みんながパソコン大王
雑談<NO.97>
みんながパソコン大王 |
総 合 | 目 録 | 趣意書 |
表題一覧表 |
NO | 表題 | 起稿 | 起稿日 |
雑談NO.98 | |||
1222 | ネットに氾濫するトンデモなウソにどう対処するか(その1)キーワードで見分けるウソ(PConline) | 磯津千由紀 | 15/08/04 |
1221 | 第3次人工知能ブームの最中に「第五世代コンピュータ」の意義を再考する(ITpro) | 磯津千由紀 | 15/08/03 |
1220 | <ビデオ・リサーチ・インタラクティブ>からの葉書 | シバケン | 15/07/29 |
1219 | 台風12号(2015年7月) | 磯津千由紀 | 15/07/26 |
雑談NO.96 |
NO.1219 台風12号(2015年7月)<起稿 磯津千由紀>(15/07/26)
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/07/26 (Sun) 20:22
こんばんは。
台風12号が19時ごろに佐世保付近に上陸し、進路が当初予想よりも東に変わりました。(北上して朝鮮半島に向かわずに、東進して日本本土を縦断しそうです)
(途中で勢力が衰えるかもしれません)
因みに、当地(静岡県)には、ことによると、明日27日夜乃至明後日28日朝に、接近する可能性があります。
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/07/27 (Mon) 09:40
おはようございます。
昨夜、勢力が衰えて、熱帯低気圧になりました。
NO.1220 <ビデオ・リサーチ・インタラクティブ>からの葉書<起稿 シバケン>(15/07/29)
【シバケン】 2015/07/29 (Wed) 15:10
まず、最初に、
「ビデオ・リサーチ・インタラクティブ」の、概要は下記<参考>。
<参考=NO.512 <G40>ビデオ・リサーチ・インタラクティブ>
要は、
現在唯今、ここの、アプリケーション<スパイもどきツール>なるは、<CF-Y7・WindowsVista>に入れてるです。
での、
そこから、葉書が届いたです。
中身、<Windows10>の件。
---<ここから>
調査用ソフトウェアWindows10対応状況のご案内
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
パネルメンバーの皆様にはビデオリサーチインタラクティブ・ニールセンのインターネット利用者動向調査にご協力いただき誠にありがとうございます。
さて、先日マイクロソフト社より2015年7月29日にWindows10をリリースするとの発表がございました。
既に、Windows10へのアップグレードや買い替えをご検討されている場合、2015年7月現在、調査用ソフトウェアはWindows10に対応していない為、出来ましたらWindows10端末へのインストールやWindows10えのアップグレードをお控え頂けますと幸いでございます。
<中略>
現在、Windows10への対応に向けて準備を行っておりますのでWindows10対応版の調査用ソフトウェアが完成次第、再度ご案内させて頂きます。
<以下省略>
---<ここまで>
要は、<Windows10>には、対応出来てませんと。
よて、
対応出来たの一報あるまでは、<10>に、インストールしてはいけませんよと。
【シバケン】 2015/12/04 (Fri) 23:35
<副題=封書が届く>
さて、
現在唯今、<CF-Y7>は、<Windows10>に相成ってるです。
<参考1=NO.720 <CF-Y7>ビデオ・リサーチ・インタラクティブ>
<参考2=NO.177 <CF-Y7>を、<Windows10><!>>
まあ、つまり、
現在唯今、「ビデオ・リサーチ・インタラクティブ」のツールは、所有パソコンのどれにも入ってませんです。
での、
封書が届いたです。
要は、<Windows10>にも、対応出来るよになったと。
---<ここから>
【調査用ソフトウェアWindows10対応状況のご案内】
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
パネルメンバーの皆様にはビデオリサーチインタラクティブ・ニールセンのインターネット利用者動向調査にご協力いただき誠にありがとうございます。
この度、Windows10[32/64bit]まで対応した最新版の調査用ソフトウェアが完成いたしました。
Windows10をすでにご利用、また、Windows10のご利用をお控えいただいていた皆様には、長らくお待たせいたしましたことを深くお詫び申し上げます。
<以下省略>
<ツールのダウンロードサイト、方法について記載>
---<ここまで>
イヤ、
実は、困ってたです。
元々は、<G40>にインストールしてたですが。
<WindowsXp>から、<Ubuntu12.04>にした故、<CF-Y7・Vista>にと。
その、<CF-Y7>は、<Windows10>にしたです。
話、
ややこしいですが、
<G40>なるは、過日、<Windows7>にと。
<参考3=NO.186 <G40・2389-APJ><Windows10>化、出来るの怪<?>>
イヤイヤ、
当ツール、どしょかと。
現時点、概ねの、原則、どのパソコンにも、対応出来るよになったです。
ですが、
主力マシンには、抵抗あって<笑>
基本、
従前の、<CF-Y7・Vista>程度になら、現所有パソコン、全機、動かすのツモリある故、さあ、どする兵衛哉と。
とりあえずは、
<G40・Windows7>にでも、いれとく怪と。
【シバケン】 2015/12/05 (Sat) 22:32
での、先刻、
<G40・Windows7>に、「ビデオ・リサーチ・インタラクティブ」の、「Nielsen」と、称するの、スパイウェアもどきツールをば、インストールしたです。
まあ、
云うたら、回り、回って、元の、<G40>に、戻ったになるです。
これも、基本、2020年1月までと、相成るですが。
NO.1221 第3次人工知能ブームの最中に「第五世代コンピュータ」の意義を再考する(ITpro)<起稿 磯津千由紀>(15/08/03)
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/08/03 (Mon) 04:08
こんばんは。
「過去の遺物」と言われてしまいましたが。
「失敗」と見られているようですが、当時の次世代の汎用コンピュータを目指すというのは通産省の予算獲得のための方便で、ICOT内部の人間は、米国製LISPマシン(ワークステーション)のProlog版SIM(逐次型推論マシン)が出来れば上出来と当初から考えていました。
何もかも新しいものを作ろうとはしなかったです。ハードウェアは、SIMは従前スーパーミニコンの延長線上で、PIM(並列型推論マシン)は従前スパコンの延長線上で、開発してました。
プロジェクトの後半になると、参加各社は、専用ハードウェアの開発には興味を失い、従前型ハードウェア上でのソフトウェアの構築にシフトしてしまいました。大量生産されている従前型コンピュータの性能向上が著しく、多寡が百億円で開発した専用ハードウェアでは、とても追いつけなかったからです。
開発されたソフトウェア自体は実験的なものに過ぎませんでしたが、その「ノウハウ」は、深く静かに、其の後の全てのソフトウェア開発に影響を与えています。
> 昨今の第3次人工知能(AI)ブームは一段落するどころか、ますます勢いを強めつつある。7月に入ってITproで掲載した人工知能関連の記事を見ても、話題は多岐にわたる。以下はほんの一例である。
> ●みずほ銀行が「Pepper入行式」を実施、5店舗で効果検証を開始
> →Pepper活用の第2段階として、IBMの質問応答システム「Watson」を利用したコンサルティングロボットとしての展開を検討
> ●「創業100年の革新に向け、最新ITを駆使」、ヤマトHDの木川会長
> →構築中の次期基幹システム「第8次NEKOシステム」では人工知能のような最先端テクノロジーを駆使したい
> ●Microsoft、クラウド反撃の切り札は「Cortana」
> →機械学習などを備えるインテリジェントクラウド「Cortana Analytics Suite」を発表
> ●人工知能で動画もビッグデータ解析、ロボットの眼をヒトの視覚に近づける
> →米国で人工知能を使ったコンピュータビジョンに注目集まる
> ●人工知能が次のリーマンショックを防ぐ?銀行融資のリスク評価を瞬時に判定
> →ローン審査に人工知能を取り入れる新興企業が米国で登場
> 第3次AIブームの牽引役といえるディープラーニング(深層学習)の普及が進めば、人工知能の活用例はさらに広がるに違いない。
> そんな最中ではあるが、今回は前世紀の遺物にあえて触れてみたい。「第五世代コンピュータ(以下、第五世代)」である。
> 日本での第2次AIブームの火付け役
> 第2次AIブームといえる現象が日本で巻き起こったのは、1980年代半ばから90年代初頭までのこと。いま40代の方がぎりぎりリアルタイムで経験しているかどうか、というくらい昔の話だ。
> ただ、第2次AIブームを知らなくても、「第五世代」という言葉を耳にした方は意外と多いのでないか。日本でのAIの歴史を語る際に、必ずと言っていいほど引き合いに出されるからだ。
> 第五世代は1982年から92年までの10年間にわたり、500億円超を費やした国家プロジェクトである。92~94年のフォローアップ(基盤化)プロジェクトを加えると、総額は約570億円に達する。日本での第2次AIブームの火付け役となり、国内外の人工知能研究者に大きな影響を与えた。筆者が在籍した雑誌/ニューズレター「日経AI(関連記事:元専門誌記者が抱く「イマドキのAI」への期待とモヤモヤ感)」も、第五世代なしには存在しなかったはずだ。
> 一方で、第五世代には「失敗」「期待外れ」といったイメージが付いて回る。引き合いに出される際も、こうしたトーンで紹介されることが多い。
> ここで第五世代を擁護する気は毛頭ない。プロジェクトの当初目標と照らし合わせると、ネガティブに捉えられるのはもっともだと言わざるを得ない。
> ただ、現在の第3次AIブームを日本で定着させていくにあたり、AI関連で過去最大のプロジェクトである第五世代を単なる記憶として葬り去るのは、あまり得策ではないという思いを抱いている。以下、日経AI別冊1991夏号の特集「第五世代コンピュータ計画の総決算」(筆者も一員として関わった)を基に、ごく簡単に第五世代を振り返ってみる。
> 90年代の汎用コンピュータを目指したが…
> 第五世代が目指したのは、端的にいうと1990年代の汎用コンピュータ(メインフレーム)である。プロジェクトの推進組織であるICOT(新世代コンピュータ技術開発機構)の資料では「革新的な理論と技術に基づく知識情報処理指向のコンピュータ」と表現している。
> 素人にも使いこなせて、人間の創造的かつ合理的な活動を支える。こうしたニーズに応える新たなコンピュータが第五世代であり、(1)問題解決・推論、(2)知識ベース管理、(3)知的インタフェース、(4)知的プログラミングを基本機能とし、並列処理と推論に適する論理プログラミングを採用。これらを実現する並列推論マシンやOS・言語、データベース、アプリケーションなどの開発を目指した。
> 第五世代がハードウエア、ソフトウエア、アーキテクチャーとも当時のコンピュータとは全く異なるものを実現しようとした野心的なプロジェクトだったのは間違いない。だが、10年間で実現できたのは当初目標の一部であり、並列推論マシン「PIM」のプロトタイプが完成したにすぎなかった。
> コンピュータの処理能力が低く、ネットワーク環境が充実しておらず、Webも利用できない時代である。国家プロジェクトとしての制約もある。こうした問題に加え、オープンシステムが台頭する90年代には「90年代の汎用コンピュータを実現する」という試み自体、もはや時代遅れとなっていた。そもそも第2次AIブーム時代の「知識・論理」を主軸とする人工知能へのアプローチそのものに限界があったのは、その後の第3次AIブームが示している通りだ。
> 第五世代には国産メーカー8社が参加していた。沖電気工業、シャープ、東芝、NEC、富士通、日立製作所、松下電器産業(現パナソニック)、三菱電機である。各社は1991年夏時点で並列推論マシンの製品化には興味を失っており、日経AIの取材に対し6社は製品化の予定は「なし」と回答。2社は「なし」とはしないものの、可能性を示唆するにとどまった。
> 試しに、プロジェクトに参加した8社のWebサイトを第五世代関連のキーワードで検索してみると、富士通が4件、日立が3件、あとは1件またはゼロだった。メーカーで第五世代に最後まで関わっていたのは三菱電機だったと記憶しているが、同社のサイトでは検索できなかった。
> 並列推論の研究プロジェクトと捉えると成功?
> 第五世代がプロジェクトとして「期待外れ」だったのは明らかである。だが「失敗」とまで言えるかどうかは微妙だ。
> 当時、ICOTの研究所長を務めていた渕一博氏は日経AI別冊のインタビューで「少し辛目に点数を付けて60~70点」と語った。これまでのプロジェクトの多くは渕氏の見方では20~30点程度であり、60~70点というのは「非常に高い点数」という。
> 渕氏から見て第五世代が高評価なのは、同氏が並列推論の研究を同プロジェクトの主眼に据えていたからだ。プロトタイプとはいえ並列推論マシンが実際に出来上がり、新たな論理型言語や基本ソフトも実現できた、という点がこの評価につながった。
> 参加した8社の評価も分かれた。当初目標を「1000台規模の並列推論マシンの開発」と考えていた日立製作所は「この目標は妥当だったし、相当のレベルまでやったと言える」と評価。一方、当初目標を「知識処理指向の使いやすいコンピュータ」としていた沖電気工業は「人間に近い、使いやすいなど最初に喧伝したことを満足したかというと点数は低い」と評する。
> つまり、第五世代を並列推論の研究プロジェクトと捉えると、期待外れでも失敗でもなく、十分評価すべき成果が得られたということだ。
> 現在につながる成果物も
> 現在の評価はどうか。第3次AIブームの中心人物の一人である、東京大学准教授の松尾豊氏は著書『人工知能は人間を超えるか』で、第五世代について「(日本が)勝つために振る価値のあるサイコロ」だったと評し、「人工知能研究に優秀な人材が集まり、海外からも有名な研究者を招いたコネクションができた」とする。
> 数は多くないが、今につながる成果物を生み出した点も評価できるだろう。代表例といえるのが「EDR電子化辞書」。EDR(日本電子化辞書研究所)はICOTでの電子化辞書開発を独立させて発足した研究組織で、1986年から2002年まで活動した。
> その成果物がEDR電子化辞書である。自然言語処理や機械翻訳での利用を目的とした日本語単語辞書(27万語)や英語単語辞書(19万語)、概念辞書(41万概念)、日本語共起辞書(90万句、日本語コーパス20万文)などで構成する。
> 並列推論マシンでの利用を想定した並列論理型言語も使える。第五世代の一環で開発した並列論理型言語KL1は、UNIX上の処理系「KLIC」で利用可能だ。現在、フリーソフトとして配布されている。
> 加えて、KL1の基となった並列論理型言語「GHC(Guarded Horn Clauses)」ベースの「オーバレイGHC」もフリーソフトとして入手できる。「地球規模で問題を解決していくためのプログラミング言語」としている。
> こうして見ていくと、第五世代を「失敗」「成功」などと評価するのは非常に難しいことが分かる。「第五世代の最大の問題点は、成否を判断するベンチマークがなかった点だ」。「ロボットは東大に入れるか」プロジェクト(東ロボプロジェクト、関連記事:「ロボットは東大に入れなくても、確実に人間の仕事を奪う」、NIIの新井教授)を指揮する国立情報学研究所教授の新井紀子氏はこう指摘する。
> 「第五世代はなぜ失敗したのか、どの点に意義があったのかを多くの人に尋ねたが、人によって言うことが異なる。こうだから成功した、失敗したというベンチマークがないと、後につながらない」(新井氏)。東ロボプロジェクトはこうした問題意識のもとで生まれたという。
> ほぼ全ての主要な一般企業を巻き込む
> 筆者が個人的に第五世代の最大の意義と考えるのは、ほぼ全ての主要な一般企業(ユーザー企業)を巻き込む動き(ムーブメント)を生み出したことだ。ここでいう動きとは、「エキスパートシステム」の開発・利用を指す。
> エキスパートシステムは専門家の知識をルール化して利用するもので、第2次AIブームの象徴といえる存在だ。日経AI別冊1992冬号の特集「日本の実用エキスパート・システム総ざらい」では、170社・376システムを掲載している。
> 業種は金融・製造・流通/サービス、電力・ガスなどほぼ全域にわたる。名前が知れている企業はほぼ例外なく、エキスパートシステムの開発・利用に取り組んでいた。渕氏は前出のインタビューで「AIブームは良かった。エキスパートシステムは何千人、何万人がやってくれないと、どうしようもない問題だ」と語っている。
> 現在の第3次AIブームは広がりを見せつつあるとはいえ、第2次AIブームのときのように例外なく一般企業を巻き込むほどのスケール感・熱量には達していないという印象を受ける。第3次AIブームが本当に定着するかどうかは、こうした企業がAIに主体的に取り組むようになるかが大きなポイントになるだろう。
> 21世紀版エキスパートシステムにつながるか
> 筆者が個人的に希望しているのは「21世紀版エキスパートシステム」の開発・普及を促進するプロジェクトだ。第3次AIブームでは「人間の知能を凌駕する知能(超知能)」といった派手な話に目を奪われがちだが、ここでいうAIは非常に幅が広い。単純に学習ができる(機械学習)というレベルから、限られた領域で人間並みのことができる、領域を限らずに人間並みのことができる(汎用人工知能)、人間を凌駕した知能を持つというレベルまで多岐にわたる。
> エキスパートシステムの目標は「限られた領域で、その道のプロフェッショナル並みのことができる」となる。第2次AIブームの際に取材した企業はいずれも、「あの人がいなくなると、業務が回らなくなる」「あの人のノウハウをうまく下に継承できないか」といった切実な問題意識を持ってエキスパートシステムに挑んでいた。
> こうした課題は基本的に現在も変わらないだろう。少子高齢化が進み、ビジネスがグローバル化するなか、「自社のプロのノウハウを継承可能な形で扱えるようにしたい」というニーズはより高まるに違いない。
> 第2次AIブーム時のルールベースのシステムでは、こうしたニーズに応えられなかった。第3次AIブームの主流である「大量データを活用した統計的手法」に基づく人工知能なら、目指すエキスパートシステムの実現に近づくと思われる。
> 第2次AIブームのときもニューラルネットワークは存在していたが、ルールベースのシステムを補完する役割だった。21世紀版エキスパートシステムはその逆に、ニューラルネットワークによる統計的手法が主で、ルールベースなどの論理的手法が補完的役割を果たす、という形になっていくのではないだろうか。
> プロのノウハウの中には、ルールの形で表せるものも少なからず存在する。これらを生かしつつ、大量データを基にした処理を効率化したり局所解に陥らないようにしたりするうえで、ルールベースのような論理的手法の併用は意味があるように思う。
> 産業総合研究所が「人工知能研究センター」を設立する(関連記事:「国内トップ人材のハブに」、産総研・人工知能研究センター設立の狙いをセンター長が語る)など、第3次AIブームは新たな方向に向かおうとしている。第五世代の轍を踏まないようにしつつ、第五世代が果たしたようなムーブメントへと発展させていくことができるか。これからが関係者の勝負どころだ。
<参考=「第3次人工知能ブームの最中に「第五世代コンピュータ」の意義を再考する」(ITpro)>
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/08/03 (Mon) 05:11
こんばんは。
私が設計したSIM最終モデル(1987年に開発)のスペックを書いておきます。論文やカタログで公表されていますので、機密ではないです。
メインメモリー容量とディスプレイ解像度という、素人受けするスペックを、非常識なほどに大きくしました。メーカの技術力を誇示するための採算度外視(たった一千万円ほどで売ったので、売れれば売れるほど赤字)のマシンです。
当時のスーパーミニコンのメインメモリーは4~16MB程度、当時のエンジニアリング・ワークステーションの画面解像度は1024画素×768画素程度でした。因みに、パソコンは、8ビット機(クロック4MHzのZ80)に漢字表示機能が付いた頃でした。
プロセサ:
1ワード40ビット(実データ32ビット、タグ8ビット)
クロック5MHz
(当時の半導体の限界に挑みました)
パイプライン1本2段
メインメモリー:
6MW(30MB)×8スロット(最大240MB)
(試作品1MビットDRAM使用)
(1スロットは、約30cm×約20cm)
ストレージ:
SASI(SCSIの前身)の70MBのHDDが2台
(8インチよりも小型の5インチHDDの出始め)
バックアップ用のストリーミングのカセットテープ
(ICOT要求仕様にはテープはなかった)
2HD(1.44MB)の3.5インチFDD
(3.5インチにするか3インチにするか最後まで迷った)
ディスプレイ:
1600画素×1200画素、モノクロ、リフレッシュレート70Hz
(2048画素×1536画素60Hzまで可能な設計だが、池上通信機に頼んだCRTモニタの性能が追い付かなかった)
全画面更新50ms
(通常の描画はモトローラMC68010が担ったが、ウインドウの処理は4千ゲートの専用LSIを起こした)
ねじ1本の材質まで、私がチェックしました。
非常に完成度が高いマシンに仕上がりました。
幾ら専用ハードウェアといってもプロセサのクロックが5MHz、後にクロック50MHzなどという汎用マイクロプロセサが出現すると、処理能力では到底、及びませんでした。
現在のクロックがGHzオーダで多段パイプラインが何本もあるマイクロプロセサと比べれば、処理能力は3桁以上、低いです。
ディスプレイ・コントローラは、各社でリバース・エンジニアリングされたようです。
私が見れば分かる、パクりディスプレイが、数年後に各社から出ましたから。
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/08/03 (Mon) 06:46
追伸です。
初代SIMは、高さ1.8mの筐体に、コンソールサービスプロセサとして8ビットのオールインワンのパソコンを外付けしていました。電源は、配電盤に直結。空調の効いた電算機室に置く必要がありました。
SIM最終モデルは、高さ60cmで一般オフィスのデスクサイドに置け、普通のACコンセントから給電できました。
SIMが実現できたのは、米国で開発されたPrologという言語があったからです。
其れまでは、AI分野では皆、LISPを使っていました。
プロセサは、全ての命令をWCS上のマイクロコードで実行していました。
初代と最終モデルでは、プロセサの処理能力は、ほぼ同等でした。
但し、マイクロコードが全面的に書き換えられて、全く新しい命令セットが採用された結果、実効処理能力は1桁、高くなっています。新たな命令セットは、米国で開発されたものを真似ていました。
SIMは、パーソナル・ワークステーションでした。1台を1人が占有します。
何十台も作られ、ICOTから、第五世代コンピュータのプロジェクトに参加の各企業に貸与されました。貸与を受けたコンピュータ・メーカ各社は、分解して設計を調べたことは、想像に難くありません。ディスプレイ・コントローラを調べた技術者の舌を巻いている顔が、浮かんできたものです。1600画素×1200画素を実現している部分は全て一般市販部品を用いて作られており、真似るのは容易かったでしょう。因みに、4層基板で、内層は電源のみ(TTL部はGNDと+5V、ECL部はGNDと-2V)で、信号は表層のストリップラインでしたから、回路図を起こすのも容易だったと推定します。尚、まだ表面実装は使っていませんでした。
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/08/06 (Thu) 01:34
追伸の追伸です。
ECLの電源はGNDと-5Vであり、-2Vは電源ではありません。
初めてECLを使うにあたり、既存設計や電電公社の設計基準なども見ましたが、GNDと-5Vを重視しており電源ではない-2Vが軽視されてました。私はECLに関して事前に勉強してから設計したので、-5Vよりも-2Vの重要性を認識しており、ベタ内層はGNDと-2Vにしました(-5Vは表層パターンで引きました)。
動作周波数は181.818MHzでしたが設計は200MHz。プロトタイプで動作上限周波数をチェックした(動作マージンの最も簡単な確認法)ところ、測定機限界300MHzを超えていました。
要するに、事前の「勉強」が重要ということです。
コストダウンのために10K-ECLを多く使い、100K-ECLを少しだけ使いました。10kと100Kの間にはレベル変換回路が必要です。全体を見て、トータルで最廉になるように構成しました。
凡庸な設計者は全てを高価な100Kで組んだでしょう。事前勉強不足によるものです。
勉強は大事です。
NO.1222 ネットに氾濫するトンデモなウソにどう対処するか(その1)キーワードで見分けるウソ(PConline)<起稿 磯津千由紀>(15/08/04)
【磯津(寫眞機廢人)@ThinkPad R61一号機(Win 7)】 2015/08/04 (Tue) 19:58
こんばんは。
情報発信の敷居が低くなり、インターネット上には誤りや嘘が溢れています。
誤情報を信じてしまう人が少なくないのが現状です。
情報の正否を見分ける能力を「情報リテラシー」といいます。
情報リテラシーのない人(本文にもありますが、常識で考えれば有り得ないと分かることを、信じてしまう人)が多いことに驚かされます。
尚、本文は、題目に反して、嘘の見分け方を詳しく伝授してくれるものではないです。
> 「インターネット」という言葉を使うことも少なくなった。皆、「ネット」という。ネットというだけで、それはTCP/IPプロトコルを使うインターネットのことを意味するようになった。
> インターネットは米高等研究計画局(ARPA:現在は防衛高等研究計画局[DARPA])の資金で作られた、大学や研究機関の持つコンピューターをつなぐネットワークとして始まった。パケット伝送という柔軟性と融通性に富む情報伝達方式を採用したおかげで、どんどん拡大し、1990年代前半には一般の接続と商業利用が可能になった。そこから後はご存知の通り——今は巨大なクラウドの計算リソースからスマートフォンに至るまでのあらゆる情報機器が接続され、相互に通信を行うようになった。IoT(Internet
of Things)が進展すれば、身の回りのすべての事物にチップが埋め込まれ、ネットに接続するようになるだろう。
> 人類史上未曾有の過剰なまでに情報が流通する状態で、様々な問題も起きる。今回は、そんな問題のうちのひとつ「ネットにはびこるウソ」について考えていくことにする。
> 水からの伝言、江戸しぐさ、EM菌
> 実のところ、ネットに流布するウソの多くはネット以前から世間に流布していて、ネットの普及とともに目立つようになったものが多い。それも「こんな素晴らしいものが」というウソを普及させようとする動きと、「こんなウソが流布している」と批判する動きの両方が起きていて、結果的により目立つようになっている。ネットにより、誰もが手軽に不特定多数に情報を発信できるようになったことから、信じる者は普及に努め、同時に批判する者も批判の文書をネットで公表するようになった。結果、意見の衝突が生まれ、物見高いネットユーザーが「なんだ、ケンカか?」と集まってくるようになる。
> ネットの一般化により「そのような言説がある」ということは、どんどん公知の事実になっていったわけだ。
> そのようにして有名になったウソのひとつに、「水からの伝言」がある。「水に“ありがとう”や“平和”といったきれいな言葉をかけて凍らせるときれいな結晶になり、汚い言葉をかけて凍らせると汚い結晶になる」という言説だ。会社経営者の江本勝氏という人が提唱し、1999年に自分の経営する波動教育社という会社から出版した「水からの伝言」という本をきっかけに広く知られるようになった。
> これが全くのウソであることは、すこし調べれば分かる。水がどんな状態でどんな結晶を生成するかは、随筆でも知られる低温科学者の中谷宇吉郎(1900〜1962)が行った記念碑的研究により「中谷ダイヤグラム」という図表にまとまっている。つまり、どんな条件の時にどんな結晶ができるという物理的な条件が完全に分かっていて、そこに「きれいな言葉をかける」というような不明確な条件が入り込む余地はない。この件に関しては、理科教育が専門の左巻健男・同志社大学教授が「水はなんにも知らないよ」(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)という、問題点を指摘した本を出している。
> そもそも、H2Oという分子式で表される水が、いったいどのような仕組みで1)人間の声を認識し、2)日本語を認識し、3)その意味を解釈し、4)意味に応じて結晶形態を変えるのか——考えるほどに、その主張の無理無謀さが見えてくる。
> ところが、「水の伝言」には、「感動しました」というような人が多数現れ、中には「水も良い言葉が分かるのだから、みなさんも良い言葉を使うようにしましょう」と道徳の授業に使う教師まで現れるようになってしまった。
> 同様の例として「江戸しぐさ」がある。江戸時代には現代に通じる様々なマナーが存在したが、現在は廃れてしまったとする主張だ。雨の時に道を行き交う人がすこし傘を傾けてお互いに道を譲る「傘かしげ」、足を踏まれた時などに積極的に「こちらがうかつでした」と謝り、場の雰囲気を保つ「うかつあやまり」といったマナーが、江戸期にはあったとした。江戸しぐさは、東京の営団地下鉄(現東京メトロ)のマナーポスターに採用されるなどして社会に広がった。それだけではなく、政治家の間にも浸透し、遂には文部科学省の検定を乗り越えて、江戸しぐさを掲載した道徳教科書まで出版されてしまった。
> 江戸しぐさの問題点は、歴史家の原田実氏が「江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統」 (星海社新書)という本で鋭く糾弾している、江戸しぐさは芝三光という人物が1980年代に創作したものだった。それを芝に師事した評論家・ノンフィクション作家の越川禮子氏が芝の死後NPO法人・江戸しぐさという組織を立ち上げて普及運動を展開し、今日に至ったものである。
> つまり江戸しぐさとは、芝が“あり得たかもしれない理想”として幻視した創作物だった。それが弟子の手により、あたかも事実であるかのように流布してしまったのである。
> もう少し科学に近い分野では、EM菌というものがある。正式名称は有用微生物群(EM:Effective Microorganisms)といい、何種類もの細菌が相互に助け合って繁殖する状態だという。細菌は助け合って抗酸化物質を分泌するので、農地の土壌改良、食品廃棄物の堆肥化、水質浄化などに効果があるとされている。比嘉照夫・琉球大学農学部名誉教授が提唱し、中小企業経営者の間でカリスマ的人気を誇ったコンサルタントの船井幸雄氏が取り上げたことなどから世界的に普及した。
> 我々は酵母をはじめとした様々な微生物を有効活用しているし、実際、堆肥の製造や汚水処理では微生物をうまく使っている。EM菌のような、異種微生物が共生して有用な効果が強く出る可能性はすぐには否定できない。
> ところが、地方自治体やボランティア団体などにEM菌が浸透し、特に河川浄化のためにEM菌を河川に投入する動きが活発化したあたりから「むしろ有機物の河川投入は水質汚濁を促進するのではないか」という疑問が主に生物の専門家から出た。ネットで何人もの人がEM菌に関する論文の数と内容を調べ始めると、どうやらEM菌に関してはきちんと実証的にその効果を調べた論文が、ほとんど査読付き論文誌に掲載されていないらしいことが分かってきた。
> 今回、私も少々調べてみた。日本語論文のデータベースCiNiiをキーワード「EM菌」で検索した結果では17件の論文が見つかった。しかし、その多くは雑誌や査読なし学会誌、論文とまで行かない内容を発表する紀要などに掲載されたものだ。
> また、EM菌の効果が本当ならば、世界レベルの大発見といってもいい。そこで、最も権威ある査読付き論文誌である「Nature」「Science」を“Effective
Microorganisms”を検索してみた。Natureで4件、Scienceでは2件の論文が見つかる。しかしそのすべてが、EM菌とは無関係な内容だった。
> 科学の世界では、「こんな新発見をした」「これが正しい」といくら主張しても認めてはくれない。きちんと実証的なデータを収集し、論文を執筆し、それが同業者の厳密な査読に耐えて論文誌に掲載されたところから、検証がスタートする。公開論文に対して、同分野を専攻する科学者が追試や比較対照実験を行い、元の論文を引用して内容を発展させた新たな論文を論文誌に投稿することで、初めて「主張」は「科学的事実」へと昇格していく。EM菌はそのような検証のプロセスを経る前に、一気に一般に対して有無を言わさぬカッコ付きの「科学的事実」として浸透してしまったようなのだ。
> 比嘉名誉教授が関係する株式会社EM研究機構のページには詳細な学会発表・論文リストが掲載されている。ところが、そのほとんどは学会発表であり論文ではない。
> 一般にあまり知られていない科学の世界のルールだが、学会発表は学会員となって発表を申し込めば行うことができる。つまり学会での発表は、事実として認められたことを意味しない。
> 学会発表は「こんな成果を得た」というとりあえずの報告だ。この時点では事実と認定されたわけではない。
> 発表内容を論文にして査読付き論文誌に投稿し、査読を経て掲載され、同業の科学者の批判に耐えて、初めて発表内容は事実として認められる。EM菌はそのプロセスを経ていない。
> 比嘉名誉教授は、「EM菌は放射能を消滅させることができる」「EM菌由来の飲料は病原ウイルスを消滅させる」といったことも主張している。
> ところが、菌類の代謝などによる化学反応で原子核由来の放射線は除去できない。このことは断言しても構わないぐらいはっきりした事実である。核分裂や核融合を起こすために原子核にかける必要のあるエネルギーは、化学反応の基本である電子の相互作用に比べるとだいたい1万倍ぐらい大きい(逆に言えば、だからこそ核分裂や核融合からは莫大なエネルギーが取り出せる)。文字通り桁違いのエネルギーの差があるため、化学反応のエネルギーが原子核に作用することでは放射性同位体を安定な核種に変換することはできない。
> もしできたなら、それこそ「Nature」「Science」が特集を組み、数年のうちにノーベル賞を受賞できるほどの大発見なので、すぐにでも論文を書いて一流論文誌に投稿すべきである。
> また、本来は土壌改良用に作られた複数の菌の共生状態であるはずのEM菌から抽出した飲料を摂取すると、病原ウイルスを消滅させるというなら、それはきちんとした実験を通じて事実であることを示さなくてはいけない。つまり論文を査読付き論文誌に投稿し、専門家の批判に耐える内容であることを実績で示す必要がある。ところが、そのようなことは行われていない。
> その一方で、株式会社EM研究機構は、「EM菌由来の健康飲料」を製造・販売している。事実検証に先立ってビジネスになっているわけだ。
> 政治が虚偽に関わると、大きな実害を発生する
> 「水からの伝言」「江戸しぐさ」「EM菌」と3つの例を簡単にまとめてみた。
> 「水からの伝言」は、高校の物理・化学レベルの知識があれば事実ではないと判断できるにもかかわらず、多くの人がひっかかった。
> 「江戸しぐさ」は、少なくとも江戸風俗に関して落語や時代小説に親しんでいたり、さらには三田村鳶魚(1870〜1952)に始まる江戸風俗研究家の著作を読んでいないと、すぐに実態を見抜くのは難しいだろう。
> 「EM菌」は、微生物学の専門家か、あるいは科学が事実を認定する時の“論文→査読→論文誌→派生論文や引用”という方法論を理解している人でないとなかなか判断がつかない。
> ここで大きな問題は、政治家もまた基本的に普通の人であるということだ。
> 誤った言説も政治家が信じて政策に反映させると現実社会を動かす力になる。事実でないことが社会を動かすと、齟齬と損失が発生し、社会を弱体化させる。
> かつて旧ソ連では、「獲得形質は遺伝する」とした農学者トロフィム・ルイセンコ(1898〜1976)の誤った学説が政治的に正しいものとして政策に取り入れられ、農業生産に多大の損害を与えた。ソ連はルイセンコ学説に基づく農政をそのまま中国や北朝鮮に輸出し、それぞれ農業生産に大ダメージを出した。政治家が間違いにひっかかることによって、国が傾いた実例である。
> 特定の課題を勉強したり政策を実現しようとする議員の集まりのことを議員連盟(議連)という。「江戸しぐさ」には、国会議員による親学推進議員連盟という議連が積極的な姿勢を示している(「親学」も別途国政を誤らせる深刻な問題を内包しているが、今回は触れないことにする)。EM菌には同じく国会議員による、名前もそのままの「有用微生物利活用推進議員連盟」という議連が存在する。
> 議連は、任意の集まりで非常に数が多く、活動形態や活発さも様々である。議連があるから即危険とまでは言えないが、それでも放置すれば、ウソが国の根幹を蝕むことになる。政治には権威もあるので、「政治家が言うなら正しいだろう」という形で、誤った言説が社会に広がる契機ともなる。
> ネットで広がるウソの3つの特徴
> 私たちは、ウソを見破るための基礎知識を、必ずしもすべて持ち合わせているわけではない。この状態で、ネットにはびこるウソを見破るには、これらの言説の共通点を知っておく必要がある。
> 私の見るところ、広がりやすいウソには以下のような3つの特徴がある
> (1)ちょっと聞いたところでは、“良い話”であること
> 水が良い言葉に反応してきれいな結晶になる、というのは、きれいな結晶の写真とあいまって、「良い話だな」という気分にさせる。ただし、「良い話」と「事実」は異なる。良い話であってもウソということはありうるが、なぜか人間は「良い話だから事実だ」と思い込みやすい。
> (2)感覚的に分かりやすく、納得した気分になりやすいこと
> 「きれいな言葉をかけると水はきれいな結晶になる」「江戸時代には、今はすたれた礼儀作法が存在した」「複数の菌類の相乗効果で、化学物質などを使わなくとも土壌が改良され、水質も改善する」——どれも日常的な感覚で理解しやすく、納得した気分になれる。
> しかし、実際の世界は日常的な感覚とはかけ離れたものだ。人間の感覚というものは、日常生活でこそ役に立つが、事実を知るという意味ではあまり当てにならない。私たちは日常的に「朝日が昇る」「夕日が沈む」というが、実際には太陽が動いているのではなく、地球が自転しているのだ。感覚的な分かりやすさと、事実であるかどうかは別物である。
> (3)信じることで優越感を実感できる内容であること
> 多くのウソは信じることでその人の自尊心を満足させる。他の人よりも、自分がちょっと良いことを知っているという優越感を感じることができるわけだ。
> その背景には(2)の「感覚的に分かりやすい」ということがある。分かりやすくて、自尊心もくすぐってくれるからこそ、人はウソに引き寄せられる。
> 逆に言えば、ネットに蔓延する「ちょっと良い話」で「分かりやすく」て「しかも、友人などに“ちょっとこれ知っている?”と言いふらしたくなるような話」は、ウソである可能性をまず疑ったほうがいい。
> もちろん、こんな話のすべてがウソとは限らないのが難しいところではある。が、ネットで見知った新しい「ちょっと良い知識」を喜々として触れて回る前に、まずはじっくりと事の真偽を考えてみるべきだろう。また、知人友人から回ってきた「どこかで聞きかじってきたと思しきちょっと良い話」には、まず疑いの目を向ける必要があるのだと思う。
> そして、なによりも重要なこと。あなたの選挙区から選出された議員は、このようなウソに引っかかってはいないだろうか。引っかかっていたら、その議員が善意のままに行動するほどに、国の進路を誤る可能性がある。政治家の行動も資質も、我々1人ひとりが選挙権を行使して正していくほかはない。
> 松浦 晋也(まつうら しんや)
> ノンフィクション・ライター/科学技術ジャーナリスト。宇宙作家クラブ会員。 1962年東京都出身。日経BP社の記者として、1988年〜1992年に宇宙開発の取材に従事。その他メカニカル・エンジニアリング、パソコン、通信・放送分野などの取材経験を経た後フリーランスに。宇宙開発、情報・通信、科学技術などの分野で執筆活動を続けている。
> 代表作は、日本初の火星探査機「のぞみ」の苦闘を追った「恐るべき旅路」(2005年朝日ソノラマ刊、現在は復刊ドットコム刊)。近著に「はやぶさ2の真実」(講談社現代新書:2014年11月刊)と「小惑星探査機『はやぶさ2』の挑戦」(日経BP社:2014年12月刊)。
> ブログ:松浦晋也のL/D、Twitter:@ShinyaMatsuura
<参考=「ネットに氾濫するトンデモなウソにどう対処するか(その1)キーワードで見分けるウソ」(PConline)>