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雑談<NO.41>

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619 40年前にあったタッチパネルの原型、アラン・ケイが考えた入力装置(ITpro) 磯津千由紀 14/04/10
618 続・<STAP細胞>小保方考 シバケン 14/04/09
雑談NO.40

NO.618 続・<STAP細胞>小保方考<起稿 シバケン>(14/04/09)


【シバケン】 2014/04/09 (Wed) 17:23

<参考=NO.592 <STAP細胞>小保方考>の続編。


小保方晴子氏、記者会見状況。

下記、<産経ニュース>

<参考1=渦中の「リケジョの星」、うわずった声で…>
<参考2=「申し訳ありませんでした」定刻通りに会見スタート>
<参考3=涙で言葉詰まらせ反論 「STAP現象は真実」>
<参考4=「結果を偽装したわけではい」弁護士は改竄の否定から説明を始めた>
<参考5=報道陣から相次ぐ質問 「毎日後悔と反省しております」>
<参考6=取り違い画像「データさかのぼり気づいた」>
<参考7=STAP細胞作製「200回超す成功」「実験ノートもっとある」>
<参考8=「マイナス100から研究に向き合いたい」>
<参考9=割烹着報道「恐ろしかったです。正直」>
<参考10=「STAP細胞は…ありますっ!」小保方氏は間髪入れずに答えた>
<参考11=「理研はトカゲのしっぽ切りをしたのではないか」と問われた小保方氏は…>
<参考12=時折、強気に 「実験とノートには自信がある」>
<参考13=「体調は絶不調でした」「(STAP細胞は)コツをクリアできれば必ず再現できます」>
<参考14=「追試に成功した科学者がいた」重大発言だが、個人名は明かさず…>
<エラー・16/10/07>


【シバケン】 2014/04/09 (Wed) 18:15

記事の、<続き>

にしても、記者諸君、下らん質問するのやねえ。

<参考15=疑惑のホテル生活は「出張」 笹井氏との関係も否定>
<エラー・16/10/07>


【シバケン】 2014/04/09 (Wed) 18:42

記事の、<続き><完>

<参考16=小保方氏の最後のひと言は「申し訳ありませんでした」>
<エラー・16/10/07>


【シバケン】 2014/04/10 (Thu) 13:25

いやねえ、此度の記者会見なれどです。
あくまでもの、理研の調査委員会の判定、「STAP論文」に使用されたの、写真の、「改竄」「捏造」あったの結論に対するの反論でして。

コレ、受け取りよ、様々出来るですが。
私の立ち位置、基本的、若き研究者には、大目にと。見てやって頂戴なと。

その上でです。
疑問一杯ありまして。


での、
会見目的の、1つにはです。
実験画像結果を切り貼り、加工したことについて、「きれいに見せる図を作成」目的がため、「改竄」には、当たらないと。

且つは、コレ、理研内の発表のためのモノでしてと。

後刻、ネイチャーに確認したら、この手の加工するなら、境目に、線を入れなさいと、助言受けたと。

コレ、小保方氏の言なれどの。
何もわざわざの、ネイチャーに問わずともの、理研上司と相談すればと。
その上で、ネイチャーに問おてくれなら、しかるべくのと。
さもなくばの、組織で無いです。
この辺り、小保方氏、未熟であった。研究所を渡り歩きの我流であったと。


での、
調査委員会は、そもそもがです。こんな事、加工する事、自体が、「改竄」であると。
しかし、小保方氏、「悪意」持っての、「改竄」では無いとしてまして。それも、そやなあと。

コレ、どちらの云い分、正しいかとなればです。
「改竄」したは事実。
小保方氏の、未熟であったも、事実。
ならばの、「悪意」無いの、謝罪を素直に受け取ってやればと。「理研」がです。「改竄」なるは、非常に、聞こえの悪く、キツい表現での。詐欺師同然、罪悪人扱いしんでもと。

オトトの、極めての、浪花節的見解なれどです。
基本、中身でして。
諸般の指摘あらば、相応に、修正したら、宜しいのではと。ネイチャーでは、それが、出来るみたいやしと。

<画像=遺伝子データー・真ん中のレーンが挿入されたです>



<続く>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/10 (Thu) 15:15

副題=今夜のクローズアップ現代は「STAP細胞 疑惑の真相」

 こんにちは。


 小保方女史の、研究姿勢はあまりにも杜撰でした(「捏造」と言われても仕方ない研究ノート等)し、昨日の記者会見でも「根拠」を示さない主張ばかりでしたが、クローズアップ現代がどのように纏めるでしょうか。

【総合テレビ】19:30~19:56 (再放送・翌日)0:10~0:36

> “世紀の大発見”と称賛されたSTAP細胞。
> 今月、理化学研究所は論文に「改ざん・ねつ造」があったと調査結果を報告。
> 一方、小保方ユニットリーダーは、悪意はなく間違えたなどとして、調査委員会に反論している。
> 果たして論文に不正はあったのか。理研のチェック体制に問題はなかったのか。そしてSTAP細胞は存在するのか。
> 日本中に衝撃を与えたSTAP細胞を巡る疑惑の真相に迫る。


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/10 (Thu) 15:50

 こんにちは。


 昨日の知人の弁。

> 本日の小保方氏会見、演出として完全に理研をぶっちぎった感。利己的で酷薄な理研という組織(おっさん集団)に潰されそうになる若い女性研究者が、ギリギリのところで立ち上がって一人立ち向かうというストーリー。最初の割烹着は理研が考えたかと思ったが、小保方氏のアイデアだね、こりゃ。
> 「STAP問題」の本質は何も明らかになっていないし、この陰に隠れて大事なことが忘れ去られて行かないか?
> すいません、天邪鬼なもので。


【シバケン】 2014/04/10 (Thu) 16:58

次ぎ、
博士論文に使用の、写真が、使い回しされてたの件。
<画像=使い回しとされた、万能性を示す画像>




当人の言に寄ればです。
コレ又、研究所内での発表に使たと。バージョン・アップの繰り返しにて、次第に混乱。イツの間にやら、入れ替わってましたと。

しかるにです。
ネット上にて、指摘されるの以前に、間違い気が付き、訂正したと。

実は、この日付が明確で無く。日付とは、気が付き、訂正のアクションした日がでして。

いやなあ、
こんな事、こそを、理論武装しときませんとと。
肝心なるの、反論すべきの、1つでして。「捏造」と、指摘されたの事でして。

腕利き、弁護士先生、4人様もが、雁首並べの、同席し乍らの、何してるやと。

気が付き、メールででもです。しかるべくの、打電したなら、その日付程度、コピーでも致しまして。
ドカンと、一発<!>プロジェクタに大写ししてやればと。

且つは、この画像が真性であると。既に、取り替えたのやから、出来る筈。
それが、何故に真性であると、するの根拠でして。それこその、実験ノートの写真をでも、コピー一発<!>プロジェクタに大写ししてやればと。

イヤ、
それがための、記者会見と、思たですが。
その手の、ドカンの一発<!>無かったなあと。

イヤ、日付なら、指摘されたの後でも、構わんです。1日や、2日、遅れてどて事、無いの、探すに、時間要したと。
問題は、その、現画の、出所でして。
一連の、「STAP細胞」のであるの、証左出来てたらと。



万事、記者会見にての、煮え切らんの思い、したは、この辺りでして。
小保方氏、確かに、未熟。弁護士先生、どの程度の打ち合わせしたの哉と。

且つは、本来ならです。
この事、「理研」で、やるべき哉と。上司と相談すべきの事柄でして。
叶わんが故、記者会見になったと、思うですが。ならばの、上司は冷たいなと。


オトトのです。
「悪意」云々ならばの、「悪意」無かったは、認めて上げたらと。「理研」がです。
社員とするのか、内部の人間でして。
本来ならばの、「理研」が、擁護してやるのべきでして。

よって、「懲罰委員会」なるの、大袈裟な、話出てるですが。
本質、ズレてまして。
現段階、精々が、「厳重注意」でありの、再教育でして。



それ、以上に、問題は、「STAP細胞」の存在でして。
ここで、不可解なるの、小保方氏の言あってねえ。

以下に、述べるです。

<続く>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/10 (Thu) 20:08

 こんばんは。


 クローズアップ現代、見ました。
 目新しい話は無かったですが、科学に無縁な人には分かりやすい解説だったでしょう。
 要するに、小保方女史は、研究過程においても昨日の会見においても、全く「証拠」を残して(示して)おらず、STAP細胞の存在は仮説に過ぎない状態であるということです。


 理研に対する予算増額法案が、見送りとなりましたが、STAP細胞疑惑の影響が大きいようです。
 逆に、この法案があったから、理研は小保方女史に論文発表を急かしたのではないかと、勘ぐってしまいます。


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/10 (Thu) 20:21

 追伸です。


 上記の、法案が見送りになったという記事です。

> 安倍内閣は、研究者に高給を認めるなど理化学研究所を優遇する法案の今国会成立を断念する方向で調整に入った。理研はSTAP細胞の論文に不正があったと認定したが、筆頭著者の小保方晴子氏が否定し、全容が解明されていない。疑惑を招いた理研の組織的な問題も指摘されており、このままでは与野党の理解を得るのは困難と判断した。

> 法案は、理研を世界最高水準の研究機関にしようと「特定国立研究開発法人」に指定するもの。内閣は今月中旬に閣議決定し、法案を国会に出す予定だった。しかし、菅義偉官房長官は9日の会見で「一連の問題にメドが立たないうちは閣議決定しない」と明言。政権幹部も「成立は難しい」と認めた。

> 小保方氏が理研に求めている再調査が認められた場合、結果が出るまで最長50日かかる。6月22日の今国会会期末までに法案を提出しても、十分な審議時間を確保できないため、今国会での法案成立をあきらめる方向となった。経済産業省が所管する産業技術総合研究所も同法人の候補だが、内閣は理研と同時に指定する方針で、産総研の指定も先送りされる見通し。

<参考=「理研の優遇法案、今国会成立を断念へ STAP問題受け」(朝日新聞)>
<消滅・削除・15/07/31>


【シバケン】 2014/04/10 (Thu) 21:20

こんばんわ。

いやねえ、
研究と、法案の成立とに、何の関係、あるの哉と。

華々しい、成果と共に、正々堂々の、指定取得を目論んだと、したら、姑息であり、志小さいです。

日本は技術立国でして。
技術力、知力を、後回しにして、明日は無いです。
後回しにした結果が、異常なるの円高でして。技術競争力失速、日本壊滅。

オッとの、成果は必要ですが。
つかみ取りの、政党助成金よりも、こっちの方に税金使うが、桁違いに有効でして。

法案成立、後回しにして、何の意味あるの哉と。その分、世界との、競争力が遅れるのだけでして。
政治家の思想の、小ささも、露呈でして。

とか、
私が力説しましても、意味無いですが。


【シバケン】 2014/04/11 (Fri) 02:48

いやあねえ、
ネタミ、ソネミ、ヤッカミでして。
ネット上での、あら探しがです。
誰が、アホらしいの、時間喰うよな、事するやと。

処が、どっこい、突っ込み箇所、満載でして、へえと。
ネットで、あら探しの面々、ビクリと同時に、気色満面哉と。

踊らされたの、「理研」幹部も、どかしてまして。

「STAP細胞」発見のイベント、大々的、記者会見の裏には、特許、ノーベル賞までが、絡んでまして。視野に入ってまして。
「特定国立研究開発法人」指定は、当然のと。


いやなあ、「STAP細胞」論文取り下げるの気はと、アホな、記者が、詰問したですが。
そんな事、する筈、あらへんわと。小保方氏も、明確に否定したです。

博士論文にしたって、取り下げを大学に打電したと報道されてるですが。明確に、辞退するの、メールと違うやろと。

コレ、万が一の、「STAP細胞」存在してみい。
「理研」も、「早稲田大学」も、どするやと。

「理研」は、小保方氏を、例えばの、懲戒解雇。「早稲田大学」は、博士号、剥奪しててみい。
世界の、笑いモノでして。

ノーベル賞学者を、「解雇」「博士号剥奪」ですて。歴史的、珍事。
「理研」も、「早稲田大学」も、それして、何の得があるの哉と。

「理研」なら、トカゲの尻尾切りと、記者に、評論家に、揶揄されてるですが。本気で、切る気あらへんわと。
契約解除してませんでして。

よって、最初っから、「改竄」「捏造」なるの、キツい表現避ければ良かったわと。
「懲戒委員会」で、厳正に対応ですて。厳正に対応なら、問答無用の、クビでして。「懲戒解雇」でして。

まあなあ、「STAP細胞」の、真贋の結果出るまで、保留哉の。それなら、「厳重注意」で、「再教育」するで、充分でして。
若く、未熟な研究者であると。記者会見にては、どれだけ、攻めても結構でして。
中身、「厳重注意」で、「再教育」するで、誤魔化してしまえと。


事実、若手の、未熟な、研究者です。上司、指導者の、問題でして。
当然の、同時に、上司たるが、受けるべき、バツでして。
例えの、「改竄」「捏造」事実、小保方氏だけの行為であってもです。「理研」そのものが、「組織」を理解して無いなと。

幹部こそが、顔洗て、出直せと。


イヤ、
簡単明瞭の、上司、呼び付け、叱責すれば宜しいです。組織でして。
記者会見には、上司たるが出席にて、万事、自分の責任であると。謝罪すればと。
報道陣のアホが、処分はと、詰問したなら、「理研」内部の問題であるとして、幹部は、部下を守るべきでして。
そもそもがの、体制、組織の問題でして。

どであれ、
若き研究者、小保方氏を守ってやれと。守ってやるべきでして。

イヤイヤ、その上で、小保方は、未熟、杜撰と、酷評して、大いに結構でして。

そすると、別途から、国費、税金を使てるのにと。抜かすのアホウが居てるですが。
我が概念ならです。この手の研究費用に、国費、幾ら出して戴いても、文句云わんわと。

先の通りの、
訳の分からんの、政党助成金、土建屋に、水増し発注したり、箱モノ、作ったり、天下り先に投資されてるよりは、数段の、別世界の、有意義さでして。


オッとの、小保方氏の記者会見での、矛盾、云うまでも無いの。
「STAP細胞」成功、200件<!>
第三者が、製作に成功<?>
ホンマかと。

コレ、重大なるの、発言でして。

モ一発<!>
此度のネイチャえの、論文なるは、出来たの宣言での。次回、コツ、レシピ的なるを、確立させ、発表予定であったと。
ほんまかいなと。

それを云うは、一番に、上司にと、違うかと。


【シバケン】 2014/04/11 (Fri) 08:30

更なる、一発<!>
ノートは、4冊か、5冊存在するですて。
イヤ、調査委員会では、2冊としてたですが。
この辺り、調査委員会の、聞き取り調査法、杜撰、露呈。

イエス・ノー形式にての、説明するに、させずですて。へえと。

但しです。
当人、小保方氏も、4冊であるのか、5冊かは、明確にすべきでして。
イヤイヤ、数字が違うです。

何なら、持参すべきでして。主題で、無くともです。

「STAP細胞」作製、200回以上も、「以上」なるの表現でして。

いやなあ、
この辺り、数字の取扱、適当、丼勘定でして。

これを、「212件」とでも、されたら、数字明確、キチリとしてるなの印象受けるですが。


ましてやの、
第三者が、成功してるの話。
超一級、重大事項でして。

これが、無いが故に、大騒ぎしてまして。
当人、小保方氏、事の重大さ、認識してるの哉の。記者会見までに、当時者に、連絡一発、名前出すの、許可得るべきでして。
ダメなら、どの程度ならと。

その成功例も、程度、中身の問題ありまして。又、事実、成功してるなら、自身で、発表してるのでないかと。
世間、これだけ、大騒ぎしてての、「理研」で、再検証すると、してるのにです。

事程左様の、肝心なるの箇所で、曖昧でして。


いやなあ、
記者より、ソレ、誰ですかと、詰問されて、言葉濁してるよではなと。
想定さえ、してなかったの哉の。弁護士団も、知らんかったみたいでねえ。へえと。

これも、後刻でも結構の、折角の弁護士団でして。
相談して、公表、検討、すべきの事柄でして。


どちにしたって、
仮にもの、科学者、研究者ならばです。具体的、数字、証拠で以ての、示すの、べきでして。
無ければ、単なるの、心情吐露会見<!>


イヤイヤ、
多分ならばです。
最強弁護士団も、第三者が作製の事、そんな事、知らんかったのではと。
ならばの、記者会見の後でもです。当人、小保方氏に、詰問の、ソレ、誰様かと。

真相解明、事実ならばの、公表するの筈でして。
云えば、会見以来、マダ、日数経っては無いですが。
公表されずでは、一抹の不安<!>
覚えるです。


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/11 (Fri) 19:28

副題=社会現象として見たSTAP論文の行方(PC Online)

 こんばんは。


 興味深い記事がありましたので。


> <筆者注>
> 本稿は、2014年4月9日の記者会見前に執筆されたものでありますが、そのまま掲載させていただきます。会見冒頭にあった小保方晴子氏(筆頭著者)の謝罪コメントにもあったとおり、筆頭著者も、共著者も、調査委員会に携わられた先生方も、一刻も早く研究に戻られ、この研究が進むことを期待いたします。

> ノーベル賞級の発見だと持ち上げられた途端に、各方面から矢継早に疑義が示されて、世間からの非難が集中しているSTAP論文の筆頭著者は、それでもなお、所属する研究機関が公表した調査報告書に対して「到底容認できない」とコメントした。

> 今回の論文に関しては、発見に対しても、論文の疑義に対しても、マスコミの扱いはあまりにも大きく、世論も称賛から不正へと急速に変化している。今後も、新しい事実が明らかになり、状況が変化する可能性はあるが、2014年4月7日までの情報において、この論文の行方を考えてみたい。

> 情報社会の世論はマスコミとネットが連動してドラスティックに変化する。報道が肯定的であればネット上に多数の称賛が起こり、ひとたび報道が否定に転じるならば否定的な見解もまた集中的に提供される。

> 報道が、肯定から否定に、あるいは否定から肯定に転じる契機は、ネット上の情報の動きに起因することももちろんある。その情報の取捨選択は、メディアフレームと呼ばれるマスメディアの価値判断の枠組みによる。その価値判断は、その情報に対して大衆が関心を寄せるかどうかが大きく関わる。今回のような世論の大きな変動は、個人が情報を発信できるようになったインターネット後の情報社会ではよく見られる現象である。

> さて、最近では多くの研究機関が、こうした情報社会の急激な世論の動きに対応するために、不手際が発生した際のマスコミ対応を含む危機管理マニュアル等を整備している。狙いの一つは、組織に対する非難の集中を避けることにある。主要な著者らが所属する研究機関も、こうした指針に沿って行動したものと思われる。情報社会に暮らす人々は、世論の動きに組織が迅速に対応することを求めがちである。

> ただ、今回の対応は、正確さと精緻さが求められる研究機関として、通常では考えられないほどに迅速だった。2014年3月13日付の「論文の疑義に対する調査委員会」(以下「調査委員会」とする)の「論文の疑義に関する調査中間報告書」(以下「中間報告書」とする)によれば、当該研究機関は、同年2月13日に疑義の連絡を受け、予備調査を4日間行った後、2月17日に調査を実施することを決定したとする※1。中間報告書は、その約1カ月後の3月13日に公表されている。


> 賞賛から疑惑までめまぐるしく変わる報道

> 1月30日付で論文が公表されてから、最初の2週間程度は、筆頭著者を称賛する報道が続いていた。ネットでも同様である。ネット上で疑惑や不正といった否定的なニュースを検索してみると、約2週間後の2月14日ごろには、いくつかの情報があり、例えば、IRORIO「STAP細胞・小保方晴子さん 囁かれる「論文捏造」の怪情報」2014年2月14日付といった情報を見つけることができる※2。これに関してはSNSや掲示板等でも情報が交換されている。
<参考=「STAP細胞・小保方晴子さん 囁かれる「論文捏造」の怪情報」(IRORIO)>
<消滅・19/11/23>

> この記事では、フリージャーナリストA氏の発言として疑惑が述べられ、その根拠として、国立大学の研究者が、筆頭著者の出身大学時代の論文にねつ造疑惑があったとの情報があると伝えている。この情報が掲載されたころを境に、報道も世論もねつ造疑惑へと傾いていった。

> 確かに、ネット上のいくつかの情報(例えば、こちらのブログなど※3)を見ると、この分野の専門知識を有する方々が問題視したと見られる論文の欠陥が指摘されている。これらの情報に触れるならば、この分野の専門家でなくても、問題となっている論文の信頼性を疑うだろう。
<参考=「小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑」(Atom・Blog)>

> 中間報告書で2月13日にあったとされる疑義の情報は、「国立大学の研究者」なのかどうかは明らかではないが、調査委員会が素早く対応したことを踏まえると、権威ある組織や研究者からもたらされ、トップダウンで調査を決定した可能性を推察する。

> そして2014年3月31日、論文発表からわずか2カ月という短い時間の中で、調査委員会は、「研究論文の疑義に関する調査報告書」(以下「調査報告書」とする)において、調査対象6項目で共著者らに不正はなく、2項目で筆頭著者に不正行為があり、そのうち1項目は「ねつ造にあたる研究不正行為を行った」と断じたのである※4。


> 発見そのものを否定することは今のところできない

> しかし、若い筆頭著者は、極めて厳しい世間からのプレッシャーの中にあってもなお「到底容認できない」とコメントした。その理由は、「このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねない」というものである※5。身に覚えのない嫌疑に直面した者は、どんな逆境の中でも精神と肉体が耐えうる限り無実を主張するだろう※6。

> さらに他の著者たちからのコメントも注目に値する。共著者A氏は「仮に、今回疑義を生じたデータを除いてみたとしても、その他のデータで刺激惹起性多能性獲得を前提としない説明が容易にできないものがあると私は考えており……」と述べている※7。また、別の共著者B氏も「その再現に資する実験手法の知見等も発信して参りますので、研究者コミュニティーにおかれましては、STAP現象の科学的な検証に何卒ご理解とご協力の程をお願い申し上げます」とコメントを結んでいる※8。両氏は、論文内容のチェックの甘さを詫びつつも、STAP論文の刺激惹起性多能性獲得というシンプルな仮説を否定してはいない。

> 刺激が引き起こす細胞の多能性の獲得という現象については、筆頭著者が指導を受けたという米国大学に所属する著者らも引き続き、刺激による多能性の獲得は、自分たちの発想であることを強く主張し続けるとともに、論文の取り下げに同意する気配は全くない。査読を経た権威ある学術誌に掲載された論文を再現性が否定されたわけでもないのに取り下げることは不合理と考えるのは、研究者として妥当である。

> この論文に関わった著者たちは、刺激惹起性の多能性獲得の現象を、その目で見たなどの確証があるのだろうし、そのような発言もある。論文としての不手際は、種々の情報から明らかであるが、発見そのものを否定することは、今のところできない。

> それにもかかわらず、調査委員会は、わずか1カ月半の期間で、筆頭著者だけが不正行為を働き、かつ、その行為の1つがねつ造であったと断じている。


> 不正とねつ造に対する認識が完全に食い違う

> 特に懸念されるのは、調査委員会が3月31日に提出した調査報告書の7ページにある評価(見解)である。そこには「このデータはSTAP細胞の多能性を示す極めて重要なデータであり、小保方氏によってなされた行為はデータの信頼性を根本から壊すものであり、その危険性を認識しながらなされたものであると言わざるを得ない。よって、捏造に当たる研究不正と判断した。」とある※4。

> 問題の画像が、「重要」なデータであることは説明にある。ただ、共著者の1人は、このデータを除いても論文は成立するとコメントし、極めて重要なのかどうかは判断しかねる。さらに気になるのは、筆頭著者によってなされた「行為」が不正でありねつ造なのかどうかである。不正とねつ造に対する認識は、完全に本人と調査委員会の間で食い違っている。

> 調査委員会の主張は、端的に言えば、極めて重要なデータなのだから気づいていて当たり前のはずだ、それゆえ、ねつ造だというものである。人間の行動を分析し、検証する場合、まず気づいていたかどうかについて検証し、次に、なぜ、ねつ造したのかを検証しなければならないが、そうした検証結果は報告書には示されていない。

> 一方の筆頭著者の主張は「私は、論文1に掲載した画像が、酸処理による実験で得られた真正な画像であると認識して掲載したもので、単純なミスであり、不正の目的も悪意もありませんでした。真正な画像データが存在していることは中間報告書でも認められています。したがって、画像データをねつ造する必要はありません。そもそも、この画像取り違えについては、外部から一切指摘のない時点で、私が自ら点検する中でミスを発見し、ネイチャーと調査委員会に報告したものです。」としている※5。

> 調査委員会は、なぜ、重要なデータであったことを理由にねつ造と判断したのかについて十分に説明する必要があるし、筆頭著者は、なぜ単純ミスが起こったのかについて十分に説明しなければならないだろう。今回の調査目的は研究不正があるかどうかを明らかにすることにある。そうだとすれば不正行為を働いた理由を明らかにしなければならない。

> 今回の騒動の争点はここにあり、この点を明らかにせずに組織としての最終報告とするのはいかがなものだろうか。人間の行動や行為を観察することに慣れている者からすると、行為の因果関係の説明が不十分な状態で、不正とねつ造があったとする判断は、拙速な結論と感じる。人間は、なんらかの理由で、重要な事柄を忘れることもあるし、単純ミスを装うこともある。さらに報告書の作成が、世論の変動や組織の要求の影響を受けることもある。

> 加えて、3月31日に最終報告として提出された調査報告書は、突然4月4日に、調査委員会報告として4月1日の記者会見で使用したスライドから、おそらく筆頭著者が報告したと思われる画像データを削除するという不手際が生じている。さらに再現を主導する共著者の1人は、4月7日の記者会見で、投稿した論文には十分に目を通していなかったとの不手際を認めている。研究機関が、論文の取り下げを急がせるなど、調査活動やその結果に介在しているとすれば、問題となっている論文の不手際とともに、組織の不手際も後々に問題になることを懸念する。


> まだ、論証の一歩を踏み出したばかり

> 世論が傾きかけているように、研究不正やねつ造が存在するのだとすれば、なぜ、筆頭著者は、ねつ造、つまり事実でないことを事実であるかのように見せかけなければならなかったのか、その動機に関わる点を明らかにしなければならない。それには社会現象としての喧騒が収まるまでの時間をはるかに超えて長い時間を必要とするだろう。それに加えて、既に個人や組織の間に様々な不利益が生じていると思われることから、いずれ第三者や民事に関わる司法の場において様々な判断を仰ぐことも必要になるだろう。

> 確かに、若い研究者なら、得られた研究費やポジションに対して、研究成果を焦る気持ちはあるかもしれない。研究者としての高い評価への期待や欲求もあるだろう。だが、情報を操作したり、データをねつ造したりして、投稿論文1、2本の成果を稼いだからといって、研究者としての身分が将来にわたって保障されるものではないことくらいは、研究者として活動している人ならば十分に認識しているはずだ。

> それに、いくら若手研究者とはいえ、再現性が重要なこの分野で、わざわざデータをねつ造して論文を執筆するだろうか。再現不可能であることが立証されてしまえば、論文でも、特許でも、研究成果自体に意味がなくなる。そんなことは、それこそ著者全員が十分に認識していることだろう。

> また、最も権威ある学術誌の一つへの投稿とはいえ、ここに掲載される論文は数知れず、刺激惹起性の多能性獲得に関する論文も、何年も前から他の学術誌にも散見される。今回問題となっている論文も、これらの論文を契機として、さらに多数の研究者が刺激惹起性の多能性獲得に関わる実験を重ね、その結果として、ようやく社会への応用が始まるものと考えるべきである。今回の論文は、まだ、論証の一歩を踏み出したばかりの研究ではないのだろうか?


> 真実を求める姿勢こそが学者の良心

> ドラスティックな受賞だった山中伸弥教授のノーベル賞でさえも、1950年代のジョン・ガードン先生の研究成果があったからこそ、そこにある。その間に介在した有能な研究者も数多くいたことだろう。社会に貢献する正しい知識としての研究成果は、理系であっても、文系であっても、たった1人の人間の努力だけで完結するものではないし、短期間に評価が固まることもない。今回の論文が、仮に精緻で正確なものであったとしても、未来において大発見として評価され、社会にとって有用と判断されるかどうかは、今後の研究や社会の動向による。

> 今回の論文で研究成果以外のところに人々の興味関心が集まることは、深い専門性が必要な分野なので致し方ないとしても、研究者が研究以外の興味関心を喚起するような演出をしたり、著名な共著者が名ばかり著者であることを認めたり、この国の最高レベルの研究機関が、論文の不正行為の有無を安易に結論したりすることには違和感がある。社会からの強い要求があったとしても、研究者や研究機関は、客観性や正確性に心掛けて対応すべきであるし、学術誌に掲載された研究成果に対する疑義は、基本的に学術誌上で争うのが研究のルールではないのだろうか。

> 私自身にも言い聞かせなければならないことだが、研究に携わる者が忘れてならないことは、社会からの評価もさることながら、何より真実を求める姿勢であり、それこそが学者の良心なのだろう。

> ノーベル賞受賞者の研究成果の多くが、受賞者が若かりしころの成果を基礎に成り立っていることが知られている。幸いにして、筆頭著者が所属する研究機関は、若手研究者が最大限に能力を発揮する体制を整備するとしている※9。真実を追求する者に困難は付きものである。若手研究者は、ひらめきとそこから生まれる発想こそが発揮すべき能力であり、それらを完成された知識へと導く環境を整えることこそが、実績ある研究者とそれらを多く抱える研究機関の使命だと思う。

> 論文の著者たちも、研究機関も、社会現象の嵐の中でもがき苦しんでいることは想像に難くはないが、慎重さを欠く発言や行動を重ねることは避けるべきであるし、そこにある対立は疲弊を生むだけである。

> 学者の良心を省みてしてほしい。

> 【注】
> ※1 研究論文の疑義に関する調査委員会「研究論文の疑義に関する調査中間報告書」平成26年3月13日(2014年4月3日掲載確認)
> ※2 IRORIO「STAP細胞・小保方晴子さん 囁かれる「論文捏造」の怪情報」2014年2月14日(2014年4月3日掲載確認)
> ※3 Blogger 11jigen Japanese FFP investigator (Falsification, Fabrication, and Plagiarism)「小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑」(2014年4月3日掲載確認)
> ※4 研究論文の疑義に関する調査委員会「研究論文の疑義に関する調査報告書」平成26年3月31日(2014年4月3日掲載確認)
> ※5 小保方晴子「調査報告書に対するコメント」平成26年4月1日(2014年4月3日掲載確認)
> ※6 今回のSTAP論文の筆頭著者のように、不手際を契機に社会的な嫌疑がかかった現象としては、現、厚生労働事務次官の村木厚子氏が、逮捕、起訴された事件がある。部下による公印の無断使用という不手際に起因して社会的な嫌疑をかけられた。村木事務次官は、極めて精神力が強く、冷静な方なのだろう。検察組織の要求に応えようとした主任検事の改ざん行為を明らかにするという誰も想像もしなかった結果に至ったことは記憶に新しい。
> ※7 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 笹井芳樹「調査委員会報告の概要を受けてのコメント」平成26年4月1日(2014年4月3日掲載確認)
> ※8 独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 丹羽仁史「表題なし」平成26年4月1日(2014年4月3日掲載確認)
> ※9 (独立行政法人理化学研究所「研究不正再発防止について」平成26年4月1日(2014年4月3日掲載確認)


> 著者プロフィール
> 小林 隆(こばやし たかし)
> 東海大学政治経済学部教授。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。長年にわたり神奈川県大和市で市民参加のまちづくりを実践する。英国カーディフ大学客員研究員、総務省「ICTを活用した地域のあり方に関する研究会」委員、総務省「地域情報化アドバイザー」などを歴任。著書に『情報社会と議会改革 -ソーシャルネットが創る自治』(イマジン出版)、『インターネットで自治体改革 -市民にやさしい情報政策』(イマジン出版)、『ITがつくる全員参加社会』(共著、NTT出版)など。

<参考=「社会現象として見たSTAP論文の行方」(PC Online)>


【シバケン】 2014/04/12 (Sat) 02:50

いやねえ、
記事に紹介されてるの如くです。
諸般、相応の知識ある方がです。細々、解説されまして。

正直、良くも、悪くも、
お陰様で、諸般の騒動、三面記事、賑わすの話に相成ったですが。
お陰様で、小保方氏の、杜撰さ、公になったですが。
「理研」も、無視出来ずの、大あわてになったですが。

功罪半ばするなあと。
イヤ、難しい問題になったなあと。

これが、「STAP細胞」とやらが、真性なら、トンでも無いの足の引っ張り合いでの、小保方研究に多大なるの時間の浪費をさせるになりまして。取り返しの付かんの、傷付けたになるですが。

反面、小保方氏が、香具師とまでは申さんの、誇大妄想狂であったなら、その正体暴きの、晒け出したの、功績甚大でして。


いやねえ、
行動の発端なるは、世のため、人のためとは、毛頭の。
悪いけれどの、ネタミ、ソネミ、ヤッカミの類でして。

こんな一銭の得にもならぬ事を、時間掛けて、あら探し、致すですかと。


結果、小保方氏の、博士論文に波及のです。
おそらくは、同等の、パクリ、コピー&ペーストの博士論文、研究論文、蔓延ってるを、告発してるにも、なりまして。


云えば、末は博士か、大臣かの、博士論文でして。

博士も、論文も、当世、質落ちたなと。
大臣の質なら、その昔より、大した事、あらへんですが。同等に相成ってるなと。

これは、博士乱発。大臣乱造の弊害哉と。


まともに、検証したなら、若手博士、悉くの、博士号、剥奪されるの事態に成ったり致しまして。

私共に不可解なるはです。
学者先生によりです。この程度なら、問題無くの、論文撤回の必要性無しとする方とです。
出鱈目故、撤回せよと、するの、二手に分かれてまして。

イヤ、
当然の、「改竄」「捏造」なるは、違反、背信行為がため、論文、無効が本筋なれどです。
何故に、見解、真っ二つに別れるの哉と。


<参考=NO.620 <STAP細胞>小保方考<壮絶なる、うっかり屋<?>>


NO.619 40年前にあったタッチパネルの原型、アラン・ケイが考えた入力装置(ITpro)<起稿 磯津千由紀>(14/04/10)


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/10 (Thu) 14:58

 こんにちは。


 改めてアラン・ケイのDynaBook構想を見直してみると...

> アラン・ケイは、1972年当初に未来のパーソナルコンピュータDynaBookについて、具体的な姿を提示している。表示装置に求める性能のほか、キーボードやファイル記憶装置について言及しているが、現在のタッチパネルやアイコンの原型となるイメージを提案している。一方、ファイル記憶装置の技術については磁性酸化物が前提となっている点など、当時と現在の差異も見えている。

> 出典:小学生からはじめるわくわくプログラミング  pp.136-138

> プラズマパネルなどのフラットパネル表示装置や外部CRTへの接続は、そのサイズによって決まります。電力消費の関係上プラズマパネルは使用できない(これは、表示に5アンペア必要です)上に、外部CRTは「どこでも使用できる」とは言えません。では、何が残されているでしょう?私たちには、表示変更時のみ電力を消費して、それ以外のときには電力を使わない、つまり、環境光の下で読めるなんらかの技術が必要です。位相変化型液晶(16)をx-y座標に並べたものを低電力電場で透明および不透明に変化させることができます。また、この表示装置は非常にわずかな電力で表示内容を保持できます。電極の幅は1ミリ程度、512×512の画素を変更するのに0.5ワット以下ですみます(注:512×512画像はまだ実現されていませんが、現時点での目安です)。通常(画面を)見る距離で書籍と同等品質の文字を表示するには、私たちの研究室で最近実現された文字生成技術を利用する必要があります(15)。私たちは印刷品質表示CRTを伴う内部研究用端末を実現するために、「ロード可能な」文字生成ソフトを試験的に作成しました。ASCIIテキストをリアルタイムに画像変換するために、32×32のビットマトリクスで表現できる128文字のフォントを、高速バイポーラメモリーに動的ロードできます。フォントの大きさ、太さ、下線などのオーバーレイ文字といった装飾も提供されます。ここに示した写真は、縦方向解像度875本の画面を撮影したもので、修正はしていません。

> 最初の興味深い発見は、ディスプレイが「想定以上に」きれいに見えたことです。つまり、量子化レベルから推測されるよりも、文字がきれいに見えたのです。ただし、大きなサイズに拡大するとすぐに汚くなりました。この現象の理由は、直感的には視神経のノイズフィルター機能にあります。ごく簡単に説明すると、視野角で0.02度の幅ごとに信号の平均をとることにより細かい角をぼやかし、その後広い範囲(で微分することで、くっきりとした画像に調整し直しているわけです。このフィルター効果により、小さなノイズが除去されると同時に、サイズが小さいときに文字を定義するマトリクスを美しく見せてくれます。これはまた、22インチ*3の視聴距離で見たときに、875本の走査線を持つテレビが、525本のテレビよりも主観的には2倍以上美しく見える理由の一つでもあります。525本では走査線とその隙間の高さが1/50インチ*4以上と、大きすぎるのです。

> 定義マトリクスが限られるので小さな文字の表示は難しいものですが、それでも想定よりはきれいに見えます。きれいに表示するための二つの秘訣は、文字の縦横比を変更(縦:横=2:1、つまり45度の角度を60度にする)することと、非常に小さな文字に対して太字の効果を持たせるために複数の幅を用いることです(目のフィルターをあざむいて、太字効果がノイズとして除去されずに強調されます)。

> ディスプレイ表面は、おそらく最低でも1インチ*5あたり80~100本の走査線密度を持つ液晶であり、縦横比は垂直方向が1ピクセルに対して水平方向が約2ピクセル、かつ、全体のピクセル数が1024×1024程度であるべきです。

> キーボードはもちろん、できる限り薄くするべきです。一切の可動部品を排除して感圧式にし、キーの押下に反応してスピーカーからクリック音が聞こえるようにすることも可能でしょう。こうしたキーボードは数年前から実用化されています。可動部品がないキーボードに慣れたなら、いっそのことキーボードそのものをなくしてしまうことも可能です。

> ノートブックの前面をディスプレイパネルが覆っていると仮定します。すると、利用者がいかなるキーボード配置を望んだ場合でも、それをディスプレイの好きな場所に表示可能です。パネルの四隅に設けられた四つのひずみゲージが、タッチされた場所の位置を3/16インチ*6以内の精度で記録します。タッチタイピングができるように、ディスプレイパネルの下部に質感を持たせることもできます。こうしたやりかたなら、入力中の文字フォントをキートップに表示したり、特殊文字をウィンドウに表示したり、ワンタッチで利用者の用意した指示エリア*7を選択したりということが可能となります。

> 現時点で、書き込み可能なファイル記憶装置に対する控えめな(しかし重要な)要求を満たせる唯一の技術は、カセットテープやフロッピーディスクのようなプラスティック上に塗られた磁性酸化物です。つい最近までテープを扱うためには、ピンチローラーやキャプスタン、ソレノイドやモーターなどを組み合わせる必要がありました。しかし現在では、テープの張力の一定保持や差動駆動の問題は、多くのメーカーによって解決済みです。米3Mがカセットテープで実現した最もエレガントな解決方法は、「魔法の」ドライブヘッドを用いるものです。このヘッドは、テープの巻き取りリールの外側に接触しており、読み取り、書き込み、検索、巻き戻しに対して一つのモーターのみを必要とします。1600bpiのビット密度を持つ4トラックのテープならば、1インチあたり6400ビットものデータを格納したり取り出したりできます。私たちが必要とする8Mビットのためには、1250インチ(または105フィート)*8の長さのテープを持つカセットが必要になります。もちろん、安全に利用するための余裕まで含めると、想像上のカセットは50%ほど余分な長さを持つ、すなわち150フィート程度の長さのテープになるでしょう。

> ファイルディレクトリは(LINCがそうであるように)テープの中央に置かれるでしょう。そうすることで、ファイルディレクトリのアクセスに必要な平均時間が、テープを全部巻き取る時間の4分の1で済みます。そこから任意のファイルに至る平均距離もちょうどテープ長の4分の1となるため、結果としてランダムアクセスに必要な平均時間はテープ巻き取り時間の2分の1になります。検索スピードは、望ましいバッテリー消費率とモーターの能力とにほぼ完全に依存します。3Mのカセットテープなら、1秒間あたり180インチの範囲で位置を定めることが可能です。つまり、100フィートのテープでは約7秒で巻き取ることが可能となり、ファイルへの平均的な待ち時間は約4秒になります。これはかなりのものです。しかし、このスピードでは、バッテリー駆動時にとても多くの電力が必要です。バッテリー駆動時の検索に対する現実的な速度は、1秒あたり60インチで、この場合のファイルへのアクセス待ち時間は約10秒になるでしょう。

> フロッピーディスクは、2個のモーター(1個はヘッドの位置決めをするステッピングモーター)を必要とし、通常は連続して動作しています。連続動作はバッテリー駆動の際には受け入れられず、また、装置自体は動いたり止まったりしなければなりません。フロッピーディスクの大きな優位点は、特定のトラックをスワップとして使うことにより、ファイルアクセス時間を悪化させずに済むことです(スワッピング記憶装置の概念や有用性については、以下で議論します)。

ITpro > トップ > ソフト開発 >

<参考=「40年前にあったタッチパネルの原型、アラン・ケイが考えた入力装置」(ITpro)>


【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2014/04/11 (Fri) 16:57

副題=プロセッサーからコストまで、アラン・ケイがDynabookに託した夢

 こんにちは。


 続きです。


> アラン・ケイは、1972年時点で未来のパーソナルコンピュータDynaBookのプロセッサーについても具体的な考察をしている。単なる端末にとどまらない存在を目指し、プロセッサーとメインメモリーの周辺を慎重に設計する必要があると説いている。必要なハードウエア数や価格については当時に想定できた域を出ていないが、アラン・ケイがDynaBookで実現しようとしていたことを本文から読み取ってほしい。


> プロセッサーと記憶装置

> この二つのカテゴリーは、私たちが夢見るコンピューターにおいて、それぞれ最も廉価なコンポーネントと最も高価なコンポーネントを示しています。これら二つを共に扱う理由は、プロセッサーが主記憶容量に大きな影響を与えるためです。

> 以下では、今日の技術によって、性能とパッケージ化の要件が両立し得ることを示します(もちろん大目に見てもらう必要もあるでしょう)。HP-35ポケット電子「計算尺」に使われているような、安価なLSIコンポーネントが私たちの夢の有力な救世主です。HP-35は、五つのLSIチップを搭載しています。1チップあたりの平均ではトランジスタ数6000個相当、合計すると3万個相当ものトランジスタを搭載しています。今ではより高密度のチップも実現されています。パッケージ化されたLSIチップの価格は、この2年間で12ドルに次第に近づいているように見えますが、5ドル程度まで急落するかもしれません。

> いまやCPU全体が1チップで実現可能です。現在は1チップ化よりも、プロセッサーが持つべき特性を見極めることが課題になっています。LSIのランダムアクセスメモリーは一般に、1024×1ビットのチップ(700nsサイクルタイム)をビットあたり1セントでパッケージ化したものが利用可能です。4096×1ビットのチップも発表され、1ビットあたり0.35セントでのパッケージ化が可能なようです。8K×16ビットのメモリーなら、およそ460ドルかかる計算です(まだまだ高いものの、勇気づけられる価格です)。

> 最新鋭の充電池は、電動ひげそり機やテープレコーダー、電動歯ブラシ、テレビなどの出現によって、かなり進歩してきました。将来は、さらに高性能の充電池を期待できるでしょう。

> 現時点でDynaBookが必要とするICチップの予想個数は20個程度なので、電子部品群はうまくパッケージ化できるだろうと考えています。

> プロセッサーは1個か多くても2個のLSIチップで実装されるでしょう。そのようなデバイスはすでに100ドル以下で存在し、やがて15ドル以下になると見込まれています。典型的なLSIは数千個のトランジスタに相当し、プログラムカウンタや数値演算、命令復帰スタックなどのレジスタを備えています。さらにキャリー先読み演算ユニットも備えるでしょう。そうしたチップの一つをプロセッサーに用いた(そしてメモリー、キーボード、ディスプレイ、二つのカセットを備えた)スタンドアロンの「スマート端末」(Datapoint 2200)が6000ドルほどで市場に登場しています。

> DynaBookはコストをはるかに抑えつつも、単なる端末以上のものであることを目指しています。そのため、プロセッサーとメモリーの周辺を慎重に設計する必要があります。私たちは次のようにして、高価な中核部品であるRAMを最大限活用したいと考えています。
> 1.ビットあたりの命令密度を最大にするための、演算子の効果的な符号化
> 2.基本的な論理データ要素9(順序集合)が必要とするメモリー空間を最小にする符号化
> 3.すべてのメモリー空間をユーザーが使えるように、あらゆるシステムルーチンのRAMからの排除(インタープリタも含む)
> 4.仮想アドレス空間のファイルデバイスへのマッピング。これでRAMはもっとも最近に使われた(most recently used)メモリー断片のキャッシュとして働きます(テープマシンではこれは役に立たないと思った疑り深い人は、LINCの文献(17,18)を調べると良いでしょう。同様の仕組みが何千人ものユーザーに、何年にもわたって正しく使われてきたことが記録されています)。
> 5.常駐する「システム」それ自体の必要性の排除。これはファイルとユーザー変数の概念を融合することや、ユーザーがインタープリタと直接会話できること、割り込みを許す多重コントロールパスの評価器の利用などで実現されます。これらはいずれも、システムの内部で扱われるべきです(7,8)。

> 「中世の人々の思考には限界は無かった、おそらく語彙(ごい)に限界があったのだろう」
> チャールズ・ウィリアムス

> 一体どのような方法をとれば、潜在的に多種多様なユーザー層の誰もが、自らのマシンを通じて自分自身とコミュニケーションをとれるのでしょうか?「すべての人にすべてのモノを」与えられる特徴を備えた、ただ一つの言語というのは、明らかに不可能です。一般的な意味での「拡張可能な言語」もダメです。これら二つの魅力的な落とし穴を考えから外せば(まあ定義からすれば当然ですが)、残されたものはユーザーにとても単純な(本当のプログラミングの意味を明らかにする)言語を示すチャンスです。そのような言語は、単純さにもかかわらず、幅広い表現が可能です。さて、コンピューターのどこが、他のメッセージシステムをしのぐ特徴になり得るのでしょうか?一つは、メッセージを無期限に遅らせることができること(メモリー)、あるメッセージを他のメッセージへと変換できること(プロセッシング)、そして変換自身をメッセージとして表現できること(プロシージャ)です。

> この言語を使って行う処理は、本質的に異なる二つの内容に分類できます。一つはオブジェクトやクラスに名前をつける(メモリーを関連づける)こと、もう一つは保存したときの名前でオブジェクトやクラスを取り出すこと、です。プロセスはこれらを実行し、処理すべき名前が無くなったときに停止します。こうして言語を解釈して行う仕事の内容はすべてたった二つの処理(名前つけと取り出し)で表現できるのですが、興味のあることをすぐに実行するにはやや遠回りな方法です。このためいくつかの名前は(原理的には何段階かの取り出しが必要なのですが)取り出せば直接使えるようにしてあります。

> 次にあげる原則が DynaBook を操るための言語のデザインに採用されています。
> 1.何がオブジェクトなのか、それらがどのように参照されるのか、他のオブジェクトをどのように取り扱うのか、についての統一的な概念が必要です。
> 2.それぞれのオブジェクトが自分のコントロールパスを持つ場合、一つ以上のコントロールパスが動作しているときに、各パスを協調させたり「制御」したりする簡潔な方法があるべきです。
> 3.コントロールパスの評価は、オブジェクト同士がどうやってメッセージを送り、結果を得るのかを示す単純な法則に従うべきです。
> 4.システム内のすべてのオブジェクトは他のオブジェクトを使って再定義できるべきです。

> 基本アイデアは、関数と表(もしくはプロセスとメモリー)の間の二重性をうまく利用するというものです。英語には名詞があり、操作する対象としての「オブジェクト(もの)」を参照しています。同様に、英語には動詞もあり、「アクター(仕事の担い手)」や「仕事の語り手」を参照しています。これはニュートン的認識論です。現代の物理学や哲学では、「オブジェクト」も「アクター」も単にプロセスの概念の異なる側面であるというアイデアに向かいつつあります。プロセスは状態(そのプロセスだけから参照できる属性)を持ち、それは時間の経過(他のオブジェクトとの相互作用として定義される)とともに変化します。この観点から見れば「データ」とは変化の「遅い」プロセスであり、「関数」とは変化のより速いプロセスということになります。それぞれのプロセスは、一個の完全な「マイクロ」コンピューターとしての論理的な性質を持っています。つまり、インプットを取り、アウトプットを返し、ファイルシステム上のメモリーを演じ、演算を行い、割り込みを受ける、などが可能です。ある「コンピューター」は他のすべてのコンピューターを(時間と空間のコストを無視すれば)シミュレートできるので、言語がプロセスの概念を持っていれば、配列やレコードや再帰的手続きなどの有用なアイデアをいつでもレパートリーに加えることができます。

> このような言語をハードウェアにより直接実行する技術はよく知られています。なので、シングルチッププロセッサーに収められる日も近そうです。(7)

> 多重コントロールパスの概念は「ファイル」「オペレーションシステム」「モニター」という分けられた概念を、ユーザーもプロセスの一つである(だから変数や関連によって構成される状態を持つなど)という単一のアイデアによって置き換えられます。ユーザーがマシンを離れると、ユーザーのプロセスは次にDynaBookに戻って来るときまで不活性化されます。ユーザーの状態は、そのユーザーが離れている間は「ファイル」として構成されるということです。ユーザー入力の直接実行(JOSSやLISPなどの「ダイレクト」モード)により、様々なプログラム評価の制御も追加の仕掛けなしで完了します。複数のコントロールパスが認められているので、多くのプロセスが評価時やデバッグ時において様々な状態をとりながら、共存できます。(1,8,9,10,11,12,13,14)


> サイズとコスト

> これまで議論してきた類の評価器に関する過去の経験から、これを実現するためのハードウェアとして8000ビット規模の制御メモリーが必要です。このメモリーは、今のところ一つのROM LSIチップと、もう一つのプロセッサーを必要とするでしょう。現在の最先端技術の限界に挑まずとも、これらを一つのパッケージに統合できるという考えは、さほど現実離れしていません。メーカーの大部分のコストは、テスト、基板、封止材などによるもので、LSIパッケージの価格はパッケージあたり12~14ドルに近づく傾向にあります。そしてこれは(生産手段が合理的だとすれば)作ろうとしているものの複雑さには影響を受けません。

> 「データ」(名詞)と「コード」(動詞)の巧みに工夫されたエンコーディングは、BBN-LISPなどの似たような言語で同等の構造を保持するために必要なメモリーと比べて、必要量を3分の1以下に削減することを可能にします。それは、DynaBook上のRAMの8K 16ビットワードが、PDP-10上のBBN-LISPの12K 36ビットワードと同等であることを意味します。

> DynaBookコンピューターは表に示す部品で構成されるシングルバスのコンピューターになるだろうと予想されます。

> この価格は、ここで示した空想科学の産物であり、信頼性はほとんどありません。しかし、一部の勇敢な読者は、ばかげた話だと考えるだけではなく、ばかげているほど高価だと考えるかも知れませんね!


> 必要個数
> 部品種別
> 1 プロセッサーチップ
> 16 (8K*1)RAM メモリーチップ
> 4 IO コントローラ(これらもプロセッサーチップです、そうではならない理由はありませんよね?)
> 21 チップ単価$14、合計$294.00 の電子部品


> まとめ

> ここまで読んだ読者のほとんどは、前半に示した内容は結局のところ空論と幻想だったと思っていることでしょう(まあ、多少は論拠を感じてくれたかもしれませんが)。

> 私たちは、アルゴリズムの考え方を教えること、簡単な編集機能などを備えること、(そして、誰でも所有できてどこにでも持って行ける、すべてを包含した環境)の教育的メリットは否定できないと感じています。パッケージや電力や重量に関する要件を検討した結果は、電子機器に使われている現時点での最新技術から導いたものなので、恐らく正しいでしょう。ソフトウェアの知識、言語設計の哲学、ユーザーインターフェースのアイデアは、登場してから少なくとも5年を経ています。対して、平面スクリーンの低電力ディスプレイ(現時点では存在しませんが、実現可能と思われます)、「スタンドアロン」の8Kマシンの性能(またシミュレーションされていません)、そして価格の3点については、推測の域を出ていません。

> DynaBookが500ドル(現在のミニコンと比較してとんでもなく安く、現在のテレビと比較してとんでもなく高い)で売ることができたと仮定してみましょう。ほとんどの子供(と大人)がDynaBookを1台ずつ持てるお金はどこから捻出できるでしょう?このような教育のために子供1人あたりに支出される平均総額/年は、たった850ドルです。非常に高品質の文字生成に注意を払う理由の一つは、教科書の購入・維持などに学生あたり年間約90~95ドルも費やされるからです。DynaBookがその製品寿命中(少なくとも40カ月)にこの機能を担えるなら、およそ300ドルもの教科書代に相当します。おそらくDynaBookは、ルーズリーフのノートと一緒に無償で配布され、そのコンテンツ(カセットやファイルなど)だけが販売されるべきでしょう。これはテレビや音楽パッケージの現在の販売方法と似通っています。

> 私たちは、この小論文において、最高の生活は資源(リソース)を分かち合う*10ことによって得られる、と感じている人たちとは意図的に論争しませんでした。本との類似は、依然興味深いものです。図書館はとても役に立ちます。けれども人は、スケジュールについても、場所についても、(そしてコンテンツについても)、一切制限を受けたくないものです。ではラリー・ロバーツが提案したような無線端末はどうでしょう?(21)大きな転置行列の計算には使えますが、無線端末と計算装置の間の帯域が狭いので、グラフィックス・アニメーションや広帯域を使う出力処理には不向きです。というわけで、もう言葉は尽くしました。

> さあ、あとはやるだけです!

> *10 【訳注】当時よく使われていたタイムシェアリングシステムのことも示唆しています。


> ■謝辞

> この「浅いながらも幅広く扱った」論文をまとめる際に助けてくれたダニー・ボブロウに感謝します。そして、Xeroxがこのテーマを考察するためのすばらしい場所を提供してくれたことに感謝します。

<参考=「プロセッサーからコストまで、アラン・ケイがDynabookに託した夢」(ITpro)>