閻魔大王<NO.243>
みんながパソコン大王 |
総 合 | 目 録 | 趣意書 |
表題一覧表 |
NO | 表題 | 起稿 | 起稿日 |
閻魔大王NO.244 | |||
480 | 続96<ロシアのウクライナ侵攻>トランプ騒動/ロシア軍を押し戻せる<?> | 閻魔大王 | 24/06/03 |
閻魔大王NO.242 |
NO.480 続96<ロシアのウクライナ侵攻>トランプ騒動/ロシア軍を押し戻せる<?><起稿 閻魔大王>(24/06/03)
【閻魔大王】 2024/06/03 (Mon) 08:14
<参考=NO.479 続95<ロシアのウクライナ侵攻>米国支援決定/ロシア軍を押し戻せる<?>>
(24/05/25)
<副題=トランプ氏、実刑なら支持者「限界点に」 判事を牽制、暴動示唆か(産経新聞)>
トランプ再出現で、米国は法と、秩序の危機。
ウクライナは、国家存亡の危機。
>不倫口止め料を不正に会計処理したとして有罪評決を受けたトランプ前米大統領(77)は2日放送のFOXニュースのインタビューで、自宅軟禁や禁錮刑を受ければ国民が「限界点」に達するだろうと述べた。詳しくは語らなかったが、自身の支持者が自制心を失って暴動を起こす恐れを示唆したとも受け取れる発言で、判事を牽制(けんせい)した。
>ニューヨーク州地裁の陪審は5月30日、11月の大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ氏を34件の罪状全てで有罪とした。最長で禁錮20年に相当するとの見方があり、7月11日に判事が量刑を言い渡す。トランプ氏は自宅軟禁や禁錮刑でも「構わない」とした上で、「国民が受け入れるのは難しいだろう」と語った。
>高齢であることや前科がないことから、実際には刑務所に収監されず保護観察や罰金にとどまるとの指摘がある。自宅軟禁を言い渡された場合は、足首に所在監視のための機器を装着される。(共同)
<参考=「トランプ氏、実刑なら支持者「限界点に」 判事を牽制、暴動示唆か」(産経新聞)>
(24/06/03)
【閻魔大王】 2024/06/03 (Mon) 17:53
<副題=トランプ氏支持者が「上下逆さまの星条旗」、「陪審員の個人情報さらせ」投稿も(読売新聞)>
自国の旗です。お好きにして頂戴。
<写真>
5月30日、米フロリダ州でトランプ前大統領の有罪判決を受けて上下逆さまの星条旗を掲げる支持者=ロイター
>米国のトランプ前大統領が不倫の口止め料を不正に処理したとされる事件の裁判で有罪評決を言い渡されたことに抗議し、支持者の間で上下逆さまの星条旗を掲げる動きが広がっている。ネット上では、有罪を決めた陪審員を脅迫する投稿なども相次いでいる。
>トランプ氏に近い保守系の政策研究機関・ヘリテージ財団は評決翌日の5月31日、ワシントンの本部とみられる場所に逆さまの星条旗を掲げた写真をX(旧ツイッター)に投稿した。カントリー歌手ジェイソン・アルディーンさんやトランプ氏を熱烈に支持しているマージョリー・テイラー・グリーン下院議員もSNSに載せた。
>米NBCなどによると、トランプ氏支持者の間では「陪審員の個人情報をさらせ」などといった過激な投稿も広がっているという。
>逆さまの星条旗は1960年代のベトナム反戦運動などで見られ、トランプ氏が2020年の大統領選で敗れた後、支持者らの間で抗議を示すものとして広がった。
<参考=「トランプ氏支持者が「上下逆さまの星条旗」、「陪審員の個人情報さらせ」投稿も」(読売新聞)>
(24/06/03)
【閻魔大王】 2024/06/03 (Mon) 18:36
<副題=支持率13%の衝撃・・・バイデン氏vsトランプ氏 一騎打ちに異変 存在感を増すケネディ家の異端児 行方を占う第三の勢力【アメリカ大統領選挙】(TBS)>
ジョー・バイデン=81歳
ドナルド・トランプ=77歳
ロバート・ケネディ・ジュニア=70歳
<画像1>
ケネディの登場
<写真2>
候補者3人<?>
<写真3>
ロバート・ケネディ・ジュニア<70歳>
>早々に「バイデン大統領VSトランプ前大統領」の再対決という構図が決まったアメリカ大統領選挙。今回の勝敗の鍵を握るのは「第三勢力」になるかもしれない。無所属で戦う「ケネディ家の異端児」が存在感を増している。(TBSワシントン支局長 樫元照幸)
>注目の「第三の候補」 ケネディ家の異端児
>首都ワシントンで開かれていた小政党「リバタリアン党」の党大会には、トランプ前大統領とは別にもう1人「部外者」が参加した。無所属で大統領選に出馬しているロバート・ケネディ・ジュニア候補(70)だ。リバタリアン党の候補者ではないが、招待を受けて演説を行い、民主党・共和党の双方を批判して大きな拍手があがる場面があった。
>ケネディ候補はジョン・F・ケネディ元大統領の甥で、父親はロバート・ケネディ元司法長官という、アメリカ政界の「華麗なる一族」の1人だ。長年、公害問題に取り組む弁護士として活動し、民主党からの出馬を目指したが、去年10月に無所属での立候補に切り替えた。上半身裸で腕立て伏せをしている映像をSNSに投稿するなど、“若さ”もアピールしている。
>主な主張は国の分断への批判と、慢性疾患の急増への警鐘で、「自閉症の増加の原因になっている」と主張して小児ワクチン接種に反対し、新型コロナウイルスの接種にも反対していることで知られている。また、「新型コロナは特定の人種を攻撃している」と主張したり、「報道機関はCIAに操られている」などと発言したりして、「陰謀論者」と評されることもある。”ケネディ家の異端児”とも呼ばれていて、きょうだいたちは選挙戦からの撤退を繰り返し求めているが、ケネディ候補は「私たちの一族は意見で対立しても、お互いの愛では一致している」と聞き入れる様子はない。
>いったいどんな人が支持しているのか。4月下旬にニューヨーク州で開かれた集会を取材した。会場には高齢世代に限らず、600~700人ほどの幅広い年齢の人が集まっていた。話を聞くと、2020年の選挙でバイデン氏に投票した人もいれば、トランプ氏に投票した人もいた。また、意図的に投票に行かなかった人もいて「私はバイデンもトランプも嫌だ。他の良い候補を探している」と話す人が何人もいた。そんな参加者を前にケネディ候補は「トランプ前大統領もバイデン大統領も問題に対処できる能力がない」「トランプ信奉者もバイデン信奉者も私の政策を見ればこの国に希望を持つようになる」と支持を訴え、会場は大きな歓声に包まれた。
>支持率13%の衝撃 始まった「ケネディ対策」
>米NBCが今年4月に行った世論調査では、バイデン氏VSトランプ氏の「一騎打ち」の場合の支持率は「バイデン氏44%・トランプ氏46%」だったが、ケネディ氏を含むほかの候補を選択肢に加えると、「バイデン氏39%・トランプ氏37%・ケネディ氏13%」という調査結果になった。ケネディ氏がバイデン氏・トランプ氏の双方から支持を奪っている形だ。
>ロイター通信が今年1月に行った調査では「バイデン氏とトランプ氏の戦いはもう見たくない」と答えた人が67%にのぼっていて、「別の候補」を求める人がケネディ氏支持に動いている様子が世論調査から見て取れる。
>こうした事態に、バイデン陣営・トランプ陣営ともに「ケネディ対策」を始めた。トランプ氏はSNSに動画を投稿し「私がもし民主党員だったらバイデンではなくケネディ候補に投票しますね。彼こそが民主党らしい候補者です」と訴えた。バイデン支持層をケネディ支持に誘導することで、バイデン氏の得票を減らそうという狙いだ。
>一方のバイデン陣営は「ケネディとトランプは同じ大口献金者に支えられている」といった情報を毎日のようにメールやSNSで発信し、民主党支持者のつなぎ止めに必死だ。ケネディ候補がリバタリアン党の党大会で演説した直後にも「今日のケネディ・ジュニアのスピーチは、自己陶酔の異様なもので、不評だった。彼への支持は無く、勝利への道もない」とのコメントを出していた。
>32年ぶりの「三つ巴の候補者討論会」実現なるか
>バイデン氏とトランプ氏は6月27日と9月10日に候補者討論会を開催することで合意した。6月に開催されるのは異例の早さだ。そして米CNNが主催するこの討論会に、ケネディ氏が参加できるのかが注目されている。
>参加資格を得るためには
①指定の世論調査で15%以上の支持率を4回以上得るとともに、
②270人の選挙人を獲得できるだけの州の出馬資格を得ること、が条件とされている。
>実は、ケネディ氏はすでに3つの世論調査で15%以上の支持率を獲得していて、①の条件クリアは見えてきた。②についてケネディ陣営は、5月27日時点で15の州(選挙人数201人)で出馬に必要な署名を集めたとしている。
>冒頭に紹介したリバタリアン党の党大会では、党内の9人の候補者にトランプ氏とケネディ氏を加えた上で候補者選びが行われたが、結局は党の活動家のチェース・オリバー氏(38)が大統領候補に指名された。リバタリアン党はトランプ氏がぶら下げた「閣僚ポスト」という「アメ」には飛びつかなかった形だ。一方でケネディ氏が指名されれば上記の②の条件を一気にクリアするところだったが、これも実現しなかった。
>ケネディ候補が討論会までの残り1か月間でさらに署名集めを進め、参加資格を得ることができるか。実現すれば1992年にロス・ペロー氏が参加して以来、32年ぶりの「三つ巴の候補者討論会」となる。
<参考=「支持率13%の衝撃・・・バイデン氏vsトランプ氏 一騎打ちに異変 存在感を増すケネディ家の異端児 行方を占う第三の勢力【アメリカ大統領選挙】」(TBS)>
(24/06/02)
【閻魔大王】 2024/06/06 (Thu) 23:34
<副題=ロシア軍、東部チャシウヤールで消耗の罠にはまる 5月の人的損害は過去最悪に(Forbes)>
>ウクライナ東部ドンバス地方のロシア軍は今年2月、多大な損害を出した5カ月にわたる攻撃の末にアウジーウカを陥落させると、すぐに東部で新たな都市に狙いを定めた。かつて鉱工業で栄え、ロシアが2022年2月に戦争を拡大する前には1万2000人ほどが暮らしていたチャシウヤール市である。
>チャシウヤールは、ロシアがすでに占領しているバフムートの西方の接触線にさらされているうえ、防御の役に立つ地形が市を南北に流れる運河くらいしかない(しかも渡河しやすい地点が2カ所ある)ので、攻撃を受けやすい。そして、市の中心部から運河を隔てて反対側にある最東端の通称「運河地区」は、とりわけ攻撃を受けやすい。
>ウクライナに侵攻している50万人規模のロシア軍にとって、チャシウヤールを落とすのはそれほど難しくないはずだった。ところが、ロシア軍はここでもまた消耗の罠にはまっている。この正面のロシア軍部隊は少しずつ、物差しで測れる程度の前進を遂げてきたものの、その過程で人員を何千人も失っている。ウクライナ側の人的損耗ははるかに少ない。
>ロシア軍がどのようにチャシウヤールを攻略しようとしているのかは明白だ。第200独立親衛自動車化狙撃旅団、第299空挺連隊、第11独立親衛空挺旅団などの部隊が、集中的な近接航空支援を受けながら運河地区を攻撃し、制圧する。その後、ここを足場として市中心部を直接攻撃する。運河地区に対する攻撃と並行して、チャシウヤールへの補給線に圧力をかけるため、市のすぐ北にあるカリニウカ村を攻撃する。
>ロシア軍はこうした作戦で数カ月にわたり攻撃を続けてきたが、あまりうまくいっていない。最近、サーモバリック弾を発射できるTOS-1/TOS-2多連装ロケット砲も使い始めたが、現地の火力バランスを決定的に変えるには至っていない。4日現在、ウクライナ軍の第41独立機械化旅団、第241独立領土防衛旅団、独立大統領旅団(編集注:大統領の護衛を主任務とする陸軍隷下の機械化歩兵部隊)がチャシウヤール、運河地区、カリニウカを引き続き保持している。
>ロシア軍はここ数日、カリニウカでウクライナ軍を一時押し込んだが、ウクライナ側は第200旅団から激しい砲撃を浴びながらも反撃し、押し戻した。
>ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)は、かねて運河地区について悲観していた。3日の作戦状況評価でも、運河地区について「(ロシア軍の)前方部隊が側面の陣地を確保したので、近く占領されることになるだろう」と言及している。
>だが、「側面の陣地」のひとつはカリニウカにあり、それはウクライナ軍の反撃で排除された。おそらくCDSがこの評価レポートを作成したあとの出来事だったので、評価には反映されていないのだろう。
>ロシア軍の誤算のひとつは、対独戦勝記念日の5月9日、ウクライナ北東部で新たに始めた攻勢が目論見どおりの結果にならなかったことだ。ロシア軍はウクライナ第2の都市ハルキウ市の北の国境地帯に進撃することで、ウクライナ軍の一部部隊を東部戦線から引き離し、チャシウヤールなどいくつかの正面の防御を手薄にすることを狙っていたとみられる。
>だが、米国の新たな軍需品による補給がぎりぎり間に合ったウクライナ軍は、北東部に増援部隊を送って防御をてこ入れしつつ、東部でも防御をそれほど手薄にせずにロシア軍の攻勢を食い止めることに成功した。一方、装甲車両の不足がますます深刻化し、基礎訓練システムが徐々に崩壊しているロシア軍は、ろくに訓練を受けていない歩兵が徒歩でウクライナ軍の陣地を攻撃せざるを得なくなっている。
>その結果、おびただしい数の死傷者を出している。英国防省は「ロシア軍の(人員の)損害は2024年も引き続き高い水準で推移しており、5月の人的損耗(編集注:同省によるとここでは死者と負傷者のみ)は1日平均1200人を超え、報告数としては戦争が始まってから最も多かった」と報告している。
>さらに「損耗率が上昇しているのは、ロシア軍が広範な前線で続けている消耗戦の反映とみてほぼ間違いないだろう。ロシア兵の大半は限られた訓練しか受けていないのがほぼ確実であり、複雑な攻撃作戦を遂行できない」と続けている。
>ロシア軍の狙いは、ウクライナ軍の戦力を引き伸ばし、薄く広げさせた隙に、チャシウヤールに進撃することだったのだろう。だが、実際には自分たちのほうが戦力を引き伸ばし、薄く広げるはめになった。
>ロシア軍は最終的には、訓練された人員を十分に集中させて運河地区やその側面に対する攻撃を成功させ、チャシウヤール中心部に対する攻撃に乗り出すかもしれない。
>だが、もしそうできても、ロシア軍がチャシウヤール全体を占領するには数カ月かかり、人員の損害はさらに数千人増えるだろう。その代償は果たして、戦争拡大前にウクライナで人口規模が266位だった小都市という戦果に見合うものだろうか。
<参考=「ロシア軍、東部チャシウヤールで消耗の罠にはまる 5月の人的損害は過去最悪に」(Forbes)>
(24/06/06)
【閻魔大王】 2024/06/07 (Fri) 10:09
<副題=トランプ氏元側近に7月収監を命令 裁判所「有罪覆る理由ない」(毎日新聞)>
>米国の首都ワシントンの連邦地裁は6日、議会侮辱罪で禁錮4月の有罪判決を受けたスティーブ・バノン元首席戦略官(70)に対して、7月1日までに刑事施設に出頭するよう命じた。バノン氏は上訴中だが、連邦地裁は「刑の執行を延期する理由がなくなった」と判断した。バノン氏はドナルド・トランプ前大統領(77)の元側近で、インターネット配信番組を通じて保守派に根強い人気があり、トランプ氏の支持者からは反発も予想される。
>連邦地裁は「上訴で有罪が覆ると考えるのに十分な理由がない」と判断した。バノン氏は閉廷後に「草の根の保守運動、そしてトランプ大統領を封じるための判断だ」と記者団に語った。バノン氏側は収監の延期を求めて上訴する方針だ。米国では刑事裁判で有罪判決を受けた場合、上訴中でも刑の執行が始まるケースがある。
>バノン氏は、2021年の米連邦議会襲撃事件を調査する下院特別委員会の召喚に応じなかったとして、議会侮辱罪で起訴された。22年7月に1審で有罪評決を受け、今年5月には2審で控訴を退けられていた。同様の罪で起訴されたトランプ前政権の元大統領補佐官、ピーター・ナバロ氏(74)は今年3月に南部フロリダ州マイアミの刑事施設に収監された。【ワシントン秋山信一】
<参考=「トランプ氏元側近に7月収監を命令 裁判所「有罪覆る理由ない」」(毎日新聞)>
(24/06/07)
【閻魔大王】 2024/06/07 (Fri) 11:09
<副題=トランプ氏に投票せず、米無党派52% 有罪でも変わらず>
無党派層の、52%がトランプに投票せずも、残の48%については、可能性が<?>
とするなら、4%の差。
>米国のトランプ前大統領が5月30日に有罪の評決を受けた後の複数の世論調査が発表になった。米ABCテレビの調査では無党派層の52%が「立候補をやめるべきだ」と回答し、投票しない意向を示した。1年前の調査と同水準で、現時点では大きな変化はみられない。
>共和党のトランプ氏と民主党のバイデン大統領の対決となる11月の米大統領選は接戦となる見込みで、無党派層の動向が勝敗を左右する
<以下、会員記事>
<参考=「トランプ氏に投票せず、米無党派52% 有罪でも変わらず 米大統領選2024」(日本経済新聞)>
(24/06/07)
【閻魔大王】 2024/06/08 (Sat) 16:39
<副題=トランプ前大統領の元側近バノン被告、刑務所への出頭命じられる(BBC)>
が、従わず。
<寄稿閻魔大王 2024/06/07 (Fri) 10:09>
<副題=トランプ氏元側近に7月収監を命令 裁判所「有罪覆る理由ない」(毎日新聞)>
「この日の命令を受けてバノン被告は地裁前で記者団に対し、「必要ならば最高裁まで行く」と主張。「私を黙らせることができる監獄や刑務所など、どこにもない」と力説した。」
トランプ一家は、法と、秩序を、無視。
<写真>
トランプ前米大統領の首席戦略官だったスティーヴ・バノン被告(中)
>米ワシントンの連邦地裁は6日、ドナルド・トランプ前米大統領の首席戦略官だったスティーヴ・バノン被告(70)に刑務所への出頭を命じた。
>2021年1月6日の米連邦議会襲撃事件を調べる下院特別委員会の召喚状に従わなかったとして、バノン被告は議会侮辱罪で禁錮4カ月の有罪判決を言い渡されている。被告は無罪を主張し控訴したが、連邦高裁が5月の時点で「既存の法律を真っ向から否定するもの」として、訴えを退けていた。
>被告は、右翼系ポッドキャストの司会者としても知られる。
>ワシントンの連邦地裁はバノン被告に、禁錮4カ月の刑に服するため、7月1日までに刑務所に出頭するよう命じた。
>この日の命令を受けてバノン被告は地裁前で記者団に対し、「必要ならば最高裁まで行く」と主張。「私を黙らせることができる監獄や刑務所など、どこにもない」と力説した。
>自分が起訴され有罪となっているのは「MAGA運動を封じるためだ」とも、バノン被告は述べた。「MAGA」とは、トランプ前大統領が先頭に立つ「アメリカを再び偉大にしよう(Make
America Great Again)」運動のこと。
>バノン被告は、自分が下院調査委で証言しなかったのは、弁護団の助言に従ってのことで、犯罪を犯す意図はなかったとしている。
>担当弁護士のデイヴィッド・シェーン氏も、被告が訴追されたのは政治的動機によるもので、もし被告が下院特別委で証言していたなら、トランプ前大統領が主張した大統領特権を侵害する羽目になっていたと主張した。
>トランプ前大統領は在任中の大統領としての行動には免責特権が適用され、刑事責任を免れるほか、証言義務からも免責されると主張している。
>バノン被告と同様に議会侮辱罪で有罪となったトランプ前政権の大統領補佐官ピーター・ナヴァロ被告は既に連邦刑務所で服役している。
<参考=「トランプ前大統領の元側近バノン被告、刑務所への出頭命じられる」(BBC)>
(24/06/07)
【閻魔大王】 2024/06/08 (Sat) 18:47
<副題=ウクライナ軍、最前線で反撃か 東部2都市で露軍後退との分析(産経新聞)>
>ロシアによるウクライナ侵略で、ドイツ紙ビルトの軍事専門家は7日、ウクライナ軍が東部ドネツク州の小都市チャソフヤルに隣接する集落カリニナの大部分を奪還したとする分析をX(旧ツイッター)で公表した。この専門家はまた、ウクライナ軍が東部ハリコフ州の国境地帯の小都市ボフチャンスクでも露軍を後退させているとした。
>ウクライナ軍は過去半年間以上、欧米の軍事支援の鈍化により劣勢を強いられてきたが、最近は支援が再び活発化したことなどを背景に、戦線の安定化に成功して一部で反撃しているとされる。
>チャソフヤルは高台に位置する要衝で、過去数カ月間にわたって激戦が続いてきた。露軍はチャソフヤルを制圧し、全域の掌握を目指すドネツク州の中心部方面への進軍ルートを確保する思惑だとみられている。
>一方、ボフチャンスクは、5月上旬に露軍が着手したハリコフ州への越境攻撃で攻防が焦点化。一時は露軍が市内の約5割を制圧したが、最近はウクライナ軍が市内の8割近くの支配権を回復したと伝えられている。
<参考=「ウクライナ軍、最前線で反撃か 東部2都市で露軍後退との分析」(産経新聞)>
(24/06/08)
【閻魔大王】 2024/06/09 (Sun) 10:54
<副題=仏、ウクライナに訓練要員派遣へ 軍事支援は新段階に(日本経済新聞)>
マクロン仏大統領が有言実行<!>
>フランスのマクロン大統領は7日、ロシアの侵略を受けるウクライナに他の複数の国と共に兵士の訓練要員を送ると表明した。2022年2月の侵略開始以来、西側諸国が軍の要員を派遣するのは初めてで、ウクライナへの軍事支援は新段階に入った。
>「今後数日のうちに、なるべく多くの国が参加する連合について最終調整する」。マクロン氏は同日、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談後の記者会見で、近...
<以下、会員限定記事>
<参考=「仏、ウクライナに訓練要員派遣へ 軍事支援は新段階に」(日本経済新聞)>
(24/06/08)
【閻魔大王】 2024/06/09 (Sun) 15:09
<副題=米仏首脳会談、ウクライナ支援強化で一致…訓練要員派遣巡り温度差(読売新聞)>
バイデン大統領は、肝心な箇所で、消極的。
>米国のバイデン大統領とフランスのマクロン大統領は8日、パリで会談し、ロシアの侵略を受けるウクライナへの支援を強化する方針で一致した。具体的な支援のあり方を巡っては温度差があり、仏側はウクライナ軍兵士訓練の要員を有志国で派遣する考えを示す一方、対露関係の緊迫化を望まない米側は反対姿勢を崩さなかったとみられる。
>両大統領は会談終了後、共同記者発表に臨んだ。マクロン氏は、「ウクライナが必要とする限り支え続けることで一致した」と説明。バイデン氏も「プーチン露大統領はウクライナだけでなく、欧州全体を脅威にさらす」と述べ、欧州との連帯を強調した。
>米国では、11月の大統領選でバイデン氏と再対決が見込まれるトランプ前大統領の支持者を中心に、ウクライナ支援予算を国内に振り向けるよう求める声が広がる。フランスでも、支援に懐疑的な右派ポピュリズム政党が支持を高めており、両大統領は、支援継続で米欧の結束をアピールする必要に迫られていた。
>ただ、マクロン氏は、米国とは一線を画す「欧州の戦略的自立」を掲げている。7日にはパリを訪問したウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、訓練要員派遣のための「有志連合」を近くまとめる考えを示した。
>欧州としての行動が必要との主張を具現化するもので、対露強硬派のバルト3国などと足並みをそろえるとみられる。
>これに対しバイデン米政権は、訓練要員の派遣に反対の立場を示してきた。北大西洋条約機構(NATO)加盟国の兵士がウクライナでロシアの攻撃に巻き込まれれば、NATO全体とロシアの軍事的な緊張が極度に高まるためだ。
>ジョン・カービー米大統領補佐官は記者団に、「(バイデン氏は)当初からロシアとの戦争を求めないと明言している。紛争がそこまで激化すれば、欧州大陸全体に悲惨な結果をもたらす可能性がある」と述べ、慎重な姿勢を強調した。
>両大統領は、今月イタリアで行われる先進7か国(G7)首脳会議などを通じ、ウクライナ支援の議論を継続していく考えだ。
<参考=「米仏首脳会談、ウクライナ支援強化で一致…訓練要員派遣巡り温度差」(読売新聞)>
(24/06/09)
【閻魔大王】 2024/06/10 (Mon) 10:24
<副題=米国はウクライナ戦争を止めたいのか続けたいのか、元外務次官が首を傾げるブリンケン国務長官の外交センス 【著者に聞く】『現実主義の避戦論 戦争を回避する外交の力』の薮中三十二に聞く(JB)>
筆者は、ブリンケン国務長官の、外交センスに疑問を言うてるです。
失礼乍ら、ではあるですが。
閻魔大王的には、ブリンケン氏に外交センスなく、そもそもがの、バイデン大統領が、中途半端に過ぎるです。
ウクライナを生かさず、殺さず。
ウクライナに負けてもらっては、困るが故、支援。されどの、勝ち過ぎられても、困ると。
困るの理由、核兵器を使われては、なと。
<写真1>
外交官としてのセンスに疑問を呈されたブリンケン国務長官(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
>5月14日に、ウクライナのキーウを訪れたブリンケン米国務長官はゼレンスキー大統領と会談し、米国内のロシア資産を差し押さえ、その資産をウクライナの再建に使うと述べた。また、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)入りに向けて働きかけていくとも語った。その3週間前には、米議会でウクライナへの610億ドル(約9.5兆円)の新たな軍事支援を盛り込んだ予算案が可決している。
>米国はこの戦争をどこに着地させようと考えているのだろうか。『現実主義の避戦論 戦争を回避する外交の力』(PHP研究所)を上梓した、元外務省事務次官で大阪大学特任教授の薮中三十二氏に聞いた。(聞き手:長野光、ビデオジャーナリスト)
>──「ウクライナ戦争が勃発する前に、どうして世界はロシアを止めることができなかったのか」という問題意識を世の中がもっと持つべきではないか、と本書に書かれています。
>薮中三十二氏(以下、薮中):「プーチンはウクライナに侵攻することを決めていた」「この戦争は不可避だった」と多くの人がそう結論づけていますが、「なぜロシアはウクライナ侵攻に踏み切ったのか」「その時に米政府はどう対応したか」という検証は、まだ日本でも米国でも本格的に行われていません。私は明らかにおかしいと思います。
>プーチンは旧ソビエト帝国の領土を取り返したい。ウクライナは昔から同胞だから力で取り込むと決めていた。外交で止めることなどできなかった。そう語られがちですが「本当にウクライナ戦争を外交で止める力はなかったのか」という点は少なくとも検証すべきです。
>2021年秋に、ロシアが10万人規模の軍隊を国境に張り出した。この時に米政府の関係者は「米国は軍事的に介入しない」と表明しました。これでは「行ってくれ」と言わんばかりの対応です。
>──外交でロシアを止められる可能性はあったのでしょうか?
>薮中:私は外交で止めるチャンスはあったと思います。この時に、一生懸命止めようと努力したのはフランスとドイツでした。マクロン大統領は何度もプーチン大統領と電話会談を行い、最後はモスクワで会い、長いテーブルの端と端に座って会談しました。結局止めることはできませんでしたが。
>プーチンを止めることができるのは、米国だけだったと思います。NATOと言えば米国であり、核大国のロシアに対抗できるのも米国です。
>ロシアの対米要求は、ウクライナをNATOに入れないことです。それを米国に文章で確約してほしい。
>ウクライナ戦争勃発直前の2021年1月21日、米国のブリンケン国務長官と、ロシアのラブロフ外相がジュネーブで30分間会いました。こんなに短い会談は、我々の感覚だと交渉とは言えません。
>この時に、ラブロフ外相は「ウクライナのNATO入りは認めない」と確約してほしいと頼み、ブリンケン長官は「そんなことはできない」「どこの国でも手を挙げるのは自由だ」と言って応じなかった。
>でも、この言い分はあまりにも形式的だと思います。交渉であれば、いくらでも他の提案はできたはずで、外交官であれば、10や20の手はすぐに考えることができる。
>たとえば、「米国とロシアの共通の理解として、ウクライナのNATO入りは当面はない」という「見通しを共有する」などといった対応です。これだったらNATOのオープンドアポリシーにも反しません。
>もちろん、それでロシアが踏みとどまったかどうかは分かりません。そこから交渉が始まり、徹夜で交渉するのです。
>ところが、ブリンケン長官がロシアへの塩対応をどう説明したかというと、「ロシアはそもそもGood Faith(誠実)に話す用意がない」と言いました。誠意を持って話す用意がないから、話をしても意味がないということです。
>──ブリンケン長官はウクライナ戦争の前から、ロシアは信用できないと何度かメディアで語っていました。
>薮中:ブリンケン長官は元外交官ですが、もし彼が、本当にロシアが不誠実だから話ができないと突っぱねるとしたら、外交官失格です。
>たとえば、北朝鮮と話をする時に、Good Faithに出てくるはずがありません。それをなだめすかしながら、いろんなアプローチで交渉していくのが外交です。六カ国協議だって、日米韓が一体となって働きかけおいて、中国が北朝鮮に強力に働きかけてやっと成立させたのですから。
>真逆の対応を見せた米国の外交姿勢
>薮中:ウクライナ侵攻に関しては、事前にプーチン大統領とバイデン大統領の電話会談が2度ありました。2回目は2022年2月です。オリンピックが終わるので(2022年2月20日が北京冬季オリンピックの閉会式)、ここからが危ないと緊張が高まったタイミングです。
>この時に、ブリンケン長官はハワイで、日米韓で北朝鮮問題を話していた。もちろん、3カ国の外相が話す機会は重要ですが、ロシアが戦争を始めようかという、まさにそのタイミングに、それを差し置いてやるべきことか疑問です。
>バイデン大統領は「ウクライナは民主主義国家として十分に成熟していない」「ウクライナのNATO入りはまだ現実的ではない」とメディアに語っていた。なぜこの見解をロシアに伝えなかったのか。
>──米国はロシアをおびき出したかった。侵攻が始まったら、世界中でロシアにいろんな制裁をかけて孤立させ、追い詰めることができるから。そういうことはありませんか?
>薮中:それはないと思います。というのも、バイデン政権にとって一番の相手は中国です。大統領になってから、彼はずっとそう言ってきた。ロシアをさほどの相手とは見ていませんでした。2021年夏には、米ロ首脳会談を行い、両首脳はわりとにこやかに話している。ロシアをおびき出して叩く必要などなかったのです。
>結果としては、米中の対立関係もどこか浮いてしまったというか、中国との対決から、中国の協力も仰ぎながらロシアに対抗していかなければならなくなった。狙ってやったとは思えません。
>さらに、私がよく分からないのは、2021年11月10日に、米国とウクライナが「戦略的パートナーシップ憲章」に署名していることです。その時に米国はウクライナを支持すると言っている。NATOに入ることも支持すると言っている。経済的にも、政治的にも、軍事的にも、ウクライナを支持していくと表明しているのです。
>──ウクライナのNATO入りは時期尚早と言っていた先ほどの発言とは真逆ですね。
>薮中:真逆なのです。米国の外交の姿勢がよく分からない。いったいどこまできちんと考えてやっていたのか。
>──本書では、米国に代わってむしろ中国がロシアとウクライナの仲介になり、交渉の可能性を切り開こうとしていることについても言及されています。
>薮中:中国は難しい立場にいると思います。米国と競争している中で、ロシアを自分の仲間にしておきたい。
>他方、中国の基本姿勢は「内政不干渉」であり「領土の保全」です。だからこそ、ロシアが主権国家のウクライナを侵略したことは、本来支持できない。中国とウクライナの関係も悪くありませんでしたから、スパッとモノが言えないのです。
>ゼレンスキー大統領は、こうした中国の置かれている立場を理解しています。だから、2023年2月に中国が「12項目の提案」を出した時に(※)、米国はロシアを批判しない中国の提案に否定的でしたが、ゼレンスキー大統領は一定評価して、習近平国家主席とも会談する姿勢を見せたのです。
>※中国の12項目の提案:ロシアのウクライナ侵攻に対する中国の主張を12項目にまとめた文章。(1)すべての国の主権尊重、(2)冷戦思考の終了、(3)戦争の終了、(4)和平対話の始動、(5)人道危機の解決、(6)民間人と捕虜の保護、(7)原子力発電所の安全確保、(8)核兵器使用への反対、(9)食糧の保障、(10)一方的制裁の停止、(11)産業チェーン・サプライチェーンの安定確保、(12)戦後復興の推進
>岸田政権の防衛費倍増で最もビックリしたこと
>薮中:今年5月、習近平国家主席のフランス訪問がありました。フランスは、ロシアとウクライナを停戦に持ち込むためには中国が必要だと考えています。
>マクロン大統領は、2022年の夏から停戦を求め続け、一時期、ゼレンスキー大統領を怒らせていました。ウクライナからするとほしいのは停戦の呼びかけではなく、武器の供与です。
>でも、やはりどこかのタイミングで停戦に持ち込まなければならない。その際に中国の存在も必要だと考えているのです。
>ウクライナがなぜ停戦を嫌がるのかといえば、「下手に手を打つと、またロシアが侵攻してくる」と考えるからです。ミンスク合意をやったのに、結局また侵攻してきた。ですから、停戦に持ち込むためには、世界はその恐怖に答える必要がある。
>まず米国が停戦交渉に入らなければなりません。当たり前のように思われるかもしれませんが、実は、2015年のミンスク合意には米国は入っていません。ドイツとフランス、そして当事者としてロシアとウクライナで作った合意です(※)。
>※ミンスク合意は2014年に結ばれたものと、2015年に結ばれたものがあり、2015年のミンスク合意にはドイツとフランスが入っている。
>ここに米国と中国を入れる。そうすると、またロシアが将来ウクライナに侵攻しようとしても、今度は中国が明確に反対しなければならなくなる。やがてそのような、停戦の議論もあり得ると思います。
>──米国にとってロシアは長年厄介な存在でした。特にプーチン大統領は厄介です。プーチン政権が崩壊するところまでいかないと、米国はこの戦争を止められない。そういう意識もあるのではないですか?
>薮中:そういう考えを持つ人も米国にいると思います。でも、実際にプーチンが倒れるまで戦い続けることができるのか。我々は外交や国際問題は5年単位で考えることが多いのですが、向こう5年でプーチン政権が倒れそうには見えません。だからどうするのか、これを考えなければなりません。
>──本書の中で、岸田政権が防衛費をGDP比2%の11兆円に引き上げる決断をしたことについても言及されています。この決定について、どんな印象をお持ちになりましたか?
>薮中:亡くなった安倍元首相は、日本の防衛力強化と、憲法に自衛隊を書き込むことを努力された方でした。2012年に第二次安倍政権が発足した時の防衛費は4.6兆円ですが、7年8カ月の安倍政権で防衛費は最終的に5.3兆円になりました。7000億円の増加です。
>ところが、岸田政権は防衛費を2027年度にGDP比2%の11兆円以上にすると決めました。5.5兆円から最低11兆円です。少しは経済も成長するでしょうから、12兆円や13兆円になりうる。ものすごい増加ですが、岸田さんはあっさり決めた。
>一番の驚きは、「仕方がないよね」と国民から大きな反対の声があまり出なかったことです。
>防衛費倍増があまりにもあっさり決まった背景
>薮中:私は若い学生ともよく話しますが、若い人も「ウクライナであのようなことが起きたのだから、日本もNATO並みにしないわけにはいかない」と、岸田首相と同じことを言っていました。確かに、NATO諸国は防衛費をおよそGDP比2%にしています。各種世論調査の結果を見ても、今回の防衛費増加にはおよそ6割が賛成しています。
>背景には「ウクライナであんなことが起きたのだから、日本も準備をしておかねば」というロジックがあります。ただ、私はロジックをとても重視していますが、これが本当に正しいロジックと言えるのかどうか疑問です。
>「ウクライナであんなことが起きたから」と言いますが、あんなことが起きないように、未然に防ぐ努力をもっとする必要があったと思います。
>「日本の周辺にはたくさん安全保障上のリスクがある」と語る人もいます。でも、それはどんなリスクを指しているのか。中国なのか、北朝鮮なのか、どういう問題があって、だから何をする必要があるのか。そういうことをきっちり議論してから決断すべきです。
>揚げ足を取るつもりはありませんが、2022年11月に「防衛費をGDP比2%にする」と発表したのは財務大臣でした。総理が防衛大臣と財務大臣を呼んで決めたようですが、そこに外務大臣はいませんでした。
>日米の安全保障条約の主管大臣は外務大臣です。周辺にどのような脅威があり、防衛費をどこまで上げるか。それは財務大臣と防衛大臣だけで決めることではありません。これも含めて、決め方にも疑問があります。また、この重要な決定に際して、国会での議論もありませんでした。
>──防衛費の増加に関して、メディアや知識人は十分に反応を示しましたか?
>薮中:十分な議論や反対意見があったとは思いません。それはなぜかというと、ロシアがウクライナに侵攻して以来、毎日、毎晩、戦況が報じられ、専門家が軍事的な話を展開する。あれだけの報道があると、危機感が刷り込まれてしまうのでしょう。
>そういう中で、冷静に「ちょっと待ってくれ」「本当にそこまで用意しなければならないのか」という問題提起や意見は言いにくくなる。「世界の状況はこんなに厳しいのに」「国を守ろうとはしないのか」と言われてしまう。そういう声がすごい力を持つのです。
>東アジアについても、台湾海峡や尖閣諸島への中国の武力侵攻の可能性が安全保障上の脅威として指摘されますが、決定的に大事なことはそうした武力侵攻を食い止めることです。そのための抑止力として、日米同盟が盤石だと見せつけるとともに、日本の一定の防衛力の強化が不可欠です。
>そしてさらに、東アジアの平和を維持するための外交努力が不可欠です。「外交努力などで武力行使を防げるのか」「そうした甘い状況ではない」といった声も聞こえてきますが、実は日本と中国の間には今大きなチャンスがあります。
>2017年から19年にかけて3度、安倍・習近平会談が開かれましたが、その際に驚くべき展開がありました。「日本にあまりにも有利だ」と中国で批判の強かった2008年の「東シナ海油ガス田共同開発合意」が蘇ったのです。
<本2>
藪中三十二
現実主義の避戦論
戦争を回避する外交の力
<地図3>
【日中中間線の地図】2008年に日中で合意した東シナ海油ガス田共同開発。一度は死んだと思われた合意だが、習近平国家主席は2008年合意を再確認した
>2008年、当時の福田総理と胡錦濤国家主席の時代にまとまった合意ですが、その後に日中関係が悪化し、合意は死んだものと思われていた。
>ところが、習近平国家主席が安倍総理に、この2008年合意を再確認しました。この合意を条約としてまとめ上げれば、東シナ海は平和な海にするチャンスがある。まさに亡くなられた安倍総理の功績です。
>もちろん、東シナ海には南に尖閣諸島があり、中国も容易に立場を変えないでしょう。しかし、2008年合意は東シナ海を中間線で二分する意味合いを持つ極めて重要な合意です。日本の主張が通った合意なのです。
>日本政府は、この安倍・習近平会談を引き継いで「2008年合意」を条約化し、東シナ海を「平和・協力・友好の海」とする2008年日中共同声明に沿って、中国に国際ルールを遵守するよう、働きかけていくべきです。
<参考=「米国はウクライナ戦争を止めたいのか続けたいのか、元外務次官が首を傾げるブリンケン国務長官の外交センス 【著者に聞く】『現実主義の避戦論 戦争を回避する外交の力』の薮中三十二に聞く」(JB)>
(24/06/08)
<参考=NO.481 続97<ロシアのウクライナ侵攻>「もしトラ」から「もしバイ」<?>>
(24/06/11)