みんながパソコン大王
自説展開<NO.8>

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総 合 目 録 趣意書

表題一覧表

<表題一覧表>

NO 表題 起稿 起稿日
自説展開NO.9
22 <熱問題入門> 半導体の最大許容消費電力 磯津千由紀 12/07/22
21 技術立国日本がんばれ ありふれた苗字
です。
12/07/21
20 実録・加速試験物語<強制試験の目的><1> シバケン 12/07/19
19 温度と故障の関係<グラフ化の目的><2> シバケン 12/07/14
自説展開NO.7

NO.19 温度と故障の関係<グラフ化の目的><2><起稿 シバケン>(12/07/14)


【シバケン】 2012/07/14 (Sat) 21:44

まあねえ、表面的、簡単簡潔になら、別段にの、対数が云々等々。グラフ化に腐心の話はいらんです。

イヤ、グラフ化なるは、数字の羅列では、分からんが故、視覚的にとらえ易くするための、一手法でして。

第三者に傾向を分かってもらうダケなら、むしろ、正方眼紙<等間隔のグラフ>の方が説明簡単でして。
曲線なら、曲線。放物線なら、放物線。直線は、直線で結構でして。くねくねの線でも、千鳥足でも、そのままが宜しいかと。
それで、表わせるならなれどと。


まあ云うたら、テレビで、諸般、図示されるに、片対数も、両対数も、見ませんですが。
そもそもが、実験データーを示されませんでして。示す事があっても、先の、正方眼紙的グラフでして。

理由は先の通りの、傾向を分かって戴ければ宜しくて。対数云々、テレビで解説してられませんですの、目的が違うわと。
万人が分かるよに工夫して頂戴だけでして。


さての、
グラフ化の目的なるは、モ1つありまして。

何でも結構とは、申さんの、視覚のみに訴えるの、傾向を示すがためのが、テレビ放映用とするならばです。
モ1つは、実用のためでして。

実用出来ぬのデーターは徒労であると。時間の無駄であったと。
ご苦労さんと、相成るです。

オッとの、それは、条件設定等々下手なだけなれどと。
ついでになら、よい経験として、次回、頑張って頂戴と。

オトトの話は続くです。


【シバケン】 2012/07/15 (Sun) 02:16

これまた、簡単簡潔になら、グラフ化に対数等々導入なるは、大きな目的の1つ、未来予測のためかと。

イヤ、所定条件下にての、時間と共に、不良数が増えるのグラフを描くに、まさかの、サンプル全て。100%が不良になるまでの試験<実験>致しませんです。
オッとの、その気で、やるも、結構なれどです。

サンプルも、精々が、50個なり、100個でして。
<注=ロームでの、信頼性試験の場合>

仮に、50個のサンプルで、1000時間で、1個。2000時間で、3個等々、不良が出まして。5000時間で、5個と相成って。

果たしての、10個が、或いは、20個が、不良となるの時間は如何程かとなればの、それを予測、推測可能なるの、グラフ化せねばなりませんです。

オッとの、この手の情報、未来予測するがためのモノでして。

云うたら、5000時間となればの、一日、24時間として、208日でして。
10000時間やってみい。417日を要するです。
待てば良いとは云うものの、待つは、待つですがと。新製品の開発等々、急がねばならぬわと。
結果、同時進行でして。早期判断するに、出来るの工夫をせねばならぬわと。
工夫も、簡単明瞭の、現状品との、比較なれどです。

トトトのこの辺りの条件、強制加速試験なる手法については、別途に致すですが。


【シバケン】 2012/07/15 (Sun) 09:08

さりとての、先程の、「ニワトリと胚」の成長、実験データーがあるですが。

<参考=「NO.17 温度と故障の関係<信頼性><1>」寄稿シバケン




これは、成長にも限度があっての、時間<日数>と共に、延々の重量増すで無し。
とかとかの、常識的問題があるですが。本来、そこまでのデーター取得で、全容解明出来るの資料となるですが。

概ね20日間での孵化のため、20日間で調査を終えてるですが。

その実際をば、一旦無視。
単純に、無限大に成長すると仮定したなら、果たしての、30日後<x軸>、重量<y軸>はどなるかは、直線故に推測簡単でして。

直線故、引いた線をそのままの延長で宜しいです。測定していない、30日後の胚重量を推定出来るです。


電子部品の寿命も一緒での、グラフを直線化で、その先を容易に推測出来るです。
オッとの、ここで申すの、諸般、寿命を推測するに、故障品が出ねば、データーに成らぬです。

「ニワトリの胚」重量の変動を調査するに、時間<日数>と共に、重量増加するが故、成長記録となりの、データーになるのであってと。


【打悪法師】 2012/07/15 (Sun) 10:12

 なるほど、直線は延長し易いので、予測に使えるというのは面白い着眼です。正比例相関の様に見えるのは分かりが良いです。

 しかし、測定値が対数目盛りで直線に並ぶのは、どういう仕掛けでしょうか。
 対数目盛りの直線は、大きな誤差を見えなくしているはずでもあります。それで予測値を、もう一度普通の目盛りにプロットした時に、信用できるのでしょうか。

 予測というのは、物理的な単純な現象であれば、関連要素を省かないで精密に予測する事も可能ですが、そういう配慮なしに測定値のみで予測を可能にする手段を一般事象に適用するのは、無理を通す方便に悪用されるばかりでないですか。

 グラフで予測すると言うのは、実は、単純な公式で算出できる物と決め付ける事でしょう。
 式は初めから決まっていて、定数のみの問題だとするのです。マクロに見れば、この世の現象は全てが同様、本当ですか。

 前に、「骨年齢」を表わす機械と言うのに、100才超と判定されたと嘆いている老女に会いました。あれが例じゃないですか。
 そんなデータを取れる訳がないと話したのですが、当人の落胆と不安を救えませんでした。「骨が折れ易い状態かも知れない。」という警告が有用なのですが、彼女は別の悩みに囚われていました。「私は、既に死んでいる!」

 人工透析で生きられる年数や、心臓奇形の子供の生残、生命保険や健康保険で予算を決める時には根拠にするかも知れませんが、各論の参考にするには不足で、悪弊があります。

 「軍人の死亡率は一般市民の死亡率より低い。」と言う騙しもあったと聞きました。若くて健康な者だけの集団は、開戦し前線に行かなければ、事故でしか死にません。


【シバケン】 2012/07/15 (Sun) 13:40

打悪法師さん


またまた、私の好きな話に相成るですが。
結論的には、大正解でありの、但し、「統計的確率論」の範疇に相成るです。


で、
>対数目盛りの直線は、大きな誤差を見えなくしているはずでもあります。

大きな誤差とするよりは、「相応の誤差」と云い替えます。
見えなくするは、「無視」出来るにすれば、正解です。
そんな意味なら、言葉選ばずの表現として、大正解です。


>それで予測値を、もう一度普通の目盛りにプロットした時に、信用できるのでしょうか。

この、「信用」度こそが、「統計的確率論」に相成なるです。



でで、
「ニワトリ」の話は、生データーをそのままかと。
片対数では、不十分なため、両対数にされてまして。直線化の事例として、取り上げたですが。


ここで、
>測定値のみで予測を可能にする手段を一般事象に適用するのは、無理を通す方便

この対数化を、誤差小さく見せるがための、「方便」とされれば、「方便」には、抵抗感あるですが。
先程の、「統計的確率論」の範疇での、正解です。

反対には、誤差は必ず存在しまして。


この、「誤差」を簡単に説明するです。

「ニワトリ」のグラフ化、直線化も、直線を引けば、実測点<打点部>は、線の、上に、下にの、ズレは、容易にイメージ出来ましての、正確には、「概ね、直線に近い」なあと、云えるダケです。

あらゆる事に、「誤差」はつきまとうです。費用を掛ければ、「誤差」も少なく、より正確に出来るですが。

<続く>


【シバケン】 2012/07/15 (Sun) 19:15

前回、
<あらゆる事に、「誤差」はつきまとうです。>
と致しましたです。


さて、
「ニワトリの胚」での、簡単なるの、一例です。
<添付図=データー参照>



計量器なるは、1939年<昭和14年>当時に、200μgを測定してるです。精度、技術力共、文句無し。

されどの、無視出来ぬの要因に、測定間隔<日数>があるです。日単位であり、可成り荒っぽいです。

オッとの、何が荒っぽいかとなれば、細かな話を致すになるですが。
測定間隔なら、3日目、必ずしも、72時間後に非ず。5日目、必ずしもの、120時間ではありませんでして。
内実、極めて、誤差少なく、時刻を決めて、測定されてるとは思うですが。朝一番、昼から、夕方等々、時間差発生での、重量に差が出るです。当然のデーターから、明らかでして。

ならばの、正確なる時間数で表せばと、相成るですの。イヤ、正解でして。

これは、結果から、云える事でしての、次回から、ソしましおねと。
されどの、20時間、45時間等々、変な数値を記載されてもと。日数で結構の、或る程度の許容範囲を決めて戴いた方が、データー的、スッキリ致すです。


そんな話は、置きましての。
では、時間数で測定したなら、測定時間の誤差ゼロになるかとなればの、ソは易々の、成らんです。
サンプルから、胚を取り出しの、測定に至るの作業時間なるは、毎回、毎回、一定、一緒かと。
等々、云い出せば、誤差要因にキリが無く。

<続く>


【シバケン】 2012/07/15 (Sun) 22:07

オッとの、そんなに誤差要因あって、未来予測とは、何事ゾと。
なって当然の、その話は後回しにしまして。


イヤ、「ニワトリの胚」のは、高がの、20日間でして。データーより、時間的影響大でして。
時間は正確を期するは重要です。

尚、データーを見た限りは、相応の精度で、実施されてるが分かるです。
分かるですが、「ニワトリの胚」は、ここで終わるです。その分野の事は、分かりませんでして。


ではと、
電子部品に話を移すですが。
試験等々、一発、単発で、おしまいではありませんでして。寿命試験等々、ン年、ン十年。延々の、データーの蓄積、積み重ねです。
ここで、試験数の数が増えれば、増える程に、統計的確率論的、精度<信用度>増すです。


サンプル数、50個で、1個の不良発生よりは、1000個で、20個は、同じの2%の不良率であれどの、信頼性高いは容易に理解されるです。

我々が、試験なりしてたの、ン十年の昔の測定精度なら、「方便」とされて、まあなあと。
但し、不良率は、不良の数でして。測定精度に影響されませんでして。
意味は、例えばの、「重量」の推移ではありませんです。規格値を超えるか、超えないかです。
云うたら、桁の違う水準でして。


ででの、
話飛ばしの、1000時間で測定を1010時間の時に測定は、誤差の範囲の無視で結構かと。
対数目盛上、1000時間も、1010時間も大差無いです。
これが、誤差を小さく見せかけるの話に繋がるですが。事実、1000時間に対するの、10時間、20時間は誤差小さいです。

2%も誤差あると云うなかれの、そんな程度で、不良発生、ガンガンの差がある方が異常でして。


云い出せば、試験データーでして。実測値は、直線上の、上に出たり、下になったりの変動するです。して当然でして。
計算値では無いの証左でして。

よって、厳密に、延長線上の値が、実際のと、一致なるかとなればの、これは、あくまでもの、特定条件下での、「推定値」<推定故障率>です。
「推定値」を、「未来予測」とは、何事かと、相成るですが。


あくまでもの、電子部品です。
部品故、諸般諸々の条件下で、他の部品と共に組立られまして。諸般諸々の使われ方をされまして。
実際には、組立られたのモノ<電化製品>で、寿命試験なりを致しませんと、本来の寿命、市場にての、個々人が使われての故障するの事は分かりませんでして。

オッとの、それは、電化製品製造会社がやるべきでして。やっておられるですが。

<続く>


【シバケン】 2012/07/16 (Mon) 01:12

さての、余りに延々も問題でして。

での、肝心の話を致すですが。
まずは、実験値データー<不良率も同様>から、近似式を求めるの手法存在するです。

当世なら、実験データーをば、パソコンに放り込めば、簡単、瞬時、近似式を求めてくれるですが。

<参考=「データー解析ツール」(日科技連)>
<消滅・20/01/19>


その昔も、Ms-Dos時代になってから、「QCAS」<キューカス>と称しのあったですが。
値の張るのアプリケーションでして。
ここだけの話、コピーして、所有してたですが。当時のは、使い物にならず<笑>


での、
先の通りの、実験<試験>には、誤差がつきものでして。近似式を描きの、そこから、上にも、下にも、線<曲線になるです>を描きの、この範囲に、95%の確率で入る等々の統計確率論と相成るです。

例えば、入る確率を高くしたなら、範囲が広くなり。低くなら、範囲狭くなるですが。


この上の線、下の線が、遠く離れれば、離れる程に、サンプル数少ないとか、測定誤差なりが大きいがための、信用性がと、相成るですが。

要は、そんな次第の、「誤差」はあるは、正解でして。
その誤差を考慮致しますと、「予測」値には、確率論的「幅」が出て来るになるです。


ででの、
以上、所謂の統計的手法でありまして。

<モ1回続く>


【磯津千由紀】 2012/07/16 (Mon) 01:25

 皆様、こんばんは。


 以前にDVD-Rの書き込みストラテジの話をしたことがありました。

<参考=NO.16 MATSHITA UJ-842のファームウェアアップデートは無いのでしょうか

 そこで、日経パソコンの「メディアの寿命はこうして推定する」と言う記事を紹介いたしました。

<参考=「メディアの寿命はこうして推定する DVDは百年もつか?」(pconline)>

 皆様、シバケン様の説明を踏まえて、この記事を読み直してみることをお勧めします。


【シバケン】 2012/07/16 (Mon) 02:15

磯津千由紀さん

記事を有り難う御座います。

主要箇所のみ、取り出しましたです。
<参考画像=「DVD寿命」>



データー上、メディアの寿命に、大きな幅を持ってまして。
要は、寿命試験からの、未来予測ですが。確率ン%とは、明記されてませんですが。実は、それで、推計してまして。
通例、95%の範囲ですが。
寿命の幅が広過ぎるの理由なるは、まだまだ、データーが不足でして。試験時間もまだまだ、短く。
されどの、一応の、「目安」にはなってるです。

出来れば、中心値を記載して戴ければなあと。まあ、知りたければ、対数グラフにての、上下の時間<年>を打点の、その距離の中央ですが<笑>



での、続きを投稿するです。

我が独断的自説ならば、統計的手法なるは、当然の、知識として、承知はしておくべきなれどの、これを駆使。こだわりますと、数字の遊びに、遊ばれるに相成るです。

それよりも、データーを如何に、有効利用するかが、実践的、経験的、技術力かと。
データーを見るの目が重要でして。

要は、先の通りの、単純明快の、未来予測の手法としの、直線化しの、例えばの、従来のと、最近の製品の実力の程を直感的に知りの、或いは、品質改善実験データーの解析等々、品質改善の一助にした方がと。

やるは簡単の、グラフに、データーをプロットしの、自分で、直線を描きの、見たら一目瞭然でして。
それがための、グラフ化でして。

当世、下手に簡単に、パソコンにて、描けましての、95%の確率云々の話になっての、決断がナカナカに出来ませんの傾向にあるらしく。
ならばの、時間を、サンプル数を、長く、大きくしたらと、なるですが。そんな事、議論するまでも無くの、大昔より、分かってまして。

ごたごたしてる間にも、開発に遅れるかと。


【磯津千由紀】 2012/07/16 (Mon) 04:35

 おはようございます。


 此処で何故95%なのかという話を始めると長くなるので、端折って良いと思います。
 標準偏差の説明から始めたら膨大な記述になるので、高校や高専の数学の教科書の統計の項を御覧下さいということで。

 シバケン様が仰ってる通り、数字遊びが目的ではなく、品質管理や信頼性向上などが目的なのですから。


 さて、温度が10deg上がったときの故障率増加は2倍よりも大きいのではないかと言う私の体感が、正しいのかどうか、興味津々です。


【シバケン】 2012/07/16 (Mon) 10:05

磯津千由紀さん

>さて、温度が10deg上がったときの故障率増加は2倍よりも大きいのではないかと言う私の体感が、正しいのかどうか、興味津々です。

オトトの、この件<!>
発端の、この件<!>

イヤ、私も、実感的、倍々ゲームよりも、大きいと感じてたですが。
こんな具合に投稿しつつの、力説してるの間に、ン<?>と。

イヤ、不良率なるは、指数関数的、対数グラフにて、直線に相成ると、力説の。
一寸待ての、倍々ゲームもそなるゾと。

「倍々ゲーム」=「2の累乗」<!>

イヤイヤ、倍々ゲームと簡単に表現されますと、抵抗感あっての、指数関数的の方が、変化率高いゾと、錯覚したです。
すみませんです<汗の累乗、万歳三乗>

ここに、大いなる勘違いしてたをあっさりの、認めまして。諸般、信頼性試験、強制加速試験の話を致しますです。

強制加速の条件には、「温度」は必須でして。
結果的、倍々ゲーム、対数であるを、力説するに相成るです。


<補足>
超簡単の、「95%」には意味がありまして。
確率「95%」となれば、殆どがその範囲に入るの意での、統計的、妥当とされるの意です。

68%=1σ
95%=2σ
99%=3σ
<注=σ=シグマ>
<注=プラス、マイナスの両側です>


数字の遊びになります故、「σ」等々、これ以上は解説割愛致します。
要は根拠を持っての、数字であるさえ分かって戴ければ充分です。


【磯津千由紀】 2012/07/16 (Mon) 13:31

 シバケン様、こんにちは。


 そうですか、10degごとに2倍よりも「グラフ」の傾きがきつくなると想像してたですが、その件に関してはデータがございませんか。


【シバケン】 2012/07/16 (Mon) 15:13

磯津千由紀さん

10度で、2倍よりもの件。
次第に傾き急峻となりの、対数目盛、上の方で、収束していくよなグラフのイメージはあるですが。
正直申しまして、果たして、これが、何のグラフであったか、思い出しませんでして。
記憶曖昧な状態にて、無責任な投稿出来かねまして。


【通りすがりでもないMr.X】 2012/07/16 (Mon) 17:57

基本的な質問申し訳ありません。

アレニウスの法則のグラフの見方を教えてください。


【シバケン】 2012/07/16 (Mon) 20:21

「通りすがりでもないMr.X」さん

下記の件ですねえ。

<参考1=「NO.17 温度と故障の関係<信頼性><1>」寄稿シバケン>

で、更に、<参考2>の添付グラフを、ここに貼り付けたです。

<参考2=「アレニウスの法則」(日経エレクトロニクス)>



添付グラフに、解説されてますの文言を、わかり易いよに、並べましたのが下記です。

Al電解コンデンサの場合,
@105℃2000時間といった寿命が公表されている。
A95℃であれば寿命は4000時間
B85℃であれば8000時間
C75℃であれば1万6000時間
D65℃であれば3万2000時間となる。

データーで、明確なのは、@だけでして。
Aは、@の温度から、10度下げて、時間<寿命>を倍にしたもの。
Bは、Aの温度から、10度下げて、時間<寿命>を倍にしたもの。
以下、同様の、要は、「アレニウスの法則」からの、計算値を示されてるだけです。


が、
仰る通り、わかり難いのは、線が4本ありまして<笑>
上記のモデルは、「黄色」の線で、更に、Eとして、55℃で、6万4000時間が追加されてるです。


後の3本の線<黒、赤、青>は、適当<?>に追加されたモノです。
但し、初期値として、下記の通り、設定されてるですが。モノは何であるかを記載されてませんので、分かりませんです。

黒=105℃・5000時間
赤=105℃・3000時間
青= 85℃・2000時間


<参考=NO.20 実録・加速試験物語<強制試験の目的><1>>に続く。


NO.20 実録・加速試験物語<強制試験の目的><1><起稿 シバケン>(12/07/19)


【シバケン】 2012/07/19 (Thu) 08:37

<参考=NO.19 温度と故障の関係<グラフ化の目的><2>>の続き。


所謂の、電子部品製造会社等で、製品<含む半製品>に対して行うの試験には、目的により下記があるです。
<注=ロームでの場合です>

「管理試験」「信頼性試験」「加速試験」「評価試験」

「管理試験」=通常の製品をサンプリングし、試験する。現状出荷製品の品質水準を把握のための試験。
寿命試験は通例、1000時間。

「信頼性試験」=名称は異なるですが、管理試験と同じ。但し、寿命試験関係は、試験時間を長くする。
条件にもよるですが、寿命試験は、1万時間等々。

「加速試験」=「強制加速試験」とも称するです。項目は種々ですが、主として、寿命試験。

「評価試験」=工程変更、材料変更、新製品等々についての、評価のために行う試験であり、目的により、試験項目は異なるです。


【シバケン】 2012/07/19 (Thu) 11:39

副題=加速試験は、不良を出すがための試験


で、
ここでは、「<強制>加速試験」について、投稿するです。

でで、
そもそもの、「加速試験」は、何がため行うかとなれば、最大の目的、単純明快の、「不良」を出すがためです。

イヤ、「管理試験」では、原則、「不良」が出ては困るですが。出ても、既に、出荷されてるが故、どしょも無いですが。
現状製品の品質水準を知るがための試験でして。


「加速試験」も、品質水準を把握するがための試験なれどです。
そもそもが、品質水準を知るに、「不良」が出なければ、データーに成らんです。
データーに成る、成らんで、誤解をされる可能性がで、補足するですが。
不良ゼロの場合、「この条件では不良ゼロである」の、貴重なるデーターになるです。

ここで云うの、データーとは、未来予測、寿命を知るための、データーの意でして。

例えば、ある条件にて、1000時間、1万時間、10万時間等々、延々の試験をしても、不良ゼロでは、データーにしよが無いです。

仮に、100個を試験して、1000時間で、1個の、「不良」が出ても、以降、1万時間、2万時間で、ゼロでは、これ又、データーに成らぬです。
成らん事も無いですが。データー<試験>の積み重ねが必要でして。


つまり、机上の空論に非ずの、実際の、「試験」では、理論通り、グラフを綺麗に描けるよな、ある傾きをもっての、不良発生には至らんです。
描くに、相当数のサンプルを試験せねばならぬですが。相当数は早々には出来ませんでして。

何れにせよ、
「加速試験」は、強引にでも、「不良」を出すの、目的。
出るの条件にて、試験を致すです。

イヤ、この表現、神髄でして。単純明快、的のド真ん中を云い表してるです。


シバケン】 2012/07/19 (Thu) 20:41

副題=「不良を出す」=「壊す」

「不良を出す」とは、「壊す」事でして。
イザ、壊すは案外に難しいわと。

電子部品、例えば、「炭素皮膜固定抵抗器」「ガラス・シール・スィチング・ダイオード」に限定した場合。
この辺りしか、知らんしと。

原則、「温度」<「湿度」もある>と、「負荷」になるですが。「負荷」とは、電圧なり、電流でして。

での、
壊すための条件なれどの、案外に諸般、制限があるです。


【シバケン】 2012/07/20 (Fri) 09:21

副題=温度条件

例えば、「温度」を加速条件にする場合です。
オッとの、一番に設定し易い条件なれどです。


常温=5度〜35度<JISで決まってます・室温で結構>

ここから先、条件を如何様にするかなれどの。
「マイナス」方向は、考えませんです。
冷凍庫なるは、装置が大変、故障の出る可能性僅少でして。
イヤ、確認のため、やってみるも結構なれどの、結露、漏電に要注意でして。
そらなあ、経験、体験のため、実際に、やってみたら宜しいです。装置が準備出来るならでして。


「プラス」方向なら、候補的、「50度」「75度」「100度」「125度」「150度」「175度」「200度」等々。

尚、とりあえずは、「25度」幅で、出してるですが。最低限、この程度の幅を持たせませんと、差異は出て来ませんです。

で、
候補としてなら、幾らでも、出せるですが。当然の、温度が上げれば、別途の問題がと。


【シバケン】 2012/07/20 (Fri) 20:18

副題=余談・高温は作業に要注意


での、
「175度」「200度」ともなればの、供試品<試験をする製品>のリード線の半田がどなるかの領域でして。「200度」ともなればの、安直には、保たんです。

リード線だけで無くの、負荷供給の電線の耐熱性。供試品を取り付けるの治具<ソケット等々>の耐熱性も考慮せねばなりませんの、実は、そっちの方も問題でして。

当たり前に、シリコーン・ガラス繊維系材質被覆の耐熱電線でと。

結果、上限、「175度」に挑戦も宜しいですが。
「75度」以上ともなれば、そもそもがの、供試品出し入れの際の、作業に注意を要するです。
話簡単の、作業者が火傷でもしたら、大変ゾと。

だけでは無いです。
恒温槽の数、試験のための、サンプルを入れられる数もありまして。
イヤ、供試品を通電のためには、相応のソケットなりの、取り付け治具がいるです。これも、相応の熱に保たねばならぬです。


イヤイヤ、表題通りの、「実録」でして。
何よりもの、試験条件によるの、作業者の安全性<火傷、感電>等々。
供試品よりも、ソケットなり、負荷供給電源の配線の耐熱性に気を使うです。

当たり前に、手袋するけれどや。肘当ても着用するですが。夏場、半袖でして。恒温槽の扉を開ける際にも、予期せぬ状況にて、扉なりに肘がでも触れてみいと。肘当てしてても、火傷するです。

よって、試験槽のある部屋に行く際には、必ずの複数でと。複数で、確認し合いの、槽のスイッチ切ったか。電源は落とした<オフにした>か。
イヤイヤ、温度が下がるに時間を要するがため、恒温槽内、50度以上では、作業すなと。
<注=実際には、温度が下がるまで、電源は切りません>
<理由=汚れの場合、加熱のみになった場合、回復する事があるため>


とかとかの、別途の問題はこれ以上は割愛致しまして。

そんな次第の、温度条件にも上には制限とするのか、限度があるです。


【磯津千由紀】 2012/07/20 (Fri) 20:52

 こんばんは。


 半田が融けるには程遠い温度なれど、サウナのような恒温槽にオシロスコープを持って入ったことは何度もあるです。
 高温での信号波形を観測して、装置が正常であるかを確認のためです。

 人間の方の耐久性も試験されてるようで、長時間は無理です。
 それでも、暑さにふらつくところ、塩を舐め舐め<嘘です>。


【シバケン】 2012/07/20 (Fri) 22:11

そおですか<!>

サウナとされてます故、恒温恒湿槽ですねえ。
槽にも種々の大きさのがあるですが。人間様が入れるとなりますと、大型槽です。

ロームの現在は知りませんですが。当時は、試験室と称するの部屋に、恒温槽、恒温高湿槽等々をずらりと並べてありまして。各製造部の品質管理部署が管轄の槽で試験をしてたです。
所謂の小型槽です。中に何も入れてなければ、人間様も入れるですが。
の程度の、槽の内部容量です。

大きな槽なら、問題はありませんですが。小型槽では、ノイズ発生しまして。通電状況を知るに苦労したです。パルス試験もありまして。

又、通電は連続通電でもありませんでして。1時間半オンで、30分オフです。
<注=これは、パルス試験とは称してませんです>


【磯津千由紀】 2012/07/21 (Sat) 00:04

 シバケン様、こんばんは。


 部品でなく装置の試験用ですから、恒温槽は大きいです。
 「サウナのような」は暑さの表現のツモリでして、恒温恒湿槽ではなかったです。

 三十余年前のスーパーミニコン(第五世代コンピュータ)、人間より背が高い筐体が一本でして。
 それが十台ぐらい一つの恒温槽に入りますから、恒温槽も大型でして。なにぶんにもコンピュータ工場ですから、当時は撤退していたものの大型コンピュータも作ってた時代の設備がありまして。


【磯津千由紀】 2012/07/21 (Sat) 00:22

 シバケン様、こんばんは。


 見落としてましたが、抵抗器・整流器では、
> ここから先、条件を如何様にするかなれどの。
> 「マイナス」方向は、考えませんです。
> 冷凍庫なるは、装置が大変、故障の出る可能性僅少でして。
なのですね。

 装置レベルになると、やりますです。
 加速試験よりも動作試験の要素の方が大きいのですが。

 測機分野では、北国の山間に設置した装置が雪に埋もれるは茶飯事。
 氷点下で動作させ続けても大丈夫か、試すです。

 低温の影響を受けるの第一は、キャパシタでして。湿式電解キャパシタ、半導体セラミックキャパシタ、積層セラミックキャパシタの順かと。

 でもって、週に一回、液体窒素を積んだタンクローリーが、測機工場には来たです。


【磯津千由紀】 2012/07/21 (Sat) 00:33

 追伸です。

 「測機」とは、例えば、河川の水位計や流量計など、防災関係が主たる分野です。


シバケン】 2012/07/21 (Sat) 01:40

そおですねえ。
アッセンブリ・メーカー<或いは、セット・メーカー>は大変と思うです。
ロームは所詮は部品屋でして。そんな意味では、楽です。

で、
話のついでの、クレームで、方々の工場に出向き、部品交換等々したですが。
カー・ステレオ程度は楽でしたが、エアコン、冷蔵庫ともなりますと、部品<ダイオード等々>を取り出すだけでも大変でして。
イヤ、例えばの松下系では、工程<ライン>で、作業を致しまして。


隠す事もありませんの、更なるのついでの話で、クレーム回答だけのつもりが、人質に取られるはショッチュウでして。
要は、即の、工場に連絡。対策指示の上、対策品が入り、確認で、問題無しと成るまで、帰させんと。
実際には、人質に取られてては、対策指示難しく。自部署に、人質の代行者を要請しまして<笑>
工場に飛んでたですが。

で、
別途の、マイナス温度の件。
動作確認的加速試験<通電>としてはしませんですが。熱衝撃試験は行うです。
例えば、「ドライアイス+メタノール」槽と、「煮沸水」にドボ漬けを何サイクル。
或いは、雰囲気として、「熱衝撃試験器」での、温度サイクル。
又、半田槽にドボ漬け等々です。

半田槽にドボ漬けは、一番にきつく、破壊されるまで、何サイクルかと。何分の、例えばですが、モノが、ガラス管でして。


【磯津千由紀】 2012/07/21 (Sat) 02:28

 シバケン様、こんばんは。


 人質ですか。
 部品不良には度々出くわしましたが、個人的には人質を取ったというのは目にしたことがないです。
 マァ、研究所所属で、どこぞの事業部で難しい仕事が入ると助けに行くというパターンの繰り返しでしたので、大量生産ラインには、あまり行ってないからだと思いますけど。

 熱衝撃試験とは、ハードですねぇ。
 聞いたことしかないです。
 前勤務先は部品メーカでもありましたが、部品製造部門で仕事をしたことはありませんで。

 話が逸れるですが、自社製部品を使うと、一般顧客が優先されて、後回しにされるんで、あまり使いたくはなかったです。義理もあるんで、そうもいかんですが。
 尤も、新部品(殆どが半導体)を開発して貰うには好都合でして。こちらはES(エンジニアリング・サンプル)の評価が大変ですが。(例えば、ECCダブルビットエラーが頻発するDRAMなどに、出会いました)


【シバケン】 2012/07/21 (Sat) 08:24

「人質」に取るは、或る意味賢いです。
最優先になりますのでねえ<笑>

又、先様の真剣度、品質に対するの厳しさも伝わって来まして。正直、松下系は一番に凄かったです。


「熱衝撃試験」
条件様々の、これも、回数何回で、どなるかの、面白いデーターにもなりまして。
外観的、ガラス管の破損具合<状況>からも、諸般分かりまして。
不良解析の一助にもなるです。


【磯津千由紀】 2012/07/21 (Sat) 08:50

 シバケン様、おはようございます。


 担当者を人質にとることの有効性は、良く分かります。
 少々えげつないけど、賢い方法ですね。

 学生時代、家電を分解してみると、松下がいちばん作りが上手かったです。
 安く作る技術、壊れにくく作る技術。他社がなせ、真似をしないのか不思議でした。
 そうですか、品質に関する基準も厳しいのですか。


 熱衝撃試験も、一種の加速試験になるのでしょうか?


シバケン】 2012/07/21 (Sat) 09:31

磯津千由紀さん


相反するよな話をするですが<笑>
その昔、業界<街のデンキ屋さん>で、「松下」は、「マネシタ」と揶揄されてたです。
中身一緒で、見栄えだけ、替えてと。

オッとの、松下幸之助翁信奉者が街のデンキ屋さんに多いですが。我が親父もその1人でしたですが。
実際問題、家電製品で、中身一緒は当たり前が、分かった上の話ですが。


で、
商号を、「Panasonic」にしたですが。私め、部外者ではあるですが。変更には反対でして。
諸般、色んな原因あるですが。結果、大変な事になって来てるです。
心は、松下イズムを大切にして欲しいの意です。

創業者の苗字、そのままの世界的企業は多いです。



オッとの、
>熱衝撃試験も、一種の加速試験になるのでしょうか?

ハイ、仰る通りです。
半田槽にドボ漬けは、基板組立工程の半田付けでは、有り得るの話です。
手直しの場合、何度もやられたりの可能性もありまして。

そして、前出、仰ってますの、寒冷地での、電源、オン/オフは、まさしくの、熱衝撃試験です。
内部からの発熱にするか、外部から強制するかだけの違いかと。

熱衝撃、これを、何度も繰り返すです。
「ドライアイス+メタノール」「沸騰水」程度では、ナカナカに壊れませんですが。


半田槽はきついですねえ。
イヤ、半田温度なら、温度を上げる事も出来まして。加速試験可能です。


【磯津千由紀】 2012/07/22 (Sun) 03:52

 シバケン様、こんばんは。


 マネシタ電器ですか。
 しかし、コンシューマ製品の完成度は、全般的に高いですよね。

 CIについては素人ですが、パナソニック・ブランドが国外で絶大なる実績とユーザ支持を受けているから、国内でもブランド名を変えることにしたと推定できます。
 気分的には寂しいことですが、致し方ないことと思っておりました。


 熱衝撃試験も、加速試験ですか。
 特に、ガラス封止ダイオードの半田漕試験は、過酷であろうと思うです。


シバケン】 2012/07/22 (Sun) 09:42

磯津千由紀さん

補足しますと、
「マネシタ電器」とは、松下幸之助翁信奉者であるの街のデンキ屋はんが、松下が世に出て来た頃の裏話的、愛着を抱いての話です<笑>

で、
仰る通り、いち早く、使用者が、使い易い設計にしてたと思うです。


でで、
モノが、ガラスですが。
先様、顧客の、製造工程<基板組立工程>では、半田槽にドボ漬けは良くあったです。

イヤ、
クレーム回答の際、有り難い事に、工程をチラと見せて戴けるは良くありまして。

イヤイヤ、
競合メーカーではありませんでして。品質管理部署ではあれどの、部品屋でして。

での、
ガラスですよと、説明するに、それが何やと<笑>

オッとの、その場での話で、先様も、ハタと気が付かれるですが。
参考のためと、イヤ、待ってましたと、先の強制加速試験のデーターを提示したりは致すです。
当たり前に恰好良く、又、分かり易く、加工したデーターですが。


NO.21 技術立国日本がんばれ<起稿 ありふれた苗字です。>(12/07/21)


【ありふれた苗字です。】 2012/07/21 (Sat) 21:08

コメントがむずかしいです。思い切って!

むずかしいことはわかりませんが、シバケン様、磯津千由紀様の話を技術者の読み物として楽しんでます。日本が韓国に抜かれた原因がわかりました。

報道や学者の評論では日本から工場が海外に出て、雇用問題がクローズアップされてますが、貴重な経験も出て行くのです。
時間があれば製造技術の話をお願いします。
今でも通用する話、若い技術者のヒントになりませんか?


【シバケン】 2012/07/21 (Sat) 22:30

「ありふれた苗字です。」さん、起稿有り難う御座います。

まずは、一連の、「韓国工場」の件。簡単には、「試験」の件。これらの件での話と推測致します。
よって、「自説」に、「HTML」化させて戴きましたです。


で、
>読み物として楽しんでます。

イヤ、有り難う御座います。光栄です。


>貴重な経験も出て行くのです。

イヤイヤ、その通りです。
謙遜でも、何でも無くの、工程が身近にあれば、私でさえも製造技術の経験が積めます。積む事が出来ましたです。

工程の無い、技術者は理論だけになるです。要は理屈ばっかりで、役に立たんです。

韓国工場の技術者は、生きた工程で経験を積んでますので、若手の本社技術者が出向きましても、話に成りませんです。

「東京電力」と、「原子力安全・保安院」の話と一緒でして。「東京電力」の経験者と、「原子力安全・保安院」の面々では、生きた知識に、月とすっぽんの差があるです。
生きた知識<経験>には、勝てませんです。

<続く>


【シバケン】 2012/07/21 (Sat) 23:09

>時間があれば製造技術の話をお願いします。

ハイ、そのツモリにしてるです。
最早、20年、30年の昔の陳腐化した話でして。
当時なら、企業秘密も含まれるの話になるですが。

正直には、20年が経ちましたので、全くの遠慮はせずと。
とは云え、所詮は、20年以上昔の話でして<笑>
まずは、データーが手元に無く<当たり前>。記憶曖昧、失念速度超加速<!>

そんな次第の、「順々に」、投稿予定ではあるですが。思い出し、思い出しでして。話が飛ぶの事もあるですが。
飛ぶとは、説明不足になるの意です。

での、
以前より、投稿したかった事でして。

心は、独断、偏見、古い話ではあるですが。加えての、えらそな話であれどの、後進の諸君に、一寸でも、参考になればと、思うの事をと。

オッとの、製造工程を知るなり、品質管理に携わるなり、その他、諸々の技術者で無ければ、何の意味も無いの話ですがと。

イヤ、そんな事、一向に気にしてませんです。
技術とは、そんなモノでして。極少数の面々であれどの、多少の興味さえ、抱いて戴けるならばと。
技術立国日本の明日に繋がるの、超の極小であれ、一助になればと。


【磯津千由紀】 2012/07/22 (Sun) 03:00

 ありふれた苗字です。様、こんばんは。


 シバケン様が仰ってるように、生産工程が身近に無いと生産技術や品質管理の実践的技術は身に付かないです。

 下流行程(工場)を知らずして、良い上流工程(設計)は出来ぬです。
 ま、現場を知らない設計屋は、ペーパードライバーのようなものですね。
 特に、システム開発を統括するには、生産工程や生産技術や品質管理の末端までの基礎的技術を持ち、ソフトウェアにも造詣が深い必要があります。今や、そのような人間は、日本では絶滅危惧種です。

 以前は、OEMすると設計ノウハウが流出すると問題になったです。設計を外注にすると、自社の設計能力が低下すると問題になったです。
 その後、シバケン様が実例を書かれたように、製造や生産技術や品質管理のノウハウが国外流出してしまったです。

 矢張り、自社設計自社生産を残さぬと、技術力が空洞化するです。
 技術者(設計でも製造でも)の育成は、教科書では出来んです。結局、昔ながらの徒弟制度に勝るものはないというのが、私の結論です。そういう理由で、此処でエピソードを書くことは出来ますが、読み物としては面白かれど、此処にいくら書いても真の技術者の育成にはならんことも、厳然たる事実でして。

 技術立国日本の空洞化には深い懸念を抱いておりますが、実地体験をさせるでなく、此処に何か書いても、それもまた、空論になってしまうです。難しいです。


【シバケン】 2012/07/22 (Sun) 09:04

磯津千由紀さんの話、一々、納得です。

で、
OEMすると、設計ノウハウが流出するですねえ。

モノは違うですが、ロームの場合、製造設備は自社での内作してたですが。
設備内作か、既存設備の購入、改造かと、30年の昔<1980年頃>から、議論もあったですが。
その設備設計部署が、生産システム開発部門と称してたですが。20年の昔、遂に、解体、面々が各製造部に分散されたです。

内作の場合、稼働させるに日数を要し。されどの、独自方式確立。
又、設計者が内部に居てましての、一旦出来れば、増設、改造、改善迅速でして。
実は、独自方式の発想が素晴らしく、ロームが飛躍したとも云えまして。

例えば、ダイオード製造工程で、磁石の話に触れたですが。磁石の導入は、作業性抜群に宜しく、大正解と評価してるです。
<参考=NO.13 韓国出張記<その2>早速にも大問題

既存設備購入は、設備設計者を保全屋にしてしもたかと。

設備保全となると、製造工場の持ち場でして。そこに設備がありまして。
結果的、現在唯今の状況は知りませんですが。当時、多くの機械屋が辞めたです。

での、諸般、問題は、工程なるは、百聞は一見にしかずです。諸般、説明、解説するに、写真一枚さえの、モノが無く。
よって、考え方が主になるのかなあと。


NO.22 <熱問題入門> 半導体の最大許容消費電力<起稿 磯津千由紀>(12/07/22)


【磯津千由紀】 2012/07/22 (Sun) 20:51

 話を単純化するため、単純なトランジスタ1個の場合を例示します。

 ケース温度(Tc)25℃時の最大コレクタ損失(Pc)100ワット、最高許容ジャンクション温度(Tj)175℃のトランジスタがあるとします。
 175℃マイナス25℃=150degの「温度差」があるときに、100ワットの「熱流」が許されるということになります。
 電位差÷電流=抵抗の「オームの法則」と同じ要領で、このトランジスタには、150deg÷100ワット=1.5deg/ワットの「熱抵抗」がある計算になります。

 このトランジスタに2deg/ワットの放熱器を付けたとしましょう。トランジスタのケースと、放熱器の間に、シリコングリスを塗ったとして、此処で0.2deg/ワットの熱抵抗が生じたとしましょう。ジャンクションから空気までには、合計すれば、3.7deg/ワットの熱抵抗があるという計算になります。

 周囲空気温度が最高50℃だとしましょう。175℃マイナス50℃=125degの温度上昇が許されるという計算になります。

 オームの法則と同じ要領で、125deg÷3.7deg/ワット≒34ワットの消費電力が許容されるという計算になります。


【打悪法師】 2012/07/23 (Mon) 00:35

 こういう計算をするのですね。
 E=IRを早くに習っているので、V/Aの発想がなかった上に、deg/Wは初対面です。Jとかcal経由しか頭がなかったです。

 勿論ここで例示の25℃・100W・175℃・2deg/W・0.2deg/Wは、実測に基づく保証値なのですね。


【磯津千由紀】 2012/07/23 (Mon) 00:54

 打悪法師様、こんばんは。


 0.2deg/Wを除き、仰る通り、仮定の保証値です。

 0.2deg/Wについては、経験に基づくTO-3型パッケージでの絶縁板なしでの一般的な値です。


【打悪法師】 2012/07/23 (Mon) 02:05

 一瞬CPUと混同して、何の事か分からなかったのですが、「絶縁板」と言うのは、雲母板の事ですね。
 特定パッケージは、面積比例の為ですね。


 周囲空気温度は、本当に放熱器に接している空気ですよね。それは、もし対流がなければ完全に放熱器と同温になるのでしょう。
 いや、対流がなくても伝導と輻射がありますが、それは一大事ですよね。プリウスですよね。
 あれ、対流があろうとも、接している空気の温度は放熱器表面と同じですよね。そうとなると周囲空気温度は、どう考えましょう。
 冷却扇が大きな効果を持つ事を考えると、放熱器は形状が大きく物を言いますか。

 シリコングリスの熱抵抗は、当然に厚さに比例するだろうと、薄くしようと努めてケチっていますが、基本的に誤りがなくても、空気が挟まりがちで有効面積が減少してしまいそうに感じ、方針変更を考えていますが、この妥当性はいかがでしょう。
 挟まった空気は、放熱器への圧着にバネが効いている限り、加熱・冷却の繰り返しの内に抜ける物ですか。
 接着剤の様に、両面に薄く塗り込んで合わせています。


【シバケン】 2012/07/23 (Mon) 02:08

最大許容消費電力の計算法ですか<!>


別途に、磯津千由紀さんの、

>繰り返しますが、CPUチップのような半導体は、Tj(チップ温度)が規定値を超えても、正常動作しないだけで、破壊されません。

<参考=「NO.127 <夏期>パソコンの熱中症にもご注意」寄稿磯津

一言で済まされましたが、僭越乍らの、良く、ご存知やなあと。


での、
品質管理的、私の概念でなら、その気になれば、破壊出来るですが。諸般、実使用状態で、破壊に至らせるは大変でして。


ではの、
順方向では、ジャンクション部<Tjの場所>を溶かすの温度に到達させねばなりませんです。
溶かすとは、単純明快の、素材であるの、シリコンを溶かすの話になりまして。
<注=不純物拡散温度=約1050度>
とは云え、ジャンクション幅は短いです。


ではの、
理屈は別途の、スィッチング・ダイオードを例に、実力的にどの程度かとなればです。
通常、順方向規格的、100mA、1V程度ですが。数A水準まで、持ち込めば、破壊出来るです。
<注=実使用は、10mA程度>


オッとの、これは、理論値の話ではありませんです。所謂の、強制破壊試験での、破壊値です。


この調子で、逆方向はどかとなればの、諸般の条件があるですが。
ここでは、逆耐圧<電圧>以上の電圧での、電流を流す場合に限定致すです。


例えばの、カーブ・トレーサーで、容易に破壊出来るですが。
これ又、容易と申しましても、当然の、耐圧以上の電圧で、100mA水準の電流を流せば、破壊されるです。
<注=参考規格例、50V、0.5μA以下>

残念乍ら、データーを持ち合わせてませんでして。
正確なる数値は出せませんですが。
又、あくまでもの、ン十年昔の試験値です。


事程左様の、実際問題としてです。
正常動作は別途の、温度で破壊は拡散温度<約1050度>を考えれば、高がの、100度、200度の範疇では、破壊されません。
の話を、磯津千由紀さんは、一言で、表現されたに相成るです。

但し、申されてる通りの、チップ<素子・シリコン>の世界での話でして。
又、拡散温度は一応の目安にしか過ぎませんです。


云えば、
パッケージとしての、樹脂であったりの。
取り付け先の、基板、半田等々がありまして。
こっちの方が、どの程度保つかになるです。

半田なら、共晶半田で、概ね、190度程度で溶けるです。
それでも、190度です。

樹脂なら、概ね150度の世界かなあと
それでも、150度の水準でして。
尚、樹脂については、種類があり過ぎまして。
かなあと。

での、再度の、チップ<素子>の世界に限定なら、先の通りの、破壊云々は、高がの、100度、200度の話に相成るです。


【磯津千由紀】 2012/07/23 (Mon) 03:29

 打悪法師様、こんばんは。


 絶縁板は、仰る通り、例えば雲母板です。雲母以外にも、色々な材質があります。

 空気と放熱器は同温度になりません。温度差があるからこそ、熱が流れる訳でして。

 放熱器の熱抵抗は、自然空冷にしろ強制空冷にしろ、空冷の空気の流れを含めて決まります。(液冷の放熱器もありますが、此処では割愛します)
 例えば、自然空冷の放熱器の熱抵抗は、放熱家の取り付けの向きによって変わってきます。
 此処まで踏み込むと複雑になるので、上記では説明省略しました。

 自然空冷の放熱器の熱抵抗は、適切な設計である限り、あまり形状には依存しません。
 包絡体の体積の3分の2乗に、ほぼ反比例します。但し、熱抵抗が1deg/ワットを切るような大型の自然空冷放熱器になると、アルミなどの熱伝導の影響が顕在化し、包絡体体積から算出するよりも大きくなります。

 シリコングリスは薄めのほうが良いですが、空気が入ったら出ませんから要注意ですね。
 メーカでは、エンボス状に塗布する等の工夫をしています。


【磯津千由紀】 2012/07/23 (Mon) 03:42

 シバケン様、こんばんは。


 熱破壊の話、ありがとうございます。
 面倒なので省略してました(笑)。

 ダイオードは、(故意ではなく)良く壊しました。
 サージに要注意ですね。
 我々装置屋は、トランジスタ・カーブ・トレーサまで持ち出すことはまずありませんでした。


 話が逸れますが、樹脂パッケージは、セラミック・パッケージより、一般に熱抵抗が大きいです。
 但し、セラミック・パッケージは高価。
 高信頼機器の設計では、発熱量に応じてパッケージを使い分けてました。


【打悪法師】 2012/07/23 (Mon) 08:31

> 空気と放熱器は同温度になりません。温度差があるからこそ、熱が流れる訳でして。

 勿論そうなのですが。水面は水平になる物ですが、川面は流れている以上傾斜している訳です。
 微視的に同温、しかし、さらによく見ると異なっている・・・対流が止まっても、伝導があるという事ですよね。

 問題は、プリウスの様に封じ込めると、温度勾配が減少する事です。
 川でも傾斜の少ない所は、降雨程度でも逆流もするでしょう。しかし川面が逆流する時も、水底は違うのでしょう。そもそも部分的には、傾斜が逆でも成り立つ物です。

 なるほど、「周囲空気温度」は、よどむ可能性を無視した考えですね。
 周囲空気が温度的に成層してしまえば、どこを周囲空気とするか言い様がありません。
 一度放熱器に触れた空気は帰って来ない、触れる空気の温度は一定が前提なのですね。


> 体積の3分の2乗に、ほぼ反比例します。

 これは、形状が、ほぼ無関係と言う事ですね。

 自然空冷で、アルミ板を水平にするのと立てるのと、放熱効率が同じとは思えないのですが、その感覚が間違っている物でしょうか。
 同体積で表面積を広げようとする努力は、大概は薄くなる事で増加する熱抵抗と、丁度相殺してしまうという事ですか。


> シリコングリスは薄めのほうが良いですが、空気が入ったら出ませんから要注意ですね。

 有り難うございます。以後さらに気を付けます。


【磯津千由紀】 2012/07/23 (Mon) 13:57

 打悪法師様、こんにちは。


> 微視的に同温、しかし、さらによく見ると異なっている・・・対流が止まっても、伝導があるという事ですよね。

 放熱器内部での熱伝導の熱抵抗は無視でき、放熱器表面と空気との間の熱抵抗が殆どを占めます。1deg/ワットを切る辺りから初めて、放熱器内部の熱伝導が効き始めます。


> なるほど、「周囲空気温度」は、よどむ可能性を無視した考えですね。

 はい、周囲空気がよどむような設計は、一般に、致しません。


> 自然空冷で、アルミ板を水平にするのと立てるのと、放熱効率が同じとは思えないのですが、その感覚が間違っている物でしょうか。

 平べったいアルミ板は、スペースに余裕がある場合しか使われないので、触れませんでした。別の計算方法になります(委細忘却)。
 自然空冷ですと、自然対流が起きやすい縦置きの方が熱抵抗が小さくなります。
 尚、放熱器の表面処理(塗料の種類など)が、大きく影響します。無処理のアルミ板などは論外です。


> 同体積で表面積を広げようとする努力は、大概は薄くなる事で増加する熱抵抗と、丁度相殺してしまうという事ですか。

 放熱器内部の伝導熱抵抗の問題ではありません。
 「適切に設計する」と、それ以上は表面積を幾ら増やしても無駄と言うことです。


> いや、まさかこれも、全面に絶えず一定温度の空気が触れているという前提でないでしょうね。

 自然空冷の場合、空気の対流があると考えます。


打悪法師】 2012/07/23 (Mon) 16:46

 対流が止まっても伝導と言ったのは、空気の中の伝導の意で、小さいと思われる物でした。


 しかし、実装では、何らかの容器に放熱器ごと格納するか、放熱器の一部を外に突き出すかくらいで、周囲空気温度は室温と同値にもなりません。
 空気の都合を別段の話として除外している印象ですが、実際には、そこが大きく変動します。埃の為に外部空気の流入が減りますし、気温が昇降します。
 実際の設計では、この変化の為に生じる熱抵抗の増加によって、段々に温度が上昇し、終には限界を越える物だと思いますが、その余裕と、状態悪化の抑止策が、設計に含まれていて欲しいというのが、一般人の希望です。

 理想的な、一定温度の空気が定常的に流れる状態での設計は、次に実際にはその条件が損なわれ不足する事を織り込んで、実用設計にせねばならないのでないですか。

 軍用とか、製造現場の機械とかでは、理想状態を成立させる方向かも知れませんが、家庭用機械では、そんな徹底した努力は見られません。

 例えば、放熱器の形状が熱抵抗に大きな差異を生まないなら、形状を単純にし、埃を溜めないのが得策です。
 しかし、あるいは「適切に設計する」と言うのは、余程に巨大な放熱器を背負わせる事なのでしょうか。実際問題、身の周りに実例のある物でないのでしょうか。

 実在のパソコンやオーディオアンプは、どちらかと言うと、昔
寝床に入れた木製の電気こたつに似ているのですよ。
 25年くらい前に現われた「セラミックヒータ」と言った電気ファンヒータは、私のパソコンと同様の機能でした。私のパソコンは、後面を私に向けています。


> 尚、放熱器の表面処理(塗料の種類など)が、大きく影響します。無処理のアルミ板などは論外です。

 これも、ピンと来ていません。
 黒色仕上げの放熱器は見た事があり、輻射に有利かなと思いましたが、アルミよりも熱抵抗が大きくない塗料でなければ、ただ不利になる気がします。
 埃が付着し難い表面仕上げが有利とは思いますが。


 当初の、トランジスタの許容限界から放熱器と消費電力を考える基本の話が、どんどん外れて行ってしまって済みません。

 恐らくは、私の方だけが「パソコンの熱中症」の話を引きずっている為に行き違うからです。

 他の人達は、この喜劇状態を止めてくれそうにありません。弱りました。
 せめて面白がってくれていると良いのですが、ただ呆れていますか。


【磯津千由紀】 2012/07/23 (Mon) 23:12

 打悪法師様、こんばんは。


 上記の例で、周囲の空気の温度(Ta)を仮に50℃としたのは、筐体内部の最高温度を想定したものです。
 室温を想定してはいません。

 放熱器の形状に関し、自然空冷に限って、「常識的な形状の範囲内」であり、フィン形状等が「適切に設計されている」ならば、熱抵抗は包絡体の体積で決まるということです。

 放熱器の表面処理に関しては化学の領域ですが、自然空冷の場合には、非常に重要です。
 理屈は存じませんが、エナメル塗装やアルマイト処理が良いと言われています。黒色アルマイト処理した放熱器が多いですが、銀色アルマイト処理でも性能に大差ないと聞いています。
 かれこれ三十余年前に放熱器メーカ「菱三」の技術者から教わったことで、原理は存じませんが、応用面では装置設計技術者の常識です。


【打悪法師】 2012/07/24 (Tue) 09:27

>  上記の例で、周囲の空気の温度(Ta)を仮に50℃としたのは、筐体内部の最高温度を想定したものです。
 室温を想定してはいません。

 一定温度の空気が定常に流れる対流が前提の自然空冷と言うのは、結局、筐体を大部屋と考えていて、その室温を50℃と仮定したという解釈になりませんか。


 アルミニウムの放熱器の表面処理は、放熱の有利よりも化学領域の意義の方が主眼と言うのではないのですね。

 「技術者の常識」を疑う気持ちは全くありません。ただ、不思議なのです。
 表面加工で放熱効果を有意に高められる可能性というのは、非常に耳寄りなのですが、そんな素敵な理屈がある物なら、どうして学校で教えてくれなかったかと恨みます。
 レンズのコーティングなんかと並べて紹介してくれても良かったです。


 済みません。やはり私は、放熱器における「包絡体」を、思い違っている感じです。分かっていません。

 実際に目にしたアルミ放熱器は、アルミサッシの枠の用に棒状に引き抜いたのを、切削して仕上げた物ばかりで、何らか適切に考えてはいるのだろうとは期待されても、別段に目標となる理想を目指している印象ではありませんでした。

 その辺りの工夫をしても結果は大同小異だという理屈があれば、あのぞんざいも納得です。
 実際、埃については不利な加工ばかりです。私は集塵機と呼んでいます。


【磯津千由紀】 2012/07/24 (Tue) 20:31

 打悪法師様、こんばんは。


> 筐体を大部屋と考えていて、その室温を50℃と仮定したという解釈になりませんか。

 それで何か支障がありますか。


> そんな素敵な理屈がある物なら、どうして学校で教えてくれなかったかと恨みます。

 原理は、一般教養で触れるには難しすぎたからでしょう。
 応用は、元々、大学の授業では教えていません。(工業高校や高専では少しは教えますが)


> 別段に目標となる理想を目指している印象ではありませんでした。

 「適切なフィン形状」と言うのは、奇をてらったものではありません。


【打悪法師】 2012/07/24 (Tue) 21:56

> 原理は、一般教養で触れるには難しすぎたからでしょう。

 この場合は、高校の物理か、中学の理科を想定していました。

 レンズのコートは、表面に膜が張った様になった汚れたはずのレンズの光の透過率が、元より向上している不思議に気付いた事が初めだったでしょう。

 今現在の私は、その時の人々と同じです。表面に何か付着すると、放熱は悪くなる、良くて不変、向上する事などなかろうと信じて来ました。
 「そんな事もあるのだよ。」くらい紹介して置いて欲しかったです。

 調理器具や衣類や建材に、そういう工夫が普通にされていて、それを知らずにいたとしたら、少々恨み言を言いたい気分です。


 パソコンのCPUクーラの放熱器は、随分と様々な形です。
 あんまり多様なので疑っていましたが、あれはやはり適切とは無縁で、ただ工夫があるかの様な印象を与える為に奇をてらっただけですね。
 物理現象に対策する物は、本物なら最終的に似て来るはずだと信じます。特許を回避するのでなければ。あるいは材料費の削減努力もありますか。


【磯津千由紀】 2012/07/24 (Tue) 22:18

 打悪法師様、こんばんは。


 昔は兎も角、最近のパソコンのCPUクーラーは自然空冷ではないと思いますが。


【打悪法師】 2012/07/24 (Tue) 23:00

 私の目撃したのは、大概は冷却扇付きのCPUクーラでしたが、それであっても似た物に収束しそうな物でしょう。


【磯津千由紀】 2012/07/24 (Tue) 23:48

 打悪法師様、こんばんは。


 TDP上昇に伴って発展途上なのでしょう。

 強制空冷は、実に難しいです。
 ほんの数ミリメートルの出っ張りが風の流れを変えてしまいます。
 理論以上に、実験が占める要素が大きくなります。
 風は、フィンの間をすり抜けさせるのでなく、フィンに直角にぶつけるほうが良く冷えますが、排流処理の難しさと、スペース問題で、パソコンのレベルでは、行なわれてないと思います。
 私は、強制空冷の設計は、専門家とタッグを組まないと出来ません。


【打悪法師】 2012/07/25 (Wed) 01:17

> 風は、フィンの間をすり抜けさせるのでなく、フィンに直角にぶつけるほうが良く冷えますが、排流処理の難しさと、スペース問題で、パソコンのレベルでは、行なわれてないと思います。

 有り難うございます。これはまた良い事を教わりました。
 何を馬鹿なとお思いかも知れませんが、この確信が私には欠けていました。

 流体は、ゆっくりと動かせば適宜に逃げ、速く動かすと融通が利きません。
 少ない風量である限り、アルミの壁に正面から風を当てるのが、もっと大量をフィン間に通すのと同じ冷却効果を持ち得るのですね。

 いつか工作する機会があったら、そういう線で試してみたいです。
 今、頭に浮かんだのは、皿の様な放熱器の中央にファンを置く形態です。埃の害が少ないはずです。
 これは、あのノートパソコンの冷却装置とも近いです。

 以前にアルバイトで工作室にはいった事があります。それまで見た事もなかったフライス盤をいじれて感激でした。
 あんな事は二度と望めないでしょうが、それであれば、それでもできる事で代えねばなりません。それが知恵です。
 放熱器について、複雑な形状への加工と違う有効策を考えられるのは、素晴らしいです。


 オーディオアンプに関しては、市販品は大出力を自慢する為に電源電圧が高いです。その為に発熱が大きく、大きな放熱器を必要としています。
 しかし、電源電圧は必要出力を越えていれば良いのです。クリップしなければ。
 ハムを嫌って二次乾電池電源を試す間に、電源電圧が低ければ発熱が少なく、大きな放熱器が要らない事に気付きました。小出力だと固定用にしか要りません。

 そんな風に、オーディオでは、放熱器要らずに逃げていました。
 CPUファンだけが逃げられない問題です。本当に、表に出して、ひさしの下に吊るしたいのです。
 周囲空気温度50℃なんて想定不要の、せいぜい37℃にしたいです。


【磯津千由紀】 2012/07/26 (Thu) 00:49

 打悪法師様、こんばんは。


 空冷の「衝突冷却」には、それ専用の放熱器が要るです。
 フィンと言うより、四角柱が林立してるような形状が良いとされています。
 此処に、冷却用空気を「衝突」させます。

 このような放熱器は多分市販されてないので、フライス盤または横フライス盤でアルミのブロックから削り出して、アルマイト処理等を施す必要があります。
 個人が手を出すことはお勧めしかねます。

 尚、「衝突冷却」は、スーパーコンピュータのように非常に発熱が多い素子を使ってる機器で行なわれているもので、凄く強い風を当てます。


【打悪法師】 2012/07/26 (Thu) 01:35

 物凄く強い風を当てれば効果絶大でしょうが、自分のパソコンでは、そうも行きません。


 ところで、四角柱林立の形状の放熱器で、風をアルミ面に直角に当てようと言うのは、望み難いです。大半がフィン間をすり抜ける風になります。

 大面積の平面に大径のファンの風を真っ直ぐにぶつける事が効果的であるならば、「フィルタのない掃除機」みたいに、能力低下の起き難い冷却器にできると期待したのです。


【磯津千由紀】 2012/07/26 (Thu) 01:42

 追伸です。


 強制空冷では、多くの場合、綺麗に空気を流すよりも、乱流があったほうが、良い結果を生みます。
 良く、プリント基板上に「タービュランス・プロモータ」を設置したりします。
 この話は、奥が深いので、ここで論じるのは大変です。乱流があるほうが良い場合が多いのだということだけを、覚えておいてください。


【磯津千由紀】 2012/07/26 (Thu) 01:48

 打悪法師様、こんばんは。


> 大半がフィン間をすり抜ける風になります。

 その通りです。
 前の私の説明が不適切だったのです。訂正します。
 衝突冷却では、空気は、四角柱の間を乱流を伴って流れます。


【打悪法師】 2012/07/26 (Thu) 02:05

 乱流は、計画的に起こす事が難しそうです。
 やはり、乱流なしで冷却する方式の実用性に関心が涌きますね。もし必要程度の効率が得られるなら、美点があります。


【磯津千由紀】 2012/07/26 (Thu) 03:15

 打悪法師様、こんばんは。


 乱流は、起こすのは比較的容易で、防ぐ方が難しいです。
 話が本道から逸れるので、乱流の起こし方防ぎ方に関しては踏み込まないことにします。ただ、故意に乱流を起こしている場合が多いということだけ覚えておいてください。