閻魔大王<NO.263>

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閻魔大王NO.264
503 続118<ロシアのウクライナ侵攻>トランプ王/強過ぎる独自色 閻魔大王 25/02/26
閻魔大王NO.262

NO.503 続118<ロシアのウクライナ侵攻>トランプ王/強過ぎる独自色<起稿 閻魔大王>(25/02/26)


【閻魔大王】 2025/02/26 (Wed) 15:54

<参考=NO.502 続117<ロシアのウクライナ侵攻>トラの偏見/バイデン憎し<?>
(25/02/24)

<注>「トランプ王」は、下記より。
<参考=NO.501 続116<ロシアのウクライナ侵攻>トラの焦り/ノーベル平和賞<?>>
<寄稿閻魔大王 2025/02/23 (Sun) 11:34>
<副題=「王様万歳」トランプ氏、王冠をかぶり微笑む自身のイラストを投稿(Yahoo!ニュース・ABEMA TIMES)>

<写真>再掲


【閻魔大王】 2025/02/26 (Wed) 17:24

副題=混迷するプーチン・トランプ首脳会談の行方 米ロで食い違う思惑と実現を阻む“障害”(テレビ朝日)


<写真1>
モスクワではヤルタ会談関連の展示会が開かれている



<写真2>
ロシア連邦保安庁(FSB)関連団体が作成した2025年のカレンダー



>ウクライナ本格侵攻から丸3 年。
>アメリカのトランプ大統領の就任で、アメリカとロシアによる停戦に向けた交渉が始まった。

>ウクライナのゼレンスキー大統領が当事者不在と批判するように、アメリカ、イギリス、ソ連(当時)の超大国のみで第二次世界大戦の戦後処理を話し合った「ヤルタ会談」にも例えられる。

>トランプ大統領は2月中にロシアのプーチン大統領と直接会談する意向を示し、プーチン大統領も「ドナルドに会いたい」などと前向きなそぶりを見せる。

>だが、互いの友好的な発言とは裏腹に、首脳会談に向けた駆け引きは不信に満ちているようだ。


>「問題は、『会談のテーマ』と『合意文書への署名』だ。
>トランプ・チームはいかなる文書への署名も拒否していることだ」

>あるクレムリンに近い関係者は、米ロ首脳会談にむけた交渉をめぐり、そう指摘する。
>水面下で、どのような駆け引きがあるのだろうか?
>そして、この戦争を外交の力で終わらせることは本当にできるのだろうか?
(ANN取材団)

>要求の譲歩はしないプーチン政権
>クレムリンに近い関係者によると、トランプ政権はウクライナ問題の解決のみに首脳会談の焦点を絞りたいという。
>それに対して、プーチン政権は、今回の米ロ間の接触の3年ぶりの再開を「米ロ関係の修復だ」と位置づけている。経済制裁などをはじめ幅広いテーマで会談することを求めていて、交渉のスタート地点、何について話し合うかの議題からして、まったく折り合いがついていないという。


>停戦交渉についてだけをみても、プーチン政権は常に対話の用意があると繰り返しているが、実際にはゼレンスキー政権の退陣や、ウクライナ東部4州すべての領土、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)への非加盟の確約などで、譲歩する構えは一切見せていない。


>3年ぶりの米ロ高官協議に参加したロシア直接投資基金のドミトリエフ総裁は「ロシアの封じ込め政策は失敗した」と語り、欧米の結束にくさびを打ち込んだ形だ。プーチン政権は、トランプ大統領との会談でアメリカとヨーロッパの分断を決定的にしたいようだ。


>文書で確約を迫るロシア
>プーチン政権がトランプ大統領に迫っているのが首脳会談後の「合意文書」への署名だという。

>トランプ大統領は最近、過剰にプーチン大統領に寄り添う発言を繰り返すようになった。たとえば、ゼレンスキー氏の大統領としての正当性を疑い、19日には改めて「選挙を経ていない独裁者だ」と明言した。まさに昨年3月にウクライナが戒厳令を理由に大統領選挙を延期して以降、プーチン政権が繰り返してきた言説をそのまま受け入れての発言だ。

>こうした言動から「トランプ氏は完全にロシアに取り込まれた」という見方が西側諸国を中心に広がっている。

>しかし皮肉にも、当のクレムリンは、ロシア寄りのトランプ発言に確信を持てていないようだ。

>トランプ氏の言動を振り返れば、彼が自身の発言の一貫性に気を使っているようには到底見えない。ロシアとウクライナの停戦も大統領選挙時に24時間で解決すると言っておきながら、いつの間にか言い訳することもなく、半年に期間を延ばす。

>状況が変われば、トランプ大統領は、とたんにゼレンスキー大統領を持ち上げる発言をし出すかもしれないとみているのだ。

>だからこそ、プーチン政権は、トランプ氏が後戻りしないよう首脳会談で合意文書を作成し、署名させることを迫っている。一方で、トランプ政権は言質を取られぬよう、いかなる文書への署名を拒否しているのだ。


>追い込まれているのはトランプ氏かプーチン氏か?
>クレムリンに近い関係者は、「トランプ氏は早く会談したいと焦っている」と指摘する。トランプ大統領にとっては就任後に素早く行動に移すダイナミズムが必要だとみているのだ。「会談テーマ」や「合意文書の署名」などでトランプ政権の手足を縛るような厳しい条件を課しても、最終的にはトランプ氏がプーチン政権の条件に応じて首脳会談を行うと考えているようだ。

>実際にトランプ大統領は24日、「プーチン大統領と戦争の終結にくわえ、アメリカとロシアの間での主要な経済開発取引について真剣に話し合っている」とSNSに投稿。
 その直後、プーチン大統領はモスクワ時間の夜遅く、レアアースに関する会議を急遽開き、アメリカとの共同開発の可能性などを提案する。レアアースをめぐるウクライナとの交渉が難航しているのを意識して、トランプ氏をさらにロシア側に引きこもうとしているようだ。

>会議後には国営メディアのインタビューにも応じ、ロシア産アルミニウムのアメリカへの供給や、国防費の半減についてアメリカと交渉する用意があるなどと甘い言葉を並べる。

>ただ、一方のロシアも時間が多く残されているわけではなく、トランプ大統領が折れるのをじっと待っているというわけにもいかない。多額の契約金を示した兵士募集の看板が街の至るところに掲げられ、兵士不足は深刻化している。戦死者、負傷者も増え続けている。

>また、今後のウクライナやヨーロッパ諸国の対応次第で、トランプ氏がいつどのように翻意するかもわからない。ロシアに少しでも有利な状況のうちに、譲れない条件でも折れざるを得ない可能性もある。


>沈黙を貫く中国、インド
>プーチン大統領は中国との関係でもジレンマにさらされていると指摘される。

>トランプ大統領がロシアと近づこうとする狙いの一つは、中国とロシアの切り離しだ。プーチン氏がトランプ氏との関係改善を優先すれば、中国が、ロシアから離れていく可能性もある。今のロシア経済に中国との貿易は不可欠で、習近平国家主席の意向はプーチン政権にとって大きな不安材料だ。

>プーチン大統領は侵攻を始めて3年となる2月24日、習主席に電話をし、3年ぶりとなったサウジアラビアでのアメリカとの高官協議の内容について説明している。

>また、ロシアのモルグロフ駐中国大使が、習主席が5月9日にモスクワで行われる対独戦勝記念の軍事パレードに出席すると早々に明言したり、ラブロフ外相が「プーチン大統領は夏に訪中し対日戦勝記念日の式典に出席する」と議会で公式に明らかにしたりしている。中国側は習主席の5月のモスクワ訪問を公式には発表しておらず、微妙な温度差をうかがわせる。

>対米関係を模索する一方で、中国との関係悪化を避けたいという苦悩がにじみ出ているかのようだ。


>ロシア経済を支えるもう一つの大国、インドも息を潜める。
>インド外交筋は、プーチン大統領から5月9日の軍事パレードへの招待が届いたと明かすが、モディ首相はまだ決断しないという。


>「外交のプロトコル上は、プーチン大統領がインドに来る番だ。招待に簡単に応じるわけにはいかない」

>「たしかにインドは、ロシアから格安の石油を大量に購入し大きな利益を得てきた。しかし、それを失ってもインド経済が崩壊することはないが、ロシアは違う」と強気だ。

>そのうえで、トランプ氏がロシアと直接進めようとするウクライナとの停戦仲介が成功する確率は低いとみていて、「失敗した場合、頼られればインドは仲裁に手を貸してもいい」と、主導権が舞い込んでくることを虎視眈々(こしたんたん)と狙っている。

>トランプ大統領がウクライナ侵攻の早期の解決に意欲を見せるほど、国際情勢は混迷を深め、外交的解決の道はむしろ遠のくようだ。

<参考=「混迷するプーチン・トランプ首脳会談の行方 米ロで食い違う思惑と実現を阻む“障害”」(テレビ朝日)>
(25/02/25)


【閻魔大王】 2025/02/26 (Wed) 23:44

副題=米仏首脳会談 ウクライナ安全保障“欧州が中心”で一致(日テレ)


>アメリカのトランプ大統領は24日、フランスのマクロン大統領と会談し、戦闘終結後のウクライナの安全保障をめぐり、ヨーロッパ諸国が中心的な役割を担うことで一致しました。

>アメリカ トランプ大統領「(ウクライナの)平和を確保するための費用と負担をアメリカ単独ではなく、欧州諸国も負うべきだということにマクロン大統領が同意したことは喜ばしい。欧州はウクライナの長期的な安全保障を確保する上で、中心的な役割を担うべきであり彼らもそれを望んでいる」

>トランプ大統領は会談後の会見で「プーチン大統領ともゼレンスキー大統領とも話したが、平和に向け、多くの良いことが起こっている」と述べ早期の戦闘終結を目指す考えを改めて強調しました。一方、マクロン氏は「平和はウクライナの降伏や安全の保証のない停戦であってはならない」と指摘しました。

>トランプ氏はまたヨーロッパ各国が戦闘終結後にウクライナに部隊を派遣する案について、容認する姿勢を示した上で、ロシアのプーチン大統領も「受け入れるだろう」と述べました。


<参考=「米仏首脳会談 ウクライナ安全保障“欧州が中心”で一致」(日テレ)>
(25/02/25)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 08:39

副題=ウクライナ、アメリカとレアアース開発で合意 安全保障は確約なし(毎日新聞)

>英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)などは25日、ウクライナが国内のレアアース(希土類)などの共同開発について米国と合意したと報じた。ただ、合意文書には、ウクライナが求めていた、ロシアと停戦後の安全保障の確保に関する明確な記述はないという。

>ロイター通信によると、トランプ米大統領は25日、ウクライナのゼレンスキー大統領が28日に訪米し、合意文書に署名する見込みだと明らかにした。

>FTによると、石油や天然ガスを含む地下資源が共同開発の対象となる。ウクライナ高官は同紙に、共同開発は「米国との関係を深めるためのものだ」と述べた。【ベルリン五十嵐朋子】

<参考=「ウクライナ、アメリカとレアアース開発で合意 安全保障は確約なし」(毎日新聞)>
(25/02/26)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 10:29

副題=米仏首脳、平和維持軍駐留で一致 ウクライナ停戦後(日本経済新聞)

但し、
その担当は、隣接の、欧州であると、トランプ君。
米国については、希少金属の開発、採掘で、共同に行う事が、抑止に繋がると。

>トランプ米大統領は24日、首都ワシントンのホワイトハウスでフランスのマクロン大統領と会談し、ロシアによるウクライナ侵略の停戦後にフランスや英国などがウクライナに平和維持軍を駐留させる方針で一致した。

>トランプ氏は共同記者会見で「欧州がウクライナの長期的な安全保障で中心的な役割を担わなければならない」と語った。マクロン氏は英国などと連携し「欧州人として永続的な平和を構築するため責任を果たす」と述べた。

>トランプ氏はマクロン氏を「私にとって非常に特別な人物だ」と持ち上げた。両首脳が会うのはマクロン氏が就任前のトランプ氏をパリに招いた2024年12月以来。当時はゼレンスキー氏を含む3者でウクライナ侵略への対応を話し合った。

>マクロン氏は「長期的な確固とした平和のための議論をする。フランスと米国はこれまでも常にともに正義の側に立ってきた」と説明。「欧州はより強いパートナーとなり(欧州の)防衛と安全保障のためにもっと努力する準備ができている」と述べた。


>ウクライナ戦争終結「数週間で」
>ウクライナの戦争はいつ終わるかと記者団に問われ、トランプ氏は「すぐに終わる可能性がある。数週間だ」と述べた。ウクライナのゼレンスキー大統領が週内にも訪米し、資源権益を譲渡する協定案に合意するとの見通しを示した。

>ロシアが実効支配する領土をウクライナが奪還できるかと質問され「そう願っているが、簡単ではない。今後話し合われるだろう」と話した。

>トランプ氏は紛争終結後の安全保障支援を確約する条件として、レアアース(希土類)などの権益譲渡をゼレンスキー氏に迫ってきた。24日、記者団に「彼が今週か来週に協定案に署名するために来るかもしれない。彼に会いたい」と表明した。

>ウクライナとの交渉状況について「最終合意まであと一歩のところに来ている」と説明した。米政府は12日、ウクライナが鉱物、ガス、石油などの資源採掘やインフラの運営から得られる収益の半分を計5000億ドル(約75兆円)に達するまで米側に拠出する協定案を提示した。


>プーチン大統領と「経済開発の取引」
>トランプ氏は24日、自身のSNSでロシアのプーチン大統領と「戦争終結と米ロ間での経済開発の取引について真剣に話し合っている。協議は非常に順調だ」と投稿した。

>プーチン氏との会談に意欲を示したものの「いつになるかはわからない」と述べるにとどめた。自身の訪ロに関しては「すぐには行かないが、全てが解決すれば行くつもりだ。プーチン氏もここに来るだろう」と主張した。

>ロシアは5月9日に首都モスクワで対ドイツ戦勝80年の記念式典を催す。トランプ氏は記者団に同式典に参加するかと問われ「わからない。適切な時期が来たらモスクワに行くつもりだ」と発言した。

>停戦後のウクライナに欧州が平和維持軍を駐留させる構想については「問題になると思わない」とした。「合意成立の際にはすべてが適切に順守されているか監視することも可能だ。平和維持活動ができるようになれば素晴らしい」と語った。

>米国は欧州の平和維持軍を支援するかと問われ「何らかの支援はするつもりだ。欧州諸国が関与するだろうし(米国は)それほど多くの支援は必要ないだろう」と話した。

>ロシアのラブロフ外相は欧州諸国が停戦監視のための平和維持部隊をウクライナに展開するという米側の案に対し、英仏などによる軍派遣を容認しないとクギを刺す。トランプ氏はプーチン氏との協議で議論したと明かし「彼は受け入れるだろう」との見方を示した。


>英スターマー首相、27日にトランプ氏と会談予定
>トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)加盟国に各国の国防費目標を現在の国内総生産(GDP)比2%から5%に増やすよう要求している。地理的に近いロシアの脅威に直接さらされる欧州自身が防衛力を強化し、米国への依存を減らすべきだとの思いがある。

>欧州は米ロ主導で進む停戦交渉がロシアに有利な形で進むおそれがあると不信感を募らせる。マクロン氏に続き、27日には英国のスターマー首相が訪米してトランプ氏と会談する予定で、米欧の対ロ政策をすり合わせる機会と位置づける。

<参考=「米仏首脳、平和維持軍駐留で一致 ウクライナ停戦後」(日本経済新聞)>
(25/02/25)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 11:19

副題=ウクライナの鉱物資源、実態は プーチン氏は占領地での開発提案(毎日新聞)

プーチンは、最初っから、希少金属を、狙てたの可能性あるです。

>ロシアの侵攻を受けるウクライナと最大支援国・米国の間で、鉱物資源の共同開発を巡る合意がまとまった。トランプ米政権はかねて、軍事支援の見返りとしてウクライナ国内の希少鉱物資源の権益譲渡を求めてきた。その実態はどのようなものなのか。

>英紙ガーディアンによると、世界の鉱物資源の約5%がウクライナに存在すると推定されている。また、欧州連合(EU)が指定した34種の重要鉱物のうち、22種を有するとされる。

>特に、電気自動車(EV)の電池に使われるリチウムの埋蔵量は約50万トンで、欧州全体の3分の1を占めるという。同じくEVなどで使われる黒鉛は、世界の5分の1をウクライナが占めるとされる。飛行機の機体などに使用される軽金属チタンの主要供給国でもあり、2019年には世界の生産量の約7%を占めた。

>だが、ロシアの侵攻後、これらの鉱床がある地域の一部は露軍に占領された。英BBC放送が報じたウクライナ政府高官の話によれば、占領地域には3500億ドル(約52兆円)相当の資源が残されているという。

<地図>
ウクライナの希少鉱物などの分布図



<参考=「ウクライナの鉱物資源、実態は プーチン氏は占領地での開発提案」(毎日新聞)>
(25/02/26)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 14:14

副題=ウクライナの安全保障 トランプ大統領「ヨーロッパにやらせる」(TBS)


>アメリカのトランプ大統領は、ウクライナが求めている安全保障の確約について、「ヨーロッパの国々が行う」との考えを示しました。


>トランプ大統領
「私は安全保障についてあまり多くを確約するつもりはない。ヨーロッパにやってもらうつもりだ。なぜなら、お隣だからだ」

>トランプ大統領は26日、ウクライナがロシアを抑止するためにアメリカに求めている安全保障の確約について、このように話しました。

>ウクライナのゼレンスキー大統領は28日にワシントンを訪れ、レアアースなど天然資源をめぐるアメリカとの協定に署名する見通しですが、協定には安全保障について明記されていないと報じられています。

>トランプ大統領は「協定が結ばれれば我々がウクライナで仕事をすることになる。それが自動的な安全保障のようなものだ」と説明しました。

>また、トランプ大統領はウクライナ侵攻終結に向けたロシアとの交渉について、「ロシア側も譲歩をしなくてはならない」と話す一方で、ウクライナ側が求めるNATO=北大西洋条約機構への加盟については「忘れていい」と話しています。

<参考=「ウクライナの安全保障 トランプ大統領「ヨーロッパにやらせる」」(TBS)>
(25/02/27)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 14:34

副題=ロシアの肩を持ち、ウクライナを猛批判…!ゼレンスキーを独裁者呼ばわりし、ウソをつきまくるトランプの「意図」(現代ビジネス)

トランプ君の過激発言等々、何の意図もない。

単に、そのよに、本気で、考えてるです。
よて、何を言い出すかは、気分次第。


>常軌を逸したゼレンスキー非難
>私はアメリカ大統領選挙が行われる前の段階で、トランプがウクライナを見捨てることはしないと発言してきた。ところが今、トランプはウクライナのゼレンスキー大統領に対して、事実でないことまで大量に発言してロシア側の肩を持つことを行っているのは、周知の事実だ。


>「ゼレンスキーの支持率は4%だ」とか、「ゼレンスキーは独裁者だ」とか、「ウクライナでの戦争の責任はウクライナにある」とか、「そもそも(ウクライナは戦争を)始めるべきではなかった。取引できたはずだ」として、ウクライナ批判、特にゼレンスキー大統領批判をトランプは繰り返している。

>私がいちいち言うまでもなく、これらは全部事実に基づいたものではない。全てが嘘だ。

>「ゼレンスキーの支持率は4%」というのは、ロシアのプロパガンダの数字でしか出てこないものにすぎない。

>確かに、ゼレンスキーの支持率は開戦当初の90%からは相当落ちていて、ウクライナ国民にしても、彼に対して不満を持っていることも多くなっている。だが、トランプがこの発言を行った時でも、ゼレンスキーは52%から57%程度の支持を得ていた。

>そしてトランプ発言を受けて、トランプに対する反発から、ウクライナ国民のゼレンスキーに対する支持はむしろ大きく上昇し、最近の世論調査では65%にまで高まっている。

>ゼレンスキー大統領は昨年(2024年)5月に任期を終えるはずだったが、戦争状態で戒厳令が敷かれているために、大統領選挙の実施が見送られてきた。

>これはロシアが一方的にクリミア半島を併合した後の2015年5月に、ウクライナ議会が「戦時体制の法制度について」という法律を採択し、この法律に基づき、大統領選や議会選、地方選を戦時においては禁じると明記されていることに基づいている。つまりウクライナの法律に従った行動にすぎないのだ。

>これはゼレンスキーが大統領になる前に作られた法律で、ゼレンスキーが自らの政権維持のために作った法律ではないことも確認しておきたいところだ。

>本来の選挙を行うべきだった時期の直前の、2024年3月の世論調査結果も、念のために確認しておこう。

>この段階で戒厳令が終わるまでゼレンスキー大統領は留任すべきだとの回答は69%を占め、戦時中の選挙実施への賛成は15%にとどまっていた。

>だから、昨年の大統領選挙を実施しなかったことをもって、ゼレンスキーを独裁者呼ばわりすることは、あまりに常識に反している。

>ちなみにヤツェニュク元首相は、ゼレンスキーとは所属政党も違っていて、政治的には必ずしもゼレンスキーと仲がいいと言えるわけではないが、「ウォロディミル・ゼレンスキーは完全に、合法的に選ばれた大統領だ」「戒厳令の最中に選挙は実施できない」と述べ、ゼレンスキー大統領を擁護する姿勢を見せた。


>ロシアのプロパガンダに飲み込まれた
>トランプの言う「ウクライナでの戦争の責任はウクライナにある」「そもそも(ウクライナは戦争を)始めるべきではなかった。取引できたはずだ」に至っては、もう全く何を言っているのかという状態だ。もう完全にロシアのプロパガンダに飲み込まれていると言わざるをえない。

>プーチンがウクライナを攻撃しなければ、ウクライナでの戦争はそもそも始まってもいなかったのは間違いない話で、それをウクライナのせいにするなど、言語道断だ。

>むしろ私はロシアばかりではなく、ロシアによるウクライナ侵攻直前のアメリカ政府のあり方も問われるべきではないかとさえ思っている。

>1994年にウクライナ・ベラルーシ・カザフスタンが自国で保有している核兵器を放棄した際に、アメリカ・イギリス・ロシアが、その見返りとして、これら3カ国の安全保障を約束したブダペスト覚書と言う国際条約がある。当時のバイデン政権は、本来であれば、「ブダペスト覚書にロシアも署名しているのだから、ウクライナを軍事侵攻してロシアが国際条約を踏みにじるようなことは絶対にないだろう」と発言して、ロシアの軍事侵攻に牽制を送るべきだったのではないか。「仮にロシアがブダペスト覚書を無視してウクライナ侵攻をするならば、我々にはウクライナの安全保障を行う義務が生じるので、ウクライナに米軍を派遣しなければならないことになる」と、話すべきだったのだ。

>さらに言えば、ロシアによる軍事侵攻が始まる前の段階で、ウクライナ政府の希望に従い、ウクライナ国境を守るための平和維持軍として、米軍をウクライナに入れることまでやるべきだったんじゃないか。


>ところが当時のバイデン政権は、ブダペスト覚書について何ら触れることもせず、何があっても米軍はウクライナに派遣しないと度々明言し、プーチン・ロシアにウクライナへの軍事侵攻をさせたがっているのではないかとさえ思えるような行動に出ていた。私は当時のアメリカ・バイデン政府の愚かな対応こそ責められるべきで、このアメリカの罪は今もなお消えていないと考えている。

>これらを見てみれば、トランプがあまりにもウクライナについて事実を無視したことばかり語っているのは明らかだ。

>ゼレンスキーが、トランプについて「(ロシアから発信されている)偽の情報空間に生きている」とし、「アメリカは(ロシア寄りの発言を行うことで)プーチンが長年の孤立状態から脱却する手助けをした」「世界はプーチンと共存するか、平和と共存するかの選択を迫られている」と語ったのは、まさしくその通りだ。

>こうしたことを普通に考えれば、従来の私の立場、つまりトランプがウクライナを見捨てることはないとの考えの旗色が悪いのは明らかで、この現実を前に自分の考えを改めるべきところに来ていると見るのが自然ではないかとも思う。


>頭がおかしくなった人間を装って
>だが、私は往生際が悪くて、自分の従来の考えを放棄する段階には未だ至っていない。

>私たちが忘れてはいけないのは、トランプ大統領は「マッドマンセオリー」に基づいて戦略を立てる人だと言うことだ。つまり、頭がおかしくなった人間を装って、望ましいと考える最終的な着地点に導くタイプだということだ。

>おそらくこのことをイギリスのボリス・ジョンソン元首相は理解しているのではないか。ジョンソン元首相は「トランプの発言は歴史的な正確さを目指しているのではなく、ヨーロッパの人間に衝撃を与えて行動させるためのものだ」と発言している。この見方は私の見方と同じだ。

>トランプは、ウクライナでの戦争は「我々よりもはるかにヨーロッパにとって重要」な問題であるのに、ヨーロッパ諸国は、ヨーロッパ地域に「平和をもたらすことに失敗した」のであり、「我々には、(ヨーロッパと)隔てる、大きな美しい海(大西洋)がある」から、ウクライナがどうなるのかはアメリカの安全保障にはほとんど影響しないという、ウクライナやヨーロッパに対して実に冷淡な見方を示している。

>だが、トランプ大統領のこの見方こそ、本来のあるべき見方ではないか。

>ヨーロッパの安全保障に責任を持つべきはヨーロッパ自身なんであって、これまでのアメリカにおんぶに抱っこ状態は解消されるべきだ、ヨーロッパには口先だけでウクライナを助けるというだけでなく、ウクライナが陥落すると自分たちの安全保障に直結すると考えるなら、アメリカ依存の姿勢を完全に改めるべきだ、本気で軍事力を高めて、どこからも攻め込まれないようにする自立心を育てるべきだというのは、なんら間違っていない。

>「リベラル」勢力にやられたヨーロッパでは、口先では立派なことを言いながら、それを実現するための痛みを負担しないという矛盾した状況になっている。

>そもそもヨーロッパは、ルールを守らない強い相手に対して、めっぽう弱くなるという弱点を持っている。バイデン政権期のアメリカも同じだった。

>F16戦闘機がウクライナにどんどん提供されているのに、F16がウクライナで大いに活躍しているという報道に触れることはないが、これはF16からLINK16と呼ばれる高度な通信機能を外した上で供与しているからだ。

>LINK16を搭載したままF16の供与を行えば、ロシアが怒って何をするかわからないからと、ビビった対応に終始してきたのだ。

>つまりウクライナに対する支援をするといっても、ウクライナが負けないようにするというレベルの腰が引けた対応に終始し、ウクライナが勝つようには対応してこなかったのだ。


>ヨーロッパの目を覚まさせる効果はあるが
>トランプは明確にロシア寄りの発言を続けながらも、もう一方でヨーロッパ諸国に対してGDP比5%まで国防費の増額を求めているところにも注目すべきだ。

>国防費の大幅増額をしないとロシアに対抗できない現実に向き合えと、ヨーロッパ諸国をけしかけているのだ。

>そしてこのトランプのけしかけに対して、エストニアのミッハル首相は「全面的に賛成だ。われわれはGDP比5%を目標にすべきだ」と発信した。

>リトアニアのナウセーダ大統領も「わが国は2030年までに5~6%にする」と表明した。ポーランドのトゥスク首相もトランプ氏の要求を歓迎した。

>ロシアとの国境を接し、旧ソ連体制のもとで散々な目に遭わされた旧東欧諸国は、一般にロシアに対する警戒心が強い。


>安全保障をアメリカには頼れないとの考えがヨーロッパで広がる中で、EU域内での防衛産業育成のあり方にもすでに変化が生み出されつつある。

>EUのバランスのとれた発展に寄与し、域内における経済・社会の結合を強化させることを目的として設立された特殊銀行であるヨーロッパ投資銀行(EIB)は、これまで「リベラル」派的なお花畑思考に基づく理想から、弾薬や武器製造への融資を禁じてきた。だが、このEIBの融資姿勢を是正すべきではないかとの議論も出てきたのだ。

>ヨーロッパ委員会には国防大臣に相当する防衛担当委員が、昨年12月にようやく新設され、初代防衛担当委員には、ロシアの脅威を強く意識しているリトアニアのクビリウス元首相が就任した。

>甘ったれた「リベラル」派的な考え方から脱却する流れが、今ヨーロッパで進みつつある。進みつつあるとは言っても、まだまだ足りていないのが現実だ。

>この足りていない動きを加速させるためにどうすべきかと考えた場合に、ロシア寄りの姿勢を鮮明にすることが最も効果的であると、トランプは判断しているのではないか。


>決してロシアに近づいているわけではない
そして実際トランプは、ウクライナ問題以外では、ロシアを助ける動きを見せてはいない。

>トランプはインドのモディ首相の訪米を受けた際に、アメリカのインドとの貿易不均衡を是正させるためだとしながらも、インドにアメリカの石油・天然ガス・兵器を大量に買わせる約束に成功した。

>これはインドにロシア産の石油や兵器の購入を抜本的に減らさせることを意味する。

トランプはヨーロッパに対しても「ヨーロッパが確実に(米国のエネルギーを)手に入れられるようにする」と発言している。ヨーロッパ委員会のフォンデアライエン委員長も、EUがロシア産LNGの輸入を続けている現状を念頭に、アメリカ産のLNGへの切り替えを表明した。

>トランプはまた、サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に原油価格の引き下げを求めることも表明している。

>ロシアからすれば、ロシア産の原油や天然ガスの輸出数量が引き下げられ、価格も抑制されるようなことになれば、致命的な大打撃になる。

>つまりウクライナ問題についてだけ見れば、トランプはあり得ないほどのロシア寄りの発言をしながらも、他方ではロシアを経済的に追い詰める動きを着実に積み重ねているのだ。一番ロシアにとって打撃となる政策、ロシアが経済的に窮地に追い込まれる政策をどんどん進めているのだ。

>トランプはおそらく、ロシアの兵器が今やどんどん枯渇状況に近づいているということも理解しているだろう。ロシアは外貨の稼げる主力の輸出品を次々と削られ、戦える兵器が枯渇すれば、最悪の結末を迎えることになる。

>そこに加えて、「リベラル派」的な幻想からヨーロッパが脱して、ロシアに対抗する軍事力をヨーロッパ自身が身につけていくとするなら、最も困るのはロシアであろう。

>だから、トランプをロシアのエージェントとして描く見方も、私は間違っていると考えているのだ。


>ここで再び、イギリスのジョンソン元首相の発言を引用しておこう。

>「トランプの発言は歴史的な正確さを目指しているのではなく、ヨーロッパの人間に衝撃を与えて行動させるためのものだ」

>私はトランプがこの路線を推し進めるために、マッドマン戦略を採用していると見るのが正しいのではないか、まだこの自分の見方を修正する必要はないのではないかと考えている。

>朝香豊

<参考=「ロシアの肩を持ち、ウクライナを猛批判…!ゼレンスキーを独裁者呼ばわりし、ウソをつきまくるトランプの「意図」」(現代ビジネス)>
(25/02/27)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 15:44

副題=トランプ氏、EUからの全輸入品に「25%」関税 発動時期は不明(朝日新聞)

ウクライナには、直接の関係ないですが。発動時期不明が、面白い。

>トランプ米大統領は26日、欧州連合(EU)からの全ての輸入品に25%の関税をかける考えを明らかにした。近く正式に発表するという。EUが米国車や米国産の農産物を十分に輸入していないことなどを理由に挙げた。

>具体的な関税の発動時期には触れなかった。EUは米政府との協議を通じて、関税の発動回避をめざす方針だ。

>トランプ氏は26日、記者団からEUにどの程度の関税をかけるつもりなのかを問われ、「一般的にいえば、25%になるだろう」と語った。「自動車と全ての物品にかかるだろう」とも述べ、EUからの全輸入品が対象になるとの考えを示した。
<以下、有料記事>

<参考=「トランプ氏、EUからの全輸入品に「25%」関税 発動時期は不明」(朝日新聞)>
(25/02/27)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 16:39

副題=トランプ大統領、ウクライナの将来の安全確保「あんまり保証しない」(朝日新聞)

保証しない。
保証する。

どちらでもないの、「あんまりしない。」

>トランプ米大統領は26日、ウクライナの将来の安全確保に関わる米国の関与について「(米国は)あんまり保証しない」と述べ、一義的には欧州が担うべきだと改めて主張した。希少資源をめぐる両国の経済協力で、米国が現地で活動すれば他国は攻撃してこず、それ自体が「自動的な安全保障」になるという持論も披露した。

>ホワイトハウスでの閣議の際、記者団に「私は安全保障の確保はあんまりしない。隣人である欧州がすべきだからだ」と述べた。

>欧州では現在の戦闘が終結した後、各国の軍がウクライナに駐留して平和維持活動にあたる案が議論されている。トランプ政権は、ロシアの侵攻で始まった戦闘の永続的な停止とウクライナの主権国家としての存立を支持する一方、それを達成するのに必要な米国の関与のあり方は明確にしていない。英仏などが検討している平和維持軍の派遣は「いいことだ」(トランプ氏)と歓迎する一方、米軍の派遣は否定している。
<以下、有料記事>

<参考=「トランプ大統領、ウクライナの将来の安全確保「あんまり保証しない」」(朝日新聞)>
(25/02/27)


【閻魔大王】 2025/02/27 (Thu) 21:54

副題=米政権、大半の対外援助契約解除を決定 「米国第一主義」の一環(REUTERS)

支出の見直し。
大胆なる、決断。

内容、わからんですが。日本国も、是非やらねばの事。
やらずに、増税、負担増では、国民はたまったもんでないです。

これも、ウクライナとは、どかと、なればの、この手、出費を抑えてるのに、ウクライナになんか、金出さず。
あくまでもの、自国第一<!>
それで、国内外が、上手く行く、行かんは、現時点、何とも、ハヤの、おつきあいもあるですが。無視かと。

>トランプ米政権は26日、裁判所提出書類の中で、米国の対外援助契約・資金のほとんどを打ち切る最終決定を下したと明らかにした。

>国務省の報道官は、政権は米国際開発局(USAID)の対外援助契約の90%以上と、世界における米国の援助全体で580億ドル以上を削減すると説明。トランプ大統領の「米国第一主義」の一環とした。

>裁判書類は、USAIDや国務省と契約している団体が援助資金の支払いを違法に凍結されているとして起こした訴訟に伴うもの。それによると、USAIDは500件以上の契約を維持しつつ、約5800件の契約を取り消す最終決定を下し、国務省は約2700件の契約を維持する一方、約4100件の契約を打ち切った。

>ある政権当局者は先の裁判書類で、契約解除理由として、これらが「多様性、公平性、包摂性(DEI)」、アクセシビリティへの取り組みに関連するものであること、無駄だと判断されたことなどを挙げている。

>政権によると、ルビオ国務長官は支払い凍結が始まった1月24日以前の活動に関する原告からの支払い請求について、裁判所の命令に従うため支払いを急ぐよう命じた。26日には一部が支払われるものの、全ての支払いには数週間かかるという。

<参考=「米政権、大半の対外援助契約解除を決定 「米国第一主義」の一環」(REUTERS)>
(25/02/27)


【閻魔大王】 2025/02/28 (Fri) 17:54

副題=トランプにノーベル平和賞?「妄想」を手玉にとるプーチンの打算とは【元外交官が解説】(DIAMOND)


<写真1>
プーチンとトランプ
Photo:Mikhail Svetlov/gettyimages



<写真2>
プーチンとトランプ
Photo:SOPA Images/gettyimages



>ロシアによるウクライナ侵攻が始まって4年目に突入した。プーチン大統領がなぜ今、米トランプ大統領の話を聞くようになったのか。トランプ氏の打算を、手玉に取る可能性の高いプーチン氏。米露のリーダーシップの違いを理解するためには、歴史的な経緯を知ることが不可欠だ。世界97カ国で学んだ元外交官が分かりやすく解説する。(著述家 山中俊之)


>トランプとプーチンはウマが合う?
>「地震のような政策シフトだ(Seismic Policy Shift)」。米トランプ大統領の対ロシア政策に関して、ニューヨークタイムズがこんな見出しの記事を出した(2月20日付)。ウクライナ戦争の停戦に向けて、トランプ氏がロシアのプーチン大統領の意向を忖度する政策を打ち出している、と衝撃を持って伝えている。

>「米国第一」を掲げるトランプ氏と、ロシアの国益を維持拡大することに賭けるプーチン氏。競争を重視する資本主義の権化のようなトランプ氏と、旧ソ連の共産党組織の中で出世してきたプーチン氏。

>経歴や政治的な主義主張からすると、正反対のように見える2人。一方で、2人はどこかウマが合うようにも見える。首脳クラスの会合や外相会談などにも同席してきた筆者の経験として、国のトップ同士の関係というのは、時に化学反応のような、誰も予想できなかった展開が起きることもある。

>しかしながら大半は、双方の国内事情を踏まえた国益、さらには首脳が政治的立場を守るため自分の利益が優先されるものだ。トランプ氏の打算とは何か。


>ノーベル平和賞の妄想を抱くトランプ
>トランプ氏は、難易度の高いディールを成立させて、賞賛を浴びることを無上の喜びとしている。このことは、映画『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』でも描かれているとおりだ。米国の大敵であるロシアに対して、ウクライナ侵攻を終結させれば、まさに難易度の高いディールのクリアである。トランプ氏は、ノーベル平和賞をも獲得できるとの妄想を抱いているかもしれない。無論、そんなことは笑止であるが。

>トランプ氏の言動でもう一つ目立つのが、EU(欧州連合)やNATO(北大西洋条約機構)へのけん制だ。トランプ氏は、安全保障上の負担を米国に押し付けて、環境や人権問題などを提起するEU首脳を嫌っている。「プーチンというカードがあるぞ」と、EUを追い込んで、米国に有利なディール(米国からの輸入拡大など)を引き出したい打算があるだろう。


>一方のプーチン氏にはどんな打算があるのだろうか。

>トランプを手玉に取ろうとするプーチン
>プーチン氏からすると、米国的な価値観で主義主張を押し付けてくる民主党の大統領よりも、交渉の余地があるトランプ氏の方が相手をしやすいことは間違いない。それに、トランプ氏は何を言い出すか分からない予測不能な人物だ。米国の外交の原則である、西側諸国の安全保障や民主主義を変える可能性もあるトランプ氏は、むしろ好都合なのだ。

>東西冷戦時代から諜報活動の最前線にいた百戦錬磨のプーチン氏からすれば、「トランプの妄想に取り入って、手玉に取ってやろう」と思っているフシは大いにある。


>強権的な指導者しかいない!ロシア史
>両国のリーダー像には大きな違いがある。米国では子どもの頃から「リーダーシップが大事」と言われて育つ。片や、ロシアでは「リーダーシップを発揮しない方が安全」といわれている。米露のリーダーシップの違いを理解するには、歴史的な経緯を知ることが不可欠だ。

>ロシアはロマノフ朝のロシア帝国の時代から、ソ連時代、ソ連崩壊後を含めて、西側的な民主主義を経験したことがない。ほぼ一貫して、強権的な指導者が国家統治してきた(一部で啓蒙君主といわれる皇帝はいたが、強権的であったことはおおむね当てはまる)。

>加えて、ロシアは19世紀半ばまで奴隷に近い「農奴」が存在した国である。当時、各国に貧しい農民はいくらでもいた。が、農民の大多数が、牛や馬のように売り買いの対象になっていた国は多くない。米国でも移民が奴隷として運ばれた歴史はあるが、ロシアでは自国内の大半の農民が奴隷と同じように人身売買されていた点は、他の西欧諸国とは大きく違う。

>国土が広く多くの国と隣接しているため、統治のためには強権が必要な面もあったのだろう。農奴が制度として廃止されても、「圧倒的に強い指導者」と「弱い庶民」という構図は残った(ただし、先祖が農奴でも国家指導者になったスターリン書記長など階層間の流動性はある)。

>一方で、人権侵害が続くことに反発した民主的な動きが高まったことも、もちろんある。トルストイのような人道主義者や、ナワリヌイ氏のような反体制指導者が登場した。その意味では、社会の矛盾を深く思索する哲学的な人材や、身を危険にさらしても社会の変革に尽力しようとする人材は存在する。

>しかし、社会全体の体制としては、強権的な政治がほぼ間断なく続き、弱い庶民は反抗のための牙を抜かれてしまっている。


>トランプの落日が始まる「その日」とは
>翻って米国は、キリスト教国の中でも、特にプロテスタント色が強い国だ。プロテスタントの大きな特徴は、聖職者を介さず直接聖書を理解して個人が信仰することを重視している。

>17世紀に英国から米国に渡った清教徒(ピューリタン)は、上陸前に契約書にサインをして、「自由な市民として公正な法律の下に生活する」ことを誓ったくらいだ。米国では、個人主義的で自由を重視する価値観が強い背景は、こういったところにある。

>先の大統領選では、インフレに苦しむ労働者や不法移民対策に憤る国民の声が、トランプ氏を大統領に押し上げた。そしてトランプ氏は就任早々、関税や人々の多様性、移民に関して、政府のリストラなどの政策を矢継ぎ早に出している。

>果たしてこれらの政策が本当に実行されるのかは、まだ不透明だ。大統領権限は強いとはいえ、米国には合衆国憲法をはじめ各州の法律などもある。言うまでもなく、ロシアとは随分と前提が違う。

>今はトランプ氏の強権的な言動が目立つが、歴史的な根っこのある強権と、トランプの妄想による強権では大きく違う。そもそも、個人主義で自由を重んじる米国には、強権的な指導者を求める歴史的、社会的風土はない。自由な判断で、大統領にノーを突き付けることは、いつだって可能だ。

>関税政策によってインフレが進んだり、移民が減ってエッセンシャルワーカーが支える産業に支障が出たりすると、「トランプの政策は失敗だ」との声が出てくるだろう。この辺りから、トランプ氏の落日が始まるのではないか。トランプ氏がここまで鼻息荒く世界を揺るがせることができる期間は意外と短いかもしれない。

<参考=「トランプにノーベル平和賞?「妄想」を手玉にとるプーチンの打算とは【元外交官が解説】」(DIAMOND)>
(25/02/25)


<参考=NO.504 続119<ロシアのウクライナ侵攻>トランプ/ロシア寄り<?>
(25/02/28)