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雑談<NO.253>

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表題一覧表

NO 表題 起稿 起稿日
雑談NO.254
2396 腕を磨くならコレに乗れ!? 車の動きを学べるコスパ抜群車 4選 磯津千由紀 21/06/08
2395 「軽を守り通して欲しい」とスズキ会長 軽自動車にどんな危機が迫っているというのか? 磯津千由紀 21/06/06
2394 既存オーナーもSUVに買い替え!? プリウスはなぜ販売日本一から陥落したのか 磯津千由紀 21/06/05
2393 「五輪開催の意義を語らない選手は不戦敗」産経社説のあまりに理不尽な主張は大問題だ 磯津千由紀 21/06/05
2392 「バイクのヤマハ」が造った小型・低速EV、段差の走破性を実感 磯津千由紀 21/06/05
2391 声優の若山弦蔵さんが死去、5月18日、88歳、心不全 磯津千由紀 21/06/03
2390 テスラ車、中国で失速する理由 磯津千由紀 21/06/02
2389 離島の救世主になるかも? ターボプロップ機「ATR42-600S」設計完了 部品製造へ 磯津千由紀 21/06/02
雑談NO.252

NO.2389 離島の救世主になるかも? ターボプロップ機「ATR42-600S」設計完了 部品製造へ<起稿 磯津千由紀>(21/06/02)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64】 2021/06/02 (Wed) 01:51

 こんばんは。


 日本の離島にも適したSTOL機です。仏と伊の開発。
 日本でのSTOL機の開発は、飛鳥以降、話を聞きませんねえ。


> JACやHACで導入「ATR42-600」の最新派生型


> フランスとイタリアの航空機メーカー、ATRは新型ターボプロップ機「ATR42-600S」の設計が完了したと、現地時間2021年5月12日(水)に発表しました。

> ATR42-600Sは、JAL(日本航空)グループのJAC(日本エアコミューター)やHAC(北海道エアシステム)などでも導入されている「ATR42-600」の最新派生型です。型番末尾の「S」は文字は「STOL」の頭文字をとったもので、短距離離着陸に対応したサブタイプです。

> ATR42-600Sは、離着陸に対応できる空港の多さが強みで、通常モデルATR42-600より約250m短い800mの滑走路でも離着陸が可能とのこと。また、横幅14mの狭い滑走路や、5.5度(通常は3度)の急角度着陸進入、高い標高(最大3350m)や摂氏マイナス45度から55度の気温の空港への離着陸にも対応しているとしています。

> 同社はこの機は日本市場にもマッチするものとアピールしており、もし投入されれば、滑走路長800mの礼文空港(北海道)や調布飛行場(東京都)、現在フェリーのみのアクセスとなっている滑走路長890mの佐渡空港(新潟県)に就航できるほか、もし東京から1000km離れた小笠原諸島の父島に空港が設置され、そこに就航できれば、船で24時間かかる現在の状況を2時間に短縮できるとしています。

> ATRによると、今回設計が固まり航空機の性能が確認されたことで、同社のパートナーとサプライヤは、部品製造の段階に移行するとのことです。

> 【了】


<参考=「離島の救世主になるかも? ターボプロップ機「ATR42-600S」設計完了 部品製造へ」(乗りものニュース、5月29日)>


NO.2390 テスラ車、中国で失速する理由<起稿 磯津千由紀>(21/06/02)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/02 (Wed) 02:27

 こんばんは。


 EV大国の中国でテスラが急に売れなくなったといいます。


> 【東方新報】中国の自動車業界団体「全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)」の発表によれば、米国の電気自動車メーカー、テスラ(Tesla)が中国で4月の卸売り台数は2万5845台で、3月と比べて約1万台も減少した。一方、中国の電気自動車メーカーの三強といわれる「上海蔚来汽車(NIO)」「理想汽車(Li Auto)」「小鵬汽車」(XPeng)は4月、軒並み販売台数を増やしている。中国の電気自動車市場が成長する中、テスラ一社だけが失速した形だ。

> テスラが中国の消費者に敬遠されるようになった理由は複数あり、そのうち、最も注目されたのは、4月の上海モーターショーで起きたトラブルだった。内覧会初日の同19日、一人の若い女性が、テスラの展示車のボンネットとルーフによじ登り、「テスラ車のブレーキは故障する」などと大きな声で抗議し、現場は一時混乱した。

> 女性は約2分後、警備員に取り押さえられた。後にこの女性が中国メディアに語ったところによれば、女性の父親は今年2月、河南省(Henan)の自宅近くで、テスラ車を運転していたところ、突然ブレーキが利かなくなり、立て続け2台の車に追突し、最後は道路際のコンクリートの柵に衝突してようやく車が止まった。女性の父親と助手席にいた母親がけがした。事故後、女性はテスラ社に対し賠償と事故車両の回収を要求したが、テスラ社側は「事故原因はスピード違反」と主張し、賠償などを拒否したという。

> 上海モーターショー(Auto Shanghai 2021)での騒ぎは中国メディアに大きく報じられ、その動画はソーシャルメディアでも拡散された。テスラ社は女性とのやり取りで運転手側の過失ばかり強調し自らの責任を全く認めなかったため「態度が冷たい」「傲慢(ごうまん)だ」といった批判が多く寄せられた。ほぼ同じ時期、「テスラ車に搭載されたカメラが潜在的な安全保障上のリスクがある」とも報道された。これを受け、複数の中国の政府機関と軍事施設はテスラ車の立ち入りを禁止したという。

> 2018年に中国に進出したテスラはこれまで、中国での販売は好調だったが、苦情対応の不十分さは以前から指摘されていた。中国の規制当局や同業他社との交流にも消極的で、テスラ社の関係者は中国当局が主催する自動車に関するシンポジウムや会合などを欠席することが多かったという。

> 今回の販売台数の減少は、市場の急拡大に見合うサービス態勢を整えなかったことや、米国企業文化を中国に持ち込み、現地へ適応する努力が足りなかった結果ともいえる。テスラ側は最近、中国の規制当局との関係強化や政府関係担当チームを増員するなど、イメージ回復に躍起になっているという。(c)東方新報/AFPBB News

> ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。


<参考=「テスラ車、中国で失速する理由」(Yahoo!ニュース・東方新報、5月30日)>
<消滅・21/12/01>


NO.2391 声優の若山弦蔵さんが死去、5月18日、88歳、心不全<起稿 磯津千由紀>(21/06/03)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/03 (Thu) 01:28

 こんばんは。


 主に吹き替えで活躍した声優の若山弦蔵さんが死去。


> 渋みのある低い声で「007」シリーズのショーン・コネリーらの吹き替えを担当した声優で、ラジオパーソナリティーの若山弦蔵(わかやま・げんぞう)さんが5月18日、心不全のため東京都内の自宅で死去した。88歳。旧樺太生まれ。葬儀・告別式は親族で行った。喪主は妻、安子(やすこ)さん。

> 昭和27年にNHK札幌放送劇団に入団し、その後上京。テレビとラジオで多くのドラマに出演した後、洋画の吹き替えで人気を得た。せりふ回しと低音の魅力を磨き、「鬼警部アイアンサイド」のレイモンド・バー、映画「007」シリーズのショーン・コネリー、「スパイ大作戦」のピーター・グレーブスらの声を担当しスター声優に。

> TBSラジオの番組の司会も長く務めた。テレビ朝日系「暴れん坊将軍」シリーズのナレーションでも親しまれた。


<参考=「「007」のコネリー担当 声優の若山弦蔵さんが死去」(産経新聞、5月31日)>


NO.2392 「バイクのヤマハ」が造った小型・低速EV、段差の走破性を実感<起稿 磯津千由紀>(21/06/05)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/05 (Sat) 01:24

 こんばんは。


 有料記事のため、尻切れ。
 電動車椅子ですが、段差の乗り越え能力が高いと。


> ヤマハ発動機(以下、ヤマハ発)が小型・低速の新たな4輪電気自動車(EV)を開発した。名称は「NeEMO(ニーモ)」。「ハンドル形電動車いす」と同分類の1人乗りモビリティーだ。運転に免許は不要である。最高速度は6km/hまで出せる。基本は歩道を走行し、歩道がない道路では右側の路側帯や路肩を走る。埼玉県和光市で予定する20歳以上を対象にした実証実験で使い勝手を確かめ、量産販売を含む事業化への糸口を探っていく。

> 同車は、2019年開催の「東京モーターショー」に出展したコンセプト車「YNF-01」をベースに、サイドミラーや警報機、警音器などを追加。ハンドル形電動車いすの規格に合致させ、公道を走れるようにした。

> ヤマハ発は現在、手動車いすのフレームを活用し、左右の後輪をモーター付きに交換可能な「簡易型電動車いす」を製品展開する。屋内外の両方での移動を想定しているため、軽量で小型の電動モビリティーという位置付けだ。手元のジョイスティックで操縦し、最高速度も標準仕様車で4.5km/hにとどまる。


> 他社比1.3倍の段差走破性

> 新開発のNeEMOは屋外における移動を念頭に置く。「車両を操る楽しさを追求してヤマハ発らしいモビリティーに仕上げた」――。企画を担当した、同社ランドモビリティー事業本部SPV事業部JWビジネス部JW営業グループサービス・企画担当主査の早川嘉宏氏は企画コンセプトをこう説明する。

> 同社らしさは走行性能、とりわけ段差の走破性に表れている。ハンドル形電動車いす「セニアカー」を市場展開するスズキの代表車種「ET4D」や「ET4E」の段差乗り越え高さは75mm。ヤマハ発のNeEMOはこの1.3倍、100mmを実現した。

> これにより、操縦時の安定性と快適性を同時に高める効果が期待できるという。例えば、信号のある横断歩道を渡るときは、歩道から車道、車道から歩道と、それぞれに存在する段差をクリアしなくてはならない。段差乗り越え高さを1.3倍にすれば、それだけ前輪が段差につまずく危険性を抑えられるはず。振動による運転者への負荷も軽減可能とみる。

> 段差での走破性を高めるために搭載した、径が大きく幅も広い専用設計のタイヤが目を引く。タイヤは直径355mm、幅106mm、ホイールの直径は203mm(8inch)もある。全4輪で同じものを採用している。

> ハンドル形電動車いすとしては珍しいタイヤの大きさで、「道路上の溝にタイヤがはまることなく安定して走れる」(早川氏)という。加えて、運転者からタイヤ周辺がよく見える車両デザインを採用し、万が一の脱輪を回避しやすくした。


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<参考=「「バイクのヤマハ」が造った小型・低速EV、段差の走破性を実感」(日経クロステック有料記事、5月31日)>


NO.2393 「五輪開催の意義を語らない選手は不戦敗」産経社説のあまりに理不尽な主張は大問題だ<起稿 磯津千由紀>(21/06/05)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/05 (Sat) 18:07

 こんにちは。


 此の新型コロナ禍のもと、オリンピックを中止すべきとの主張が強くなっています。
 産経新聞はオリンピック推進派ですが、其れは其れで一つの考え方としても、其の主張の中には選手に対して無茶なものがあるといいます。


> 共感する読者はどこにいるのか


> IOCが意地でも実施に向かうのは「放映権料」である

> 東京オリンピック・パラリンピックの開催まで2カ月を切った。沙鴎一歩は5月19日付の記事で「菅義偉首相は東京五輪を中止すべきだ」と主張したが、その思いは強まるばかりである。

> 登山でよく指摘されるのが、「引き返す勇気」だ。頂上が目前でも天候が悪化するなど危険が迫っているときにはそれ以上登るのを中止し、下山すべきだという戒めである。目指す山が高ければ高いほど、登山家は下山の決断に苦しむ。ここまで登ってきたのになぜ諦めなければならないのか。これほど悔しく、酷なことはない。だが、一番大切なのは登る勇気よりも、引き返す勇気である。

> オリンピックも同じだ。政府や大会組織委員会は中止する勇気を持つべきである。なぜ中止を言い出せないのか。それは五輪開催に巨額のオリンピックマネーが動く商業主義が蔓延っているからだ。

> 夏の暑い時期に開催するのもオリンピックマネーが関係している。1964年の東京五輪は10月10日から10月24日までだった。ところがこの時期は全米スポーツで1番人気を誇るNFL(アメフト)のシーズン中になる。NFLは9月から始まるので、その前にずらせばIOC(国際オリンピック委員会)がアメリカのテレビ局から巨額の放映権料を得やすい。だから最近の五輪はどれも真夏開催になっているのだ。


> 欧米メデイアの多くも「五輪中止」を求めている

> 欧米のメデイアの多くは、五輪の中止を求めている。

> たとえば、アメリカのワシントンポスト紙の電子版は5月5日付で「パンデミック下で国際的な大規模イベントを開催することは、実に不合理だ」と指摘。医療体制が逼迫する日本の現状を書いた後、IOCの姿勢を「利益優先だ」と批判し、「中止は痛みを伴うが、商業主義からの脱皮につながる」と訴えている。

> イギリスのガーディアン紙の電子版も7日付で「五輪では多くの選手や関係者らが来日し、当然なことにウイルスも入ってくる」と伝え、「IOCが開催に固執するのは、巨額な金が存在するからだ」と指摘したうえで、「IOCの収益の4分の3は五輪のテレビ放映権料だ。それが無くなる恐怖にIOCは耐えられない」とまで酷評している。

> そんななか、アメリカの国務省が5月24日、日本への渡航について4段階の渡航勧告レベルのうち、2番目に厳しい「渡航の再検討を求める」から最も厳しい「渡航の中止を求める勧告」に引き上げた。

> 引き上げの理由について国務省はCDC(疾病対策センター)の見解を挙げている。CDCは「日本へのすべての旅行を避けるべきだ。現在の日本の状況ではワクチンの接種が完了した旅行者でも、変異ウイルスに感染したり、感染を拡大させたりする危険がある」と忠告している。


> アメリカの公衆衛生の専門家たちも「コロナ対策は不十分」

> 国務省は世界的な新型コロナの感染拡大を受け、4月から国民向けに出している「各国への渡航の安全度を示した情報」の見直し作業を進め、5月24日に最新版を発表した。

> また、アメリカの公衆衛生の専門家グループからも警告の声が出ている。グループは五輪の新型コロナ対策が「不十分で改善が必要だ」との見解をまとめ、5月25日付のアメリカの医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表。IOCが感染対策に必要なルールをまとめた「プレーブック」について次のように指摘している。

≫ 「競技会場が屋外か屋内か考慮していないなど科学的に厳密なリスク評価がされていない」
≫ 「接触状況の追跡に選手が競技中には持たないスマートフォンのアプリを使う前提となっているのは問題だ」

> 拝金主義のIOCは中止を避けることに懸命で、具体的な感染対策まで頭が回らないのだろう。悲しいかな、日本政府はこのIOCにがんじがらめにされ、その結果、五輪中止に踏み切れないのだと思う。


> 「中止の決断を首相に求める」との朝日社説が議論を呼ぶ

> 5月26日付の朝日新聞が「夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」との主見出しを付けた大きな1本社説を掲載し、冒頭部分でこう訴えている。

≫ 「この夏にその東京で五輪・パラリンピックを開くことが理にかなうとはとても思えない。人々の当然の疑問や懸念に向き合おうとせず、突き進む政府、都、五輪関係者らに対する不信と反発は広がるばかりだ」
≫ 「冷静に、客観的に周囲の状況を見極め、今夏の開催の中止を決断するよう菅首相に求める」

> 「理にかなわない」「疑問や懸念」「不信と反発」「中止の決断」という言葉はいずれも重い。オリンピック開催の是非についてここまではっきり主張する新聞社説は、これまでなく、大きな議論を呼んでいる。

> 朝日社説は指摘する。

≫ 「だが何より大切なのは、市民の生命であり、日々のくらしを支え、成り立たせる基盤を維持することだ。五輪によってそれが脅かされるような事態を招いてはならない」
≫ 「まず恐れるのは、言うまでもない、健康への脅威だ」
≫ 「この先、感染の拡大が落ち着く保証はなく、むしろ変異株の出現で警戒の度は強まっている」

> 沙鴎一歩は昨春、「開催できる」と判断していた。新型コロナの感染力がインフルエンザに比べてかなり弱く、空気の流れのある屋外ではウイルス自体も拡散し、「野外競技は問題ない」と考えていた。ところが今春の新型コロナは違う。明らかに感染力の強い変異株が出現し、感染対策が難しくなっている。五輪開催に反対という朝日社説には同意する。


> 行動様式や考え方の異なる外国人に「自制」を求められるのか

> さらに朝日社説は「『賭け』は許されない」との小見出しを立て、まずこう指摘する。

≫ 「選手や競技役員らの行動は、おおむねコントロールできるかもしれない。だが、それ以外の人たちについては自制に頼らざるを得ない部分が多い」
≫ 「順守すべき行動ルールも詳細まで決まっておらず、このままではぶっつけ本番で大会を迎えることになる。当初から不安視されてきた酷暑対策との両立も容易な話ではない」

> 「自制」や「ルール」。日本人だけならともかく、行動様式や考え方、それに文化の異なる外国人にどこまで日本流の自制を求めることができるのか、たしかに疑問である。


> 菅首相は来日する各国の首脳との懇談を計画

> 最後に朝日社説はこう指摘する。

≫ 「誘致時に唱えた復興五輪・コンパクト五輪のめっきがはがれ、『コロナに打ち勝った証し』も消えた今、五輪は政権を維持し、選挙に臨むための道具になりつつある。国民の声がどうあろうが、首相は開催する意向だと伝えられる」
≫ 「そもそも五輪とは何か。社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典を強行したとき、何を得て、何を失うのか。首相はよくよく考えねばならない。小池百合子都知事や橋本聖子会長ら組織委の幹部も同様である」

> 菅義偉首相は五輪外交に躍起である。五輪の開閉会式には各国の首脳が出席する。このため菅首相は来日する各国の首脳との懇談を計画している。菅首相は五輪を成功させ、その勢いに乗って自民党総裁選や衆院総選挙に勝つことを目指している。ワクチン接種のスピードアップの狙いもそこにある。だが、ウイルスなどの病原体は人心の思惑通りにはならないのが常である。


> 「開催の努力あきらめるな 菅首相は大会の意義を語れ」と産経社説

> 5月28日付の産経新聞の社説(主張)は朝日社説に対峙するかのように「東京五輪 開催の努力あきらめるな 菅首相は大会の意義を語れ」との見出しを掲げる。分量も朝日社説と同じ大きな1本社説で、次のように書き出す。

≫ 「今夏の東京五輪・パラリンピック開催に向けて政府や東京都、大会組織委員会は努力を続けてほしい。それは新型コロナウイルスの感染を抑え、社会・経済を前に進める上でも大きな一歩になる」

> 「大きな一歩」とは一体なんだろうか。一歩を踏み出しても、その先がないのであれば、早めに引き返したほうがいいのではないか。

> ただし、産経社説はこう書いている。

≫ 「政府や組織委が掲げる『安全・安心な大会運営』は、前提であって答えではない。開催意義をあいまいにしたまま『安全・安心』を繰り返しても、国民の理解は広がらない。菅義偉首相にはそこを明確に語ってもらいたい」

> これはその通りである。菅首相はこの産経社説の主張に耳を傾けるべきだ。


> 「世論の反発を恐れることはアスリートとしての不戦敗に通じる」

> そして産経社説はこう訴える。

≫ 「アスリートにも同じことを求めたい。それぞれが抱く希望や不安の真情を、自身の言葉で聞かせてほしい。先が見えない中で鍛錬を続ける彼ら彼女らの不安は国民の不安にも通じる。だからこそ日の丸を背負う選手たちには、五輪を通して社会に何を残せるのか、語る責任がある」
≫ 「もの言えば唇寒く、時に理不尽な批判を招く風潮は恐ろしい。それでも社会に働きかける努力を続けてほしい。世論の反発を恐れ、口をつぐんだまま開催の可否を受け入れることはアスリートとしての不戦敗に通じる」

> 選手に「語る責任」を求めているが、これに共感する読者はどれだけいるだろうか。たとえば白血病による長期の治療から見事に返り咲き、五輪代表入りを決めた競泳女子の池江璃花子選手に対してさえ、SNSには代表辞退などを求める誹謗中傷が多数寄せられた。

> 「世論への恐れ」「口をつぐんだまま」「アスリートとしての不戦敗」との指摘は、あくまで個人として発言することになる選手たちには酷な要求だ。しかも社説には記者の署名は記されない。社説は論説委員の合議で執筆されるからだ。

> 選手個人には発言を求める一方で、それを求める記者が名乗り出ないというのは不公平ではないか。こうした意見を書くのなら、社説ではなく、論説委員の署名記事とするべきだ。個人として批判を受けない立場から、上から目線で「責任を果たせ」と書いても、それは無責任の謗りを免れない。

> 産経社説はこうも指摘する。

≫ 「国内外のスポーツ界は昨年来、有観客の大規模イベント開催を可能とする知見を集めてきた。これまで、深刻な感染拡大は起こっていない。今夏の東京五輪も感染リスクを極力下げた上で開催することはできるはずだ」

> これに対して朝日社説は「IOCや組織委員会は『検査と隔離』で対応するといい、この方式で多くの国際大会が開かれてきた実績を強調する。しかし五輪は規模がまるで違う」と真っ向から反論している。

> どちらが正しいのか。通常の国際大会とオリンピックはその規模が違うことだけは、間違いのない事実である。


<参考=「「五輪開催の意義を語らない選手は不戦敗」産経社説のあまりに理不尽な主張は大問題だ 共感する読者はどこにいるのか」(プレジデント、6月4日)>


NO.2394 既存オーナーもSUVに買い替え!? プリウスはなぜ販売日本一から陥落したのか<起稿 磯津千由紀>(21/06/05)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/05 (Sat) 19:56

 こんばんは。


 何故1位から陥落したかということより、高価なのに1位になってたことが驚きです。


> 初代プリウスのCMは、「21世紀に間にあいました」というキャッチフレーズで、鉄腕アトムが登場し目をひいた。あれから24年が経過する。

> 先進性の初代、ハイブリッドを馴染ませた2代目、爆発的ヒットで国民車となった3代目、そして現在の4代目まで順風満帆な販売台数を誇っていたプリウスだが、近年の販売は元気がない。

> 2019年を最後に、年間販売台数ナンバーワンの地位から遠ざかり、2021年4月の乗用車ブランド通称名別順位では、3672台の15位(前年比78.6%)まで落ち込んだ。

> ハイブリッド車が増え、プリウスを選ぶ必要が少なくなったのが原因という見方もあるが、実際の販売現場では何が起こっているのだろうか。プリウス人気が落ち込んだ原因を、販売現場目線で紐解いていく。

> 文/佐々木亘、写真/TOYOTA


> 「勝手に売れていった」先代プリウス

> 「ハイブリッドは燃費が良く環境にも優しい」。このイメージは日本のみならず、海外でも大きく広がっていった。

> ハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオやキャメロンディアスが、愛車にプリウスを選んでいたのは有名な話だ。スーパーカーや高級車と同等に、プリウスのネームバリューが高かったことをうかがわせる。

> 筆者がトヨタの販売現場にいて、最も衝撃的を受けたプリウスは3代目(ZVW30型)だ。

> 2009年に登場し、発売開始から1か月で18万台を受注、2010年には年間販売台数31万5669台を記録し、1990年にカローラが持っていた年間販売記録を20年ぶりに更新する。そして、2011年のマイナーチェンジにより、さらに売れ行きに拍車がかかる。

> 当時のプリウスの売れ方は、常軌を逸したものだった。

> 強く営業活動をせずとも、お客様が来店し、プリウスを買っていく。入れ食い状態を超えて、エサをつけなくても魚が釣れているような状態だった。新車の注文が取れないなどと悩むことのなかった時代である。

> 30系プリウスは、プラグインハイブリッドの発表や、スポーツコンバージョンモデルG’s(現GR SPORT)の登場など、話題性にも事欠かなかった。魅力的なスタイルを多く生み出した3代目プリウスを好み、現在も乗り続けるユーザーは多い。プリウスG’sを愛車にする、筆者もその一人だ。


> プリウス=ハイブリッドはもう古い? 現行プリウスの苦労

> 大ヒットだった3代目の流れを壊さぬよう、4代目プリウスをデビューさせるのは至難の業だっただろう。新プラットフォーム「TNGA」採用の第1号車であり、個性的なエクステリアデザインと、プリウス待望の4WD「E-four」を搭載する。しかし、30系以上のヒットにはならなかった。

> エクステリアデザインが酷評される4代目だが、筆者は販売不振の原因がほかにもあると考える。それは、プリウスが特別なクルマではなくなってしまったという点だ。

> 30系を販売している当時、プリウスは「ハイブリッドのクルマ」、アクアは「ハイブリッドの小さいの」と言われることが多かった。この言いまわしで、営業マンも「プリウスを見に来ていただいたんですね」とわかっていたのだ。

> しかし、4代目が登場した2015年には、クラウン、エスティマ、ハリアーに加え、カローラ、ノア・ヴォクシー、シエンタでもハイブリッドが存在する。ハイブリッドはトヨタ全体のシンボルとなり、プリウスのことを指す固有名詞ではなくなった。

> 4代目プリウスのセールスポイントは、TNGAによる走行性能の向上、トヨタセーフティセンスPを装着するなど安全性の高さである。もちろん性能の向上には目を見張るものがあったが、ユーザーが期待していたのは、ハイブリッド技術の大幅な進化だったのではなかろうか。

> EV走行できるレンジが広がり、燃費性能も良くなっていたが、強烈なインパクトとは言えない。ハイブリッドを代名詞に、人気を伸ばしたプリウスは、ハイブリットが一般化されたことにより、その強みを失ってしまったと考える。

> 販売現場でもプリウス推しは少なくなり、他のラインナップと横並びになる。ハイブリットの先駆者として、圧倒的な個性が光るプリウスの姿はない。先進技術が広く一般化されるのは喜ばしいことだが、同時にプリウスにとっては厳しい環境となってしまった。


> プリウスのお客はどこへいった?

> スマッシュヒットとなった30系プリウスも、前期モデル登場から12年、後期モデルも登場から約10年が経過した。3代目プリウスは、そろそろ買い替えの時期を迎えている。

> 30系プリウスユーザーの代替活動は進んでいるのか、販売店に話を聞いてみた。

> 「若い30系プリウスのオーナーは、ハリアーやRAV4、そしてヤリスクロスやライズなど、SUVに買い替えるケースが多いです。プリウスからプリウスへの代替は少なくなりました」

> 「また、30系プリウスのオーナーには高齢層も多く、現在のクルマを最後のクルマとして、免許を返納するという話も多く聞きます。あえてプリウスを選ばなくても、ハイブリッドの選択肢は多くありますし、耐久性の高いプリウスなので、代替は思ったようには進みません」

> もともと4チャネル取り扱いで、販売網の広さがあったプリウスだが、全車種併売によって、そのアドバンテージは崩れた。多くのユーザーに、ちょうどいいと思われていたプリウスも、選択肢が増えた今、魅力的に映らなくなってきているのだろう。

> プリウスがもう一度復権するためには、進化した新しいハイブリッド技術の搭載が必須となるだろう。ハイブリッドの先駆者である以上、この技術で他社はもちろん、トヨタのライバルにも負けられない。プリウスはハイブリッド技術の先頭を、常に走り続ける存在であることを期待されている。

> 今もまだ多く走る、2代目・3代目のプリウスたち。このオーナーたちが振り向き、魅力に感じる5代目を、是非作り出してほしい。ハイブリッドの新たなステージを、新型プリウスが見せてくれることを期待したい。


<参考=「既存オーナーもSUVに買い替え!? プリウスはなぜ販売日本一から陥落したのか」(ベストカーWeb、6月5日)>


NO.2395 「軽を守り通して欲しい」とスズキ会長 軽自動車にどんな危機が迫っているというのか?<起稿 磯津千由紀>(21/06/06)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/06 (Sun) 04:22

 おはようございます。


 軽自動車の存在意義が問われています。


> 6月に経営から離れて引退するスズキの鈴木修会長が、5月13日に行われた決算会見で「芸術品の軽自動車を守り通してほしい」と語った。この発言から、軽自動車は窮地に立たされていることが読み取れる。

> では今、軽自動車にはどのような危機が迫っているというのか? モータージャーナリストの桃田健史氏が解説する。

> 文/桃田健史  写真/SUZUKI、ベストカー編集部


> ■ついにスズキのXデー来たる!

> スズキの鈴木修会長(91歳)が2021年6月に退任し、相談役に就任する。

> 約42年間に渡り、社長また会長として経営トップの激務をこなしてきた鈴木氏は、日本の自動車産業を力強くけん引された方である。

> 筆者からも鈴木会長に「ありがとうございました。本当にご苦労様でした」と業界全体へのご尽力に対して敬意を表したい。

> さて、スズキが2021年5月13日に実施した2021年3月期決算発表の際、鈴木会長は決算発表に出席するのは今回が最後となることから、報道陣に対して「ごきげんよう」と挨拶をした。

> さらに「芸術品の軽自動車を守り通してほしいね」という自らの思いを語った。

> この言葉を裏から見れば、「軽自動車(規定)を維持することは極めて難しい」と解釈できる。

> これは筆者の私見だけではない。業界では鈴木会長退任を、いわゆる「Xデー」として、Xデー後の軽自動車規制の継続を危ぶむ声が以前からあった。

> 軽自動車は日本の宝であると同時に、日本固有のガラパゴス車であることなどから、軽自動車規定を将来も維持すべきかどうか、自動車業界やその周辺にはさまざまな意見がある。

> そのなかで鈴木会長は、いうならば「軽自動車の防波堤」として軽自動車存続を守ってきた。その防波堤がなくなることで、軽自動車の未来が不透明になるということを、鈴木会長自身は自負しているのだと思う。


> ■スズキは軽自動車界の功労者

> まずは、軽自動車の歴史を振り返ってみたい。

> 軽自動車検査協会によると、軽自動車の歴史は戦後の昭和24年(1949年)7月から始まった。

> 当時の運輸省令第36号「車両規則」では、全長2.8m×全幅1.0m×全高2.0m、エンジン排気量は4サイクルが150cc、2サイクルが100ccで最大出力1.2kWと規定された。

> 翌昭和25年7月には一部法改正により、軽自動車の二輪車、三輪車、四輪車の区分が新設され、三輪車および四輪車は全長3.0m×全幅1.3m×全高2.0m、エンジン排気量が4サイクルで300cc、2サイクルで200㏄へと四輪車は2輪車に比べてより大きく、よりパワフルな設定となった。

> その後、何度かの規定変更があり、主なものでは排気量が昭和50年(1975年)9月に550cc、また平成元年(1989年)2月に660ccへと拡大し、ボディ寸法では平成8年(1996年)9月に全長3.4m×全幅1.48m×全高2.0mとなり、現在に至っている。

> こうした軽の歴史のなかで、スズキは常に中心的な存在であった。

> その歩みについては、静岡県浜松市のスズキ本社に隣接するスズキ歴史館を訪れると肌感覚で理解できる。

> また、2020年3月15日での創立100周年を記念して開設された、スズキ100周年記念サイトでも、スズキ100年の軌跡を追うことができる。

> 筆者がスズキと直接関係を持つようになったのは、鈴木修氏が社長に就任した頃からだ。

> 社長就任直後の1979年に「アルト」を市場導入。テレビCMでは「アルト47万円!」という当時として破格の新車価格を大々的にアピールした。

> それまで商用車であり、男性向けのクルマというイメージが強かった軽自動車。それを主婦など女性をターゲットとした乗用車として商用バンで売るという一般常識を覆すような大仕事をスズキは成し遂げた。

> その後、現在の軽普及に向けた転換期ともいえる「ワゴンR」が1993年に登場する。当時のデザイン担当者のひとりは「若い男性にもカッコいいと思ってもらえるようなデザインを目指した」と、商品コンセプトを回想する。

> その後、軽市場はしばらくの間、スズキとダイハツの2強時代が続き、ハイトワゴン(トールワゴン系)からスーパーハイトワゴンへと戦いの舞台が拡大する。

> さらに、2011年のホンダ「N-BOX」登場で軽市場の図式は大きく変わった。N-BOXは登録車を超えて、日本で最も売れるクルマに成長していく。

> 一方で、唯一無二の存在である「ジムニー」は2018年に20年ぶりにフルモデルチェンジし日本では軽規定を中心として、また海外では日本での登録車である「ジムニーシエラ」として、ジムニーのヘビーユーザーから、ジムニーの魅力に引き込まれたジムニー初心者まで、老若男女問わず幅広い層から絶大な人気を得ている。


> ■軽自動車にはさまざまな逆風が吹くことになる

> このように、さまざまなモデルがユーザーの支持を得て、今や軽自動車は日本市場全体の4割強を占める主要カテゴリーとなっている。にもかかわらず、なぜ軽自動車の存続の危機が懸念されているのか?

> 最大の理由は、前述のように軽自動車が日本市場でのガラパゴス車である点だ。

> 2013年にTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の協議で、アメリカが「軽自動車は海外メーカーが日本市場に参入しづらくする非関税障壁」と指摘したのだが、鈴木会長は「こじつけだ」と跳ねのけたことがある。その後、そうした海外からの圧力はなくなった。

> 直近では、世界市場は2019年が9042万台と過去最高で、2020年はコロナ禍で7797万台まで落ち込んでいる状況だ。そのなかで2019年の軽市場を見ると、世界全体の約2%を占める。

> これを小さいと見るか、それとも結構多いと見るかは意見が分かれると思うが、グローバル展開をする一般的なメーカーとしては部品の共通化による生産効率やコスト管理の視点で、さらには日本の将来的な人口減少による自動車市場の減少を加味すれば、これから軽市場に積極的に投資するという考えには至らないだろう。

> その見極め時期を自動車メーカー各社は探っている段階だ。

> また、ディーラーとしては薄利多売の軽自動車よりも、利幅が多くディーラーオプション設定が豊富で高額が登録車を軽自動車より扱いたいというのが本音だ。

> 別の視点では、2050年カーボンニュートラルに向けた「2035年までに軽自動車を含めた100%電動化」という政府方針の影響も大きい。軽自動車はコスト増でも価格を抑えることで、さらなる薄利多売商品になってしまうからだ。

> これまで、時代の変化に対応して生き抜いてきた軽自動車。Xデー後の道筋ははっきりと見えてこない。


<参考=「「軽を守り通して欲しい」とスズキ会長 軽自動車にどんな危機が迫っているというのか?」(ベストカーWeb、6月5日)>


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/10 (Thu) 21:33

副題=スズキの鈴木修会長「電動化を徹底、軽自動車残す」 「産業ピラミッド崩れ去る」大変革期に(日本經濟新聞有料記事、6月9日)

 こんばんは。


 電動化の技術をこの歳で勉強するのは大変だから引退する、といいます。


> スズキの鈴木修会長(91)は8日、25日の定時株主総会後に相談役に退くのを前に日本経済新聞などの取材に応じた。「軽自動車を残すため電気自動車(EV)などの開発を徹底的に進めてほしい」と述べ、電動車への対応が今後の生き残りを左右すると強調した。「既存の産業ピラミッドは崩れ去る」とも指摘し、部品会社も含めた自動車産業は電動化で抜本的に変わるとの見方を示した。

> 電動化について鈴木会長は「常識的に2030年以降は電動化した車が中心となる。自動車産業は100年に1度の大変革の中で抜本的に変わる」と話した。そのうえで「自動車というカテゴリーは残るだろうが、『自動車』という呼び名も新しい名前に変えてもいい」と語り、電動化による変化がいかに大きいかを強調した。

> スズキの国内の軽新車販売に占める電動車の比率は7割弱あるものの、全てがハイブリッド車(HV)でEVは扱っていない。引退を決意したのも「電動化の時代、モーターや電池など新たな技術が皆目分からなくなった。90歳を超えて新たな勉強は今更できない」と電動化が背景にあったことを明かした。

> EVは米アップルの参入が取り沙汰されるなど、IT(情報技術)企業を中心に異業種からの参入も相次ぐ。完成車メーカーを頂点として取引先の部品メーカーが何社も連なる自動車産業のピラミッド構造も大きく変わるとみられている。

> 新規参入組について「雨後のたけのこのように新たな参入者が現れる一方、競争力の弱い企業は最終的に淘汰される」と指摘。「一旦は既存の産業ピラミッドは崩れ去るが、何十年もかけて再びピラミッドの形に戻っていくだろう」と電動化で現在の産業構造が新たに生まれ変わるとの考えを示した。

> 自身が記憶に残る車としては1979年発売の軽「アルト」をあげた。「まず市場調査に行った。(後部座席は)ベニヤ板を使い、より安くより安全にした。無理を承知で我慢して(業界で初めて)全国統一価格で出した」と振り返った。

> 19年に資本提携したトヨタ自動車との関係については「(企業規模の違う)トヨタとは五分と五分の関係で協力するわけにはいかないが、1割でも2割でも貢献したい。ギブ・アンド・テークという立場で誠心誠意を尽くす」と語った。

> 鈴木会長は1978年に社長に就任後、約40年にわたってスズキを率いた。その間に売上高は12倍の3兆円超になった。自社を「中小企業」と位置づけ、技術力の差などを埋めるために国内外の車大手と相次ぎ資本提携してきた。

> 81年から08年まで資本提携関係だった米ゼネラル・モーターズ(GM)について「家庭教師。車づくりの基本やコツを教えてくれた。感謝している」と語った。退任の際、メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)やジャック・スミス氏、リチャード・ワゴナー氏ら会長経験者から感謝のメッセージを受け取ったことも明かした。

> 一方、09年に資本提携に合意し、仲裁手続きを経て16年に解消した独フォルクスワーゲン(VW)については「世界大手と伍(ご)していくための教訓になった」と述べるにとどめた。

> 80年代にトップダウンで進出を決めたインド市場はスズキの売上高の約3割を占める大黒柱に成長した。現地に受け入れられた理由を「運が良かった。結果としてそうなった」と謙遜した。

> インドはかつては100%近いシェアを誇ったが、ライバルの台頭で21年のシェアは5割弱まで下がった。「一寸先は闇」。鈴木会長は常々コロナ禍での先行きの見通しにくさをこう表現し危機感を隠さない。電動化への対応とともに、インドでのシェア維持という課題は鈴木俊宏社長ら現経営陣に託された。

> (浜松支局長 新沼大、大本幸宏)

<参考=「スズキの鈴木修会長「電動化を徹底、軽自動車残す」 「産業ピラミッド崩れ去る」大変革期に」(日本經濟新聞有料記事、6月9日)>


NO.2396 腕を磨くならコレに乗れ!? 車の動きを学べるコスパ抜群車 4選<起稿 磯津千由紀>(21/06/08)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/06/08 (Tue) 02:17

 こんばんは。


 此の様な車を買えるのも今のうちかも。
 尚、インプレッサもトヨタ86/スバルBRZも、フロントオーバーハングにエンジンが載っているので、重量物が車両中央寄りにレイアウトされてはいません。サスペンションのセッティングの妙で、高いドライバビリティーを確保しています。


>  筆者が初めて購入したクルマは、軽自動車のホンダ Z(1973年製)。2気筒360㏄36psというオートバイのようなエンジンに、ヒューランドパターン(左手前が1速)の5速MTをドッキングさせた「GSS」というグレードだった。

> エンジンはトップエンド9000rpm。パワーはないけれど、この5速MTを頻繁にシフトして高回転域を維持することで、それなりによく走ったものです。

> Z「GSS」は、サスペンションもかなり硬く、タイヤをセミレーシング(ダンロップG5)に交換してもそのまま問題なくコーナーを攻められた。足かけ4年は乗ったと思います。

> 筆者はこのクルマのおかげでシフトワークを覚え、ヒール&トゥもダブルクラッチも習得した。このクルマはFFでしたがそれなりにタックインもした。

> で、周りの仲間に目を向ければカローラレビン(TE27)やスターレット、サニーGX5(B110)やフロンテクーペなど、まぁレビンやGX5はそれなりに高かったけれどリーズナブルでコスパに優れたモデルがたくさんあったのです。こういったクルマで当時の若者はドライビング技術を磨いていました。

> そこで、今の時代にあの頃のようなコスパに優れた若者の手が届く運転訓練機と呼べる国産車はあるのか?ということについて触れてみようと。勝手に5台選んでみた。

> ここではこれまでのようにハンドリングなどの評価をするのではなく、そのクルマに乗ってナニを学べるのか? について記します。

> ただし、選考基準は「操舵特性が素直で運転を学ぶのにピッタリであること」、「コストパフォーマンスに優れ、若者にも手が届く価格であること」の2点だ。

> 文/松田秀士 写真/SUBARU、TOYOTA、NISSAN、編集部


> マツダ ロードスター

> サスペンションの動きを感じ取り、そしてその動きをコントロールする技を習得するのにピッタリのモデル。ロードスターは走りに徹したモデルなんだね。

> 理由は前後ダブルウィッシュボーン式サスペンション。リアはマルチリンク式だが、これはダブルウィッシュボーン式の進化系なので同じ。

> Wウィッシュボーン式は応力への剛性もさることながら、ロール軸の動きを前後でデザインすることができる。つまりコーナリングでのロール速度が予測しやすい。

> さらに、ステアリング・タイロッドが前引きなのでフロントタイヤのトー変化が安定方向に変化する。他にもエンジン縦置きなので前後重量バランスが良い。

> MTならばトランスミッションにダイレクトな位置からシフトノブが生えていて、肩関節を固めながらも肘、手首、指を柔軟に動かしての正確なシフトワークを学べる。

> ま、とにかく走りを学ぶには全てにおいて打ってつけの素材。是非このクルマに乗ってマスターしてほしいのは、最初にも述べたサスペンションの動き。

> ブレーキング時のノーズダイブは前後のピッチセンターが最適化されているから、そのストローク量を正確に感じ取れる。ブレーキの踏力で変えられるでしょ。

> コーナーでステアリングを切り込むとフロントがロールし、次いでリアがロールする。ステアリングを切り込む速度でその伝播(フロント→リヤ)速度をコントロールできる。

> そして、ロールとは外輪側サスペンションがバンプするだけではなく、内輪側サスペンションがリバンプ(伸び上がる)することであることを感じ取れるようにする。とにかくロードスターには運転上達のすべてが詰まってます。


> スバル インプレッサスポーツSTI Sport

> MTモデルはなくすべてCVTであることは残念だが、それゆえ2ペダル。左足ブレーキを練習するのには絶好。

> AT車なら2ペダルなのでどのクルマでも練習に向いているが、特にSTI Sportがなぜ向いているのか? というと、スバル車はすべてエンジン縦置き。

> 水平対向ゆえ低重心なのはもちろんだが、エンジン縦置きレイアウトだと非常に重量のあるトランスミッションがエンジンの後ろにマウントされる。

> つまり前後車軸の中心近くに搭載されることになるので、前後重量配分がバランスするのだ。

> これがFF車だと横置きエンジンの隣にトランスミッションがマウントされるから、フロント荷重がリアに比べて極端に大きくなる。つまりSTI Sportはブレーキング時にリアの荷重抜けが少ないわけで、ブレーキングでの前後荷重コントロールを習得するのに適している。

> 特に左足では最初のうち、右足ほど繊細にコントロールできないから、踏み過ぎによるノーズダイブに委縮しがち。上手くなればフロントヘビーなFFでシビアなコントロール習得も良いのだけれど、ブレーキングとはしっかり踏み込めることがまず重要。

> サーキットでのブレーキングの基本は強く短く。理由は踏んでない時間を増やせるから。踏んでない時間に冷却することができるのだ。

> STI SportにはAWDではなくFFがラインアップされている。FFがお勧め。理由は20万円強安いから。中古車になればこの差はさらに大きくなる予感がありますね。


> トヨタ86/スバルBRZ(中古車)

> 中古車といえどもまだまだそれなりの価格がするね。ただ初期型は86とBRZではサスペンションやハンドリングの設定が異なる。初心者にはBRZを勧めるが、ハンドリングを学ぶには86だ。

> 理由は86の初期型は簡単にリアがグリップを失う。でも、そのシビアな特性を五感でしっかり感じ取り、ステアリング操作の何がいけないのか? ブレーキングの何が間違っているのか? この2つの操作のコラボによってどのような状況だとABSを作動させてしまうのか?

> このようなことが学べる。初期型安いだろうしイイネ。ただスタビリティコントロールは絶対にオフにしないこと。


> 日産 マーチNISMO S

> それほどボディ剛性が高いとは感じないのだが、このクルマに乗るとボディ剛性がしっかりしているクルマほど限界を超えた時の操縦性がシビアだと実感。マーチNISMO Sはサスペンションとタイヤの限界を超えてもその先にまだノリシロがある。

> これはボディがちょうど良い、ある意味ドロースティフナーのような粘り系ボディだと想像する。実にちょうど良いバランスのクルマだ。

> では何を学ぶのか? コンパクトであること、身の丈サイズ。パワーもそこそこ。アクセル、ブレーキ、ステアリングそれぞれの操作の過激度を知る絶好の教科書。

> つまり限界超えのノリシロがあるから許容レベルが高い。これ以上はダメですよ、というのをしっかり学べる。一般道で試してほしくないことはいうまでもありません。


<参考=「腕を磨くならコレに乗れ!? 車の動きを学べるコスパ抜群車 4選」(ベストカーWeb、3月20日)>