクライナ侵略戦争」で「続・誰にウクライナが救えるか」(2022年4月14日刊)を執筆。2023年1月に『ウクライナ 通貨誕生-独立の命運をかけた闘い』(岩波現代文庫)を復刻。

<参考=「ウクライナ、次はない反転攻勢が間近か」(Yahoo!ニュース・NewsSocra)>
(23/05/22)
<消滅・23/11/18>


【閻魔大王】 2023/05/23 (Tue) 21:58

副題=ワグネルが「完全制圧」宣言、バフムートは本当にロシアの手に落ちたのか(JB)

バフムートは、ロシアに落ちたか、落ちてないのか<?>
バフムート周辺は、破壊し尽くされ、何を以て、落ちた、落ちてない<?>

<写真1>
テレグラムに投稿した動画で「バフムート掌握」を宣言するプリゴジン(筆者がスクリーンショット)



<写真2>
バフムートで暗視スコープを装着する兵士たち(左から2人目がクウジャ、本人提供)



<写真3>
クラブの熱烈サポーターがバンでバフムートやアブディフカに届けている支援物資(サポーター提供)



>(国際ジャーナリスト・木村正人)

>■ 「20日正午にバフムートを完全制圧した」

>[ウクライナ中部クリヴィー・リフ発]露民間軍事会社ワグネル・グループ創設者で「プーチンの料理番」ことエフゲニー・プリゴジンは20日、メッセンジャーアプリ「テレグラム」へ動画を投稿し、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムートについて「20日正午に完全掌握した」と宣言した。25日までにロシア軍に引き継いでバフムートから撤収するという。

>「バフムート奪取作戦は実に224日間に及んだ。肉弾戦は昨年10月に始まった。バフムートで戦っていたのはワグネルだけだった。ロシア正規軍で助けてくれる部隊はいなかった。ワグネルは自発的に戦争に参加し、領土を解放し、祖国の国益を守った。ワグネルは将官、元警察官、ロシア連邦保安庁(FSB)将校、元服役囚が一つの軍隊として行動している」

>「ワグネルを支えてくれたロシアの人たちにありがとうと言いたい。この戦争で亡くなった人たちに感謝する。祖国を守るためにこの機会と高い名誉を与えてくれたウラジーミル・プーチン大統領に感謝する。私たちが戦った相手はウクライナ軍だけではない。ロシアの官僚主義とも戦った。特に一部の軍官僚がそうだ」

>プリゴジンはセルゲイ・ショイグ露国防相とワレリー・ゲラシモフ軍参謀総長を「戦争を自分たちのオモチャにした」と改めて侮蔑した。「彼らは自分たちの気まぐれが戦争で実現すると思い込んでいた。その気まぐれで死傷者は5倍に膨れ上がった。ワグネルは25日から休息と再訓練のため前線から遠く離れた訓練キャンプに引き揚げる」


>■ 「ロシアには2つの現実がある。一つは現実で、もう一つはTV用だ」

>プリゴジンは動画の中で、最後までウクライナ軍が抵抗を続けていたMiG-17モニュメント近くの集合住宅を制圧したと主張している。

>「国や国民、家族が再びワグネルを必要とする時、戻って来て国民を守る。ロシアには2つの現実がある。一つは現実で、もう一つはTV用だ」

>ワグネルの旗を掲げる兵士の前でプリゴジンはロシア国旗を掲げた。

>文字通り命を削って激戦地で戦ったワグネルと、官僚主義に凝り固まった国防省、ロシア軍、ショイグ、ゲラシモフを対比させるプリゴジンのレトリックをそのまま鵜呑みにするわけにはいかない。これまでにもプリゴジンは武器弾薬不足の原因を国防省と軍になすりつけ、武器弾薬を供給しなければバフムートから撤収すると脅してきた。

>しかし今回、プリゴジンの「バフムート制圧」宣言にロシア国防省は次の通り応じた。

>「南部軍管区の大砲と航空隊の支援を受けたワグネル突撃部隊による攻撃行動の結果、アルチョモフスク(バフムートの旧ソ連時代の名称)の解放は完了した」

>プーチンも祝福の声明を出した。

>「大統領は解放作戦の完了についてワグネル突撃隊と彼らに必要な支援と側面からの援護を提供したロシア軍部隊の全員を祝福する。功績を残したすべての人に国家賞を贈る」

>タイミング的には広島での主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席したウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の信用を損ね、西側の武器供与を滞らせるのが狙いだろう。

>では、バフムートの現状はいったいどうなっているのか。


>■ 「“バフムート攻略”は早まった報道」

>ウクライナのハンナ・マリャル国防次官はテレグラムでロシア側の主張に異を唱える。

>「バフムートで激しい戦闘が起きている。状況は深刻だ。同時にわが軍はリタク地域(MiG-17モニュメント近くの陣地)の防衛を維持している。現在のところ、わが防衛隊はこの地域の特定の工業施設やインフラ施設、民間部門を支配している」


>「“バフムート攻略”は早まった報道」

>英国防情報部は20日のツイートで、バフムートの戦況をこう分析した。

>「この4日間でロシア軍はバフムートを強化するため、最大で数個大隊を再配置した可能性が非常に高い。これは5月中旬までのドネツク州の町の側面におけるウクライナの戦術的な獲得と、バフムートでの戦闘を継続するワグネルのコミットメントに対する疑念を受けたものだ」

>「ロシア軍はウクライナで比較的少数の未使用戦闘部隊を維持していると思われる。今回の再配置はロシア軍司令部のコミットメントを表している。ロシア指導部はバフムート奪取を紛争で一定の成功を主張できる当面の重要な目標とみなし続けているようだ」(英国防情報部)

>バフムートにはロシア軍の精鋭、空挺部隊、機動小銃部隊、特殊部隊が投入された。

>米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」はこう指摘する。

>「プリゴジンが主張するバフムートの残存地域に対する勝利はたとえ事実であっても純粋に象徴的なものだ。奪取したと主張するバフムートの最後の数ブロックは戦術的、作戦的な重要性はない。ロシア軍が攻撃を継続したり、ウクライナ軍の反撃を防いだりするため特に強力な立場を与えるものではない」


>■ 昨年夏以降、小さな都市でさえ攻略できていないロシア軍

>ウクライナ軍は5月10日、バフムートでロシア軍が2キロメートル後退と発表。16日には数日かけバフムート郊外の北と南で20平方キロメートルを解放し、19日には近郊の約4平方キロメートルを奪還したと表明したばかりだった。

>このため、ワグネルが25日までにウクライナ軍の反撃を抑えるのに十分な防御を確立したり、バフムートの獲得地区を強化したりすることは不可能だろうとISWは評価している。

>ロシア軍は昨年夏以降、ウクライナの小さな都市でさえ1つも落とせていない。にもかかわらず、米当局によると、この5カ月間に死者2万人、負傷者8万人を出している。損失の大部分はバフムート周辺で発生した。バフムートは侵攻が本格的に始まる前は約7万人が住んでいた。現在では、ロシア軍に攻略された南部マリウポリと同様、破壊され尽くしている。

>70万人以上の死傷者を出した第一次大戦のヴェルダンの戦い、史上最大の市街戦となった第二次大戦のスターリングラード攻防戦のように、戦争では戦略的にそれほど重要でなくても膨大な犠牲を伴う伝説的な戦いの場となることがある。戦況は刻々と変化する。ワグネルとロシア軍がたとえ一時的にバフムートを掌握したとしても戦争の行方に大差はない。

>ウクライナの壮絶な抵抗に遭い、戦争の目標を「キーウ支配」から「ドンバス完全制圧」に急遽変更したプーチンにとってバフムートは占領地域への水道の要である以上に戦争の象徴だ。ウクライナにとっては西側の武器が届くまでの時間稼ぎとロシア軍をすり潰すための戦いであり、「春の反攻」が迫った今、ロシア軍をおびき寄せる陽動作戦の舞台となった。


>■ 「ロシア軍が無人地帯だった場所に進攻しただけ」

>ウクライナ軍関係者は、プリゴジンの「バフムート掌握」宣言に関し、筆者にこう語った。

>「“ロシア軍が無人地帯だった場所に進攻した”というだけのニュースだ。ロシア軍はその地域を支配しているが、もともと火力でコントロールしていた地域を出ていない。バフムートは罠に仕掛けられた餌だ。本丸はロシア本土とクリミア半島の“陸の回廊”を分断するメリトポリだ」

>「48時間後にどんなニュースが飛び込んでくるか見ものだ」とこの関係者は語った。実際にバフムートで戦ってきたウクライナ兵にインタビューすると「ワグネルがバフムートを完全に攻略した」というプリゴジンの話は全く信用できないことが分かる。

>インターネットテレビのエンジニアだったユーリー(30)は昨年夏に志願兵としてウクライナ軍に入隊、今年4月にバフムートで砲撃から逃れようとして車で味方の装甲兵員輸送車に激突して左腕を負傷した。

>「狙撃、砲撃、空爆、白リン弾が雨あられと降ってくる。スナイパーにも2回狙撃された。状況は非常に難しいよ」と証言する。

>「詳しいことは言えないが、正面ではなく側面から攻めた。経験豊富な傭兵部隊だった頃のワグネルは手強かったが、傭兵が壊滅して囚人部隊に変わってからは極端に弱くなった。今のロシア正規軍の方が手強いよ。リハビリが終わったら前線に戻る」

>妻イネス(35)と生後4カ月の息子がいるユーリーは表情を変えずに言った。

>「恐怖を感じたことがないかだって?  1回だけ感じたことがあるよ。初めてバフムートの前線に行った時だ。それからは頭の中はいつも冷静に保っている。国を守る任務に集中している。ロシア兵を無力化する。感情を持つことが問題を引き起こす」とユーリーは淡々と語った。


>■ サポーター仲間は戦場で散っていった

>ユーリーはクリヴィー・リフのフットボールクラブ「クリブバス」の熱烈サポーターだ。銃を持ち兵士として前線に赴いたサポーター仲間の15人が命を落としている。バフムートで戦う自分の連隊のために無人航空機(ドローン)を調達しようと1週間前にクラブの試合で始球式のキッカーを務め、寄付を呼びかけた。

>ウクライナ・ナショナリストのクウジャ(29)もバフムートで戦った。脳震盪で2カ月前からリハビリを受けており、「回復したら、前線に戻るよ」と言う。ロシアが武力でクリミアを併合し、東部ドンバスの紛争に火をつけてから、ウクライナ・ナショナリズムが高まった。クウジャがナショナリスト団体に参加したのも、郷土愛、祖国愛からだった。


>■ 「ロシア軍に戦術はない。ボディアーマーもつけず手榴弾を手に突撃してくる兵士も」

>バフムート南西の激戦地アブディフカで戦うトマショフ(27)はレスリングで11度もナショナル・チャンピオンになった指導者だ。自走式多連装ロケットランチャーBM-27「ウラガン」で集中砲火を浴び、3回も脳震盪を起こしてリハビリ中だ。

>「砲撃はバフムートほどではないにせよ、状況は難しい。“肉挽き機”と表現するのが相応しい戦いだ」と語る。

>「ロシア軍に戦術はなかった。ボディアーマーもつけず、手榴弾を持って突撃してくる兵士もいる。アブディフカでは兵士の消耗率はウクライナ兵1人に対してロシア兵30人という感じだ。われわれは家族のため、好きな人のため、郷土のため、祖国のために戦っている。しかし彼らは何のために戦っているのか分からないんだ」とトマショフは話す。

>バフムートのウクライナ軍も悲惨な状況だ。ウクライナ軍関係者によると、兵士7人で2リットルの飲料水を分け合うこともある。クラブの熱烈サポーターはボランティアとしてバンに軍民用の食料品や飲料水、医薬品を積み込んで穴ぼこだらけの道を走り、命懸けでバフムートやアブディフカに届けている。家族と郷土と祖国、そして戦う仲間たちのために――。

>木村 正人

<参考=「ワグネルが「完全制圧」宣言、バフムートは本当にロシアの手に落ちたのか」(JB)>
(23/05/23)


【閻魔大王】 2023/05/24 (Wed) 10:08

副題=祖国と戦うロシア人義勇兵 プーチン氏打倒へ4千人 西部の攻撃に関与か(産経新聞)

既に、ロシアで、交戦してるの記事多数。

<地図>



>ウクライナと国境を接するロシア西部ベルゴロド州のグラトコフ知事は22日、ウクライナの「破壊工作グループ」が州内に侵入し、露軍や治安部隊による「反テロ作戦」が行われていると明らかにした。交戦は23日も続いた。昨年2月にロシアがウクライナに侵攻して以降、露領に対する最大規模の越境作戦となった可能性がある。

>ウクライナ側で露軍と交戦しているロシア人義勇兵の団体「自由ロシア軍」と「ロシア義勇軍」が、ベルゴロド州の一部地区を「解放した」などとする声明を通信アプリに投稿した。

>交戦の規模など詳細は不明だが、グラトコフ氏は攻撃でいくつかの建物が破損し、8人が負傷したとしている。一部の露メディアは連邦保安局(FSB)の施設がドローン(無人機)による攻撃を受けたと伝えた。ベルゴロド州に侵入したのが装甲車約10台で、ウクライナ側の39人が殺害されたとの情報もある。

>「自由ロシア軍」は交戦に先立つ22日朝、「自由を守るために武器を取った。クレムリンの独裁政治を終わらせるときが来た」と通信アプリに投稿していた。

>ウクライナが大規模な反転攻勢を準備しているのと合わせ、「自由ロシア軍」などロシア人義勇兵の動向が注視されている。

>義勇兵らの取りまとめ役とされるロシアの元下院議員、イリヤ・ポノマリョフ氏(47)=キーウ在住=は産経新聞の取材に対し、ロシア人義勇兵は約4千人おり、前線で祖国ロシアと相まみえていると明らかにした。

>ポノマリョフ氏によると、ロシア人義勇兵の部隊には約1千人を擁する「自由ロシア軍」のほか、「ロシア義勇軍」や「国民共和国軍」がある。これら3団体は昨年8月末、キーウ近郊のイルピンで、ウクライナ軍と共闘するとの宣言に署名した。宣言では「ウクライナは勝たなければならない。プーチン政権を崩壊させる」とうたわれた。

>ロシア人義勇兵らは、ウクライナ軍の外国人部隊の一部として各地の前線で戦ってきた。露軍による略奪や性犯罪といった戦争犯罪に嫌気がさした元露軍兵や、結婚などでもともとウクライナにいたロシア人が義憤にかられ、義勇兵になるケースが多いという。

>ロシアのスパイでないと証明するため、ウクライナ軍への入隊時には厳格な身辺調査がある。入隊を支援するポノマリョフ氏は「ロシア人の信頼度は低いが、前線ではウクライナ国旗をつけて戦う。正規軍との連携に問題はない」と話す。

>義勇兵らを結びつけているのは「プーチン政権の打倒」だ。「自由ロシア軍」の「シーザー」と名乗る義勇兵は交流サイト(SNS)などで、「真のロシア人はこんな侵略戦争はしない」「ウクライナ解放後も生きていたら露政権を倒すために戦い続ける」と胸の内を語っている。

>ポノマリョフ氏は、ウクライナが計画する反転攻勢について、「主目標は南部クリミア半島の奪還だ。半島に進軍すれば露政権は揺らぐ」と指摘。「ウクライナの勝利とロシアの自由のため、ロシア人部隊は全力で戦う」と語った。

>ベルゴロド州での交戦について、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は「状況を注視しているが、ウクライナとは関係ない」と政府の関与を否定した。

>22日のベルゴロド州での交戦について、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は「状況を注視しているが、ウクライナとは関係がない」と政府の関与を否定した。

<参考=「祖国と戦うロシア人義勇兵 プーチン氏打倒へ4千人 西部の攻撃に関与か」(産経新聞)>
(23/05/23)


<参考=NO.429 続59<ロシアのウクライナ侵攻>本格的反攻安易に出来ず/ロシア軍応戦準備<!>
(23/05/24)