みんながパソコン大王
雑談<NO.71>

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NO 表題 起稿 起稿日
雑談NO.72
996 ビール瓶:進む軽量化 キリン、ガラス2割薄く(毎日新聞) 磯津千由紀 14/12/01
995 長野北部地震:壊れた住宅直そう 再生活動本格化(毎日新聞) 磯津千由紀 14/11/30
994 <その後の><ためしてガッテン>速歩3分、ゆっくり歩き3分/登山に参加<!> シバケン 14/11/23
993 エアバス:日本に営業攻勢 A350日航から31機受注(毎日新聞) 磯津千由紀 14/11/20
992 貧富の差拡大は資本主義の宿命 米でベストセラー「21世紀の資本」(毎日新聞) 磯津千由紀 14/11/19
991 LINE、実使用者の少なさに衝撃、乗っ取り対策後手に懸念(ビジネスジャーナル) 磯津千由紀 14/11/18
雑談NO.70

NO.991 LINE、実使用者の少なさに衝撃、乗っ取り対策後手に懸念(ビジネスジャーナル)<起稿 磯津千由紀>(14/11/18)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/11/18 (Tue) 04:36

 こんばんは。


 アカウントは持ってても滅多に使わぬ人が多いようで。


> スマートフォン(スマホ)でメッセージをやりとりする無料対話アプリLINEを運営するLINE(東京・渋谷)が年内の上場を見送った。LINEは韓国IT大手ネイバーの完全子会社で、東京証券取引所とニューヨーク証券取引所への上場を検討していたが、共に延期する意向をすでに固めた。上場時の時価総額は1兆円超の呼び声が高かっただけに、市場関係者の落胆は大きい。「事業拡大に集中する」というのが見送りの理由だが、「株式上場するには未解決の事案が多すぎる」(市場関係者)という見方がもっぱらだ。

> 上場延期の理由のひとつとして、実際の利用者数をめぐる疑問が指摘されている。無料アプリのサービス開始は2011年6月で、世界全体の登録者数が5億人を突破したのは今年8月10日。交流サイト最大手の米フェイスブックですら、5億人という大台に乗せるには開設から6年5カ月かかっており、LINEはわずか3年足らずでの猛スピードで大台に乗せた。

> ところが、シンガポールのメディア「Tech in Asia」が今年初め、LINEが発表している利用者やダウンロードの数字に疑問があると報じたことから、疑惑が一気に広がった。登録者数とはアプリケーションをダウンロードしてユーザーとして登録した人の数であり、実際に利用していない人も多い。アプリビジネスで大切な指標はMAUと呼ばれる月間アクティブユーザーであり、月1回以上活動のある利用者の数を指す。

> MAUを発表しているメッセンジャーアプリは、世界最大である米WhatsAppと中国WeChatである。現在、ウィーチャットとワッツアップはそれぞれ、4億人と5億人のMAUを獲得しており、ワッツアップはブラジル、インド、メキシコ、ロシアなど新興国で成長を続けており、全世界で利用者が10億人を突破している。ちなみに今年、フェイスブックが190億ドルで買収している。

> 一方LINEはこれまでMAUを公表してこなかったため、「LINEとウィーチャット、ワッツアップを正確に比較することができなかった。LINEはライバル社より業容を大きく見せるために公表しなかったのではないか」(IT業界関係者)という批判が広まっていた。上場会社にはMAUの公表が義務づけられており、避けて通れない。

> そのためLINEは10月9日、MAUが1億7000万人であることを初めて公表した。登録者数5億6000万人の3割にとどまり、ライバルのウィーチャットやワッツアップを大きく下回る。実際の利用者のあまりの少なさは、業界に衝撃をもって迎えられ、「これでは上場延期もやむを得ない」(市場関係者)という声も聞こえる。


> ●対応遅れる不正乗っ取り問題

> もう1つの上場延期の理由と指摘されているのは、今春以降から多発しているLINEのアカウント(ID番号)の不正乗っ取り問題が未解決なことだ。LINE利用者のアカウントを乗っ取り、本人になりすまし、「コンビニで電子マネーのプリペイドカードを買うのを手伝って」と呼びかけ、カード番号を送らせ、電子マネーを騙し取る手口だ。

> LINEは乗っ取り防止策として7月、本人確認の方法であるメールアドレスとパスワードの登録に加えて、任意での暗証番号の設定を求めていた。だが、目立った効果は見られず、7月以降は、電子マネーに代わってアプリや音楽を購入できるプリペイドカード・アイチューンズカードでの被害が頻発した。アイチューンズカードも電子マネーと同様、カードの裏に記載されたコードを使ってネットで買い物ができる仕組みとなっている。

> 一連の事態を受けてLINEは9月、これまで任意だった4桁の暗証番号設定をすべての利用者に義務化した。その効果が表れるかどうかを見極めるには時間を要するが、セキュリティに懸念があるとして7月、中国はLINEのサービス提供を禁止。9月には台湾が政府機関でのLINEの使用を禁止した。最大の市場である中国でサービスを展開できないことが、利用者伸び悩みの一因となった。


> ●上場後の高値への期待に冷水

> これに追い打ちをかけるかのように、米連邦準備理事会(FRB)が7月にイエレン議長の米議会証言に合わせて提出したリポートで、「業務の実態以上に株価が高騰している」という懸念から、交流サイト企業の株価の割高感を指摘。上場後の高値への期待が消えたことも、上場延期の背景にあるとされる。

> LINEの14年7~9月期の売り上げは230億円(前年同期比82.9%増)。このうち通話アプリのLINE事業は、倍増となる209億円だった。メッセージのやりとりは無料なので、日本でのゲーム課金やスタンプによる収入が大部分を占めているとみられている。

> 前出のWhatsAppとWeChatに加え、楽天が9億ドルで買収したViber(キプロス)、カカオ(韓国)など、メッセンジャーアプリ市場は競合がひしめいている。そんな中、LINEは15年までに利用者数10億人を目指すとしているが、海外市場で収益を得るために、どのようなビジネスモデルを構築するのか。市場関係者は厳しい目で注視している。
>(文=編集部)


<参考=「LINE、「実際の利用者」の少なさが業界に衝撃…乗っ取り多発に後手で懸念広がる」(ビジネスジャーナル)>


NO.992 貧富の差拡大は資本主義の宿命 米でベストセラー「21世紀の資本」(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(14/11/19)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/11/19 (Wed) 19:42

 こんばんは。


 資本主義の限界が明らかになってきましたが、「ユートピア」(トマス・モア)は旧ソ連で失敗しています。(ユートピアは、高いモラルが大前提ですが権力とは腐敗するものですし、おまけに奴隷や傭兵が存在しないと成り立たないものなのでしょう)


> 米国でベストセラーとなり資本主義の本質を巡り激しい議論を巻き起こした本「21世紀の資本」(英題は「Capital in the Twenty−First Century」)の邦訳が、12月8日に発売される。富の不平等、すなわち貧富の格差の拡大は資本主義の宿命だ−−とする衝撃的な主張を、この国でどう読むべきなのか、考えた。【内野雅一】

> ◇進む「少数による利益独占」/ブレーキなき経済への警鐘

> 「21世紀の資本」は、フランスの経済学者でパリ経済学校教授のトマ・ピケティ氏(43)が昨年著した。今年4月に米国で英訳が出版されると、696ページ、厚さ約5センチの大著にもかかわらず50万部を超すベストセラーに。JR東京駅そばの丸善丸の内本店の洋書コーナーにもずらりと並んでいる。

> 「経済の専門書だからゆっくり出せばいいと考えていましたが、米国で評判になったので前倒ししました」。うれしい「誤算」を語るのは、邦訳を売り出す「みすず書房」編集者、中林久志さんだ。

> 間もなく「日本人のためのピケティ入門」を出版する経済評論家でアゴラ研究所所長の池田信夫さんに、解説をお願いした。

> 「ピケティ氏の主張を要約すれば、資本主義のもとで貧富の差が拡大するのは当然だ、その理由は『資本収益率』というものが『経済成長率』をずっと上回ってきたからだ……ということです」

> 資本収益率とは、株や不動産投資の利回りを指す。一方、経済成長率は国民総所得(GNI)の伸びだが、ピケティ氏はこれを、労働者が得る賃金の伸び率とほぼ同じと捉える。そのうえで、18世紀以降の平均値を比較し、資本収益率の5%が経済成長率の1〜2%を上回っていると指摘。資産家が「高利回り」の投資で財産を増やす一方、労働者はわずかな賃金上昇に甘んじるしかなかったというのだ。

> 欧米で戦争もなく消費文化が花開いた19世紀末から20世紀初頭は「ベルエポック(良き時代)」と呼ばれる。だが、工業化の恩恵は一部の資本家しか享受できず、ピケティ氏が言うように貧富の差が著しく拡大した。彼によると、1910年の米国では上位1割の富裕層が国全体の資産の8割を占めたそうだ。

> しかし、2度の世界大戦を経て格差は縮小する。この時期を分析した米国経済学会の重鎮、サイモン・クズネッツ氏(1901〜85年、71年にノーベル経済学賞)は「経済発展の初期段階を過ぎれば工業化が進み、所得が増え、格差は縮小する」と結論づけた。「クズネッツ氏の研究は『資本主義の素晴らしさを示すもの』と受け止められ、経済学も『経済発展とともに資本収益率と経済成長率は等しくなる』と教えてきました。これらの定説を、ピケティ氏は真っ向から否定した。そこに驚きがあったのです」(池田さん)

> ピケティ氏は、集めるのに15年かかったというフランス、英国、米国、日本など20カ国以上の過去300年にわたる税務統計を詳細に分析。第二次大戦後に格差が縮まったのは、戦争で資産が破壊され富裕層への課税も強化されたことによる「例外」に過ぎず、80年代以降は再び格差が拡大。今やベルエポックのそれに近づきつつある−−と警告する。

> 事実、経済協力開発機構(OECD)によると、米国では上位1%の所得が81年には全体の8・2%だったが、2012年には倍以上の19・3%に達した。失業や貧富の差の拡大に「我々は(上位1%に入れない)99%だ」と不満を爆発させた米国の人々が11年に、ニューヨーク・ウォール街を占拠したのは記憶に新しい。

> 「21世紀の資本」が訴える内容は、日本人にとっても人ごとではない。日本での貧困層の増加を指摘し続ける京都女子大学客員教授(労働経済学)の橘木俊詔さんは言う。「日銀が追加金融緩和を決めたが、こうした資産家優遇の政策を続けていくと、資産家がさらに資産を増やし、格差がこれまで以上に広がる可能性がある」。非正規社員は4割近くに達し、貯金のない世帯は3割に上る。

> 東京大大学院教授(マクロ経済学と金融)の福田慎一さんは「先進国の成長率は低下し、社会保障などの所得再分配も財政事情から絞られる傾向が強まっています。日本はアベノミクスで金融市場だけが踊っていますが、実体経済の歯車を動かさないと所得の不平等が深刻化する」と心配する。

> 「資本主義の終焉(しゅうえん)と歴史の危機」を今年著した日本大学教授(マクロ経済学)の水野和夫さんは「資本主義は誕生以来、少数の人間が利益を独占するシステム」と言い切る。1人当たり実質国内総生産(GDP)が世界平均の2倍以上を有する国の人口比率を調べたところ、工業化が進んだ1800年代半ばから01年にかけての平均は14・6%だった。水野さんは「近代の定員15%ルール」と呼ぶ。

> 「15%の『中心』が残り85%の『周辺』から利益を吸い上げているのが資本主義です。19世紀、英国はインドを搾取し、20世紀の米国はカリブ海の国々を貧しくした」。途上国の犠牲のうえに先進国が豊かさを享受する、国の外に「周辺」をつくり出す帝国主義の側面である。中国が高成長を遂げて新興国となり、アフリカが資源開発され、外に「周辺」をつくりづらくなった。どうしたか。「国内に『周辺』をつくるようになったのが21世紀の特徴です。米国は貧しい人にサブプライムローン(信用力の低い人向け住宅ローン)を組ませ、日本は非正規社員を増やし、EU(欧州連合)ではギリシャやキプロスを貧しくしている」と水野さんは指摘する。

> 資本主義が生きながらえてきたのは「暴走を食い止めた経済学者らがいたから」と水野さん。18世紀、アダム・スミスは「道徳感情論」で金持ちがより多くの富を求めるのは「徳の道」に反すると説き、19世紀にはカール・マルクスが資本家の搾取を見抜き、20世紀になると「失業には政府が責任を持つべきだ」とジョン・M・ケインズが主張した。

> だが、新自由主義が唱えられ始めた21世紀、ついに「ブレーキなき資本主義と化してしまった」(水野さん)。

> そこに警鐘を鳴らすのが「21世紀の資本」だ。マルクスの「資本論」をほうふつとさせる題名だが、ピケティ氏はテレビのインタビューで語っている。「私は資本主義を否定しているわけではなく、格差そのものが問題と言うつもりもありません。ただ、限度がある。格差が行き過ぎると共同体が維持できず、社会が成り立たなくなる恐れがあるのです」と。

> ネット炎上、ヘイトスピーチ、「誰でもよかった」殺人の多発−−日本で広がる不気味な動きに、その兆候はないか。資本主義を問い直す時に来ている。


<参考=「特集ワイド:貧富の差拡大は資本主義の宿命 米でベストセラー「21世紀の資本」 日本でどう読む、ピケティ氏の主張」(毎日新聞)>
(閲覧には無料の読者登録が必要)
<消滅・削除・15/11/19>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/11/19 (Wed) 20:08

副題=(インタビュー)新しい資本論 トマ・ピケティさん(朝日新聞)

 こんばんは。


 ピケティ氏のインタビューです。上の記事より、分かりやすいです。
 不平等(貧富の差)が広がっていることは、我々庶民も実感しています。


> 現代のマルクス。ロックスターのようなエコノミスト。そんなふうに突然もてはやされるようになった経済学者がいる。パリ経済学校のトマ・ピケティ教授。マルクスの「資本論」の向こうを張ったような名前の新著がこの春英訳されるや、米国を中心にベストセラーに。経済的不平等の拡大を悲観的に描いた彼は、どこに希望を見いだすのか。


> ――経済的な不平等の拡大を論じた著書「21世紀の資本論」=キーワード=が大きな議論を巻き起こしています。世界の不平等問題で、何が起きているのでしょうか。

> 「ここ数十年の間で、二つの非常に大きな変化が起きています。一つは米国でとくに目立つことですが、上級の企業幹部の収入が急上昇しています。米国では今、全所得の約50%が上位10%の人たちに渡っています。そして、もう一つの方がさらに重要ですが、生産設備や金融資産、不動産といった資産の蓄積が進んでいます。こうした資産が、その国の1年の経済活動を示す国内総生産(GDP)の何倍あるのかを見てください。1970年時点では、欧州では2~3倍でした。それが今は5~6倍になっており、国によっては6~7倍にもなっています」

> ――資産の蓄積それじたいが悪いことなのでしょうか。

> 「問題は、資産を所有している人の偏りが大きくなりがちで、親から子へと引き継がれてしまうことです。私は『世襲資本主義』への回帰と呼んでいます。第2次大戦後の1950年代~70年代の高度成長期は違いました。少なくともフランスでは、持っている資産ではなく、能力主義だけで差がつくような新しい社会になる、という希望がありました。しかしそれは、戦争で富が破壊されたからにすぎなかったのです。工場や建物が壊れ、インフレで金融資産も価値を失いました。しかも、それ以前の第1次大戦、大恐慌、そして第2次大戦にいたる期間に、民間貯蓄の多くが戦争に使われてしまい、資本の蓄積も難しかったのです。私たちは少しの間だけ、『資本家なき資本主義』という夢を見ることができたのです。それが今はどうかというと、例えば米経済誌フォーブスの世界長者番付を見てください。1987年から2013年までの期間、最上級の資産家たちは平均の3倍以上のペースで資産を増やしています」

> ――どうして、そうした富だけが急速に増えるのでしょう。

> 「一つの理由は、大きな資産を持つ人は高い収益が見込まれる投資ができる機会が多い、ということです。そしてもう一つの理由は、資産から得られる収益は経済成長率を上回る傾向がある、ということです。経済成長と収益が一致する理由はどこにもありません。産業革命より前の社会を考えてみてください。経済成長はゼロでも、地代は5%くらいあるのが普通でした。オースティンやバルザックなど、18~19世紀の小説を読めば分かります。そしてこの傾向は今も大きくは変わりません。市場経済が完璧に機能していたとしても、あてはまるのです。戦後しばらくの間だけ、成長率がきわめて高かったために資産の収益に接近しましたが、これは驚くべき偶然と言えるでしょう」

>    ■     ■

> ――このまま不平等が進めば、貧富の差が激しかった第1次大戦前くらいまで拡大すると?

> 「分かりませんが、可能性はあると思います。資産の集中がどんどん進んでいく危険性は、深刻なものがあると思います。子どもが少なく、人口が増えない社会では、富の相続が大きな意味を持ってきます。人口減少が進むドイツ、イタリア、そして日本ではとくにそうでしょう」

> 「不平等は、公共の利益にかなう限り受け入れてもいいと思います。それが経済成長をもたらし、すべての人の生活水準を良くするものである限りは。問題は、不平等が行きすぎることの悪影響です。政治的には、人々がグローバル化に背をむける危険性があります。国内的に問題を解決する手立てが見つけられないとき、人は非難する対象を外に探すものです。欧州の国でいえば、外国人労働者であったり、欧州連合(EU)やドイツであったり。それだけではなく、不平等が行きすぎれば、社会階層や職業などの間の流動性を小さくしてしまいます。すでに米国では、教育の機会は非常に不平等なものになっています。ハーバード大学の学生の親の収入を平均すると、上位2%の年収と同じだといいます」

> ――では、不平等を小さくするには、どうすればいいのでしょう。

> 「教育の機会を拡大することが最も重要ですが、それだけでは十分ではありません。収入と資産の両方に、額が大きいほど税率が高くなる累進課税をかける必要があります。100万ドル(1億200万円)の管理職の年収を10倍にしたところで、それほど業績が上がるわけではありません。最上級の収入の人に高い課税を求めることで、際限なく報酬が上昇するのを防ぐことができます」

> 「資産への累進課税は、もっと重要です。多くの国で不動産に課税していますが、このやり方では、住宅ローンを抱えた人も、相続した人も同じ額を払わなければいけません。資産から負債を差し引いた純資産に累進課税をかければ、中間層の資産形成を促し、大金持ちへの資産の集中に制限を加えることができます。しかし、大金持ちは外国に逃げようとするかもしれません。国際的な協調が必要です」

>    ■     ■

> ――国際的な累進課税ですか。何か夢物語のようです。

> 「簡単ではありません。しかし、不可能かといえば不可能ではない。スイスの銀行は顧客の秘密を外に出さない制度を守ってきました。5年前には、これが崩れるとは誰も考えなかったでしょう。それこそ夢物語だった。でも、米国がスイスの銀行に制裁しようとしたら、スイスは突然政策を変更しました」

> ――国際協調はどうしたらできるのでしょうか。G20(主要20カ国・地域首脳会議)で合意するとか?

> 「米国とEUの間で、貿易や投資の自由化のための話し合いがこれから進みます。このなかで、租税回避防止策や多国籍企業への課税など、税制の分野で協力できることはあると思います。資産を世界規模で把握することは、金融を規制するうえでも重要です。完璧な世界規模の課税制度をつくるか、さもなくば何もできないか、というオール・オア・ナッシングの進め方ではだめです。その中間に多くのやり方があります。一歩一歩前に進むべきです」

> ――課税の累進性を強めると、比較的富裕な層の経済活動が鈍くなり、結果として経済成長を鈍化させませんか。

> 「これは慎重に扱わなければいけない問題です。実利的に考えるべきです。すべては、どのような水準の収入や資産にどのような税率をかけるかに、かかっています。確かに年収20万ドル(2040万円)の人に80%の最高税率が課せられたら、やる気を失ってしまうでしょう。でも、年収100万ドルや500万ドルであれば大丈夫だと思います。資産への課税も同じです。巨額の資産があり、そこから年6~7%の収益を得ている人に1~2%の税金をかけることは大きな問題ではないでしょう」

>    ■     ■

> ――著書は、米国でとくに読まれています。彼らは不平等が行きすぎたと感じているのでしょうか。

> 「米国が不平等を気にしない国だと考えるのであれば、それは間違いです。長いあいだ、少なくとも白人にとっては米国は欧州よりも平等でした。100年前には、欧州のように不平等になったらどうしようと心配していたくらいです。第2次大戦の直後、連合国に占領された日本やドイツでは一時、所得税の最高税率が90%になりました。米国が日独のお金持ちを罰しようとしたのではなく、それがいい税制だと米国で考えられていたからでした。民主政治が金権政治になるのを防ぐ財政制度が必要だと、彼らは考えていたのです。しかし今日の米国では、不平等がどんどん進み、民主的制度への潜在的な脅威になっています。先日、米連邦最高裁が選挙向けの献金の上限を撤廃する判決を出しましたが、それを象徴しています。政治が少数のエリート層に握られてしまうことへの懸念が高まっています」

> 「不平等はいまのところ、欧州や日本よりも米国で大きな問題になっています。オキュパイ・ウォールストリート(ウォール街占拠)の運動が、東京やEU本部のあるブリュッセルではなく、ニューヨークで起きたのは偶然ではありません。でも、長い目でみれば、これはグローバルな問題になりえるのです」

>      *

> Thomas Piketty パリ経済学校教授 71年生まれ。米マサチューセッツ工科大助教授などを経て現職。仏社会党に近く12年の大統領選でもオランド氏を支持。


> ◆取材を終えて

> ピケティ氏をパリに訪ねたのは、欧州議会選挙の2週間後だった。フランスでは、反移民を掲げる右翼・国民戦線(FN)が2大政党を押しのけて1位に。経済的な不満からグローバル化に背を向けてしまう懸念は、ここでは現実のものである。彼の処方箋(せん)に納得する人もしない人も、問題の存在に目をつぶることはできない。

>(編集委員・有田哲文)


> ◆キーワード

> <21世紀の資本論> 原文はフランス語で昨年出版された。英訳版の題は「Capital in the Twenty-First Century」。米欧での300年にわたる租税資料を分析し、1914~70年代を例外として、資本の集中と経済的不平等が常に進んでいることを示した。マルクスが19世紀に予言したような資本家と労働者の激しい階級対立が起きず、資本主義のもとで不平等が縮小するかに見えたのは、二つの世界大戦と世界恐慌がもたらした偶然にすぎないと指摘。貧富の差が激しかった19~20世紀初頭に戻る可能性にすら言及している。600ページを超える大部だが、数式を抑えた記述、バルザックなど文学作品の引用などもあいまって人気に。ノーベル賞経済学者のクルーグマン氏は書評で絶賛し、「ピケティは我々の経済的論議を一変させた」と述べた。邦訳は未刊行。

<参考=「(インタビュー)新しい資本論 トマ・ピケティさん」(朝日新聞)>
<消滅・削除・15/07/31>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/01/03 (Sat) 21:24

副題=「ピケティ現象」希望求め議論始めよう(毎日新聞)


 大人気のようです。


> 各地の図書館で今、ある本の貸し出しが長い順番待ちになっている。フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」だ。日本語訳が先月8日発売された。

> 東京都文京区立図書館は所蔵3冊に予約が200人以上。1冊を100人以上が待つ図書館もある。

> 英仏米、日本など20カ国の過去100年以上にわたる経済統計を解析。土地や株などの資産を活用して得られる利益の伸びは、人々が労働で手にする所得の伸びや国の成長率を常に上回ることを明らかにした。

> ◇資本主義の疲労に直面

> 「資本主義のもとでは、資産を持つ人がますます富み、持たない人々との格差が広がり続ける。富も貧困も世襲されていく」と分析している。「資本主義の疲労」とも言うべき現状と今後への警告だ。

> 50万部の米国をはじめ世界で100万部売れた。とはいえ、700ページを超える学術研究書で1冊が5940円(税込み)もする。邦訳版を出したみすず書房も、日本での反応は予想しづらかった。

> 格差への抗議活動「ウォール街を占拠せよ」が起きた米国。若者の高い失業率などで不満がくすぶり、極右勢力が伸びる欧州。そうした下地もあり、ピケティ氏の問題提起に呼応するような動きが、昨年初めから欧米で広がった。

> スイスで昨年1月に開かれた「世界経済フォーラム」の総会(ダボス会議)の主要議題は「所得格差の是正」「貧困の解消」だった。格差が、持続的な経済成長や企業の発展にとって大きな足かせになるという認識だ。世界の政治、経済のリーダーたち、つまり持てる人々がこの問題を重視した意味は小さくない。

> その翌週、オバマ米大統領が一般教書演説で格差是正に言及した。「景気は回復しているが、多くの米国人は生活を向上させるためでなく、生活を維持するために、長時間働かざるを得なくなっている」と最低賃金の引き上げを約束した。所得格差是正が、国の安定に欠かせないとの考えだ。

> 昨秋の国際通貨基金・世界銀行の年次総会でも「所得格差と機会の不平等」が議題になった。

> 意外な人も口を開いた。歴史的な金融緩和策で、世界に金あまり状況を生み出している米連邦準備制度理事会のイエレン議長である。

> 昨年10月の講演で「富裕層の所得や富が著しく増大する一方、大半の所得層では生活水準が低迷している。これは明白だ」と指摘し、「こうした傾向が、わが国の歴史に根ざした価値観、なかでも米国民が伝統的に重きを置いてきた『機会の平等』に照らしてどうなのか」と話した。金融政策も、格差問題を避けて通れなくなっているのだ。

> 日本では、どうだろう。


<参考=「社説:戦後70年・ピケティ現象 希望求め議論始めよう」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/12/10>


NO.993 エアバス:日本に営業攻勢 A350日航から31機受注(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(14/11/20)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/11/20 (Thu) 22:53

 こんばんは。


 ボーイングの安全思想と、エアバスの安全思想は、全く異なった視点から出来ていますが、どちらも優れています。
 詳しく書くと大変なので省略しますが、エアバスの安全思想は日本の従来の感覚からすると「異質」に感じます。


> 欧州の航空機大手エアバスが、日本での収益拡大を目指し営業攻勢を強めている。日本の航空機市場は米ボーイング社の牙城といわれており、エアバスの現在のシェアは17%。これを2020年に25%に引き上げたうえで、将来は50%を確保する目標を掲げている。大手航空会社だけでなくLCC(格安航空会社)やリース会社からも受注を目指すという。

> エアバスは20日、日本航空から31機を受注した中型旅客機「A350」(約300人乗り)を羽田空港で報道陣などに公開した。

> ボーイングのライバル機に比べて胴体幅が約15センチ広く、「エコノミー席でも隣席との距離に余裕がある」と同社の担当者は話す。オーディオなどの配線を床下に埋め込んでいるため、シート下のスペースに余裕があり、足も伸ばしやすい。

> 胴体には東レなどの複合炭素繊維を使って軽量化。エアバスは「燃費効率はライバル機より25%高い」(マイク・バウザー・マーケティングディレクター)とアピールする。英ロールスロイス社製の最新エンジンを搭載しており、コックピットに試乗した日航の植木義晴社長は騒音の少なさを長所の一つに挙げ「JALの翼となる日が楽しみ」と語った。【種市房子】

<参考=「エアバス:日本に営業攻勢 A350日航から31機受注」(毎日新聞)>
<消滅・削除・14/12/25>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/11/20 (Thu) 23:13

 追伸です。


 本文中にありませんので補足します。
 A350は最新鋭機で、世界約40社から約800機の受注を受けており、日本航空への納入予定は2019年です。


NO.994 <その後の><ためしてガッテン>速歩3分、ゆっくり歩き3分/登山に参加<!><起稿 シバケン>(14/11/23)


【シバケン】 2014/11/23 (Sun) 19:52

<参考=NO.969 <続><ためしてガッテン>速歩3分、ゆっくり歩き3分/足の筋力UP<!>>の続編。


イヤ、
11月22日<土>
元ローム社員故、ロームOBで構成の、「芋煮会」のメンバー10名<男6名、女4名>にての、「亀岡行者山の紅葉狩りハイキング」に参加したです。
<注=ハイキングか、登山か<?>>

幹事、フサオ君。
平均年齢、何歳哉の、一番の若手、59歳<女性>
一番の年長、72歳<男性>
真ん中取って、65歳なんか、なあと<笑>

とりあえずは、
亀岡、並河駅に、9時15分集合。
ここから、「芋煮会」農園主<T氏宅(ロームOB)>に向かいまして。
<注=車3台>

下記、行程。
T氏宅<9:45> → 林道ゲート<9:55> → (P288m)<10:50> → 行者山山頂<11:50> → 堂徳山山頂(P440m)<12:05> → 峠<12:20> → とこなけ観音<12:35着>( 昼食と見学)<13:15発> → T氏宅<14:05>

<画像=行程>
<注=作成者フサオ君(カシミール3D使用)>


【シバケン】 2014/11/23 (Sun) 20:14

コレ、
云うとくですの。

フサオ君は、登山と、するのか、方々に出掛けの、健脚、スポーツ・マンでして。

「ハイキング」と、してるですが。ワタクシ共にしたらの、「登山」です。

所謂の、「ハイキング・コース」では、無いです。
道無き、道の、行程での。
道中、人に出会したは、「とこなげ山<観音>」<千手寺>の住職1人<!>

大体が、亀岡の住民以外、「とこなげ山<観音>」とか、「行者山」なんか、知らんがな。

での、農園主T氏宅なるは、その、「とこなげ山」の麓に位置してるです。
よって、このコースをと。


【シバケン】 2014/11/23 (Sun) 21:09

<補足>

<参考=独鈷抛山(とこなげさん)千手寺>
<http://www1.odn.ne.jp/tokonage_san/index.html>
<表示せず・18/08/01>


【シバケン】 2014/11/24 (Mon) 01:25

この件、下記<参考>と重複に成るですが。

<参考=「単なる雑談NO.132」NO.1588 行者山登山の話

こちらは、「ためしてガッテン」の件を主とするです。


【シバケン】 2014/11/24 (Mon) 09:29

いやねえ、
NHKテレビでの、放送、9月17日。
「大井神社」の、「秋祭り」での、御神輿巡行、10月16日の1箇月後でして。
この話、11月22日での、約の、2箇月経過。

基本、サボらず、歩きをしてまして。
オッとの、毎日では、無いですが。概ね、2日に1回ペースでして。

1つに、御神輿巡行に参加で、昨年とは違うの、自信を抱いてまして。
そらなあ、昨年、残り僅かの、1キロ程度、やのに、です。足が棒で、動かすに、一苦労の、どしょかと。

この調子で、本年参加で、大丈夫哉と、危惧してたですが。お陰様の、多少なら、余裕あったわと。

での、
テレビでは、1箇月続けたら、山登りでもを、しとなると、云うてたですが。
山も、高低あってねえ。1人で、山登りも、アテが無く。そもそもがの、登り慣れてませんでして。
又、そこまでの、自信無く。

そんな矢先に、この話。
渡りに船と、参加表明致したわと。


【シバケン】 2014/11/25 (Tue) 01:59

いやねえ、
コレ、「ためしてガッテン」の実践なり、10月16日の、御神輿参加、してへんでみい。
この企画に参加表明、するは、微妙でして。

正直、御神輿参加で、余裕あったがため。
又、「ためしてガッテン」にての、1箇月も継続出来たら、登山しとなると。
話無ければ、逡巡してるの、可能性あったですが。

結果的、登山に参加するも、どなんやろねえと。
多分なら、休憩して頂戴と、声出してるかもなと。


【シバケン】 2014/11/25 (Tue) 17:39

そんな事で、
此度、参加、自信満々。

過日の、御神輿巡行奉仕で、多少の余裕あったが故でして。

がしかし、
即にも、道無き、道での、休憩も、してくれへんでねえ。先導者がです。
フサオ君が、です。

御神輿のは、概ね、5時間の行程にて、十数回、休むですが。
この登山、9時45分、農園主宅出発。14時5分に、帰着したですが。

休憩なるは、昼食含めて、3回でして。

御神輿は、走るがあるですが。登山に、走るは無いですが。坂道やしなあ。
坂道の方が、過酷やねえ。

但し、地下足袋とは、違いましての、運動靴でして。
クッション性、大違い。


【シバケン】 2014/11/27 (Thu) 02:23

そんな事で、
コレ又、大いなるの、自信になったです。

そらなあ、歩け、歩けの、
歩くが、金掛からずの、健康にええは、分かってるですが。

果たして、どの程度、歩けばが、分からんでして。矢鱈、距離稼いだって、続かんではなと。

これが、
「ためしてガッテン」の世界、なら、です。
基本、速歩3分、ゆっくり歩き3分の繰り返しでして。
速歩も、自身が、速歩と思うの早さで、結構でして。

コレ、1週間で、合計2時間<速歩1時間/ゆっきり1時間>の歩きでして。
その程度なら、日に1時間程度なら、1週間で、2度で、済むの話でして。
3度なら、充分に過ぎまして。

只なの、その際、牛乳200ml飲むが、ミソでして。
これも、コップ一杯、適当でして。


いやなあ、
基準不明の、適当なるの、歩きしてる、よりは、です。
斯くの如くの、一応の、目安で以ての、歩くの方が、歩き易いわと。

且つは、斯程に、効果、実感してみい。
結構なると。


【シバケン】 2014/11/27 (Thu) 18:47

余談

1週間に、2回、3回。
一応の目安、1回で、1時間の歩き。
これなら、三日坊主にならずに、実行出来るです。

従前、昨年までなら、御神輿対策として、歩きをしてたですが。
此度も、動機、ソレですが。
御神輿参加が済めば、正直、邪魔くさいが先に立ちの、歩きも、遠退きまして。

それがねえ、
効果、知れば、続けられるです。
歩きの出来ぬの日が、重なれば、ウズウズしてねえ。

での、
同じのコースも、つまらんしと。時には、あっちに、こっちにと。探索的、コースを替えたりも、致しまして。

基本、せめての、5000歩目標でして。
時間が無い。用事がと。
の場合は、いつものコースでして。
いつもなら、5000歩弱。概ね、45分でして。

そのコースでもを、一発、紹介してみるかと。


【シバケン】 2014/11/28 (Fri) 02:11

写真=ローム・メカテック
<注=撮影、10月初旬>

歩いて、数分の場所に、「ローム・メカテック」があるです。
ここは、「ローム」の子会社でして。

元々は、ローム社内<当時の社名、東洋電具>にあった、ですが。
生産設備の部品加工部門でして。社外に独立したです。
<独立して、三十数年が経つです>

当然の、当初、顔見知りが多く。多くとも、業務内容的、無関係なれど、です。
無関係故、社内には、一歩たりともの、入った事、無いですが。

現在唯今なら、1名のみ、当時、ローム社内にあった時からのが、居てるです。
過日、「ローム・メカテック」前にて、ン十年ブリに、会おたですが。


【シバケン】 2014/11/28 (Fri) 08:06

「芋煮会」にも、一名、元「ローム・メカティック」のが、居てるです。
我々が知ってるのメンバー故、ローム社内にあった時の、「東洋電具」時代からの在籍者です。

当時は、「工作課」と称してまして。
工作機械が沢山ありまして。
簡単な加工、直線に切る等々、なら、マシンを借りに行ったり、してたです。


【シバケン】 2014/11/28 (Fri) 10:59

写真=コーナン・Edion
<注=撮影、10月初旬>


<ローム・メカテック>から、数分で、ホーム・センター<コーナン>が。
その隣には、<Edion>があるです。

<Edion>ねえ。
一寸前まで、<ミドリ電化>でした、ですが。

中身、一緒で、店員の一部、替わった。
のでないかと。


<参考=NO.1158 <続・その後の><ためしてガッテン>速歩3分、ゆっくり歩き3分>に続く。


NO.995 長野北部地震:壊れた住宅直そう 再生活動本格化(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(14/11/30)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/11/30 (Sun) 22:13

 こんばんは。


 幸いにも死者が出なかった長野県北部地震ですが、大きな損傷を受けた住宅は多く。
 積雪が多いので仮設住宅の建設は困難だと聞いていますし、地元の旅館等もスキーシーズンになると借り上げが難しいと言います。

 修復が可能というなら、それに越したことはありません。
 それにしても、危険度と修復可否は別物だったんですね。


> 長野県北部で22日発生した地震により住宅31棟が全半壊した同県小谷(おたり)村で、建築士らのグループ「建物修復支援ネットワーク」(新潟市)が損壊住宅の再生活動を本格化させた。建築士の長谷川順一代表(53)は「全壊でも直せば住めることがある。希望を持ってほしい」と話す。被災による人口流出を懸念する村は同ネットへの助成を検討している。

> 同ネットは2007年の能登半島地震を機に発足した。被災者に応急修理方法を伝え、地元工務店に修復方法を助言する。ジャッキで建物を持ち上げて移動させる「曳(ひ)き家(や)」など、古民家再生技術を応用する。

> 07年の新潟県中越沖地震では修復相談を受けた約500件のうち半数を再生させた。費用は全壊家屋で250万〜千数百万円で、最高でも建て替えの半額程度という。

> 地震から1週間がたった29日、長谷川さんらは小谷村中土地区で現地調査。本堂が傾いた玉泉寺では、ワイヤなどで引き起こし、柱とはりの接合部を補強する再生法を提案した。住職の清水祥夫(さちお)さん(64)は「この先どうなるかと思っていたが、やっと光が見えた」と話し、積雪の重みに耐える応急措置を行うことを決めた。

> 地震の被災地では、行政などが損壊住宅を応急判定し、危険度の高い順に赤・黄・緑の表示を貼るが、「歩行者に危険が及ぶ」などが基準で、修復可否の判定ではない。長谷川さんは「赤を全壊と誤解している人が多く、落ち込む被災者もいる」と指摘する。

> 小谷村は人口3099人(10月現在)。荻沢隆副村長は「被災を機に子供の住む都会へ出てしまう人もいると思う。古里に住み続けたいという高齢者のためにも、メンバーの滞在費助成などを考えたい」と話している。

> 問い合わせは長谷川さん(090・3098・8683)。【野口麗子】

<参考=「長野北部地震:壊れた住宅直そう 再生活動本格化」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/01/05>


NO.996 ビール瓶:進む軽量化 キリン、ガラス2割薄く(毎日新聞)<起稿 磯津千由紀>(14/12/01)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/12/01 (Mon) 01:55

 こんばんは。


 「塵も積もれば山となる」を地で行きます。以前にも軽量瓶が何回か提案されましたが「互換性」の壁に阻まれてきたという歴史があります。
 尚、炭酸ガス含有量の関係で、ビールのPETボトル化は、今のところ無理です。


> ビール・飲料メーカーが、瓶やペットボトルなど容器の軽量化を進めている。キリンビールは11月から従来より約2割軽いビール瓶を投入。共通の瓶を使っている他のビール大手3社も10月に軽量瓶を導入した。材料の削減で、瓶を製造する際の二酸化炭素(CO2)排出量を減らせるほか、配送時の燃費改善によるコスト削減も見込めるという。【神崎修一】

> キリンは、従来より約90グラム軽い380グラムの中瓶(500ミリリットル)を九州で先行導入。2024年までに約4500万本すべてを新しい瓶に更新する計画だ。瓶のガラスの厚みを0・8ミリ薄くして3・2ミリにし、表面には衝撃に強いセラミックスをコーティングして強度を維持。原料のガラス使用量を約2割削減できるほか、配送時などの燃料が抑えられ、今後10年間で数億円のコスト削減が見込めるという。1ケース(20本)当たり1・8キログラム軽くなるため、小売店の作業負担も軽くなる。

> キリンパッケージング研究所の松島康之所長は「容器の軽量化でCO2の削減につながる」と意義を強調。年1000万本切り替わった場合、CO2排出量を製造・物流工程合わせて従来の2割に当たる930トン削減できると試算する。

> 瓶を共通化しているアサヒ、サントリー、サッポロのビール大手3社も10月から、中瓶を約10グラム軽量化して460グラムにした。ラベルが貼られている胴部分の瓶の太さを0・2〜0・3ミリへこませ、瓶同士がぶつかって傷が付かないように工夫した。こちらもCO2の排出量を年約175トン削減できるとしている。

> ペットボトル容器でも、サントリー食品インターナショナルが13年に「天然水」用の2リットルと550ミリリットルの重さを従来より16〜18%軽量化。明治も12月から愛知県内の新工場稼働に合わせ、ヨーグルト「R−1」のドリンクタイプの容器(112ミリリットル)を2割軽量化し、中部地区で販売する。

> CO2削減は産業界共通の課題だが、ビール業界は工場でエネルギーを再利用する装置を導入するなど大規模な設備投資を実施済み。10年には20年前に比べ排出量を半減させており、「これ以上の大幅な削減は現実的ではない」(ビール酒造組合)のが現状だ。このため0・1ミリ単位で瓶の厚みを薄くしたり、メーカーの枠を超えた共同配送を進めたりするなど小さな工夫を積み重ねている。


<参考=「ビール瓶:進む軽量化 キリン、ガラス2割薄く 製造時のCO削減/配送時の燃費改善」(毎日新聞)>
<消滅・削除・15/12/04>