みんながパソコン大王
雑談<NO.73>

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総 合 目 録 趣意書

表題一覧表

NO 表題 起稿 起稿日
雑談NO.74
1007 丸亀製麺のうどんが、インドネシアでウケた理由(ビジネス通信 誠) 磯津千由紀 14/12/16
1006 Firefox生誕10周年──「忘れるボタン」追加アップデートと開発者版ブラウザ(ITmedia) 磯津千由紀 14/12/16
1005 NECが次世代ベクトル型スパコンを2017年販売へ、1ラックで地球シミュレータに匹敵(ITpro) 磯津千由紀 14/12/16
1004 衆院選:「力」はあなたに いとうせいこうさん、投票訴え(毎日新聞) 磯津千由紀 14/12/13
1003 マクドナルド:続く売上高低迷 FC店支援にも特効薬なく(毎日新聞) 磯津千由紀 14/12/12
雑談NO.72

NO.1003 マクドナルド:続く売上高低迷 FC店支援にも特効薬なく(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(14/12/12)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/12 (Fri) 22:48

 こんばんは。


 あの肩で風を切って歩いていたマクドナルドが。


> 日本マクドナルドホールディングスが、再生へ向け、もがき苦しんでいる。今年7月、仕入れ先だった中国の食肉加工会社で期限切れ鶏肉使用が発覚して以降、売上高は低迷したままで、フランチャイズ(FC)店舗の経営悪化懸念もある。オーナーや利用客の声を吸い上げて、難局を打開しようと試みるが、まだ目に見えた効果は上がっていない。

> 「お客様の動向や店舗運営に変化はありますか」。日本マクドナルドの宮下建治上席執行役員は11日、京王多摩センター店(東京都多摩市)を訪れ、打越法明店長と意見交換した。打越店長は「(鶏肉問題で)売り上げが減り、長時間働きたいアルバイトの希望に応えられない」と悩みを打ち明けた。

> マクドナルドは全国約3100店舗のうち約7割がFC店舗だ。店の経営はマクドナルドとは独立した企業や個人が行い、売り上げの一定割合をマクドナルドに支払う。京王多摩センター店も、FC店舗の一つだ。

> 鶏肉問題発覚以降、マクドナルドはFC店舗への金銭的な支援を行っているが、売り上げの低迷が続けば経営も苦しくなる。同じ多摩地区で今秋、多店舗展開する優良オーナーが店を手放すなどFCも一枚岩ではない。宮下氏は「本社とオーナーが同じ方向を向く必要がある」と、2日に1日は全国の店舗やオーナーを回り、現場の声に耳を傾ける。サラ・カサノバ社長も週1回のペースで店舗を訪問し、客や従業員との対話を重ねる。「原田泳幸前社長よりも頻繁に店舗を回っている」(関係者)といい、「対話重視」を反転へのきっかけにしたい考えだ。

> 客の声を反映させる取り組みは、メニュー開発にも及んでいる。10月に発売した「とんかつマックバーガー」は商品開発のメンバーに利用客15人を加えた。初めての試みで、ソースの味などに意見を反映させたという。家族連れを意識した店舗改装も進め、8月には全店舗を禁煙にした。

> ただ、客離れは歯止めがかかっていない。11月の既存店売上高は前年同月比12.3%減と、鶏肉問題が発覚して以降、5カ月連続の2ケタ減。人気キャラクターの「妖怪ウォッチ」カレンダーの販売が2週間で150万部を突破するなど好材料もあり、10月(17.3%減)からは減少幅は縮小したものの、前年より休日が2日多く、4〜5%の押し上げ効果があったことを考えると、厳しい状況に変わりはない。

<参考=「マクドナルド:続く売上高低迷 FC店支援にも特効薬なく」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/01/14>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/15 (Mon) 19:55

副題=マックポテト:Sサイズのみに…17日から、米で作業遅れ(毎日新聞)

 こんばんは。


 フレンチポテト好きの客の客離れが・・・。


> 日本マクドナルドは15日、「マックフライポテト」を17日から当面の間、最も小さいSサイズのみで販売すると発表した。米西海岸で港湾施設の労使交渉が長引いて荷役作業が遅れ、材料を安定的に確保するのが難しいため。全国の約3100店舗すべてが対象となる。

> ハンバーガーなどと組み合わせるセットメニューは、通常のMサイズからSサイズに変更し、価格を50円以上引き下げる。例えば、ビッグマックのセットは669円から619円になる(首都圏の店舗の場合)。緊急措置として、航空便や米東海岸経由の船便による調達を始めたが、十分な量は確保できていないという。販売再開時期は未定だ。

> マクドナルドは通常、米アイダホ州などで収穫・加工したポテトをシアトルなど西海岸の港から日本に輸入している。ただ米西海岸の港湾施設では、海運会社などと港湾労働者の労使交渉が難航。労働者側が、船舶への積み込み作業を遅らせているという。【神崎修一】

<参考=「マックポテト:Sサイズのみに…17日から、米で作業遅れ」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/01/29>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/01/18 (Sun) 13:59

副題=マクドナルド異物混入:不信増幅 合理主義、消費者とズレ(毎日新聞)

 こんにちは。


 危ないかも。


> ◇期限切れ肉発覚など 遠のく客足

> 外食産業の雄、日本マクドナルドの経営が混迷している。昨年夏、取引先だった中国の工場で期限切れ鶏肉使用が発覚し、売り上げが激減。年明け以降は異物混入が相次いで表面化し、不振に追い打ちをかけた。コンビニエンスストアなどとの業態を超えた競争が激しくなる中、かつて業績を押し上げた「徹底した合理主義」にも陰りが見える。マックは再生できるのか。【神崎修一】

> ◇閑散ぶりに主婦驚き 「景品選び放題」

> 「休日なのに私たち以外に家族客はゼロ。(子ども向けの)ハッピーセットに付くおもちゃは品切れすることもあるのに、今日は選び放題だった」。17日昼、東京都内の店を男児(5)とともに訪れた主婦(40)は、あまりの閑散ぶりに驚いた。マックは業績回復に向け家族客の取り込みを重点施策に掲げてきたが、異物混入を受け、「食の安全」に敏感な家族客の足は遠ざかっている。関西のある大型店では売り上げが通常の半分程度に減り、「仕事がないので勤務時間が3分の1以上カットされた」(学生アルバイト)ケースもあったという。

> 最初のつまずきは昨年7月下旬、仕入れ先の中国の工場で期限切れの鶏肉使用が発覚したことだ。客の不信感が高まり、翌8月の既存店売上高は前年同月比25.1%減と01年7月の上場以来、最大の落ち込みを記録。12月も20%を超える減少だった。14年12月期は41年ぶりの営業赤字に転落する見通しだ。今月に入ると青森の三沢店など複数店舗で異物混入が発覚し、低迷に追い打ちをかけている。

> マックは14日、(1)調達先の衛生管理の徹底(2)店での調理設備の再点検や外部監査機関による監査(3)外部有識者を交え、顧客対応方法を検証する組織の設置−−などの再発防止策を発表し、客の信頼を取り戻そうと躍起だ。ただ、店や工場では以前から従業員の身なりから調理方法まで細かく定めており、再発防止策がどこまで効果を上げるかは微妙だ。

> 13年12月に発覚した旧アクリフーズ(現マルハニチロ)の農薬混入事件で第三者検証委員会の委員長を務めた奈良県立医科大学の今村知明教授(公衆衛生学)は、「野菜についた虫を完全に除去するのは難しいし、ちょっとした作業のミスで異物が混入してしまうことはあり得る」と指摘する。

> むしろ課題を残したのは、異物混入の公表のあり方だ。日本マクドナルドHDの青木岳彦取締役は7日の記者会見で「異物混入は客への個別対応が基本。(ほかの店でも起こりうる)拡張性がなければ公表しない」と述べ、年間どのくらい異物混入があるかについては口を閉ざした。マックがこの日、発表したのは4件のみで、その後も報道を追認する形で、新たなケースが判明。今村教授は「情報が少しずつ出てくると今後も際限なく広がるのではという不信感が生まれる」と疑問を投げかける。

> 消費者がインターネット上で異物混入を発信したことも問題が拡散した大きな要因だった。危機管理に詳しい浅見隆行弁護士は「ネット上で騒ぎになった場合は、事実や原因、見解を素早くホームページ上に載せる対応が必要」と話す。

> ◇公表後また発覚 傷広げ

> 食の安全にからむ問題がマックを揺さぶっているのは確かだが、市場関係者の間では「原田泳幸(えいこう)前社長時代の12年ごろから不振は始まっていた」との見方も根強い。04年就任の原田氏は「100円マック」などの低価格メニューと、ボリュームのあるメガマックなどの高価格メニューを取りそろえる商品戦略などで、既存店売上高を就任から8年連続で増やし、「デフレの勝ち組」ともてはやされた。だが、右肩上がりはそこまで。12年以降は売り上げは減少に転じ、外食業界に詳しい野村証券の繁村京一郎シニアアナリストは「マックの打つ手と、消費者の求めるものとズレが生じ始めていた」と指摘する。

> 「接客時間を1秒短縮すれば、8億円の増収効果がある」という原田氏の号令に象徴されるように、マックは売り上げデータを分析し、徹底的な合理主義で貪欲に利益を追求した。例えば12年秋、商品を選んでもらう時間を減らそうと、カウンターに設置していたメニュー表を廃止したが、「選びにくくなった」と客から不満が出た。13年には、会計終了時から商品の受け渡しまで60秒を超えると「ビッグマック」などの無料券を配布するキャンペーンを展開したが、現場の従業員は混乱した。現在こうした施策は行っていないが、現場からは「スピード重視の姿勢は変わらない。包装も雑になりがちで、品質と両立するのは無理がある」(学生アルバイト)との声が上がる。13年5月に「100円マック」の定番だったハンバーガーを120円に値上げし、1年もたたない14年4月に元の値段に戻すなど、価格戦略も迷走した。

> 日本マクドナルドユニオン(労働組合)の岡田篤委員長は「現場軽視の行き過ぎた利益追求主義は、サラ・カサノバ社長体制の現在も続いている」と批判。「1人で2役も3役もこなすなど現場に過度の負担をかけている。『食の安全』対策にまで目が行き届かない」と指摘し、不祥事が相次いだ根底にはマックの経営姿勢があるとの見方を示す。

> コンビニエンスストア大手がマックの魅力の一つだった「100円コーヒー」に参入するなど、業態を超えた顧客争奪戦も激しさを増している。繁村氏は「どこまで消費者目線を取り込むことができるかが、復活のカギをにぎる」とみる。

<参考=「マクドナルド異物混入:不信増幅 合理主義、消費者とズレ」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/02/25>


NO.1004 衆院選:「力」はあなたに いとうせいこうさん、投票訴え(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(14/12/13)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/13 (Sat) 19:20

 こんばんは。


 明日は、投票に行きましょう。


> ◇ネットで共感広がる

> 「『自分一人が投票したところで何も変わらないと思う一人』が投票すると社会が変わる」。作家のいとうせいこうさん(53)が、衆院選にあたってつづった文章が、インターネット上で共感を呼んでいる。ツイッターやフェイスブックでの転載は4万5000件を突破。読んだ人々は「選挙に行きたくなった」、「若い人に読んでほしい」などとコメントを書き込んでいる。

> タイトルは「一羽の鳥について(あらゆる選挙に寄せて)」。政治情報サイト「ポリタス」に3日掲載された。
<消滅・削除・15/04/03>

> いとうさんは、無党派層の「私たち」を渡り鳥の群れに例え、群れが突然、旅に出るきっかけとなるのは「一羽の鳥」だと説く。「私たちが変わったところで政治家が変わらないのだから意味がない」と考えるのは、「政治不信というキャンペーン」によって「無力」さを刷り込まれているからだと指摘。選挙期間中「むしろ無力なのは選挙に落ちるかもしれない政治家の方」で「結果を決めるのは『私たち』以外にない」と訴えている。

> ツイッター上で「納得できた」「行動を起こすことが大事」などとつぶやかれ、1万1000回以上リツイート(転載)された。約3万4000人がフェイスブックで取り上げ、鳥の映像に文章の朗読を組み合わせて独自に作った動画を投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で公開する人もいる。

> いとうさんはサイト上で「自由に近くの人にお配りください」とコメントしている。【鈴木泰広】

<参考1=「衆院選:「力」はあなたに いとうせいこうさん、投票訴え」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/01/14>



<【総選挙2014】一羽の鳥について(あらゆる選挙に寄せて)(いとうせいこう)>

> 自分一人が投票したところで何も変わらない、と多くの人は思う。選挙を前にして自分が無力であると感じる。その感覚に傷ついて無関心になる人もいる。

> だが、「自分一人が投票したところで何も変わらないと思う一人」が投票すると社会が変わる。

> 私は何度かそういう選挙を見てきた。

> デモも同様である。

> 「私一人が出かけようが出かけまいが何も変わらないと思う」人が実際に出かけると、それが膨れ上がる列になる。

> その時、世界は何かしら変わる(ただし根本的に私は、変わろうが変わるまいが思ったことを主張しに出かければよいだけだと考えるのではあるが。そもそも世界を変えたい場合、有効性ばかりを先に考えることは無意味だ。なぜなら変わる前の世界から見た有効性の基準は必ず「古い」から)。

> がらりと世界が変わることもある。それはほとんど次元の移動のようだ。今生きている世界から別の世界に、人は突然接続する。私は決して疑似科学を語っているのではない。

> これが選挙の謎なのである。

> 代議制の、つまり多数の者が少数を選び、選出された者に政策をまかせるシステム、すなわち民主主義の厳密な数学、ないしは物理学がこれである。

> 多数の者が少数の権力者に影響を与えるわけだから、それはデモの謎でもある。

> “渡り鳥は飛び立つ時間をあらかじめ知っているのではなく、みんなで行きつ戻りつするうち突然旅に出る”

> 私が変わると「私たち」が変わる。

> 私が行かない投票には何千万人かが行かない。

> 私が行く投票には何千万人かが行く。

> 特に浮動票と言われる「私たち」は渡り鳥のようなものだとイメージしてもいい。渡り鳥は飛び立つ時間をあらかじめ知っているのではなく、みんなで行きつ戻りつするうち突然旅に出る。

> その時、どの鳥が出発を決めたか。

> 最後はリーダーが決まってくるとしても、飛ぶ群れの起源を遡ればどうなるか。

> 「私」という一羽の鳥が、としか言えないのではないか。

> “ある種の「政治不信というキャンペーン」によって「無力」さを刷り込まれているのだ”

> さて、もしもあなたが「私たちが変わったところで政治家が変わらないのだから意味がない」と思うなら、それはそれである種の「政治不信というキャンペーン」によって「無力」さを刷り込まれているのだと私は考える。

> 国民が「政治不信」になればなるほど、組織票を持つ者が好き勝手にふるまえる。

> むしろ無力なのは選挙に落ちるかもしれない政治家の方だということを思い出して欲しい。

> 選挙期間というのは「無力」さの逆転が起きる時間なのであり、結果を決めるのは例の「私たち」以外にない。

> つまり「私」以外に。

> その時「力」はどちらにあるか。

> あなたにある。

> これが選挙というものの恐るべき、スリリングな本質だ。

<参考2=「【総選挙2014】一羽の鳥について(あらゆる選挙に寄せて)」(ポリタス)>
<消滅・20/06/28>


【?】 2014/12/14 (Sun) 12:53

性向?

<参考=「衆議院議員総選挙年代別投票率の推移」(明るい選挙推進協会)>
<http://www.akaruisenkyo.or.jp/070various/071syugi/693/>
<表示せず・18/07/03>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/14 (Sun) 23:41

 こんばんは。


 史上最低の投票率でした。
 その結果、小選挙区制であることも相まって、只今、自民+公明で三分の二の議席を獲得することが確実となりました。また、共産党も大幅に議席を増やしました。


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/15 (Mon) 01:15

 こんばんは。


 共産党が20議席以上。
 低投票率による(組織票の効果)だけでなく、他党(特に与党)に対する批判票の受け皿になったと思われます。


NO.1005 NECが次世代ベクトル型スパコンを2017年販売へ、1ラックで地球シミュレータに匹敵(ITpro)<起稿 磯津千由紀>(14/12/16)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/16 (Tue) 01:41

 こんばんは。


 電算機の処理能力は日進月歩です。
 私が昔に開発した潜水艦搭載用スーパーコンピューターを、今のパソコン(Core i7の6コア)は超えました。


> NECは2014年11月17日、1ラック当たりの性能を現行機の10倍に引き上げた次世代ベクトル型スーパーコンピュータの開発を始めたと発表した。同社が2013年11月に発売した「SX-ACE」の後継機として、2017年の発売を目指す。

> 1ラック相当サイズでの理論演算性能は170テラFLOPS前後と、現行機の16.4テラFLOPSの10倍強を目指す。2009年に稼働した海洋研究開発機構の地球シミュレータ(2代目、131テラFLOPS)を超える性能を、1ラックで実現することになる。性能当たりの消費電力は10分の1以下になる。

> システム全体では、理化学研究所のスパコン「京」を超える13~15ペタFLOPSまで拡張可能にする計画で、これは現行機の約100倍となる。

> NECは次世代機について、大学や研究所単位でなく、研究室単位での導入も狙い、幅広いラインアップを用意する。例えば価格を1000万円未満としたハーフラック相当サイズの製品を投入するほか、水冷版に加えて設置が容易な空冷版も用意する計画だ。

> NECは、現行機「SX-ACE」の直近の年間売上高が約150億円であるところ、次世代機では年間300億円の売り上げを目指すという。

<参考=「NECが次世代ベクトル型スパコンを2017年販売へ、1ラックで地球シミュレータに匹敵」(ITpro)>


【Plamo方面名倉 at Windows 8.1pro】 2020/09/30 (Wed) 13:06

<参考=「次期“地球シミュレータ”にNECのスパコン「SX-Aurora TSUBASA」が採用~5,472台のベクトルエンジンで演算能力は19.5PFLOPS」(PCWatch)>

<参考=「東北大、ベクトル型コンピュータ採用の新型スパコン「AOBA」を10月より運用開始」(PC Watch)>


【Plamo方面名倉 at Windows 8.1pro】 2020/12/03 (Thu) 14:25

<参考=「第447回 コンピュータアーキテクチャの話 地球シミュレータを収めたセンターの構造はどうなっていたのか?」(マイナビニュース)>


【Plamo方面名倉 at Windows 8.1pro】 2022/10/09 (Sun) 08:10

<参考=「NEC、性能2.5倍/電力効率2倍を達成したスパコン「SX-Aurora TSUBASA C401-8」」(PC Watch)>


【パソコン大魔神】 2022/10/09 (Sun) 11:25

磯津さんへ

8年も前のスレッドが突然飛び出して来たけど、磯津くんは知ってるん?
名倉くんも何を目的に、こんな古いスレッドを掘り出したんやろ。

大魔神的にはスパコンなんて、国立大学や理化学研究所や政府系研究機関などの中の暇な連中がLinuxを使って遊んでいるようにしか見えないんや。
例えば「海洋研究開発機構」なんて巨額な予算を使って深海に潜っているだけ。理化学研究所は「京」とか「富岳」とか使ってまるでゲームのようなシミュレーションをやっているだけで、殆ど世の中の役に立っていない。どうせ高額な税金を使うなら国土地理院のGPSデータをAIで解析して地震予知でもすれば役に立つと思うけど。大半は職員達の自己満足の世界で遊んでいるだけだ。そんな暇人達にNECや富士通はスパコンと称するオモチャを供給して税金を無駄使いさせている。

それより、磯津くん「潜水艦搭載用スーパーコンピューター」の話、詳しく聞かせて欲しい。用途はソナーの解析かな? 貴重な税金はそういう事に使わなあかん。

防衛省のシステムは理化学研究所なんかより、国民の利益に直結している。防空システムとか船舶監視システムとか何処でやってるん?


【パソコン大魔神】 2022/10/11 (Tue) 00:42

磯津くんへ

上の書込み、読んでくれた?


少し放っておくと「閻魔」くんや「名倉」くんの記事が上に来てしまう。こんなの「迷惑や!」と言えばシバケンに怒られる。この掲示板はそういう物なので仕方が無い。(・・・と独り言)


【Plamo方面名倉 at Windows 8.1pro】 2022/11/25 (Fri) 08:15

<参考=「NECのお高いPCIeカード型ベクトルエンジン(税別1,530,000円)の店頭展示スタート」(スラド)>


NO.1006 Firefox生誕10周年──「忘れるボタン」追加アップデートと開発者版ブラウザ(ITmedia)<起稿 磯津千由紀>(14/12/16)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/16 (Tue) 01:52

 こんばんは。


 Firefoxも、もう10年になるんですね。

 それにしても、最初のWebブラウザ「NCSA Mosaic」登場からはまだ20年強、Webブラウザの出現でインターネットの世界は様変わりしました。


> 2004年11月9日にFirefoxをリリースしたMozillaが、10周年を記念した特別アップデートと開発者向けブラウザのリリースを発表した。


> Mozillaは11月10日(現地時間)、Webブラウザ「Firefox」提供10周年を記念して、特別版アップデート(バージョン33.1のマイナーアップデート)と、開発者専用ブラウザ「Firefox Developer Edition」のリリースを発表した。


> 「忘れるボタン」と検索履歴を収集しない検索エンジン「DuckDuckGo」の追加

> 特別アップデートで追加されるのは、いずれもユーザーのプライバシー管理に役立つ機能だ。1つは、「忘れるボタン」。履歴とクッキーを削除し、開いているすべてのタブを閉じて新しいタブを開くボタンで、5分/2時間/24時間のいずれかにまでさかのぼって実施できる。バージョン33.1にアップデートするとこの機能をオプトインするかどうか確認される。


> 従来通り、最初から履歴とクッキーを残さずにブラウジングするための「プライベートウィンドウ」を使うこともできる。

> もう1つは、標準検索エンジンとして、Google検索などのようにユーザーの検索履歴データを収集しない検索エンジン「DuckDuckGo」を選択できるようになった。


> Firefox Developer Edition

> Firefox Developer Editionは、WebアプリやWebサイトの開発者の支援を目的とする“開発者目線で作られた唯一の”開発者向けブラウザ。Webアプリの作成、テスト、サイズの変更といった、開発のワークフローで必要とされる機能を備え、アドオンを利用すれば他のブラウザや他の端末上で動作しているコードの調査やデバッグも可能。詳細はこちらのページ(日本語)を参照されたい。


> Mozillaは2004年11月9日、米Microsoftの「Internet Explorer」が支配していたWebブラウザ市場に選択肢を提供する目的でFirefoxを投じた。Mozillaは非営利の世界規模のコミュニティーとして、今後もユーザーとともにオープンで革新的なWebを重視していくとしている。

<参考=「Firefox生誕10周年──「忘れるボタン」追加アップデートと開発者版ブラウザ」(ITmedia)>


NO.1007 丸亀製麺のうどんが、インドネシアでウケた理由(ビジネス通信 誠)<起稿 磯津千由紀>(14/12/16)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/16 (Tue) 02:22

 こんばんは。


 東京では1970年代から讃岐うどんの店がありましたが、全国に広がったのは2002年ごろなんですか。

 丸亀製麺、大躍進ですねぇ。

 それにしても、いくら工場が不要とはいえ、海外進出にあたって事前マーケッティングをしないとは、驚きです。


>  讃岐うどんチェーンを展開しているトリドールの「丸亀製麺」が、海外でもヒットしているということで記事を書きました(「丸亀製麺のうどんが、インドネシアでウケた理由」)。担当者に話を聞いて、最も驚いたのは「進出前にマーケティングをしないこと」。うどんを食べたことがない人が多い国で、初出店となれば、事前にマーケティングをしていろいろな情報を集めたいはず。しかし、トリドールは「一切しない」とのことでした。


> 全国に「讃岐うどん」が広がったのは2002年ごろと言われているが(関連記事)、その“庶民の味”が国境を越えて、海外でもファンが増えつつあるという。

> えっ、海外の人たちがうどんを食べるの? と思われるかもしれないが、セルフ式讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」を経営するトリドールが、海外展開に積極的な姿勢を示しているのだ。丸亀製麺は2000年に「加古川店(兵庫県)」をオープンしてから、あれよあれよという間に、現在(2014年11月現在)は780店に拡大。海外に目を向けると、2011年に「ワイキキ店(ハワイ)」をオープンしてから、あれよあれよという間に、現在は10カ国・地域で75店舗に拡大。

> 店内に製麺機を置いて、大きな釜でうどんを茹で、できたてを提供する。コシのある麺は多くの人に親しまれ、売上高・店舗数ともに業界トップの座を手にした。その手法を海外でも取り入れ、第二、第三のうどん市場を生み出そうとしている。

> 海外で好調な売上高を記録しているのは、2013年3月に進出したインドネシアと、2012年1月に進出したタイだ。インドネシアの人口は2億4700万人で、そのうち約9割は豚肉やアルコールなどの飲食が禁じられているイスラム教徒。多くの原材料が使えない環境の中で、丸亀製麺はどのようなメニューを提供しているのか。一方のタイはグローバルに展開する外食産業がひしめき合っていて、競争が激しい。国内からも和食レストラン、ラーメン、牛丼などのチェーン店が出店している中で、現地の人たちにうどんの魅力をどのようにして伝えているのか。

> インドネシアの店名は「MARUGAME UDON」。「うどんを一般的な食事として認知させたい」という思いから、「UDON」の文字を入れた。インドネシアとタイに“上陸”してからまだ3年足らずだが、「UDON」はどこまで認知されているのか。海外事業を担当する経営企画室の人に話をうかがった。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。


> 店内は高級感を演出

> 土肥: インドネシアの人たちといえば、イスラム教徒が多いですよね。豚肉などが使えないと思うのですが、そうした市場の中でどのようなメニューを展開しているのでしょうか?

> 経営企画室(以下:経企): イスラム教徒向けに「鶏白湯(とりぱいたん)うどん」(45000ルピア:約425円)を開発しました。日本で使っている一般的な調味料は豚由来の調味料が入っているので使えません。なので、店ごとに鶏ガラスープを作っています。

> 現地のオリジナルメニューは「鶏白湯うどん」だけなのですが、「釜揚げうどん」や「かけうどん」といった定番商品も、味は現地の人にウケるように工夫しました。日本の場合、もっちりとしたコシのある麺が好まれますが、インドネシアでは比較的、喉ごしの良さを好む傾向があるようです。なので麺は、若干軟らかく細めにしています。

> また、日本では、ネギ、生姜、天かすなどを取り放題にしていますよね。インドネシアでは、それらに加えて、きざみ唐辛子を置いているんですよ。現地の人たちは、唐辛子を好まれるので。

> 土肥: 店内はどうでしょう? 日本と違いはあるのでしょうか?

> 経企: 基本的に同じですね。店内に入ると、まず製麺機が置いてあって、大きな窯でうどんを茹でています。日本と同じように「うどん店」ではなく、「製麺所でうどんを食べることができる」といった空間を再現しています。また、スタッフは割烹着を着用しているので、うどんを作っているスペースだけを見ると、日本とほとんど変わりません。

> ただ、店内の内装は違います。例えば、うどんを注文してトッピングメニューが並んでいるところの上部に瓦を設置しています。日本では灰色ですが、インドネシアでは黒色。壁の色も違っていて、日本ではベニア板などを使っているので茶色ですが、インドネシアではシックな灰色が多いですね。また、間接照明を設置しました。なぜそうした空間を演出したかというと、高級感を出したかったから。


> 価格はリーズナブルに

> 土肥: 日本の丸亀製麺といえば、低価格がウリですよね。インドネシアでは高級感をウリにして、富裕層をターゲットにしているのですか?

> 経企: いえ、そういうわけではありません。そもそもインドネシアでは麺を食べる習慣はあるのですが、うどんを食べたことがある人はほとんどいませんでした。そうした市場で、うどんを食べていただくのにはどうすればいいのか。現地の日本食レストランを調査したところ、価格設定が高いんですよね。

> 土肥: 海外で日本食を食べようとすると高いですよねえ。カツ丼が2500円だったりする。

> 経企: 一般的に「日本食=高い」といったイメージがあるので、店内の内装は高級感が漂うにしました。その一方で、価格設定はファストフード並にしています。

> 土肥: 「今日は日本食を食べるので、財布の中に5000円は入れておかなければいけない」と思いきや、うどん+いなりで600円。そんなギャップが支持された、ということですか?

> 経企: 弊社では、国内でも国外でも、庶民の方々が日常に食べることができるような価格設定にしています。ただ、インドネシアでは数十円で食べることができるところもあるんですよね。そうしたところと価格競争をしても勝つことは難しい。なので、店内の雰囲気は高級感が漂うようにして、価格はリーズナブルに。例えば、釜揚げうどんは300円ほど。日本では280円なので、ほぼ変わらないですよね。


> マーケティングはしていない

> 土肥: トリドールでは1日の来店客数が1000人を超えるお店のことを「繁盛店」と呼んでいるそうですが、インドネシアでは「繁盛店」が多いそうですね。現地に進出する前に、どのようなマーケティングをされたのでしょうか?

> 経企: 実は、ほとんどしていないんですよ。

> 土肥: えっ? マーケティングの教科書をみると、「あれをしなさい、これをしなさい」「あれをしてはダメ、これをしてはダメ」と書かれていますが、そういったことをしていない?

> 経企: マーケティング活動をしっかりやって、「ここにお店を出そう」といったことはしていません。

> 土肥: 丸亀製麺の海外1号店は、2011年の「ワイキキ店(ハワイ)」ですよね。そのときもマーケティングはしていない?

> 経企: していないですね。社長の粟田がハワイへ行ったときに、たまたま空き物件があったんですよ。そこで「この物件はいいなあ」と感じて、出店することになりました。

> 土肥: 現地調査を徹底的に行うことなく、直感で決められたと?

> 経企: はい。

> 土肥: 丸亀製麺は現在、世界10カ国・地域に展開されていますが、ひょっとして……。

> 経企: 粟田の直感が多いですね。「これはいける」と感じたら、指示が飛んでくるんですよ。

> 土肥: 膨大なデータをにらめっこしながら、結論を出す仕事をしている人たちが聞いたら、びっくりするでしょうね。いや、中には批判する人もいるでしょう。「なんて昭和的な商売をしているんだ」といった感じで。

> 経企: もちろんデータがダメだという話ではありません。リサーチ会社に仕事を依頼して、コストと時間をかけるのではなく、まずは1号店を出す。その店で得たデータや知見を生かして、今後の戦略を練っています。

> 土肥: お店を出すことが、最大のマーケティングになるわけですね。なぜそうしたことができるかというと、丸亀製麺は店内に製麺機や大きな釜を置いているからではないでしょうか。工場でうどんを製麺して、各店舗に配送するという形だと、初期投資にお金がかかってしまう。工場を造ってしまうと、それに見合った数のお店をつくっていかなければいけない。目標がどんどん上がってしまうので、どうしても慎重な行動になってしまいますよね。「失敗したら大変だよな。どうする? リサーチ会社にマーケティングをお願いしよう……」と。

> しかし、丸亀製麺の場合、工場は必要ない。初期投資がそれほどかからないので、「とりあえず出店してみるか。ダメだったら撤退しよう」といった感じで大胆な行動ができるわけですね。


> 宗教の問題は大きい

> 土肥: インドネシアに出店してみて、どういったことが大変でしょうか?

> 経企: やはり、宗教の問題は大きいですね。

> 土肥: インドネシアは「イスラム教徒が世界で最も多い国」と言われていますよね。よく知られているのが、食品に関するルール。具体的には、豚肉やアルコールがダメ。丸亀製麺の場合、アルコールは扱っていないのでそれほど問題はないかもしれませんが、豚肉の扱いは大変なのでは。

> 経企: 鶏肉や牛肉などは食べてもいいのですが、イスラム教の教えに則って解体・処理されたものでなければいけません。例えば、「処理をする人は原則イスラム教徒」「作業中は祈りを捧げる」など事細かく決まっています。また、輸送の際には、豚肉と一緒に運んではいけません。このほかにもたくさんのルールがあるのですが、それらをクリアして初めて「ハラル食品」と呼べるものになって、イスラム教徒は口にできます。現在、弊社では「ハラル認証」を取得するために、さまざまなことに取り組んでいます。

> 土肥: 認証を取得することができれば、そのノウハウは他のイスラム圏の国にも生かすことができますよね。そうすれば、海外進出がますます加速しそう。

> 経企: まずはインドネシアで出店を加速させたいですね。現在はジャカルタなど都市部に出店してきましたが、今後は地方にもチカラを入れていきたい。

> 土肥: どのくらいのペースで出店される予定ですか?

> 経企: 当面は、月に1店舗以上ですね。

> 土肥: す、すごいスピードですね。では、次にタイの話を聞かせていただけますか。タイでも「繁盛店」が多いそうですね。

> 経企: 分かりました。

> (つづく)

<参考=「丸亀製麺のうどんが、インドネシアでウケた理由」(ビジネス通信 誠)>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/16 (Tue) 02:34

副題=全国展開する「はなまるうどん」や「丸亀製麺」が福岡で苦戦するワケ(ビジネス通信 誠)

 こんばんは。


 福岡(博多)と言えばラーメンかと思っていましたが、饂飩にも拘りがあるんですね。


> 全国展開するうどんチェーン「はなまるうどん」や「丸亀製麺」が、福岡では業績不振に陥っているという。その背景には福岡独特のうどんに対する文化がある。


> うどんと言えば讃岐か……いやいや、博多である! 福岡市博多区の承天寺には「饂飩蕎麦発祥の地」という石碑があり、麺を食べる文化は博多から全国へと普及したと考えられている。うどんへのこだわりが強いので、「はなまるうどん」や「丸亀製麺」という全国ブランドが出店しても大概が業績不振で頭を抱える。博多は“うどん特区”なのだ。

> うどんが博多のソウルフードだと言わしめる地元の2大チェーン店がある。福岡発の「牧のうどん」と、北九州発の「資さんうどん」(すけさんうどん)だ。

> 牧のうどんを運営しているのは、有限会社釜揚げ牧のうどん。福岡県と佐賀県の国道沿いに20店舗近く展開している。注文時は各テーブルに置いてある伝票に、店員か客自らが赤鉛筆で正の字を書く。特筆すべきは食べても食べてもなくならない麺だ。ゆっくり食べていると、麺が出汁をどんどん吸い込んで伸びてしまう。困ってフロアにいるおばちゃんにお願いすると、当たり前のようにスープが入ったやかんを持ってくる。そういう一見ガサツな動きも含め、店内に活気がある。

> 一方の北九州市発の資さんうどんは、近年福岡市内での出店も盛んだ。事業主体は株式会社資さん。1980年の創業で、福岡県と山口県に約40店舗を展開、ちゃんぽん専門店や天ぷら専門店も他ブランドで運営している。もちろんうどんもおいしいのだが、特筆すべきは豊富なサイドメニューだ。焼きうどん、おこわ、おでん、カレー、梅ひじきごはん、ジャンボいなり、さらに評判の高いぼた餅も用意する。うどん屋に“スイーツ”、これは女性やファミリー客にポイントが高い。


> この2つのうどんチェーン、出店戦略やメニューはそれぞれ異なるが、1つだけ共通していることがある。働いている“おばちゃん”がとにかく元気なのだ。おばちゃんたちの動きのキレがすさまじいのである。案内係というリーダーのおばちゃんの仕切りに合わせて、完ぺきなフォーメーションができている。機会があれば一度見てみることをオススメする。なぜ博多のうどん屋さんのおばちゃんは元気なのか。自身のFacebookで理由を聞いたところ、たくさんの仮説をいただいた。その諸説をご紹介する。


> その1:お母ちゃんの本領発揮説

> こうしたうどん屋に来る客は大きく2つに分けられる。まずは孤独なおじさんだ。ドライバーや営業マンで、いつも無口。こんな客にはうどんをドン! と置いて、あとは“ほい、ほい”と食べさせれば、お互いハッピー。あの高いテンションで圧倒されると、かえって癒されるかもしれない。

> もう1つは、乳幼児を連れた母親だ。子供がはしゃいで食べ物をこぼし、母親が怒鳴り散らして、周りの客までイライラする。そんなときに華麗に対応できるのも、やはりお母ちゃんを経験してきたおばちゃんなのだ。さっとテーブルを拭き、子どもを座敷に移動させてとっとと片づける。こういう所作にベテランぶりを感じる。

> 要はうどん屋のフロアは、母親の経験をそのまま発揮できる舞台なのだ。昭和の家にいたような“母ちゃん”が店内にいて、その存在感に客が惚れる。うどん屋はそんな究極の舞台を作っているのだ。


> その2:高い回転率から来る“うどんハイ”説

> 短期目標の達成には、女性の方が適しているとよく言われるが、おばちゃんは忙しければ忙しいほどアドレナリンが出るのか、仕事のスピードが上がっていく。うどん屋は原価が安く、回転率が非常に高い。特に牧のうどんは店舗のとなりに製麺所を併設しており、常に麺がゆで続けている。つまり常に目の前にいつもアツアツの在庫がある状態なのだ。

> それを秒単位でさばくおばちゃんを見ていると、餅つきをするときに餅を臼でひっくり返す人を思い出す。この仕事は、おばちゃんしかできない。ずっとゾーンに入っている。ある意味“うどんハイ”なのである。


> その3:合理的なシフト制

> 資さんうどん新池店のオープニングスタッフ募集の内容を見てみると、24時間営業で6つのシフトに分かれている。福岡のパート時給より若干高めの設定だが、特別高いわけではない。それよりも細かく分けられたシフト制に魅力がある。



> うどん屋さんで働くおばちゃんたちは子育てがひと段落した世代で、年齢は比較的高い。こういう世代は働こうと思ったときにはあまり仕事がなく、家事と両立するべく「少しだけ働こうか」「深夜働こうか」と誰しもが思う。家事の延長線上にあるような仕事である上に、一般的には優遇されることのないおばちゃんたちの意思を汲み取ったようなシフト制だ。そのため、豊富な労働力を用意でき、スターのような案内係が生まれる。

> 次々に入店する客。もうもうとする湯気。フロアに響き渡る案内係のおばちゃんの声。まるで我が子をあしらうようにメニューをさばくフロアのおばちゃんたち。両店舗とも忙しい時間帯の緊迫感はすさまじい。おばちゃんに文句を言えない空気を感じる。

> これは昭和のお母ちゃんたちが忙しい夕暮れの台所で出していた空気と同じだ。それがかえって癒されるのである。お客様扱いをされた時点で、こちらの熱気は冷めていく。博多で“おしゃれ”なうどん屋が出店しては消えていく理由は、博多の人間にとって、うどんはこうした文化を持つソウルフードであるからだ。(中村修治)

<参考=「全国展開する「はなまるうどん」や「丸亀製麺」が福岡で苦戦するワケ」(ビジネス通信 誠)>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/16 (Tue) 02:42

副題=「丸亀製麺」の合理性が“常識破り”と捉えられる不可解(ビジネス通信 誠)

 こんばんは。


 成程ねぇ。


> 急成長中のうどんチェーンを採り上げた番組は、その秘密を“常識破りの非効率経営にあり”とした。しかし同社は合理的であり、その合理性の範囲で十分効率的である。それを“常識破り”というなら、世間一般の“常識”のほうが間違っている。


> 4月25日放送の「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)は「急成長の秘密は“常識破り経営”にあり!」と題して、讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」を採り上げていた。

> 同チェーンの運営会社トリドール全体での年間出店数は約120店舗(3日に1店!)という怒涛の攻勢。もちろんその多くは「丸亀製麺」だろう。売上はこの5年で3倍に成長。2012年度は売上高730億円、80億円の過去最高益を達成する見込みだという絶好調企業だ。

> 「丸亀製麺」は釜あげうどん一杯280円、サイドメニューなどと組み合わせても500円以下の“ワンコイン”の安さ、そしてコシのしっかりした麺が人気で、急成長している。この番組ではその秘密を「非常識な非効率経営にあり」と謳っているが、小生に言わせればまったくの誤解。同社は非常に合理的であり、その合理性の範囲で十分効率的なのだと思う。

> 番組の指摘する「非効率」は、飲食チェーンの“常識”、セントラルキッチン方式でないこと。すべての店舗に製麺機が置かれ、各店で粉から麺を毎朝作っている。ダシも店内で昆布やカツオブシなどを使ってイチからとる。サイドメニューの天ぷらやかき揚げも、生野菜を切るところから始まる。おにぎりも機械ではなく店員が手で握る。だから丸亀では開店1時間半前には、仕込みが始まる。その分、店員も多い。

> しかし粟田社長が説明したように、店でやるからこそ美味しさを実現でき、演出すらできる。うどんをセントラルキッチン方式で製麺したらどうなるか。寝かせなければいけない時間帯に輸送することになり、温度・湿度管理は狂い、「丸亀製麺」のウリである麺の出来にばらつきが生じかねない。ダシも作りたてで提供するからこそ、香りと品質を担保できる。生野菜をセントラルキッチンで切って各店に配送したりしては乾燥してしまう。ましてや天ぷらやかき揚げを揚げるのを店でやらなければ、ベチョベチョに湿気てしまう。

> セントラルキッチン方式でなくとも同チェーンは十分効率的だ。何といっても大量の店舗展開と人気のお陰で、食材などの仕入れは圧倒的に割安にできる。店舗設計も標準化し、建材や設備の調達も割安なはず。メニュー自体は極端に少なくはないが、うどんとトッピングの組み合わせに過ぎず、それにサイドメニューを加えるという構成は変わらないので、オペレーションは実にシンプルだ。しかもセルフ方式なので、配膳や片付けに人手はほとんど要らない。これを効率的でないという番組プロデューサーの目はどうかしていると思う。

> むしろ感心したのは、「丸亀製麺」のシニア活用術である。中高年の従業員、パートが大半で、その分だけお客に対する声掛けや気配りが自然とできる。うどんという食材にマッチした、柔らかい雰囲気が店舗に作られているようだ。それを支えるのは、シニアを中心とする(パートを含む)従業員の「ここで働くのは楽しい」という気持ちだろう。若者を限界まで競争させるためにブラック化した某大手小売企業とはまったく違う、サービス企業のあるべき姿だ。

> 「丸亀製麺」の経営はユニークかもしれないが、非常に合理的である。これが“常識破り”と捉えられるのは、それだけ世間の目が、効率一辺倒や業界の常識に目を奪われて本質を見失ってしまったからではないか。(日沖博道)

<参考=「「丸亀製麺」の合理性が“常識破り”と捉えられる不可解」(ビジネス通信 誠)>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/16 (Tue) 03:04

副題=なぜ、“うどん県”からチェーン店が出てこないのか(ビジネス通信 誠)

 こんばんは。


 丸亀製麺が丸亀発祥でないことは知っていましたが、他の饂飩チェーンもそうなんですね。


> 「丸亀製麺」「はなまるうどん」「つるまる」――。讃岐うどんを扱っているチェーン店を調べてみると、ある共通点があった。それは、どれも本社がうどんの本場・香川県でないこと。その理由について、香川大学大学院の高木知巳准教授に聞いた。


> 「今日のお昼ごはんも『うどん』にしよう。のどごしのツルツル感がたまんないよ」という人も多いのでは。全国の男女に、最もよく食べる麺類を聞いたところ「ラーメン・中華めん」に次いで、「うどん」は2位。自宅でよく食べる麺類については「うどん」が1位だった(マイボイスコム調べ)。

> 街を歩いていても、クルマを運転していても、「うどん屋」の看板を目にすることは珍しくないのだが、ひとつ気になることが。それは「なぜうどんの本場『香川県』から、チェーン店が出てこないのか?」である。例えば、業界最大手の「丸亀製麺」を運営しているトリドールの本社は兵庫県神戸市。2位の「はなまるうどん」は香川県高松市で創業したものの、現在は吉野家ホールディング傘下で本社は東京都中央区。

> 大手2社がたまたま都市部に拠点を置いているだけであって、中堅は香川県に本社を置いているのかもしれない。気になったので調べてみると、「つるまる」を運営しているフジオフードシステムの本社は大阪府大阪市。「どんどん庵」を運営しているディー・ディー・エーの本社は愛知県名古屋市。「麦まる」を運営しているグルメ杵屋の本社は大阪府大阪市。

> うどんチェーンを運営する上位5社の本社は、いずれも香川県ではない。「なんと! これは興味深い」と思って、さらに調べていくと、すでにこの問題を分析している人がいらっしゃった。香川大学大学院で教壇に立つ高木知巳(たかぎ・ともみ)准教授は、香川県からうどんチェーン店が出てこない理由として「職人と商売人の発想の違い」を挙げている。どういうことか? 気になったので、話をうかがった。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。


> うどんの本場は香川県

> 土肥: 香川県って、自ら「うどん県」と名乗っていますよね。2年前に、仕事で香川県に行ったのですが、街じゅうに「うどん屋」がありました。中には看板がないので「あれ? ここで食べることができるの?」といったお店もありました。

> 実際に食べてみたところ、1杯200~300円という安さなのに“おいしい”。多くの観光客と地元の人たちでにぎわっていましたが、なぜかそうしたお店は香川県にしかないんですよ。うどんチェーン店の本社を調べてみると、都市部が多い。なぜこうした現象が起きているのでしょうか?

> 高木: 「うどんの本場は香川県」が本当かどうか、消費量を調べてみました。総務省の調査(家計調査:2006~2008年の平均値)によると、うどん・そばの1人当たりの年間消費量は香川県が最も多く33キロ。2位の秋田県が22キロなので、断トツなんですよ。しかも、香川県はその大半がうどんで、秋田県は半々くらいではないかと推測されます。

> 次に、うどん店の店舗数を調べてみました。人口10万人当たりの店舗数は、香川県が最も多く66店舗。2位は福井県の46店舗なので、こちらも断トツ。

> 土肥: 消費量と店舗数をみると、やはり香川県の人はうどんをたくさん食べているようですね。それにしても、なぜ香川県でうどんが広がったのでしょうか?

> 高木: 気候が合っていたんですよ。瀬戸内海は雨が少なく、全国の年間降水量は平均1718ミリなのに対して、高松市の年間降水量は1082ミリ。雨があまり降らないので、稲作が難しい。一方、雨が少ない気候は、小麦作りに適しているんですよ。

> あと、雨が少ないので、塩づくりが盛ん。地元で塩ができるので、醤油づくりも広がっていきました。さらに、讃岐うどんの出汁として使ういりこの原料となるカタクチイワシも瀬戸内海でたくさんとれます。このように、香川県はうどん作りに適した条件がそろっていたんですよね。

> 土肥: えっ、でもうどんをつくるのにはたくさんの水を使いますよね。雨があまり降らないということは、水を使えないのでは……。

> 高木: 四国には南の太平洋側から湿った空気がやって来るので、四国山地を境にして、豪雨と渇水という対照的な気象特性があるんですよ。高知市の年間降水量は2548ミリなので、高松市の倍以上降っています。

> 讃岐平野ではあまり雨が降らないのですが、山で降った雨が流れてくるんですよ。なので井戸を掘ったら、井戸水が豊富に出てくるところがあります。

> 香川大学で地質学を専門にされている長谷川修一教授は、うどんと地質の関係について調べました。その結果、昔からある有名なうどん店は、地下水の豊富な扇状地(河川が山地から平野や盆地に移る所などに多く、土砂などが山側を頂点として扇状に堆積した地形のこと)に多いことが明らかになりました。


> 讃岐うどんブーム

> 土肥: いわゆる“讃岐うどんブーム”っていつごろ起きたのでしょうか?

> 高木: 1960年代まで、香川県でうどんは外食するものではありませんでした。近所の製麺所や食料品店で食べることもできたのですが、多くの人はうどん玉を買って来て、自宅で食べていました。どうしてもそこで食べたい人だけが、醤油だけを借りて、お店の片隅で食べていたんですよ。お店側も「そこで食べたい人はどうぞ」といった感じなので、いまの外食とはかなり違っていました。

> そして、1969年に「第一次讃岐うどんブーム」がやってきました。高度経済成長期で、国民の所得が上がり、外食をしたり、国内旅行をする人が増えました。そうした中、「県外客や社用族を案内しても恥ずかしくない店をつくれば、たくさんのお客さんに来てもらえるかもしれない」ということで、セルフ式ではなく、フルサービスのお店が増えました。

> 土肥: フルサービス店というのは、自分で天ぷらなどをトッピングするのではなく、メニューに「天ぷら うどん」と書いているお店のことですよね。社用族を案内……ということなので、価格も少し高めに設定されていたのでしょうか?

> 高木: はい。フルサービスのお店は家族連れにも受け入れられ、かなり増えました。家族で外食することは、中流階級の象徴であり、ハレ(非日常)であったのです。

> そして、瀬戸大橋が開通した1988年、第二次のブームに。それまで、香川県への観光客数は年間400~500万人ほどだったのですが、1988年には1000万人を超えました。観光地、レストラン、土産物屋などに人が溢れかえって、もうウハウハ状態。

> その一方で、サービスレベルが低下して、観光客の間で評判が悪くなりました。翌年、観光客は2割以上減少して、その次の年には800万人を割り込みました。そうした状態から脱したのは、2009年に“高速道路1000円”が導入されてからです。観光客が増え、2012年には893万人に回復しました。

> 土肥: “高速道路1000円”が導入されたときには、関西方面からの日帰り客が増えたのではないでしょうか? 休日には、よく瀬戸大橋が渋滞になっていましたので。

> 高木: その通りですね。そのころ、第三次讃岐うどんブームが起きるのですが、この背景には地元タウン誌の存在がありました。1989年にタウン情報誌『タウン情報かがわ』で、「ゲリラうどん通ごっこ」という連載が始まりました。県内の怪しいうどん店を紹介して、それが口コミで広がったんですよ。

> その記事を読んだ人は「えっ、こんなうどん店があるの!?」といった感じで珍しい店が紹介されていました。田んぼの真ん中にあったり、山奥にあったり、ちょっと変わった店だけど、おいしい――そんな情報が多かったですね。

> 土肥: 地元の人も知らなかったお店ですね。それは話題になりそう。

> 高木: その連載は『恐るべき さぬきうどん』という本になって、1993年に出版されます。そんな本、香川県以外で売れるワケがないということで、最初は県内でしか販売していませんでした。ところが、「怪しいうどん店めぐり」がメディアで取り上げられるようになって、1995年には全国の書店で販売されることになったのです。

> そして第四次ブームがやってきたのは、セルフ式のチェーン店が全国で広がり始めた2002年ですね。その先陣を切ったのが「はなまる」。当時社長だった前田英仁さんは、それまで衣料卸会社を経営されていたのですが、第三次ブームを見て「これはビジネスチャンスだ」と判断しました。

> しかし、当時のうどんは「おじさんの食べ物」だったんですよ。ほとんどの店は大衆食堂風で、男性客ばかり。そこで前田さんはファストフード風にして、女性や家族連れにも入りやすい店にしました。「POPでカジュアル」「明るく清潔」という店のコンセプトで、高松市に第一号店がオープンしました。

> 土肥: はなまるは2002年に、渋谷店をオープンしました。このときは話題になって、1杯のうどんを求めて行列ができていましたよね。当時、ワタクシは大阪で働いていたのですが、その報道を見たとき「えっ、東京の人って“100円のかけうどん”を食べるのに、あんなに並ぶのかあ」と、ちょっとびっくりしました。

> 当時の大阪でもセルフ式のうどんが話題になっていましたが、東京ほど行列はできていなかったんですよ。大阪ではすでに安い立ち食いうどん店があったので、それほど目新しく感じなかったのかもしれません。


> 丸亀製麺とはなまるの違い

> 高木: なるほど。はなまるは2002年にフランチャイズ展開をして店舗を増やしていくのですが、2004年に業績が悪化し始めました。その後、吉野家の関連会社になって、不採算店舗を整理することに。

> 一方、丸亀製麺の1号店は、はなまるがオープンしてから半年後の2000年11月に、兵庫県加古川市でスタートしました。運営しているトリドールは焼き鳥店がメインだったのですが、2004年に発生した鳥インフルエンザの影響で業績が悪化しました。「これではいけない」ということで、それからうどん事業にチカラを入れ始めたんですよね。

> 土肥: ということは、はなまるが苦戦している合間を縫うようにして、丸亀製麺が拡大していったということですか?

> 高木: はい。丸亀製麺は出店を加速させました。2004年度に7店舗、2005年度に15店舗、2006年度に25店舗と……。

> 土肥: 店舗数をみると、はなまるの341に対し、丸亀製麺は774。売上高をみても、はなまるの181億4400万円に対し、丸亀製麺は708億5000万円。両社の間でかなりの差が開いてしまったのですが、なぜここまで差が開いたのでしょうか?

> 高木: 最大の違いは「製麺方法」ですね。はなまるは、これまでの飲食チェーンのやり方を踏襲しています。工場をつくって、そこで麺をつくり、それを全国の店舗に輸送する。なので、うどんの品質でいえば、はなまるのほうが安定しています。

> 一方、丸亀製麺は店内に製麺機を導入しているので、味は店によってバラつきがあるかもしれません。しかし、店の雰囲気を含めて、工場でつくったモノよりも「おいしい」と感じる人が多いのではないでしょうか。

> 土肥: 両社の最大の違いは「製麺方法」ということですが、メリットとデメリットがありますよね。

> 高木: 各店に製麺機を置くとなると、初期投資の費用がかさみますよね。丸亀製麺に導入されている機械は1台300万円ほど。また、機械を置くスペースが必要になりますので、そのぶんの賃料がかかりますし、うどんをつくる人が必要になるので、人件費も余分にかかります。

> 一方のメリットは、工場でつくっていないので、麺の輸送費が要りません。また、店内でうどんをつくっている光景を見ることができるので“臨場感”を味わえるのではないでしょうか。

> 土肥: なるほど。

> 高木: 丸亀製麺は店内に製麺機を設置しているわけですが、その背景に技術革新があるんですよ。うどんを作る工程は、大きく分けて4つあります。水まわし(小麦粉と塩水を混ぜる)、プレス(一定の圧力を生地にかける)、のし(ローラーでのしていく)、包丁切り。以前は各工程に1台の機械が必要だったのですが、丸亀製麺が導入している製麺機は、4つの工程を1台ですべて行うんですよね。なので最小限のスペースでうどんをつくることができるんですよ。


> 香川県の市場は特殊

> 土肥: ここまで香川県でうどんが作られてきた背景、うどんブームの歴史、丸亀製麺とはなまるの違いなどをうかがってきました。ここで高木さんにうかがいたい。なぜ、うどんの本場・香川県から全国チェーンを展開する店は生まれていないのでしょうか?

> 高木: 香川県は、うどんの市場として特殊なんですよ。本場であるがゆえに、非常に特殊な市場になっています。現在、県内にうどん店は700店ほどあって、県民は頻繁にうどんを食べている。食文化としてうどんが根付いているので、その人たちに受け入れられるためにはレベルの高いモノでないといけません。しかも、競争が激しいので安い。なので、全国チェーンを展開している店が県内で展開するのは難しいんですよね。

> ドイさんは香川に行かれたとき、うどんを食べられたそうですが、そのときはチェーン店に行かれましたか?

> 土肥: チェーン店のうどんは、香川県以外でも食べることができるので、個人で経営されているお店に行きました。

> 高木: 県外の人は「せっかく香川県に来たのだから、そこでしか食べられないうどんを食べよう」と思いますよね。県内の人も近くにおいしい店があるので、そこで食べるんですよ。県内にはたくさんのライバルがいるので、店は個性を出していかなければいけません。はなまるは高松市でスタートしましたが、13店舗にとどまっています。丸亀製麺にいたっては4店舗しかありません。

> 土肥: 店を出さなかったのではなくて、出せなかった?

> 高木: ですね。全国展開している会社は「香川県内で展開するよりも、県外で展開したほうが簡単」と思っているのではないでしょうか。県外の人は頻繁にうどんを食べる習慣がないので、会社はそうした人たちをターゲットにして、「必要にして十分」な品質のうどんを効率的に提供するシステムをつくったんですよね。

> 「全国展開して会社を大きくしよう」と思っているチェーン店の経営者と、「自分のうどんをつくっていこう」と思っている職人とでは、考え方にかなり違いがあるんですよ。

> こうしたケースは、他にもあります。例えば、長崎ちゃんぽんを出している店はたくさんありますが、全国展開で成功しているのはリンガーハットだけ。そのリンガーハットは長崎県で創業されていますが、現在の本社は東京。創業者は鳥取県の出身で、前職はとんかつ店。表現は悪いですが、“よそ者”が長崎ちゃんぽんで成功したわけです。


> うどんの味の違いが分かる

> 土肥: 話を戻すと、香川県民は個性的なうどんを好んでいるんですよね。そのうどんをつくっているのは「職人」ということですが、“味の違いが分かる”人ってどのくらいいるのでしょうか。職人の人たちにとってはとても失礼な話だと思うのですが、ラーメンと違って、うどんの味は違いが分かりにくい。「このうどんの出汁は、いりこがいいからだ」なんて言い切れる人ってなかなかいないのではないでしょうか。

> 高木: いい質問ですね。香川県民は「うどんの喉ごしがどうの」とか「いりこの味がきいている」などと言っていますが、大多数の日本人はそんなこと分かりません。でも、ラーメンなら分かりますよね。もちろん細かいことまではなかなか分からないですが、「この塩ラーメンはおいしい」「このとんこつラーメンは濃厚だ」といった感じで、味の違いを表現しやすい。そこで、ラーメン業界とうどん業界の違いを調べてみたところ、ちょっと興味深いことが分かってきたんですよ。

> 土肥: ほほー。何ですかそれは?

> 高木: 実は……。

> (つづく)

<参考=「なぜ、“うどん県”からチェーン店が出てこないのか」(ビジネス通信 誠)>