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雑談<NO.285>

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総 合 目 録 趣意書

表題一覧表

NO 表題 起稿 起稿日
雑談NO.286
2646 <太秦映画村>正式名称「東映京都撮影所」が、存亡の危機<?> シバケン 21/11/15
2645 EVにも「走りの個性」?トヨタがスバルと組んだ理由 磯津千由紀 21/11/15
2644 <ブラタモリ>NHKの人気番組裏話 シバケン 21/11/14
2643 国会を問う:「ブラック霞が関」を書いた元官僚が語る国会と議員の実態(毎日新聞) 磯津千由紀 21/11/13
2642 YouTube 日本で7万5970人の雇用創出 磯津千由紀 21/11/12
2641 老化に影響? 生命を支える「体内時計」の破綻 磯津千由紀 21/11/11
2640 ≪訃報≫作家の瀬戸内寂聴さん 99歳 磯津千由紀 21/11/11
2639 「信頼と共感」にのしかかる「負の遺産」 第2次岸田内閣、重い課題 磯津千由紀 21/11/11
2638 <バンクシー>「ガソリンスタンドのひまわり」が、16億円<!>で、落札。 シバケン 21/11/10
2637 <細木数子さん>11月8日、83歳で亡くなっていた。 シバケン 21/11/10
雑談NO.284

NO.2637 <細木数子さん>11月8日、83歳で亡くなっていた。<起稿 シバケン>(21/11/10)


【シバケン】 2021/11/10 (Wed) 17:37

娘、但し、養女の、かおりさん<42歳>が明らかにした。
の、養女のかおりさん、なるは、数子さんの妹さんの子ども。

まあ、つまり、本来なら、伯母と、姪の関係。

<写真>
細木数子さん



>占術家の細木数子さんの娘(養女)で占術家のかおりさん(42)が10日、インスタグラムを更新。母の数子さんが呼吸不全で亡くなったことを明かした。

>かおりさんは「母・細木数子が呼吸不全で8日に満83歳で永眠しました。突然のことでした」とツーショット写真を添えて報告。「数日前には鰻が食べたいと言って、美味しそうに食べていたのに。ケーキを持って帰ると喜んでいたから、母の分のクリスマスケーキも予約していたのに」と予期せぬ別れを嘆いた。

>娘としては「いつかは訪れることだと分かっているけど、いざ直面すると想像以上に悲しいです」とも心境を吐露。また「引退してからは自宅で気ままに過ごし ひ孫と笑顔で楽しそうに遊ぶ姿は、あの頃とはまるで違う優しい表情でした」とその穏やかな老後についても明かした。

>数子さんは「昔から病院で逝くのは絶対に嫌だっ!」と生前話していたようで、「その通り大病することなく自宅で過ごせたし、希望通り家族が見守るなか自宅で最期を迎えたことは良かったのかなと思います」とも明かし、最期の瞬間についてもつづった。

>さらに「幼い頃からたくさんの愛情を注いでくれて、今ある幸せは、ばあばのお陰と痛感しております。ばあば、お疲れ様でした。そしてありがとうございました」と感謝の思いをつづった。

<参考=「占術家・細木数子さんが83歳で死去 娘のかおりさんが「8日に永眠しました」と明かす」(中日スポーツ)>


NO.2638 <バンクシー>「ガソリンスタンドのひまわり」が、16億円<!>で、落札。<起稿 シバケン>(21/11/10)


【シバケン】 2021/11/10 (Wed) 23:11

<写真>
「ガソリンスタンドのひまわり」バンクシーが環境破壊を風刺



>アメリカ・ニューヨークで行われたオークションで、正体不明の覆面アーティスト・バンクシーが描いた環境破壊をテーマにしたとみられる絵画が16億円あまりで落札されました。

>ニューヨークのクリスティーズで9日にオークションにかけられたのは、バンクシーが2005年に制作した「ガソリンスタンドのひまわり」です。

>世界的に有名なゴッホの名画「ひまわり」に触発されたとみられるこの作品は、枯れ落ちた花によって大企業による環境破壊を風刺したものとみられています。

>落札額は1455万8000ドル、日本円で16億円あまりでした。クリスティーズによりますと、バンクシーの作品としては、過去3番目に高い落札額だということです。


<参考=「バンクシーの“ひまわり”約16億円で落札」(tsb)>
<消滅・21/11/11>


NO.2639 「信頼と共感」にのしかかる「負の遺産」 第2次岸田内閣、重い課題<起稿 磯津千由紀>(21/11/11)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/11/11 (Thu) 00:15

 こんばんは。


 順当に第二次岸田内閣が発足しました。


> 10日発足した第2次岸田内閣にとっては、政治不信の解消も課題となる。衆院選の投票率は55・93%(小選挙区)と戦後3番目に低い水準。岸田文雄首相は「信頼と共感の政治」を掲げるものの、「森友学園」や「桜を見る会」を巡る問題など、9年近くに及んだ「安倍・菅政治」の「負の遺産」がなお重くのしかかりそうだ。

> 国有地が8億円余りも値引きされた森友学園では、当時の安倍晋三首相の妻昭恵氏が一時名誉校長を務めており、関与が取り沙汰された。関連文書の改ざんを強いられた財務省近畿財務局の元職員は自殺。いずれも真相解明のための十分な説明や文書公開がなされたとは言い難い。岸田首相は森友問題の再調査に否定的だ。

> 政府主催の桜を見る会では、安倍氏の地元後援会員らが多数招かれ、私物化疑惑が浮上。安倍氏は国会で100回を超える虚偽答弁を認定され、謝罪に追い込まれた。公設第1秘書は政治資金規正法違反で略式起訴された。今年2月には菅義偉首相(当時)の長男を含む東北新社の総務省幹部接待が発覚。事務方ナンバー2の総務審議官だった谷脇康彦氏が懲戒処分を受けた上で辞職するなどした。

> 立憲民主党は「自民1強政権」の国会軽視や説明責任放棄を批判したものの、衆院選では議席を減らした。共同通信社が投開票を受けて1、2両日に実施した全国緊急電話世論調査で、投票率が低調だった理由を尋ねたところ、「投票しても政治がよくならないから」が50・0%を占めた。(共同)


<参考=「「信頼と共感」にのしかかる「負の遺産」 第2次岸田内閣、重い課題」(毎日新聞有料記事、11月10日)>
<消滅・22/11/11>


NO.2640 ≪訃報≫作家の瀬戸内寂聴さん 99歳<起稿 磯津千由紀>(21/11/11)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/11/11 (Thu) 13:20

 こんにちは。


 作家で僧侶の瀬戸内寂聴女史が亡くなりました。


> 女の性愛や孤独を正面からとらえた小説を発表する傍ら、51歳で出家して分かりやすい語り口で仏法を広めてきた、文化勲章受章の人気作家で僧侶の瀬戸内寂聴(せとうち・じゃくちょう)さんが、9日、心不全のため死去した。99歳。葬儀は近親者で営む。

> 徳島市生まれ。文学好きの母らの影響で、小学校時代から北原白秋や島崎藤村の詩を好んだ。東京女子大在学中に大学教師と結婚、中国・北京で長女を出産したが、敗戦で帰国。戦後、夫の教え子と恋愛沙汰になり出奔、京都で出版社などに勤務した。1950年、離婚。少女小説を書いて生計を立てながら、小説家になるために上京。丹羽文雄主宰の「文学者」同人となる。

> 55年、瀬戸内晴美の名義で初の小説「痛い靴」を発表。57年には「女子大生・曲愛玲(チュイアイリン)」で第3回新潮社同人雑誌賞を受賞。同年、文芸誌「新潮」に発表した「花芯(かしん)」で新時代の女性の奔放な性を書く。だが、「子宮という言葉の乱用」を評論家の平野謙が指摘すると、“子宮小説”と世間で話題に。これに反論したことから文芸誌から締め出される。

> 失意の中、伝記小説「田村俊子」で愛に生きた作家の生涯を描いて好評価を得、第1回田村俊子賞を受賞(61年)して再起を果たす。自らの男性関係を題材にした「夏の終(おわ)り」(63年・女流文学賞)は、平野が「金無垢(きんむく)の私小説」と評し、作家としての地歩を固めた。

> 激しい愛と生を生きた女性たちを描いた「かの子撩乱(りょうらん)」(65年)、「美は乱調にあり」(66年)や、私小説的作品で華やかに活躍しているさなかの73年、「小説の背骨がほしい」と中尊寺(岩手県)で得度。法名「寂聴」を今東光師から与えられる。翌年、京都・嵯峨野に寂庵(じゃくあん)を結ぶ。87年、天台寺(岩手県二戸市)住職(2005年退任)。比叡山延暦寺禅光坊住職。

> 70歳過ぎから「源氏物語」の現代語訳に取り組み、自らの出家経験を重ね合わせて物語の新しい解釈を加え、通巻(全10巻、96~98年)で大ベストセラーになった。解説本や脇役の女性に光を当てた関連著書も好評を博して海外でも紹介され、新しい「源氏ブーム」の立役者となった。

> 他に「花に問え」(92年・谷崎潤一郎賞)▽「場所」(01年・野間文芸賞)▽「いのち」(17年)――など著書多数。14年に出した「死に支度」は題名通り、90歳を過ぎて死に支度を始めた日々が描かれ、話題を集めた。06年文化勲章。


<参考=「作家の瀬戸内寂聴さん死去 99歳 文化勲章受章」(毎日新聞、11月11日)>


NO.2641 老化に影響? 生命を支える「体内時計」の破綻<起稿 磯津千由紀>(21/11/11)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/11/11 (Thu) 22:18

 こんばんは。


 私は、眠剤を弱くしてから、夜は3~4時間しか眠れずしかも眠りが浅く、昼間は(明るいところに居ても)ウツラウツラしています。医師は、当面、眠剤をさらに弱くしたいが出来ないと言っています。


> 生物に備わる「体内時計」について聞いたことがあるだろうか。環境に合わせて体を制御し、生命を支える基礎的な仕組みだ。近年、体内時計の破綻と老化が関係している可能性が動物実験で示された。時計を健全に保てれば、老化を防ぐことも可能になるのだろうか。


> たんぱく質の働きで24時間周期に

> 生き物には、地球の環境に合わせて約24時間周期で規則的に繰り返す生理現象があることは、1700年代から知られていた。体内時計の働きによるもので、専門的には「概日(がいじつ)時計」と言われる。例えば、植物は日の出に合わせて光合成に必要な遺伝子を活性化させている。人間では、各臓器が時間に合わせてオンとオフを繰り返して睡眠リズムを作り、体温やホルモン分泌などが変化している。

> 体内時計の仕組みが分子レベルで解明され始めたのは1970年代以降で、時計遺伝子の発見などは2017年のノーベル医学生理学賞のテーマとなった。哺乳類の細胞内では、遺伝情報が書き込まれたDNA(デオキシリボ核酸)からメッセンジャー(m)RNA(リボ核酸)が作られ、それを基に身体の活動に合わせ、必要なさまざまなたんぱく質が合成される。

> 東京都医学総合研究所(都医学研)の吉種光(よしたねひかり)・体内時計プロジェクトリーダー(時間生物学)によると、このスイッチを入れるのがたんぱく質の「CLOCK」と「BMAL1」だ。これら「アクセル役」の二つのたんぱく質がDNAに付くことで、mRNAから多様なたんぱく質が合成される。

> これらの中には「PER」と「CRY」と呼ばれるブレーキ役も含まれ、細胞内で増え始める。一定量に達すると、アクセル役たんぱく質の働きを邪魔し、mRNAの生成が止まり、ブレーキ役たんぱく質の合成も止まる。その後、ブレーキ役たんぱく質は細胞内で分解・減少し、再びアクセル役たんぱく質が働けるようになる。この1サイクルがおよそ24時間のため、体内時計は約24時間のリズムを刻むことができるのだ。


> ●光や食事でズレを調整

> このリズムは、明暗や温度などの影響がなくても続くため「昼か夜かが分からない状況下に人間が置かれても、寝たり起きたりするタイミングと睡眠時間などは一定になる」(吉種さん)。ただし、実際の生活では仕事などによって不規則になったり、時差によって生活のリズムが狂ったりする。また、この周期は24時間ちょうどではなく、毎日数十分程度のズレがある。そこで、光や食事による刺激で時計の針が調節され、リセットできる仕組みも備わっている。

> マウスの肝臓で調べると、ブレーキ役たんぱく質を合成するmRNAの発現のピークは夕方ごろだった。また、肝臓で働く遺伝子をくまなく調べたところ、時刻によって発現する遺伝子が異なり、肝機能を調節していることも分かった。吉種さんは「臓器を常に働かせていたら効率が悪い。肝臓は日中に代謝を増やし、食べ物がない夜は代謝を減らすなど、適切な状態を保つ。人間を例にすると、この臓器の動きに反する深夜の食事や勤務は健康を害する」と話す。


> ●ブレーキ役なくても

> 都医学研では今、老化と体内時計の関係を明らかにする研究を進める。アクセル役たんぱく質がない特殊なマウスを使った実験では、若い頃から白内障や軟骨脱落などの老化現象が見られ、寿命も本来の2~3年から6~9カ月に縮む。正常マウスは肝臓に現れる遺伝子が規則性を示すのに対し、こうした異常マウスや加齢マウスでは規則性がなくなるという。

> ただし、加齢マウスでは、ブレーキ役たんぱく質の合成と分解のサイクルは一定なのに、遺伝子発現は狂うため、研究チームは「老化の正体は、時刻の情報がうまく細胞に伝わらない体内時計機能の破綻だ」との仮説を立てた。今後、高齢でも時計機能が維持されるモデルマウスを作るなどして、さらに原因を探るという。

> また、壮大な研究テーマにもチャレンジする。複数の研究から、ブレーキ役たんぱく質のmRNA合成を介さなくても、約24時間のリズムが観察されることが明らかになってきた。つまりノーベル賞で光の当たった時計遺伝子は、時刻を細胞に伝える「時計の針」の役割に過ぎず、電池式時計でリズムを刻むクオーツ(水晶振動子)のようなものが別にある可能性が示唆される。吉種さんは「このクオーツを探すために『時間たんぱく質学』という研究領域を立ち上げた。多分野の研究者と概日時計の全容を解明し、老化などの克服に挑みたい」と話す。【渡辺諒】


<参考=「老化に影響? 体内時計の破綻」(毎日新聞有料記事、11月11日)>


NO.2642 YouTube 日本で7万5970人の雇用創出<起稿 磯津千由紀>(21/11/12)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/11/12 (Fri) 00:29

 こんばんは。


 どこか空虚に聞こえます。


> 米動画投稿サイトのユーチューブは11日、動画を制作する「ユーチューバー」らに広告収入を分配することなどを通じ、2020年に日本で2390億円の経済効果を生んだとの推計結果を発表した。7万5970人のフルタイム雇用を創出したと説明している。

> 英調査会社オックスフォード・エコノミクスに推計を依頼。経済効果はコンテンツを提供するユーチューバーやメディア企業、音楽業界への支払いのほか、コンテンツ制作に必要な商品やサービスの購入といった間接的な効果や、ユーチューバーの動画以外の収益も含んでいる。内訳は示していない。

> 同様の手法で各国市場への影響を推計しており、米国では20年に205億ドル(約2兆3000億円)の経済効果を生み、39万4000人の雇用をもたらしたという。

> ユーチューブを傘下に持つ米グーグルの日本法人が11日にオンライン説明会を開催。授業動画のユーチューバー、葉一さんや、プロ野球パ・リーグのマーケティング会社幹部らが参加し、ユーチューブ活用による社会や事業への好影響を語った。(共同)


<参考=「ユーチューブ、日本で2390億円の経済効果 7万5970人の雇用創出」(毎日新聞有料記事、11月11日)>
<消滅・22/11/16>


NO.2643 国会を問う:「ブラック霞が関」を書いた元官僚が語る国会と議員の実態(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(21/11/13)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/11/13 (Sat) 23:31

 こんばんは。


 大臣の答弁はみな、官僚が書いてると思ってました。大臣と官僚が相談して詰めてたんですね。
 国会、テレビ中継がないときには、けっこう真面目に審議してるとのことです。
 前後編からなる記事ですが、後編のみ示します。


> 国会の開催には後ろ向きで、審議を開いても議員たちはスマホいじり……。存在が軽んじられる国会審議を陰で支えているのが官僚たちだ。著書「ブラック霞が関」で官僚の過重労働の背景に国会対応があると指摘している元厚生労働官僚の千正康裕さん(46)へのインタビュー後編では、官僚の目に映る国会と議員の実態について聞いた。【聞き手・大場弘行】

> ――官僚も国会を軽んじているのですか。

> ◆そんなことはありません。国会対応はむしろ重要な仕事なのです。法案を作る官僚の立場からすれば、法律が定めるルールをより多くの人が理解、納得したうえで守ってほしい。法律に基づいて自治体や企業などにきちんと仕事をしてもらいたい。その意味で同じ法律が国会で可決されるにしても、全会一致で賛成を得られるのとギリギリ過半数の賛成しか得られないのとでは、大きな違いがあります。国会で法案に反対する野党から質問があると、官僚はどう答えたら国民に納得してもらえるかを真剣に考えて答弁書を作ります。多数を占める与党からあらかじめ了承を得て可決されることが決まっていたとしても、国会審議で手を抜くことはありません。

> ――審議の質についてはどう感じているのですか。

> ◆審議の内容はテレビ中継があるかないかで変わってきます。たとえば、テレビ中継される予算委員会では首相や大臣にクイズのような質問が出たりします。答えに窮する姿を国民に印象づけるためです。不祥事追及ばかりになることもある。審議がメディアや世間の注目を集めた瞬間、法案や予算案の中身とは関係のない揚げ足取りや失点狙いの質問ばかりになってしまう。

> 実は不祥事の質問が増えると、関係ない省庁は質問が来ないから安堵(あんど)します。その分、政策をチェックする国会の行政監視機能が弱くなると言えます。不祥事に関する審議は、一般審議と切り離して特別委員会などで集中的にやるべきだと思います。

> 一方で、テレビ中継がない委員会では、クイズのような揚げ足取りの質問はほとんど出ません。改善の余地があるとはいえ、政策をテーマにまじめに議論していることが多いのです。

> ――議員と官僚の関係とはどのようなものですか。

> ◆特に与党議員と官僚の関係は重要な取引先と下請けの関係に似ています。官僚が作る法案や予算案を世に出せるかの決定権を与党議員が握っているからです。当然ながら議員の立場の方が強くなる。「言うことを聞かないなら法案を通さないぞ。大臣や局長に言うぞ」と言われることもあります。いろいろなお願い事も聞かなくてはならない。地元のイベントのあいさつ文や講演資料、討論番組の想定問答作りなどの依頼は日常茶飯事です。こうした作業は官僚が本来やるべき仕事ではありません。

> ――最近は野党が開催する「野党合同ヒアリング」で官僚が追及される場面が増えました。その様子が報道されたりネットに動画配信されたりしています。どう感じていますか。

> ◆官僚にとって不祥事や政権を追及するようなテーマのヒアリングは精神的にかなりきつい。時にはパワハラのような厳しい追及も見られます。野党議員には追及する姿勢を国民に見せたいという事情がある。もちろん、野党が要求する回答や情報を政府が出さないせいもあるでしょう。ただ、官僚の判断で勝手に野党に新しい回答をすることは許されていないのです。政権の立場からすれば、「追及のネタを提供するな」と考えるのは当然です。野党に新しい回答や情報を提供するためには、大臣など役所にいる与党議員の了解が必要になります。重要なものなら官邸の了解も必要です。つまり、野党のヒアリングに出席している官僚は、ゼロ回答しなければならない前提で矢面に立っている。本来なら与野党の政治家同士で議論すべきだと思います。

> ――森友学園問題では、まさに国会の追及のネタを野党に提供しないために財務省の官僚たちが公文書を改ざんしたとされています。背景をどう見ますか。

> ◆これも政権不祥事など国民の注目度の高い審議と、一般の法案や予算案の審議とは分けて考えた方が理解しやすい。議員には憲法が認める国政調査権があります。官僚は野党議員であっても「資料を出せ」と言われればできるだけ出そうとします。しかし、それは一般の法案や予算案の審議の場合です。政権追及に使われそうだったり、展開次第では政権の支持率が大きく下がったりする場合は違う。官僚に出す出さないを判断する権限はありません。これは、いわば政権与党と野党のけんかなのです。この瞬間、官僚は政権与党の単なる部下となる。対応は大臣や官邸幹部にお伺いを立てるしかない。ただ、官僚が資料を出すか出さないか、出すならどの範囲までにするかを考えて、大臣や官邸幹部が納得できる案を用意します。一方で、政権へのダメージ回避のために資料を出さないことがルール違反にならないかも慎重に考えます。官僚は両方のバランスを取ろうと悩みます。そのなかで判断を誤って改ざんというあり得ない手段を選んでしまったのが森友問題だったような気がします。

> ――「ブラック霞が関」のなかで、野党議員から国会質問の事前通告が直前まで来ないため、答弁書作りを担う官僚が深夜残業を強いられると指摘しています。そもそも、審議が出来レースになりかねない質問の事前通告と答弁メモは不要ではありませんか。

> ◆どんなに優秀な大臣でも、省庁が担当する政策や業務のすべてを細かく把握するのは不可能です。事前に質問の意図を理解したうえで、具体的な答えを準備しないと、「ご指摘の点については、実態を把握した上で必要に応じて検討していきます」というような抽象的なやりとりしかできない。これでは議論が前に進みませんし、政府側に対しては、抽象的な答弁で逃げたり、時間稼ぎをしたりする口実を与えてしまう可能性もあります。このため、まず官僚が質問を事前に聞き取って、過去の経緯や各方面への影響なども考慮しながら答弁方針をメモにします。そのメモをもとに大臣と官僚が議論をして最終的な答弁書を作ります。大臣の指示で官僚が考えた方針案を前向きなものに書き換えることもあります。大臣は国会審議で官僚が作った答弁メモをただ読んでいるわけではないのです。国会質問によって政策を動かしていくためには、答弁方針を決める過程での大臣と官僚の議論がとても大事です。そのなかで大臣が理解したうえで方針が決まり、政策が前に進んでいくからです。

> ――野党議員の質問で政策を見直すこともあるのですか。

> ◆めずらしいことではありません。野党議員が的を射た質問をしたとき、どのくらい野党議員に花を持たせる答え方をするかは大臣のさじ加減です。鋭い質問をした議員を大臣が気に入っていたらその場で見直しの検討を表明することもあります。そうすると質問した議員の手柄になります。そうではない議員から痛いところを突かれた場合は「適切にやっていきます」といった答弁でその場は逃げる。ただ、審議後に大臣から対応を指示されたりします。一方で野党の手柄にならないように与党議員に同じ質問を国会でさせて、その時に初めて前向きに答えるということもあります。

> 官僚のマインドとしては、与党議員にだけ従い、野党議員は相手にしないということはありません。官僚から好かれ、リスペクトされる議員とは、政策を勉強したうえで真面目に議論する議員なのです。それは野党も与党も関係ありません。国会審議で揚げ足取りや政府の失点を狙うのではなく、質問の機会を通じて政策を前に進めようとする国会議員は、野党議員であっても官僚に対する質問通告を丁寧にしてきます。こういう議員とは腹を割って話すこともあるのです。


> 千正康裕(せんしょう・やすひろ)さん

> 1975年千葉県生まれ。慶応大卒。2001年厚生労働省入省。主に社会保障や労働政策の分野で活躍し、政務官秘書官や国会対策の司令塔役も務めた。医療政策企画官を最後に19年に退官。コンサルタント会社「千正組」を設立し、企業やNPOと共に政策と現場の橋渡しに取り組む。大学時代は相撲部主将。著書「官邸は今日も間違える」(新潮新書)を12月17日に発売予定。


<参考=「国会を問う:「ブラック霞が関」を書いた元官僚が語る国会と議員の実態」(毎日新聞有料記事、11月12日)>

<参考:前編>
https://mainichi.jp/articles/20211109/k00/00m/040/221000c


NO.2644 <ブラタモリ>NHKの人気番組裏話<起稿 シバケン>(21/11/14)


【シバケン】 2021/11/14 (Sun) 16:27

当方的、気にいったのお題目の時には、基本、ビデオで予約録画してるです。

予約目的、その時間帯、覚えてませんでして。又、録画なら、好きな時、見るが出来るです。
気にいらんの内容なら、早送りしたり。

とは、言え、殆どは、見終われば、消去。
が、しかし、何故か、当コラムで、触れてるの、「江戸の水」。消去せずに、残してたです。
何故かの、何故は、わからんですが。何分の気紛れ故。
勿論の事、その内には、消去<!>

そらね。
江戸、東京の話なんか、そんなには、なと。

<写真>
タモリ(C)日刊ゲンダイ



>【テレビが10倍面白くなるコラム】#122

>「タモリさんも体力的にかなりきついはずで、もう終わってもいいと思うけど、あれだけ幅広い人気があるとやめられないですよね」(テレビ雑誌編集デスク)といわれるのが、NHK「ブラタモリ」だ。

>新型コロナウイルス感染や長雨で思うようにロケが進まず、視聴者の要望の多かった回を再放送したり、タモリが疲れていたのか、NHKの放送技術研究所と放送博物館を案内するだけでお茶を濁したこともあったが、世帯視聴率ランキングはいつも上位。個人視聴率も人気上昇中のバラエティー「オモウマい店」(日本テレビ系)を時には抜く。中高年層にも若い人にも支持されているということである。

>スタートしてすでに13年。初めは東京都内と近郊をブラブラするだけだったが、「笑っていいとも!」(フジテレビ系)が終了して、タモリにスケジュールの余裕ができてからは、全国各地に出かけるようになった。

>「出演者はタモリと局アナの2人だけなのに、まったく飽きられずに続いているのはすごいですよ。ひとえに、タモリの博識と好奇心、軽妙なおしゃべりの魅力です。行き当たりばったりで、お気軽にやっているように見えますが、実は人もおカネも時間もしっかりかけているのがわかります」(放送作家)

>ロケは基本的に2泊3日で2本撮り、タモリのパートは1日で撮影してしまう。各回のテーマはタモリも同行の女性アナも知らされず、番組冒頭の「タモテバコ」を開けて初めて「お題」がわかる。2人に宿泊先は伝えられるが、「事前にロケ先のことは調べるな」と厳命され、それが新鮮な驚きや発見を生む。

>しかし、仕込みは入念だ。事前の取材や準備に2カ月、ロケ・編集に1カ月かけ、常に5~6チームが動いている。出かけた先でタモリに地元の解説・説明をする案内人は、何十人も会って選ぶ。さらに、収録1週間前には、プロデューサーらスタッフが本番でタモリが歩く道や訪ねる場所に実際に出かけて最終チェックする。台本がないのはタモリと同行アナだけなのだ。

>ブラつく場所はどう選ぶのか。中村貴志チーフプロデューサーは「ブラタモリは、作ろうと思ったらすべての市町村で作れる。どの町にも歴史があり、絶対面白くなります」と話している。自治体からの「ウチでブラついて」という売り込みも多い。ただ、だれもが知っているところの、だれも知らなかった歴史・文化や地形の話が、やはりウケるという。

>この番組は、アシスタントの女性アナのトンチンカンな質問もウリだ。これまで久保田祐佳、桑子真帆、近江友里恵、林田理沙が起用され、現在は浅野里香が担当している。

>「アナウンサーとしてスレてなくて、東京エリアではほとんど無名という人を全国から選んでくるようですね。天然ボケで、タモリの物知りぶりに素直に驚くというのが条件です」(テレビ雑誌編集デスク)

>みんなたちまち人気アナとなり、桑子はいまやNHKの看板だ。いや、アナだけじゃない。先週の「江戸の水」の中継リポーターで登場したアンベちゃん(安部景子)はロケスタッフ歴5年、トボケた味が笑えた。楽しみな新キャラ誕生である。

>(コラムニスト・海原かみな)

<参考=「NHK「ブラタモリ」いまでも高視聴率の秘密とは…タモリに台本はないのに仕込みは超入念」(日刊ゲンダイ)>


【シバケン】 2021/11/14 (Sun) 16:58

副題=「ブラタモリ」で取り上げられた中身が、「共通テスト」に<!>

まあねえ、
偶々と、思うですが。
確かに、中身、結構、奥深く、勉強に成るです。
タモリも、可成りの、博学でして。

>大学入試センター試験の後継として初実施される「大学入学共通テスト」が16日、全国の会場でスタートした。「地理B」で日本三景の一つにも数えられる絶景「天橋立」に関する問題が出題され、今月9日に放送されたNHK「ブラタモリ」(土曜後7・30)が“的中”とインターネット上で話題に。テストに役立ったと感謝の声も相次いだ。

>タモリ(74)が街をぶらぶら歩きながら知られざる歴史や魅力、人々の暮らしに迫る紀行番組。「♯172天橋立~なぜ人々は天橋立を目指す~」は9日にオンエアされたばかり。

>SNS上の書き込みなどによると、4地点から撮影された天橋立の写真の中から、北側(問題上は「地点A」)から撮影したものを選ぶ問題。9日の放送に登場した「北側から見た天橋立」の景色が、まさに的中する形となった。

>ネット上には「何と地理の問題的中!『ブラタモリ』せんきゅー!」「『ブラタモリ』、共通テスト地理B受験者に多大な貢献を果たしてくれた。ありがとう、タモリさん」「今後、『ブラタモリ』が共通テスト地理Bの地域調査(出題分野)予想回を年末年始に放送することになりそう」などの声が続出した。

>「ブラタモリ」は2016年「測量の日 功労者感謝状」、17年「日本地質学会表彰」、18年「平成29年度 地盤工学貢献賞」など、地理関係の表彰。またも番組の影響力が表れた。

<参考=「共通テスト地理B「ブラタモリ」的中とネット話題!感謝の声も続々「ありがとう、タモリさん」天橋立の問題」(スポニチ)>
(21/01/16)


NO.2645 EVにも「走りの個性」?トヨタがスバルと組んだ理由<起稿 磯津千由紀>(21/11/15)


【磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)】 2021/11/15 (Mon) 02:07

 こんばんは。


 トヨタ自動車は、最初の量産EVの開発をスバルと組んで行ないました。スバルは四輪駆動ノウハウに秀でているからとのこと。
 尚、毎日新聞の連載記事「クルマ最新事情・トヨタ初の世界戦略EV」中の1話だけを抜き出しました。


> トヨタ初の世界戦略EV(3)

> トヨタ自動車が2022年の年央に日本、北米、中国、欧州など世界で発売する電気自動車(EV)「bZ4X」はSUBARU(スバル)と共同開発したスポーツタイプ多目的車(SUV)だ。スバルは11月11日、bZ4Xの姉妹車となる「ソルテラ」の詳細を発表した。いずれも両社初の本格量産EVだ。

> スバルの中村知美社長は記者会見で「スバルは気候変動という課題に正面から向き合い、あらゆる対応を進めていく。スバルらしい個性あるクルマでカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)に貢献していきたい。EVになっても『やっぱりスバルだ』と感じてもらえるよう開発した」と、力を込めた。

> ソルテラも世界市場で22年の年央までに発売する。販売価格などはトヨタと同様、未定だ。

> bZ4Xとソルテラは共同開発の姉妹車だけに電池の容量や航続距離などEVの基本性能は同じだ。ハイブリッドカー(HV)など電動化で経験豊富なトヨタであれば、単独でEVの開発もできるはずだが、スバルと組んだ狙いは何なのか。


> 「電動車は退屈」

> トヨタはbZ4Xについて「スバルとの共同開発を通じ、走りの魅力と実力を磨き上げた。『電動車は退屈』という常識を覆し、滑らかで意のままになる走行性能を実現した」という。

> 電動車とはEVだけでなく、トヨタが得意とするHVやプラグイン・ハイブリッドカー(PHV)なども指す。トヨタが自ら得意分野の電動車を「退屈」と表現するのは自虐的に聞こえる。これは、どういうことなのか。

> 一般にEVは従来のエンジン車に比べると部品点数が少なく、電池とモーターで簡単に作れてしまうため、エンジン車のような「走りの個性」が打ち出しにくいとされる。

> これまで旧来のEVに試乗した豊田章男社長が運転席で「ああ、やっぱりEVだよね」などとつぶやき、「EVは退屈」と言わんばかりに顔を曇らせたこともある。


> 低重心化と四輪制御技術

> そこでトヨタはEVのSUVを開発するに当たり、低重心の水平対向エンジンや四輪駆動(4WD)システムでクルマ好きの支持を集めるスバルと組んだのだろう。

> これまでトヨタはスポーツカー「ハチロク」の開発でもスバルと組み、水平対向エンジンを活用している。

> もちろんEVに水平対向エンジンは搭載できないが、トヨタとスバルは今回、薄型のリチウムイオン電池を床下に平置きで配置するなど低重心化に取り組んだ。

> スバルは1972年に量産車で世界初の乗用車タイプの4WDを発売以来、世界で最も四輪の制御に経験をもつメーカーのひとつだ。四輪の制御システムは走りの楽しさや安全性を左右する。今回、トヨタはスバルの4WD技術を導入した。

> トヨタは「前後モーターの独立制御で回頭性や操縦安定性を向上させた。日常ユースから未舗装路まで、EVの期待を超える高い走行性を実現した」という。

> スバルは「長年培ってきたスバルの4WD技術とトヨタの持つ優れた電動化技術を活用し、両社がそれぞれの強みを持ち寄ることで、EVならではの魅力を持つ新しいSUVを実現した」という。


> 「同じところも違うところもある」

> それではbZ4Xとソルテラの違いは何か。トヨタは「我々はスバルのよさを活用させていただいたが、スバルとは違うものを作りたいと開発してきた。同じところもあるが、違うところもある」と話す。

> スバルは「基本的な骨格は変わらないが、走りの味付けが違う」と説明する。両社とも明確な差は説明しがたいが、操縦性重視のトヨタに対し、安定性重視のスバルなど、走りの味付けに違いがあるということなのだろう。

> 両社初の本格量産EVは世界市場でどう評価されるのか。日産アリアやテスラ・モデルYなどライバルが続々と登場する中、2022年は世界でEVの本格競争が始まるのは間違いない。

> <「トヨタ初の世界戦略EV」は今回で終わります>


<参考=「EVにも「走りの個性」?トヨタがスバルと組んだ理由」(毎日新聞、11月12日)>


NO.2646 <太秦映画村>正式名称「東映京都撮影所」が、存亡の危機<?><起稿 シバケン>(21/11/15)


【シバケン】 2021/11/15 (Mon) 15:03

尚、通称「太秦映画村」の、「太秦」は、「うずまさ」と、読むです。


での、
当方、学生時代、既に、半世紀以上経つになるですが。
当時には、エキストラ代、千円でしたです。

尚、通常のアルバイト代なるは、時間100円。
ですので、エキストラなるは、超の人気の、アルバイト。オッとの、拘束時間、精々が、3時間、4時間でして。まあ、言うたら、軽くの倍額以上<!>

で、その当時には、「映画村」なるは、ありませんでして。
誰もが、自由に、出入り出来たです。
オッとの、中身、そのものは、概ね一緒と、思うです。単にアトラクションなりが、無いだけでして。

「映画村」になって、一度、入場を試みたですが、とても、とてもの、駐車場が満杯もあり、周辺、車が一杯も、あり、入場料が高いもあって、諦めた覚えがあるです。

そらねえ。
学生時代には、只やったのにと。


<写真1>
全盛期は1000人以上のスタッフが集まっていた『東映京都撮影所』



<写真2>
『水戸黄門』シリーズは43年間にわたって京都撮影所で制作された



<写真3>
映画村は五輪観光客を見込んでいたが、コロナ禍で幻に



<写真4>
映画村の広大な駐車場。平日とはいえ空きが目立つ



<写真5>
今期をもって終了と放送された『科捜研の女』



>今年で開業70周年を迎えた『東映京都撮影所』。かつては役者やスタッフ、隣接する『東映太秦映画村』の来場者であふれかえった町も、時代の流れやコロナ禍によって閑散としてしまった。そして今、『水戸黄門』や『科捜研の女』など、数々の名作を生み出した聖地に、ちょっとした異変が起きている―。

>「今の映画界の土壌からすると、この規模の本格的時代劇はなかなか作られづらい現状です……」

>現在公開中の映画『燃えよ剣』の舞台挨拶で、このように語るのは主演の岡田准一だ。

>「昭和の時代に映画やテレビで人気を博した“時代劇”というジャンルも、'11年にTBS系の『水戸黄門』が終了してからは民放のレギュラー枠が消滅してしまいました」(スポーツ紙記者)

>CG発達により「必ずしも京都でなくていい」
>お茶の間から遠ざかる時代劇だが、そんな世相を反映してか、こんな話も聞こえてくるように。

>「京都の太秦にある『東映京都撮影所』が存続の危機に陥っているというんです。このままでは、数年以内に閉鎖せざるをえなくなるなんて声も……」(製作会社関係者)

>多くの時代劇が生まれた太秦の歴史は、大正時代に当時の剣劇スターだった阪東妻三郎が撮影所を創設したことから始まった。

>「東宝や松竹など続々と撮影所が建てられるようになり、映像制作の聖地となりました。'51年に3つの映画会社が合併して東映が誕生し、運営した撮影所の名称が『東映京都撮影所』に。'75年には撮影所の横に『東映太秦映画村』もオープン。年間の観光客数は250万人を記録し、京都の一大観光名所になりました」(映画ライター)

>敷地面積2万坪以上という巨大なスタジオと、映画村の2本柱で運営を続け、順調に業績を伸ばしていったが、娯楽の多様化で時代劇というジャンルは徐々に縮小。そして'20年初頭に世界を襲った新型コロナウイルスの直撃がさらなる追い打ちをかけた。

>「ただでさえ減少傾向にあった映画やドラマの制作が軒並みストップ。外国人に人気の観光地だった映画村も、客足が激減しました。以前から、東映は東京の練馬区にある『東映東京撮影所』だけで十分という話もありましたが、京都撮影所の経営不振によって現実味を帯びだしました」(前出・製作会社関係者)

>京都という立地は利便性の面から見ると、どうしても東京に及ばない。

>「多くの俳優が東京に住んでいますから、京都での撮影は、出張費や滞在費で余分に費用がかかります。京都ならではのロケーションも、CGの進化で必ずしも京都でなければならないというわけではなくなりました。加えてコロナによって県外移動も問題視されるようになりましたからね」(同・製作会社関係者)

>この地で撮られていた長寿ドラマの終了も、撮影所の苦境に拍車をかけている。

>「テレビ朝日系列のドラマ『科捜研の女』シリーズは今シーズンで、『遺留捜査』シリーズは来年秋で終了すると報じられました。定期的な仕事がなくなるのは大きな痛手ですよ」(テレビ朝日関係者)

>『松竹』や『Netflix』に“スタジオ貸し”の現状
>存在意義が失われつつある京都撮影所だが、閉鎖の可能性はあるのか。東映に問い合わせると、

>「広報に確認しましたところ、そのようなお話は聞いておりません」とのことだった。

>しかし、実際に太秦へ行って周辺を取材してみると、厳しい現実があった。撮影所関係者はため息交じりで語る。

>「現在は東映の専属俳優でも月に1本撮影があるかどうかなので、月収は3万円以下の人がほとんど。仕事がない役者は映画村でバイトなどもしていましたが、今は人が入らなくてショーすらやっていませんからね。時代劇が盛んだった50年以上前はエキストラでも1本5000円の3本撮影がざらで、ちょっとした斬られ役でもサラリーマンの数倍稼げていたそうですから、今では夢のような話です」

>裏方のヘアメイクや大道具・衣装スタッフなどはすべてアルバイトかフリーランス。撮影がなければ収入はゼロで何の補償もない。

>「現在、東映創立70周年を記念し、木村拓哉さん主演で時代劇の撮影も進んでいますが、この1本だけでは今の窮状は変わりませんよ。複数の撮影をコンスタントに続けなければ、スタッフは生活できません」(同・撮影所関係者)

>施設が巨大すぎるため、持て余されているようだ。

>「現在、撮影所内にスタジオは11ありますが、東映が主に使用しているのは1つだけ。あとは、貸しスタジオとして『松竹』や『Netflix』に貸しています。そんな状況ですから、今年の夏は東映としての撮影はゼロ。多くのスタジオが空いたままで、荷物置き場になっています」(別の撮影所関係者) 

>撮影所が寂れてしまったことで、周辺の活気も喪失。かつて撮影所近くの通りには飲食店が並び、映画関係者でにぎわっていたが、今は喫茶店が1軒残っているだけだ。

>「以前は、勝新太郎さんや、藤田まことさんが近所を歩いていました。飲食店に役者やスタッフが集まり、一般客は入れない状況でしたが今は一般客ばかり。たまにスタッフが来ては“仕事がない”と愚痴をこぼしていますよ」(喫茶店の常連客)

>コラムニストで時代劇研究家としても活動するペリー荻野さんは、撮影所の閉鎖は映画やドラマの衰退につながるのではないかと危惧する。

>「東映の時代劇はもちろん『科捜研の女』シリーズは京都の立地を活かしてます。あの撮影所で撮った作品には東京とは異なった独特の雰囲気がありますよね。そのような作品が撮れる場所がなくなるのはとても惜しいです」

>映像界全体の影響も大きい。

>「東映京都には『水戸黄門』の第1話から出ている殺陣の専門集団『東映剣会』がありますが、刀の構え方や立ち居振る舞いは伝統芸能レベルの財産。ほかにも伝統的な髪を結う結髪師や、わらじのひもの結び方といったノウハウなどの技術が蓄積されています。そういったものが受け継がれないとしたら、日本映画界の損失になると思います」(ペリーさん)

>日本映画の黄金期を支えてきただけに、今後の業績が好転することを信じたい。

<参考=「Netflixにスタジオ貸し、専属俳優の月収は3万円以下、太秦「東映京都撮影所」存続の危機!」(週刊女性)>